さくらと健太郎受験許可 / べっぴんさん 第118話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2017年2月22日(水)放送
第21週 第118話「新世界へ、ようこそ」

『べっぴんさん』第21週 第118話 あらすじと見どころ解説

すみれと紀夫は、さくらがキアリスに入社することに改めて反対しました。経営者の子供が入社することで他の社員の士気が下がることを紀夫は案じていたのです。一方で君枝と昭一は、健太郎にもっと大きな仕事をしてもらうことが望みでした。

さくらと健太郎の採用をめぐってはキアリスの役員たちの間でも意見が割れていました。身内であることを理由に採用しないことに、人事部長の中西だけでなく明美や良子、武らも異を唱えはじめたのです。

すみれと紀夫が迷う中、さくらのことを気にかける潔がキアリスにやって来ました。さくらと健太郎はとても優秀だ。自分なら迷わず採用している。必ず会社に役立つ人材を採用しないのは背信行為だ。そのように潔はすみれと紀夫を諭します。

そんな中、公平さを期すため中西は課題は記名せずに提出させ、実力だけを見極められるよう試験方法を工夫。役員たちの審査の結果、課題に対する評価が最も高かったのはさくら。健太郎も三番目に高い評価を得るのでした。

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midokoro

さくら・健太郎に採用試験を受けさせるか否かですみれたちと中西の間で意見が別れ、議論を重ねても結論を出すことは出来ない。

思い起こせば中西の採用に当たってもキアリスの面々は意見が真っ二つに別れました。

そして中西採用の可否をめぐっての深夜にまで及ぶ議論ですみれの帰宅が遅くなり、それに寂しさを募らせていたさくらが今度は議論を巻き起こす立場になる。

中西の採用をめぐっての騒動はこの時のフラグだったのでしょうか。

『べっぴんさん』第21週 第118話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

健太郎の実在モデルは本記事を投稿した時点では特定するのが困難です。何故なら健太郎がさくらの夫になるかならないかで、健太郎の実在モデルは変わってしまうからです。

ただ、話の流れからしてどうやら健太郎はさくらと結婚することになりそうです。

そこで本欄では、健太郎はさくらの夫になると言う前提のもとに健太郎の実在モデルについてまとめてみます。

さて、さくらの夫の実在モデルも『べっぴんさん』劇中の健太郎と同様に米国留学を経験していますが、その男性はファミリア創業者の家族ではありません。

健太郎の実在モデルの男性の名は岡崎晴彦氏。

2007年に木村拓哉主演で放送されたテレビドラマの原作『華麗なる一族』。原作者の山崎豊子さんは否定していますが。この物語の主人公一家のモデルと言われる岡崎財閥創業者の孫にあたる人物です。

なお、木村拓哉主演のドラマは原作小説の主人公の息子を主役に据えています。そして、木村拓哉が演じた「万俵鉄平」の息子が、健太郎の実在モデルに当たる岡崎晴彦氏であると思われます。

岡崎晴彦氏は坂野光子さんとの結婚後にファミリアへの入社を希望。しかし、義父義母は身内からの採用に反対しました。

ちなみに、さくらの実在モデル・坂野光子さんが結婚したのは昭和42年(1967年)のこと。今週の時代背景となる昭和44年にはすでに結婚していることになります。

『べっぴんさん』第21週 第118話 観賞後の感想

もしも、さくらちゃんと健ちゃんが・・・

歴史に「もしも・・・」がないように放送が終わったドラマにも「もしも・・・」はありません。でも、今週描かれているさくらちゃんと健ちゃんの騒動は「もしも・・・」を想像せずにはいられませんでした。

