五十八が心臓病で倒れる / べっぴんさん 第105話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2017年2月7日(火)放送
第19週 第105話「希望」

『べっぴんさん』第19週 第105話 あらすじと見どころ解説

五十八が心臓病で倒れました。忠一郎の知らせを受けて、すみれとゆりはそれぞれの家族とともに近江に駆けつけました。すみれとゆりの一家、坂東本家の家族、そして忠一郎と喜代は眠りにつく五十八を囲んで食事をしました。

家族たちが五十八の思い出話をしている時、五十八は夢の中で亡き妻のはなと話をしていました。はなとの会話の中で自分の死期が近づいていることに知った五十八は、ようやく目を覚ました。

坂東本家に呼ばれた医師は入院することをすすめました。しかし、自分に残された命があとわずかないことを悟った五十八は入院を拒みます。最後の時間を生まれ育った近江の家で過ごすことが五十八の望みでした。

五十八は忠一郎と喜代にこれまでの礼を述べ、潔と紀夫、正太とさくら、そしてゆりとすみれに言葉をかけました。そして、しばらく近江に滞在するというすみれたちに対して、それぞれの場所に戻るよう五十八は諭すのでした。

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五十八の最期のフラグがはっきりと立ちました。

五十八はしばらく前から心臓を患っていました。劇中で、心臓病を暗示する場面が今回より以前に登場するかも知れません。

しかし、五十八に最期の日が近付いていることが誰の目にも明らかになるのは今回が初めてかと思います。

『べっぴんさん』第19週 第105話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

心臓を患い倒れる五十八が描かれる今週の時代背景は昭和35年(1960年)7月。

しかし、五十八の実在モデル・佐々木八十八氏が倒れたのは昭和32年(1957年)、佐々木八十八氏83歳の時でした。

『べっぴんさん』劇中では、倒れた五十八を見舞うためにすみれ一家が坂東本家を訪問。坂東本家に一泊した後、すみれは紀夫とともに神戸に戻ると言う設定になっています。

しかしリアルの坂野惇子さんは、佐々木八十八氏の看病を父が亡くなる間際まで必死になって続けたと伝えられています。

当時、坂野惇子さんは神戸在住。一方の佐々木八十八氏は京都に住んでいました。

坂野惇子さんは神戸のファミリアでの仕事を終えると自宅に戻り、夫と長女ともに夕食を一緒に摂りました。

夕食を済ませてから神戸の自宅を発ち父の待つ京都へ。

神戸・京都間の所要時間は現在の快速を使って約1時間。記録が見当たらないので定かではありませんが、もしかすると当時の所要時間は今よりも長かったかも知れません。

そんな中、坂野惇子さんは最終電車で神戸から京都へ移動。

京都では佐々木八十八氏を明け方まで看病し、数時間の仮眠をとった後、再び神戸のファミリアに出勤する。

佐々木八十八氏が亡くなるその日まで、坂野惇子さんはこのような毎日を送っていたのだそうです。

『べっぴんさん』第19週 第105話 観賞後の感想

忠さんと喜代さんの二人の過去

忠さんと喜代さんの二人が坂東家に仕えることになった過去の思い出は、今後のストーリー展開の成り行きから考えて劇中のどこかで説明されるだろうとは思っていました。

しかしまさかこんなタイミングでそれが語られるとは。

喜代さんが忠さんの初恋相手だと言うこともわかってはいました。わかってはいましたが、正太くんのするどいツッコミによって忠さんが白状するという展開にも驚かされました。

ところで忠さんは喜代さんが初恋相手だったとはっきり白状しました。

一方で喜代さんはどうだったのか。想像してみました。

今回の忠さんの白状、と言うより告白を受けて喜代さんも喜んでました。

さらに喜代さんは言いました。初恋の相手と考えるわけにはいかなかったみたいな意味の言葉を。その言葉には諦めの響きが・・・

もしかすると喜代さんの初恋の相手も忠さんだったような気がしてなりません。

しかし、一緒に坂東家に仕える身。自分の初恋は封印しなければならない。古風な考え方を持っていそうな喜代さんはそう考え初恋を諦めたのかも知れません。

忠さんが五十八さんに呼ばれて坂東家に仕えることになり、その忠さんに呼ばれた喜代さんも忠さんに呼ばれるままに坂東家へ。

結婚は出来ないかも知れないけれど、忠さんと一緒に働き続けることが出来るのなら。

坂東家に仕えることになった喜代さんに、そんな気持ちが働いたと考えるのはうがち過ぎでしょうか。

忠さんと喜代さん。それぞれの人生の晩年を迎えてからの初恋の復活。何十年越しの忠さんの初恋は間もなく実る模様です。

五十八さんとの別れの日が近いことをはっきりと示す悲しい場面が描かれた今回、明るい希望を見せてもらいました。

「さくらにも光り輝く人生を送ってほしい」

夢の中ではなさんから「(はなさんのもとに行くのは)もうすぐ」と言われ、死期をさとった五十八さんが家族一人ひとりに遺言ともとれる言葉をかけました。

とりわけ印象深かったのはすみれちゃんとさくらちゃんにかけた言葉です。

五十八さんはすみれちゃんに言いました。

「お前の人生は輝いている。大勢の人を笑顔にできる人生なんてそんなにない」

過去を振り返ったり、これまでの礼を述べる言葉でなく、今のすみれちゃんの生き様を讃える言葉を贈るところに五十八さんの安心感を感じずにはいられません。

もうこの娘は父親がいなくても何の問題もない。自分から光を発してまわりの人を明るく照らすことが出来る。

ありきたりな言い方ですが、娘に対して思い残すことは何もない。そんな心境でしょうか。

ところで、五十八さんがすみれちゃんに言った輝く人生とは他でもないキアリスのことを意味していたのでしょう。

そして五十八さんはその輝く人生を送ることをさくらちゃんにも望みました。

「さくらにも光り輝く人生を送ってほしい」

この言葉は、五十八さんがさくらちゃんにキアリスを受け継いで欲しいと望んだ言葉、というのは考え過ぎかも知れません。

しかし、将来のさくらちゃんがキアリスを何らかの形で受け継ぐフラグのような気がしてなりません。

史実では、さくらちゃんの実在モデルのご主人が事業を承継し、実在モデルご本人はそれほど深くは事業には関わらなかったようですが、劇中では母親の事業に深く関わることになるのかも知れませんね。

