藍の成長を撮影する紀夫 / べっぴんさん 第134話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2017年3月13日(月)放送
第24週 第134話「光の射す方へ」

『べっぴんさん』第24週 第134話 あらすじと見どころ解説

昭和48年(1973年)暮れ。オイルショックの直撃を受けエイスが倒産してしまいました。エイスの倒産を受けて、紀夫はキアリスの舵取りを攻めから守りに変更。健太郎たち若手社員が進めていた新企画の見直しを宣言します。

しかし、そのことに納得できない者がいました。健太郎です。守勢に転じる紀夫の姿勢を健太郎はどうしても納得することが出来ずにいたのです。一方、栄輔はその頃、ゆりと潔の家に身を寄せマスコミの取材攻勢から身を隠していました。

そんな中、すみれはキアリスガイドの映像化を思い立ち、すみれたちの自費による映画製作を提案。世の中の母親たちに正しい育児法を伝えること。そしてキアリスが守り続けてきた想いを次世代の若手社員たちに伝えることがその映画の目的でした。

龍一がアメリカで知り合ったという亀田という名の映画カメラマンがすみれたちの映画の企画に協力してくれることになりました。紀夫が監督、武が助監督、明美が脚本、そして藍が主演の映画製作がいよいよはじまるのでした。

<<前回133話 | 次回135話>>

midokoro

オイルショックで景気が後退しはじめてさえも健太郎の暴走が止まりません。

暴走が止まらないどころか自分の考え方への理解を求めて「師匠」の古門を訪問。健太郎の優秀さに目をつけている古門に引き抜かれはしないのか。

健太郎が心配です。

その一方で、8ミリカメラを購入して孫の成長記録の撮影に夢中になる紀夫。

その紀夫の姿に着想を得たすみれはキアリスの映画化に挑戦。その作品の映画監督には紀夫が当たり、主演女優は溺愛する孫・藍。

紀夫のジジ馬鹿ぶりが炸裂します。

『べっぴんさん』第24週 第134話 ドラマの時代背景と史実解説

昭和48年(1973年)にはじまった原油価格の高騰とそれにともなう経済混乱、いわゆるオイルショックにより、日本は戦後はじめてとなる経済のマイナス成長を記録。

そんな混乱の中、原油価格とは本来連動しないはずのトイレットペーパーが高騰するというデマが世の中に拡散。

トイレットペーパーやティッシュペーパーが買い占められ、スーパーマーケットからその姿が消えてしまったことで不便を強いられたことをブログ主もはっきりと覚えています。

またその頃、物価が急上昇しテレビのニュース番組などでは「狂乱物価」という言葉が繰り返し用いられていたことも記憶に残っています。

そんな大きな衝撃が日本中に走った時代が今回の背景にあるのです。

一方、紀夫が購入した8ミリカメラとは昨今のホームビデオみたいなものですが、一本のフィルムにわずか3分ほどの映像が収録できない上に、その3分にかかる費用も、そしてカメラ本体もホームビデオとは比較にならないほど高額なものでした。

しかし、8ミリカメラは撮影機材、映写機材ともにすでに製造は終了しています。

なお「8ミリ」とはフィルムの幅のことです。ちなみに劇場用映画の多くのフィルムの幅は35ミリ(一部、16ミリまたは70ミリ)でしたが、こちらも日本映画に関してはフィルムによる映画撮影は終了しています。

『べっぴんさん』第24週 第134話 観賞後の感想

栄輔くんが戻ってきた

栄輔くんがすべてを失ってしまったことは気の毒でなりませんが、しかし闇市時代の栄輔くんが戻って来てくれたことが嬉しい!

潔くんに「わしを頼ってくれ!」と言われたとき、栄輔くんは涙を浮かべていましたが、あの涙が栄輔くんの心にたまったオリを浄化してくれたんでしょうか。

ゆりちゃんが自宅で開いている英会話教室で、小さな男の子を膝に乗せながら自分も参加する栄輔くんの姿。さくらちゃんを溺愛していた頃を思い出します。

さすがに虚脱感は隠せないみたいですが、ヤケを起こしたりせずゆりちゃんの家事の手伝いを申し出るような気遣いまで出来るところを見て安心しました。

栄輔くん、あとは再生あるのみです。

追記1:エイスの倒産を受けて、栄輔くんは時代に踊らされていただけだと言い切った紀夫くんの人を見る目がさすが社長!