身内とは言え、否、身内だからこそ人事部長に二度にわたって裏から手を回すのはまずい。ゆるい時代のゆるい会社であってもまずい。

こういういまずいことがまかり通っている会社(そして役所)が現代でもたくさんあることは承知しています。でも、キアリスはそんな会社ではないという設定のはずです。

どれほど優秀でもどれほど熱意があっても、ルール違反をしたら即刻アウト。この善悪のけじめについてすみれちゃんも紀夫くんもスルーしてしまったことが痛い。

ではどうしたら良かったのか。そこで「もしも・・・」の登場です。

史実では、健ちゃんの実在モデルに当たる人物が縁故入社に反対されています。反対された健ちゃんが次に出た行動は潔くんと大島社長への根回しです。

健ちゃんの優秀さと熱意を知った潔くんは、早速、すみれちゃんと紀夫くんを説得。今回の劇中でも用いられた「背任行為」という言葉はこの説得時に使われました。

この史実をそのままは無理としても、これに近い形を再現していれば後味も良かったかなと僕は思います。

もしも・・・

今回の冒頭で描かれたゆりちゃん・潔くん宅での夕食の席の場面。

さくらちゃんの入社に異を唱えるすみれちゃんと紀夫くんに対して、潔くんが自分なら即刻採用するとさりげなく釘をさす。

その潔くんの言葉を聞いたさくらちゃんが、伯父さんなら自分の気持ちをわかってもらえるはずだとあることをひらめく。

あることとはもちろん伯父さんへの根回しです。

これだけ前のめりキャラのさくらちゃんなら伯父さんへの根回しなど簡単なはずです。ただでさえ、高校生時代に叔父さんの家に厄介になっていたさくらちゃんのこと。

面識がそれほどない中西人事部長よりも潔くんに根回しする方が話は早いし、さくらちゃんにとってもたやすい事かと。

そこで、さくらちゃんは健ちゃんを連れて伯父・潔くんのもとへ。

そして、さくらちゃんと健ちゃんは、今回の劇中で訴えたキアリスにかける想いを潔くんに対して切々と訴える。

若者の熱い思いを聞かされ、潔くんが動かないわけがありません。

仮に潔くんが重い腰を上げなかったとしても、キアリスへの情熱を訴えるさくらちゃんと健ちゃんの姿にゆりちゃんがほだされないわけがない。

ところで、このタイミングでさくらちゃんと健ちゃんが書類審査時に人事部長に裏から手をまわしたことを、潔くんが二人にチクリと注意すれば最初の「不正」も浄化されたかと。

さて、ゆりちゃんからも懇願され、将来有望なさくらちゃんと健ちゃんのために一肌脱ごうと立ち上がった潔くんは、その翌日、キアリスにすみれちゃんと潔くんを訪問。

そして今回の劇中で描かれた場面に続きます。

あれだけ優秀な学生はめったにいるものではない。自分なら即刻採用を決める。あれほど優秀な人材を採らないというのは会社への背任行為に等しい。

さくらちゃんと健ちゃんのキアリスへの愛情。本人たちの口から直接聞かされるよりも、潔くんという第三者から聞かされた方がすみれちゃん、紀夫くんにとってもインパクトが大きかった気がします。

そして、無記名の試験で明らかになるさくらちゃんと健ちゃんの才能。すみれちゃん、紀夫くん、そして君枝ちゃんはようやくそれぞれの子供たちが本気だったと深く納得する。

中西くんの人材を見極める目も確かめられ、さくらちゃんと健ちゃんは晴れて採用。

めでたし。

こんな落着のさせ方であれば後味がもっと良くなったのになと思った次第です。

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コメント

  1. 実穂 より:

    私も入社試験の流れにはもやもやしたものがありましたね。
    熱意がある、自分を見てほしいなら、
    入社試験の前に一言「わたしはキアリスを受けたいと思っている」と、それこそとと姉ちゃんのたまきの時のように正々堂々と意思を話し、説得の期間があってもよかったのかなと。
    晴れて受験資格が得られてから正攻法で受けるということを、できればしてほしかったかなと思います。本来あるべき姿ですからね。
    他の方も指摘しておられますが、試験後に面接官の居る部屋にいって会話するというのも、ちょっと公私混同かなと‥
    入ってきて発言することをゆるしてしまう幹部方も何ですが‥。
    できれば、たまきちゃん方式で正当に受けてほしかったな、なんてもやもや思ってます。才能があると自負し周囲からも認められているならなおのこと‥。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 受験資格が得られてから正攻法で

      受験資格を得るまでの葛藤を丁寧に描いていたら、さくらちゃんの才能が明らかになった時の感動もより大きなものになっていたでしょうね。もったいなかったなと思います。

  2. 米粉 より:

    こんばんは。

    昨日今日の展開については、あと1~2回分時間をかけてもよかった内容だったように思います。

    中小企業の経営者・幹部の子息が同じ会社に入ったら…というのは、現代にも通じる難問だと思います。
    すみれさんたちが考える「社内の空気が変わってしまう」ことへの危惧も正論。
    さくらちゃんたちが訴える「一人の人間として見てほしい」というのも正論。
    その正論どうしを親と子で、あるいは社内のメンバーで侃々諤々させながら、お互いの立場を分かり合い結論を導いていく…というストーリーとして、もうちょっとじっくり描いてほしかったかなぁ、と、少々残念な気がしました。