いつかその日を迎えるために、さくらちゃんは試練を与えられていた。そんなことを考えさせられた、五十八さんとさくらちゃんのお別れでした。

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コメント

  1. エイスケの後輩 より:

    冒頭はなんだか早々と通夜振舞いのようで、泣いてしまいました。

    今後ですが、主人公やその娘は叶わなかった初恋を、忠さんはながーい時間はかかったけど叶える事が出来たのか…と思うと、人生って面白いものだなぁと思いますね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 時間はかかったけど叶える事が出来た

      人生は最後の最後まで諦めなければ何が起こるかわからない。『あさが来た』の雁助さんとうめさんに次ぐ大人の恋が素敵ですね。

  2. メロディ より:

    朝、歯磨きしながら見ていましたが、五十八さんのお兄さんが嗚咽しだした辺りから涙腺緩みそうで、慌てて席を外しました(汗)。

    そして、忠さんと喜代さん…。喜代さんって忠さんの初恋相手だったんですね!全く気づきませんでした。今回は忠さん頑張れ!!状態でした。今日も朝からときめきました(笑)。なんかいいですね。若い頃のお二人の話。喜代さん若い頃も控えめで可憐な魅力的な女性だったんでしょうね。

    正太くん、相変わらず小学校なのに鋭さが冴えてますね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 忠さんの初恋相手

      恋が実るのは晩年でしたが、長い人生を通して近くで恋し続けてこれたわけですからある意味で幸福な人生ですね、忠さん。

  3. きゅうぽん より:

    昨日、五月ちゃんの生き様かっこよかったですね。芯が通って、単なる家出娘ではない、明美ちゃんのような凛とした彼女(場面静:青・暗)、逃げ腰の二郎と若気の至り、全然世間知らずで突き進むさくら達(場面動:赤・明)のコントラストが良かったです。でも、静かなる動は五月ちゃんで、それらを包み込むキヨさんは聖母マリア様みたいでしたね。

    今日の忠さんとの馴れ初めいや初恋話、こんなところに、「あさが来た」調の話があるとは!さらっと入れていただいてホッとしましたね。

    さて、さくらはようやく昨日の紀夫くん、今日の五十八さんに言われて、すみれの偉大さ、母の歩いてきた道を知ったようですね。五十八に連れられて、ディスプレイを見た時もまだまだ知っただけで理解までは行ってないし、昨日の五月のお腹に赤ちゃんがいるのに二郎は東京に行くべき!と無責任な事、夢を追うだけしか見えていない…、お腹の中で育ちつつある命を蔑ろにしていること、それはすみれ達が一番大事にして頑張って来たこと、今も追究している事を否定しているのと同じだと思って、もし、自分がいたら、さくらをひっぱたいていたと思います。
    その後、自分や幼馴染の母親達が大事にしてきた事、そしてその上で大事にされてきたこともわかったかな…って感じですが、だってかつて、3人達が本気で一旦仕事を子の為に辞めたのを紀夫くん、話してあげたらよかったのに〜。こういうのが至らなかったため、ここまでこじれましたが(^_^;)

    近江のお兄さんが五十八さんとの時間をもっと大事にしていたら良かったと気づけた位、人生いくつになっても勉強と反省と成長ですかね。そう思うとさくら若い若いまだまだ人生これから!!

    と、こんな状況で栄輔たちはどうしているのか気になりますね…。栄輔ももっとキヨさんの優しさを受けてみると良いかもですが(^_^;)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > お腹の中で育ちつつある命

      ここを見落としていました!すみれちゃんたちが一番大事に守り続けて来たことをさくらちゃんは完全スルーですね。この点を理解した時がさくらちゃんが大人になった時かもしれません。

      > 栄輔ももっとキヨさんの優しさを受けて

      喜代さん、栄輔くんのことを心から気に入ってましたね。と言うことは栄輔くんの良いところを誰よりも深く理解しているはず。栄輔くんの良心を覚醒させるのは喜代さん?そんな展開もありですね。

  4. jan より:

    やっとさくらがまともな?方向を向いて進みそうなので、
    ほっとしています。
    今まではさくらのやることにイライラしていましたから。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > まともな?方向

      これだけ長期間にわたって迷走を繰り返したので十分に学習したはず。
      もう道を踏み外すことはないでしょうね。

  5. よるは去った より:

    はな「ずっと見てましたよ・・・・。」こういう場面は霊が枕元に座っていて・・・・・・というのが多いですけど、遺影が語りかけているというのも不思議な感じがします。五十八「この家で兄ちゃんと遊んで暮らしたいな。」 長太郎「うん、ええで。」 坂東家から「飲んで 食べて 歌え」(こんな文句でしたっけ?)の書が出てきた場面を想い出しました。五十八「(さくらにも)輝いた人生であってほしい。」現在のさくらちゃんにこのお祖父様の言葉はどう響いたかな?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 遺影が語りかけている

      『あさが来た』の時みたいに「待ちわびたで」・・・はないにせよ、ご本人が登場するものとばかり思ってました。本当に新鮮な演出です。本作の控えめなテイストを上手にキープしてくれました。