再登場以来、何かに取り憑かれていたようだった栄輔くん。自分を見失って時代や周囲の期待に踊らされていただけだったような気がします。

追記2:どうでもいい話ですが、あの当時の電話の受話器をはずしっぱなしにすると、確か電話のベルよりもっとうるさい警告音が鳴ったと記憶しています。

ゆりちゃんがマスコミの取材電話をシャットアウトするために、受話器を外しましたがそれがひどく気になります。

健ちゃんの苦悩

栄輔くんが戻ってきた嬉しさと映画製作の盛り上がりにはさまれて、うっかり見落としてしまいそうでしたが、健ちゃんの苦悩がかなり深そうです。

キアリスを拡大路線に導く夢。

その夢は多分、KADOSHOの古門氏に焚きつけられた夢なのでしょう。栄輔くんと同様、踊らされているだけかも知れません。

栄輔くんがこんなことになってしまった中、誰か健ちゃんを諭してほしいものです。踊らされるのは危ないよって。

でも、健ちゃんの覚醒をうながすのはこれから製作される映画か、映画の製作過程で健ちゃんは何かをさとるのかも知れません。

健ちゃんの苦悩が気の毒でなりませんが、「その日」が来るまでじっと待つしかなさそうです。これ以上、古門氏に焚きつけられませんように。

スパゲッティ作るマフィアのおっちゃん

朝ドラでニーノ・ロータを聴ける日が来ることになるとは思いもよりませんでした。ニーノ・ロータとは作曲家名。映画『ゴッドファーザー』のテーマ曲を作曲した人です。

明美ちゃんが言った「マフィアのおっちゃんがスパゲッティ作るところが美味そう」は、ミートボールとトマトソースを贅沢に使ったミートソースを作る場面かな?

ちなみにそのマフィアのおっちゃんは、確か美味そうなスパゲッティを作った場面の直後くらいにあの世行きとなりました。

映画『ゴッドファーザー』をこよなく愛しているので、ついつい余計なことを書いてしまいました。

話を明美ちゃんに戻します。

「やるの?やらへんの?」

映画監督を引き受けるのか引き受けないのか。決断を「社長」に迫る明美ちゃんの迫力ある姿が楽しい。

そして明美ちゃんに詰め寄られた紀夫くんは笑顔で一言。

「やる!」

あの笑顔を見てわかりました。紀夫くん、映画監督をやりたかったんだ。今日も分かりやすさが可愛らしい紀夫くんでした。

【朝ドラ関連ニュース】『もうすぐ!連続テレビ小説「ひよっこ」』

もうすぐスタートの新作朝ドラの予告番組『もうすぐ!連続テレビ小説「ひよっこ」』の放送日がわかりました。

3/18(土)26:32~26:42
3/19(日)23:45~23:55
3/20(月)5:15~5:45

すべてNHK総合での放送です。

<<前回133話 | 次回135話>>

Sponsored Link
Sponsored Link

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. えびすこ より:

    最終盤になってからの回をよく見ると、当時の流行を反映した場面がいくつか出ていますね。
    この点は次のひよっこにもつながるかな?

    ところでアメリカのテレビドラマは日本の朝ドラの様に地域色を前面に出すような番組が少ないですね。
    取り上げるのはだいたいマンハッタンなどのビジネス街や大都市。地方都市を舞台にすることは少ないですね。
    「~州のとある小さい町を舞台」と言うスタイルのドラマは最近あまりないのでは?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > アメリカのテレビドラマ

      アメリカのテレビドラマはあまり観ないのでよくわからないのですが、「~州のとある小さい町を舞台」と言うスタイルだと『ツインピークス』が人気でしたね。これは観ました。

  2. よるは去った より:

    「レリビー」ですみれちゃんたちが映画化云々の話をしている時に照んないに流れていたのがニーノ・ロータの「ゴッド・ファーザー愛のテーマ」。あの頃の映画でしたかね。「愛(藍)のテーマ」って半分洒落てるのかな?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > ゴッド・ファーザー

      Wikiによれば日本公開は1972年7月15日だそうです。当時、日本国内では最大規模の劇場だったテアトル東京では1972年の12月まで上映。地方の小規模館では遅れての上映開始がよくあったのでドラマの中の1973年も日本のどこかで上映が続いていたのでしょう。

  3. アーモンド より:

    8ミリカメラは紀夫が部下からプレゼントされたのでは?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      ドラマの実際の放送内容に追いつけず申し訳ないです。
      先刻、訂正させていただきました。

  4. ふー より:

    トイレットペーパー騒動の発端は当時の大丸ピーコック千里中央店。その日、特売のトイレットペーパーが2種類あったのですが、片方があっというまに売れてしまいました。それに不満を持った来店客が「トイレットペーパーが無い」と騒ぎ出し、それが口づてに広がり、全国的なパニック状態になっていきます。
    当時のピーコックの売り場担当者に聞いた話です。
    勘違いと噂があのような大騒動になるのですから、人の言葉というのは恐ろしいものです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 千里中央店

      僕が子供の頃に住んでいたのは関東ですがインターネットもない時代にそこまでデマが伝播するなんて恐ろしいですね。