    まあ、いずれにしてもさくらちゃんと健太郎君はキアリスメンバーとなるんですね。
    中西君が公平性を確保するよう、頑張って試験方法を考えたのは認めます。
    でも、他の社員さんからしたら「やっぱり縁故採用」と思うかもしれませんね。
    そういう屈折した思いをぶつけてくるキャラクターも今後出てくるんでしょうか。
    そして「親の七光りと言われたくない!」と頑張るさくら・健太郎の2人が描かれていくのでしょうか。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > あと1~2回分時間をかけてもよかった

      同じ気持ちです。入社を許す許さないの母娘の葛藤を、さくらちゃんの「非行」の時くらいのボリュームで見せてもらいたかったと思います。

  3. サエモン より:

    羽鳥アナの奥さまはやはり
    初期から脚本が…スゴいな

    さくらちゃんならルール違反も不思議は無いが二回はやり過ぎ

    良子ちゃん 明美さんとか武ちゃんでも
    頼れる人は

    すみれちゃんの家にきた
    潔君も当日に…アドバイスしてたらな

    栄輔君は東京
    すずさんや喜代さんは多分
    おなくなりかもだから

    まぁ…五月ちゃんや二朗君にでも
    愚痴を言えてればな

    さくらちゃんは実力で受かりましたが
    あれはすみれちゃんたちも悪いし
    どっちもどっち
    社員にも問題はあるし
    そもそもさくらちゃんのモデルは
    入社すらしないから
    入社させる方法がむちゃくちゃに
    健ちゃんの肩書きのモデルの話を
    潔君の実話混ぜてやったが
    後味はまぁ…ただ
    無記名試験はプレバトとかの
    試験みたいで公平で好きでしたが
    さくらちゃんは主張強すぎて
    無記名の意味は無かったな

    なんかこのドラマでは
    さくらちゃんが敏腕女社長になっても不思議は無いが
    実話混ぜて健ちゃん社長かな?

    ゆりちゃんのセカンドライフも気になりますね♪

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 二回はやり過ぎ

      一度目は大目に見ることにしたのですが、二度目は・・・。
      おっしゃる通りやり過ぎでした。

  4. クローバー より:

    私もかえでさんと同感です。
    今日の展開は納得いきませんでした。
    やはりどう考えてもルール違反ですよね。すみれ自身、昨日も今日もさくらたちの行動を『ルール違反よ』と言っているのに。
    最終的に実力があったとしても、この流れはありえません。
    健太郎が熱く語ったキアリスへの思いがどんなに素晴らしいものであっても。
    直接、社長たちのいるところへ来れること自体、普通じゃないのですから。

    すみれと健太郎の採用のくだりの脚本は視聴者の多くは納得しないのではないでしょうか。私も残念でなりません。
    何か制約があってこういう流れにせざるを得なかったのでしょうか。

    すみれの絵のレベルは確かにほかの誰よりも高く、美大を出ただけの実力があります。すみれや健太郎がこれからの展開のなかで必要ならば、誰もが納得のいく形で、正々堂々と親に向かっていって受験のチャンスを得られる努力をした脚本であってほしかったです。

    いつもは朝蔵さんのサイトを楽しく拝読させていただきながら朝ドラを見ています。今日は私もここに吐き出したい気持ちになって、初めて入力させていただきました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > ルール違反

      一度目は若気の至りということで見なかったことにしようと思いましたが、ルール違反と言われながらも二度も繰り返すのは無しですね。

  5. エイスケの後輩 より:

    朝蔵さんでも、もやもやされたというストーリー、今後に響いてくるのでしょうか。
    (少なくともけんちゃんはトラブルが発生するようですが)

    どんなに才能が有っても、団体で活動する場合、ルール違反を犯すメンバーはマイナスでしかないんですよね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > どんなに才能が有っても

      才能があるほどルール違反の振れ幅も大きくなりがちですからね。才能がない人のルール違反の方がある意味で安全です(笑)

  6. めい より:

    連投失礼します。先の投稿の訂正させて下さい。
    ×わがままで無理筋を通そうと
    ○他の応募者を出し抜こうと
    事情はどうあれ、実際にやったことは「わがままで無理筋を通す」ことになってますよね…

  7. めい より:

