すみれと紀夫たちが引退 / べっぴんさん 第142話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2017年3月22日(水)放送
第25週 第142話「時の魔法」

『べっぴんさん』第25週 第142話 あらすじと見どころ解説

すみれ、明美、君枝、そして良子の四人は同じ時期に引退を考え始めていました。それは紀夫も一緒でした。健太郎や武など、次の世代に道を譲るべき時が近づいていることを紀夫も同じ頃に考え続けていたのです。

すみれと紀夫はこれまで一緒に歩んで来た道のりを振り返りました。30年前、紀夫の戦地からの帰りを待ちながら雑貨の販売を始めた頃のこと。喜代に助けられたこと。そして、戻ってきた紀夫と一緒に働くようになったこと。

君枝も自分のこれまでの日々を振り返っていました。生まれつき体が弱く、長くは生きられないと思っていた自分が結婚し子供まで持てたことを。良子も勝二との結婚を感謝するものの龍一が未婚のままであることが心配でした。

すみれと紀夫は、二人で一緒に過ごした時間に心から感謝しその時間に一つの区切りをつける決意を固めました。それはキアリスからの引退でした。キアリス運営の一線から身を引き次世代に全てを継がせる決断を下したのです。

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midokoro

すみれたちは銀座への出店を完全に断念。「助け舟」として登場した古門の申し出をすみれたちは丁重に断りました。

古門に断りを入れる際にすみれはこう言います。

自分たちの夢は自分たちが焦って叶えようとしなくても、次世代の者たちがいつの日か必ず叶えてくれるものと信じている。

すみれの口が出たこの言葉ですみれたちは気づくのでしょうか。そろそろ自分たちは引退して次世代に道を譲るべき時がきたようだと。

『べっぴんさん』第25週 第142話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

銀座への出店を断念したことを機に、すみれたちは引退を決意します。同じ頃、リアルではどのようなことが起こっていたのでしょうか。

劇中のキャラ名によって、ドラマと同じ頃のリアルの銀座の夢の物語をまとめてみます。

ドラマの中と同じ頃である昭和51年(1976年)。

「すみれ」は引退を考えはじめていました。しかし、そんなところに「潔」からの銀座出店のオファーが入り、「潔」の強いすすめによって「すみれ」の気持ちはゆれ始めます。

しかし「キアリス」での再度の社内会議でも銀座店の開店はリスクが高すぎるとの結論が出て、銀座への出店計画は改めて却下されました。

そして、社内での最終結論を伝えるため「すみれ」が「潔」のもとに足を運ぶ際、「すみれ」は街中で意外な人物と遭遇します。

「大急百貨店」の「大島」です。

「すみれ」は「大島」に言いました。「潔」から銀座への出店を強く勧められていること。しかしそれはリスクがあまりにも大きいため「キアリス」は断念することにした。そして、その結論をこれから「潔」に伝えに行くところなのだと。

その「すみれ」に対する「大島」の言葉が「すみれ」を驚かせます。

「大島」は銀座の一件をすでに耳に入れていました。そして「すみれ」にこう言ったのです。「潔」の持ってきた話に間違いはない。「キアリス」は銀座に出店すべきだと。

「大島」にも強くすすめられた「すみれ」はこれも何かの縁と、銀座への出店を決意するのでした。

『べっぴんさん』第25週 第142話 観賞後の感想

すみれちゃん、君枝ちゃん、良子ちゃんがそれぞれの夫たちと語らいながらこれまで歩んで来た道を振り返る中、明美ちゃんだけは伴侶がいないため過去を振り返ることが出来ませんでした。

