ファッションショー当日 / べっぴんさん 第125話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2017年3月2日(木)放送
第22週 第125話「母の背中」

『べっぴんさん』第22週 第125話 あらすじと見どころ解説

昭和45年(1970年)9月。大阪万博の終盤を飾るファッションショーの開催が間近にせまりすみれたちは栄輔から頼まれた子ども用の衣装の準備に追われていました。そのすみれたちの仕事ぶりにさくらは驚かされました。

わずか数ミリ単位で丈を調整する必要があるのかと疑問に感じるさくらにすみれが言いました。肌の一部と思えるような服が子どもたちの笑顔を引き出すのだと。このこだわりがあるから今のキアリスがあるのだと明日香たちもさくらに説明します。

そして迎えた大阪万博でのファッションショー当日。催しは盛況のうちに終わりました。会場にかけつけていたゆりと潔はそこで思いがけない人物と再会しました。闇市の元締めだった根元です。その頃の根元は梅田を立派な商店街に育て上げていました。

昭和45年(1970年)10月。大阪万博が幕を閉じました。ファッションショーの仕事を通してすみれたちが大事にしていることを理解できたさくらは決意を固めました。もう一度商品審議会に挑戦し、子どもたちの笑顔を引き出す商品を目指そうと。

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久しく描かれることがなかった、すみれ、君枝、良子によるものづくりの場面がファッションショーの協力要請を機に登場。

さくらと健太郎にとっては子供の頃から見慣れていた母親たちの作業現場ですが、同じ立場に立って母親たちの働きぶりを観察すると新たな発見があるのかも知れません。

一方、ゆりが目撃した人物はこの記事投稿の時点では不明です。

『べっぴんさん』第22週 第125話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

『べっぴんさん』劇中で、健太郎は経営に携わる仕事に従事したかったものの配属先として決まった部署は不本意なところでした。

一方、史実ではどのような出来事が起きていたのか。劇中の登場人物名を用いて以下にまとめてみます。

前回、前々回の本欄を合わせて読むことで、よりお楽しみ頂けます。

第123話:【健太郎】が【キアリス】入社を望むまで
第124話:【健太郎】が【キアリス】への入社を果たす経緯

昭和46年(1971年)。【潔】と【大島】への根回しが功を奏し、念願の【キアリス】に入社した【健太郎】は【キアリス】子会社の役員に就任。

同社の経営をより盤石にすることに成功します。

そのわずか五年後の昭和51年(1976年)。【キアリス】の東京銀座への直営店進出を機に【銀座キアリス】を設立。

新しく設立された【銀座キアリス】は【すみれ】が社長に就任、【紀夫】が監査役、そして【潔】が相談役となることで、取締役店長に就任した【健太郎】の経営者としての成長を支えました。

そしてその9年後の昭和60年(1985年)。【健太郎】は【紀夫】を継いで【キアリス】の社長に就任しました。

『べっぴんさん』第22週 第125話 観賞後の感想

数ミリでも直す必要ってあるんですか?

前回で、若手社員たちのギクシャクした人間関係はきれいに整理されました。やっかみや疑いの気持ちが完全に晴れたわけではないでしょうが、さくらちゃんと健ちゃんにとって働きやすい環境は整いました。

外側は前回までに固まりました。そして今回は内側、心の中の番です。

「涙色」や「子どもたちがワクワクするような」といったすみれちゃんたちの会話の中で登場したまるで雲をつかむような表現の数々は、今でもまださくらちゃんにとっては理解不能かもしれません。

しかし、ミリ単位の微調整にこだわり抜こうとする一切の妥協を許さない仕事への姿勢。そしてそこまで追求しなければならない理由を聞かされて、ようやくさくらちゃんは母親たちが目指しているところや大事にしていることが腑に落ちたのでしょうか。

明日香ちゃんら、若手社員たちの言葉もさくらちゃんの理解をうながしたかと思います。

「そこまで考えるから今のキアリスがある」
「一番大事というよりそれしかない」

そして、キアリスの子供服をつぶさに観察しながら、製品に隠されたこだわりを一つ見つけてはそれを自分に言い聞かせるさくらちゃん。

キアリスが大切にしている品質への徹底したこだわりの姿勢を自分のものにしようと努力するさくらちゃんの姿が微笑ましい場面でした。

母と娘の目指す方向がやっと一つになりました。

自己満足にすら見えかねないミリ単位の微調整の労をいとわず、肌の一部と感じられるような子ども服づくり。リアルのファミリアが唱える「愛情品質」を追い求める女性にさくらちゃんも成長して欲しいものです。