    朝蔵さん、はじめまして。以前から楽しく拝読しております。

    さくらちゃんがどうして不正と取られかねない手段をあえて使ったか。その動機は何か。
    キアリスに入社したいとほのめかしてみたらビックリするほど反対され、普通に応募したら門前払いされるとさくらちゃんが確信した、というような事情が分かる描写でもあれば、単にわがままで無理筋を通してるんじゃないようだ、と視聴者も理解はしやすかったように思います。(月曜日の放送を見られなかったので、もしこれがあったのならすみません)
    その上で朝蔵さんが考察されたように潔伯父さんを頼る、という展開であれば、納得が得られたのではないかと思います。

    それにしてもさくらちゃん、親の愛が実感できなくて悩んでいた高1の頃がウソみたいに、パワフルなお嬢さんになりましたねえ。今後が期待できるような、ちょっと不安なような。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      はじめまして!コメントありがとうございます。

      > 動機

      ズルをしてでもキアリスに入社したかったさくらちゃんの動機。そんなさくらちゃんを反対を押し切ってまでも推した中西くんの動機。それぞれの動機の描写に足りないところがあったかと思います。

      > パワフルなお嬢さん

      パワフル過ぎて怖いくらいです(笑)

  8. かえで より:

    昨日と今日の展開は正直気持ちの良いものではなかったですね。正々堂々と入社試験受けたいというわりに、やっていることが裏から手を回して中西くんに頼んでいた、という。どこが正々堂々何だろう、しかも2回も。

    潔さんの説得にも厚みがないです。入社試験の内容も見ていないのに、どこで2人を優秀と判断しているのかわかりませんでした。
    中西くんもそうです。ルール違反してまで2人をなぜ推すのかが伝わってこないんです。何が光って何が欲しくて敢えてこの2人なのかがちっともわかりませんでした。

    面接後に直談判した2人。これこそが特別扱い。他の学生は時間内でしか熱意を喋れないのに。
    やっていることが本当に残念です。
    自分を採ったらどれだけ会社のためになるのか強気でアピールするのと違って、2人のやり方は傲慢でしかない。そう映ってしまいました。

    ファミリアの関係者、親族の方から見たらとても迷惑かかりそうな内容でした。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > どこで2人を優秀と判断

      潔くんと中西くんが二人を優秀と判断した根拠は、当時は今よりも珍しかった留学経験にあるのかなと想像しながら観ていましたが、現代の人には留学経験の価値は通じません。そこをしっかり描いていれば少なくとも大人たちの行動は納得出来たかなと思います。

  9. もんすけ より:

    ここにきてようやく、中西君のキーマンぶり発揮でしょうか。
    確か中西君も、実家はご商売をしていたと言っていたように思います。
    商売をしている家で、家の子がその商売の輪に入った時、どんな苦労をするのか、中西君は体感していたのでしょうね。
    俯瞰的なお客さん目線も持ち合わせ、さらに実体験を織り交ぜながら人を採用していく実直な仕事ぶり。武ちゃん部長の、中西人事部長を支える援護射撃の言葉もなかなかでした。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 実家はご商売

      たしか中西くんの実家は酒屋でしたね。しかも廃業しているので、商売のリスクもよく承知しているはず。それもあってか説得力ありますね。

  10. よるは去った より:

    健太郎「キアリスが母さんたちにとって人生そのものであったように・・・・・・。」 さくら「人に喜んでもらえるような・・・・・・そんなべっぴんを作る人になりたい・・・・・。」やはり子は親の背を見て育つんですな。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 子は親の背を見て育つ

      子供が親と同じ夢を持つ姿は親への尊敬がにじみ出ていいですね。

  11. エイスケの後輩 より:

    縁故採用への反対に対し、実際は岡崎氏はドラマでいうところの潔くんと大急社長に根回ししており、この二人が、優秀な人物を縁故だからと拒むのは機会損失だとファミリアの創業者メンバーに迫ったことで、入社できたそうですね。
    とはいえ、ドラマでは新卒採用の話で、学生のけんちゃんがデパートの社長とコンタクトとるのは無理でしたでしょうし、潔くんもけんちゃんとはその頃はあまり近しくないでしょうから、自然な形で中西くん持ってきたんでしょうね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 中西くん持ってきた

      仮に健ちゃんが新卒でなかったとしても、彼は根回し出来るような器用なタイプではないので中西くんの存在は必要だったかも知れませんね。