闇市の風景

大阪万博会場で、潔くんが再会した根元さんに言いました。

「わしらの風景にはあの闇市がいつもある。だから焦らず一歩一歩ここまで来られた」

この言葉を聞かされて作品中での将来への不安を感じたのは僕だけでしょうか。何故なら次世代の代表ともいえる健ちゃんの風景には「闇市」がありません。

どこかで目にしたことはあったとしても、ただ「見た」だけでそこで辛酸を嘗めるような経験を積んだわけではないからです。

潔くんの言葉は「闇市」がない次世代が焦るあまりに一歩一歩着実に歩んでゆくことを忘れてしまう日が到来することのフラグでしょうか。

一方で古門さんや栄輔くんも世代としては「闇市がいつもある」年齢です。

少なくとも栄輔くんは潔くんの弟分として「あの闇市」で苦楽をともにしてきた間柄。栄輔くんの風景にもあの「闇市」がいつもあるはずです。

でも、古門さんは良く言えば前向き思考。悪く言えば温故知新の精神を失いかけている人。闇市の風景が心の中から消え去ってしまっているのかも知れません。

そんな古門さんに時にはあやつられ、また時には焚きつけられているらしい栄輔くん。彼の心の中では今、闇市での日々が消えてしまったりよみがえったりを繰り返しているはず。

マニアックな話で恐縮ですが、オビワンとシスの間で揺れ動くアナキン・スカイウォーカーみたいなもの。(『スターウォーズ』の話です)

万博がいよいよ終了しました。この後に待ち受けているらしい栄輔くんの落とし穴。そして古門さんにロックオンされてしまったらしい健ちゃんのこの先の展開が心配です。

追伸:かつての親分・根元さんとの再会をはたした玉井さん。根元さんに見捨てられた後、大変な苦労をしたことは想像に難くありません。

でもかつての恩人に対してもう少し口を慎んで欲しかった・・・というか、成長して男になった玉井さんと根元さんの再会、そんな設定にして欲しかった。

真面目に働いていた玉井さんのイメージが台無しになりかねません。

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18 Responses to “ファッションショー当日 / べっぴんさん 第125話”

  1. エイスケの後輩 より:

    私は、根本の親分に玉井のおじちゃんが悪態をついたのは、栄輔君を金づるとしてしか見てないかの様にとらえられた事にカッとしたのも有るのかなと思いました。
    本当は信頼とか恩とか色々あるのに、それを知らない人間に短絡的に金で繋がっていると言われたら、しかもそれが過去に良くない別れ方をした人間なら、喧嘩腰になるのも不思議ではないかと。

    ただ…二人の出会いが語られていないので、当初は恐らくお金を越えた絆の構築が有ったとの設定で進んできたのではないかと考えています…が、今回の脚本は随所に甘い残念な所があるので、これまでの色んなエピソード(五月ちゃんが雇われる時の玉井氏の演技等々)が無かったことにされて、他の方々が指摘されているいるように、金銭絡みで倒産のきっかけを作るストーリーになるのではとも思います。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 過去に良くない別れ方

      喧嘩別れをした二人ですから、数年ぶりの再会で素直に挨拶は出来ないでしょう。でも、お互いに成功した相手を言葉には出さないまでも認めざるを得ない。そんな再会であって欲しかったと思います。

  2. S.O.X. より:

    フラグといえば、一瞬、根元さんに悪態をつく玉井さんに悪の復活フラグが立ったこと思いましたが、実はあれ、栄輔さん(エース)の運命のフラグではないかと思い直しました。玉井さんが本人は良かれと思ってとった行動が、結果、エースを良からぬ方向へ導いてしまう、みたいな。金の匂いに敏感かもしれませんが、基本不器用ですよね、あの人。

    ついでにさくらちゃんに一言。あんたは一体アメリカでデザインの何を学んできたんだ!?(笑)。さくらを成長キャラに描きたい気持ちはわかりますが、どうも以前からキャラ設定に甘いところがあるような気がしてならないのです。健太郎くんもしかりかな。どちらも結構いい年齢になっているはずなので、ちょっと気になります。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > エースを良からぬ方向へ導いてしまう

      キャラクターの性格を深く読み込んだ上での予想だと思います。目先のお金の匂いに対する嗅覚は鋭いですが、大局的に物事を見ることができませんからね。そんな視点があれば、梅田の商店街をよくしようと立ち上がった根元さんについてゆき、今よりも豊かになっていたかも知れません。

  3. サエモン より:

    万博もついに終盤
    21世紀の子どもたちを
    テーマにキアリスの4人が
    肌のような子ども服を作り上げる

    万博会場で…ゆりちゃんは
    元闇市の元締め根本さんを見つける

    根本さんもいよいよ引退する
    あの闇市を今の発展へ導いたのは
    潔君たちのおかげと認めましたね

    玉井さんと根本さんのやり取りが
    また面白いwww

    万博会場のイベント後には
    平気でポイ捨てする
    お客さんが後を立ちませんね

    すみれちゃんに触発された
    さくらちゃんが商品の審議会に
    再び挑戦この数ヵ月の成長の
    集大成が楽しみですね♪

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 潔君たちのおかげ

      根元さん、さすがに親分だけあって器の大きな人物ですね。

  4. きゅうぽん より:

    根元さんバンザイ!!すっかり良い親分、いや良い商店街の会長さんですね。玉井タジタジ。金の匂いに…のセリフはこの後の栄輔の陥落の予兆を示しているのかな…。
    でも…
    戦後必死に闇市からはい上がってきた人たちが、ようやく手に入れた栄光と実績。でも、豊かにしようと頑張ってきたけれど、その中で人々は大事なものを失ってきたのが、今日のショーの後のポイ捨てではないでしょうか。これは、高度経済成長で、海や川がドブのようになったりして来たことを象徴しているような気がして、胸が痛かったです。
    人々のモラルもどんどん失ったり…崩壊の方があっているのか…悲しいシーンでした。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 金の匂い

      金の切れ目が縁の切れ目のフラグかも知れませんね。残念ですが。


      > 大事なものを失ってきた

      かつては善悪どちらかと言えば悪の立場にいたこともある根元さんが、失われた大事なものの象徴のように登場するなんて皮肉な話ですね。

  5. 安ママ より:

    根本さんとは、予想外でしたね。
    でも、別人のようにいい人に描かれてた玉井さんがまたあの頃のような目つきになったのには正直驚きでした。恨みつらみも超越したと思ってましたから。
    根本さんの「金に対する嗅覚」という言葉は、これからの栄輔さんを見限る玉井さんを予見しているというのは穿ちすぎでしょうか。キャッチボールをする子どもたちへの優しい笑顔の玉井さんであって欲しいと切に願っているのですが。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 見限る玉井さん

      そんな気がしてきました。金の切れ目がなんとかというやつですね(涙)

  6. 米粉 より:

    おはようございます。

    今日の万博ショーのシーン。
    鳥肌ものでした。
    栄輔さんの堂々とした司会進行。
    この瞬間が彼の最絶頂と言わんばかりの描かれ方。
    健太郎君に壮大な未来像を語る古門氏。
    そのビジョンに引き込まれそうな健太郎君の危うい瞳。
    根本親分との、まさかの場所での再会。
    親分に悪態をつく玉井氏(彼はそうするしかできない、本音を上手く表現できない人物なのだと思います。)
    それをなだめる栄輔さん。
    そして、根本親分の去り際の言葉。
    その言葉を噛み締めるすみれさんたち4人。
    その4人が立ち尽くしている、紙吹雪やらゴミやらでまみれたショー会場。

    万博後の未来をどう歩むのか。
    人として、企業として。

    キアリスとしては次世代への継承を模索しはじめただけに、
    特に健太郎君が古門氏に前のめり気味?なのが気になります。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 本音を上手く表現できない人物

      心優しい観察ですね。あんな態度はこれが最後であってほしいと切に願っています。


      > 前のめり気味

      前のめり、深入りしそうですね。KADOSHOに引き抜かれたりしないといいのですが。

  7. よるは去った より:

    ゆり「潔さん・・・・・あの人・・・・。」思わず「帰ってきた・・・・・・」と言いたくなりましたね。感動的な場面と思いきや。根本「後は頼んだで・・・・・。」と去っていく目の前で無思慮にゴミを捨てていく若い女性。すみれ「あんなにモノがなくて苦労した時代だったのにねえ・・・・・。」 辛口さも混在してました。辛口さと言えば古門「おこがましいようだかねえ。ハハハハハハハハ・・・・・。」でのストップモーションにも不気味なフラグのようなものを感じさせました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > ストップモーション

      古門さん、いちいちストップモーションになりますね。悪い予兆の暗示かもです。

  8. サエモン より:

    20年ぶりに再会する人は
    帰ってきたウルトラマンこと
    元闇市親分根本さんです
    人物一覧に団さんの名前があったので
    間違い無いです
    玉井さんも一緒に出ないかな?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      情報提供ありがとうございます!

      帰ってきたウルトラマンが帰ってくるなんて感激です。

  9. 喜代さん大好き より:

    <ショーを見に来たゆりは、会場で思いがけない人物を目撃

    とありますが、私は、忠さん&喜代さんであってほしいと思います。 そういうことってないのかしら??

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 忠さん&喜代さん

      この展開、とってもいいです!忠さんと喜代さんもゆりちゃんと何年ぶりかで再開できてさぞかし喜ぶことかと思います。

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