そこで、本欄で明美ちゃんの過去を振り返ってみました。明日あたりから始まる明美ちゃんの人生の急展開の準備をするためにも、復習しておこうと思います。

明美ちゃんとすみれちゃんの出会い

君枝ちゃんや良子ちゃんのように女学校で過ごした時間や帰らぬ夫を待つ苦悩などの共有はしていませんが、すみれちゃんと最も付き合いの長いのは明美ちゃんです。

最初に明美ちゃんがすみれちゃんと出会ったタイミングは紀夫くんとほぼ同時期。

第2話。懐かしい坂東家の洋館が新築を祝うパーティーに招待された父親に連れられてやって来たのが紀夫くんの初登場。

この時に正蔵さんに連れられて坂東家にやって来た潔くんが、街の子供たちに立派な坂東家の中を見せてあげたいと言って連れて来た子供たちの一人が明美ちゃんでした。

そして忘れもしないクッキー「泥棒」疑惑事件。

すみれちゃんとゆりちゃんのおやつを盗もうとしたと勘違いされた明美ちゃんを当時の坂東家の女中頭が厳しく叱責。

そんな明美ちゃんを気の毒に思ったすみれちゃんのとった行動が、明美ちゃんをさらに深く傷つけることになろうとはその時のすみれちゃんには想像すら出来ませんでした。

これが、明美ちゃんとすみれちゃんの二人の出会いでした。思い起こせばかなり残念な出会いでしたね。

明美ちゃんと麻田のおっちゃん

すみれちゃんに悪意はなかったとは言え深く傷ついてしまった明美ちゃん。でも、明美ちゃんは優しかった。

麻田さんの靴づくりの現場を見たくて、道に迷ったすみれちゃんを麻田さんの靴屋まで案内したのが明美ちゃんでした。

ところでこの頃、明美ちゃんと麻田さんが交流する場面は描かれませんでしたが、後年になって麻田さんが明美ちゃんを自宅に住まわせたり、明美ちゃんが麻田さんのことを「麻田のおっちゃん」と親しげに呼んだり。

明美ちゃんは幼い頃からあさや靴店の近くに住んでいて「麻田のおっちゃん」とは親しかったのかも知れません。

明美ちゃんがすみれちゃんを目撃

明美ちゃんとすみれちゃんが坂東家で初めて出会ったのは昭和9年(1934年)。その二人が再会したのは8年後の昭和17年(1942年)。

再会とは言っても明美ちゃんがすみれちゃんの姿を遠目に見ただけ。明美ちゃんのお母ちゃんが坂東家から解雇された時です。

焦りを隠せないお母ちゃん。理不尽さを許せない明美ちゃん。その一方で呑気な顔をして帰宅して来たすみれちゃん。その対比が残酷なほどだったのを今でもよく覚えています。

そして、この時のつらい思い出が明美ちゃんの心の傷をさらにひろげてしまいました。

その2年後の昭和19年(1944年)に明美ちゃんは再びすみれちゃんの姿を目撃。

すみれちゃんがさくらちゃんを出産した直後のことでした。

当時の明美ちゃんはベビーナースとして神戸在住の西洋人に対して子育ての方法を伝授する職業に就いていました。

ところで、史実では「すみれちゃん」は「明美ちゃん」から西洋式の育児法を学び、その時の経験が後の「キアリス」の原点になっています。

しかしドラマの中では、このあたりのことはスルーされていました。

明美ちゃんとすみれちゃんの再開

明美ちゃんとすみれちゃんの本格的な再開は戦後になってから。

西洋式オシメの注文が入ったものの、すみれちゃんにはその作り方がわからない。そこで白羽の矢が立ったのが明美ちゃんの存在でした。

しかし、協力を求めるすみれちゃんの願いを明美ちゃんはキッパリと拒否。

そんな明美ちゃんが少しづつすみれちゃんたちに理解を示し、心を開いてゆくまでの日々の描写はいまだに忘れられません。

また、心を開きながらもまだどこか心にゆがみがあった明美ちゃんを、ちょっとばかり厳しい言葉で諭す麻田さんの深い言葉も心に沁みました。

明美ちゃんを幼い頃からよく知っている(多分)からこそ、あそこまで厳しく言えたのかなと今にして思います。

そんなこんなでキアリスのナンバー3とでも言うべき重鎮になった明美ちゃん。次回あたりから新しい幸せな人生が始まるみたいです。

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コメント

  1. みお より:

    いつも楽しく拝読させていただいております。
    普段は他の方の書き込みやそれに対するお返事を読んでいるだけで満足してしまって、自分で感想を書き込もうとまでは思わないのですが、今日はもう書かずにいられませんでした。
    だってだって・・・紀夫さんが可愛すぎるんですもの。
    すみれとふたりで思い出話をしていて一瞬話すのをためらって、まぁいいかで話し始めるくだりの紀夫さんの仕草がいちいち可愛くてニヤニヤしてしまいました。
    ちなみに、昨日(水曜)は朝から外出していて見る時間がなかったので、録画したものを今日(木曜)のお昼の再放送前に見ました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 紀夫さんが可愛すぎる

      初恋の思い出を語った挙句に最後に締めが「おしまい!」。
      この照れ隠しも可愛かったですね。

  2. ひろちゃん より:

    勝二さんが喫茶店を始めてから、良子ちゃんと明美ちゃんが一緒のシーンが多いですよね~
    あの良子ちゃんと明美ちゃんが仲良くなって良かった!『湯冷めするよ』って良子ちゃん優しい!
    まぁ昔のままだったら、ここまで長く仕事を一緒にできてないですよね!
    今日の明美ちゃんがレリビィの外で入るのを躊躇うシーンは少し寂しい感じもしましたが、明美ちゃんが良子ちゃん夫婦を見て家族をつくるのも悪くないなって思ったんじゃないかと思いました。
    前に良子ちゃんとご飯を食べてる時に勝二さんがコーヒーを出して、良子ちゃんが『コーヒーを出すのは早いわ。冷めてしまうよ』というシーン。栄輔くんのラジオを聴いてる時でした。あの時、明美ちゃんは良子ちゃん夫婦のやり取りを見てちょっとうらやましく思った気がしました。
    大切な人をなくしたくないから独身で来たけれど、良子ちゃん夫婦といることが多くなり、大切な人と過ごす良さを感じ始めたかもと。
    もしもそうだったら良子ちゃん夫婦はいい仕事してます!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 良子ちゃん夫婦といることが多くなり

      自分が住んでいる家の階下で、友達が夫婦仲良く暮らしているのを度々見せられたら、考え方も変わるかも知れませんね。明美ちゃんの心変わりの理由が見えてきました。

  3. ぷち より:

    今日が最終回?と思ってしまいましたが(笑)紀夫さんがひたすら可愛かったし、それぞれの夫婦二人の時間をゆっくり見ることができて私は良かったと思いました。

    紀夫少年の初恋の瞬間だったリトルすみれちゃんが五十八さんに思いを訴えるシーン、紀夫さんは「何が起こってるのかわからなかったけど」と言っていましたが、あれはすみれちゃんが分解した靴を麻田さんのところへ修理に出しに行く潔さんについていってしまったことでの騒動でしたよね。なので、この先の藍ちゃんカメラ分解事件の前フリでもあるのかなーなんてちょっと思ったりもしました。

    余談ですが、紀夫さんの初恋告白を聞いていて、やっぱり悦子さまと小山さんの馴れ初めがもっと聞きたかったなぁと思いました。スピンオフ期待してたんですけどね、、

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 悦子さまと小山さん

      悦子さまは『べっぴんさん』の中でシンデレラストーリーの人生を送った女性ですからね。小山さんとの夫婦の会話の中で馴れ初めを語って欲しかったです。

  4. えびすこ より:

    今日はミニ総集編の様な感じの回でしたね。
    考えてみると恐らく主人公の親の代の人(キアリスの4人の親類・縁者。古い付き合いのある人)はもう全員亡くなられていますね。
    昔は50歳前後になると親は死んでいる時勢でした。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > ミニ総集編

      的確な表現ですね!15分で『べっぴんさん』のすべてが語り尽くされていました。

  5. SingSong より:

    今朝は四つ葉のクローバーたちの回想のシーンがメインでしたね。

    明美さん以外はそれぞれ伴侶がいるので気持ちを分かち合えるけど、彼女だけは寂しそうな感じでしたね。

    一視聴者として、早く栄輔さんにアプローチして貰いたい気持ちになりました。クビを長くして(麒麟のように)その時を待っています。
    春よ来い、早く来い(恋)。

    余談ですが私は朝早く出勤しているので何時も土曜日にBSでまとめて観ています。
    今日は休みなので朝から気合いを入れて観てました。笑う。
    あまりドラマを観る事はないのですがNHKの朝ドラだけは欠かさず観ています。ドラマの舞台地にも旅を兼ねて訪ねています。
    大学は神戸でした。今回のドラマは懐かしい場所がいっぱい出ていたので特に嬉しいです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 春よ来い

      明美ちゃんは四人の中の誰よりも冬が長かったですからね。次回あたりに春一番かな?と期待しています。

  6. ひるたま より:

    今日の放送分は殆どが回想シーンでしたね。
    TL等を見ていると「良かった」と「無駄(尺稼ぎ)」で感想が真っ二つだったように感じます。
    かくいう私も…率直に申し上げると、半々ですね。
    (懐かしいシーンが見られてラッキー!と思った一方で、話の進展が無かったもどかしさも同時に感じました)

    印象的だった場面その1:
    明美ちゃんが銭湯から帰宅した時、中で小澤夫妻が良いムードだったので入るのを躊躇した場面。
    明美ちゃんが長く住んでいた「あさや」さんから引っ越す日もそろそろかな?と感じさせる場面に思えました。(自宅に入りたくても入れないというのは…ちょっと…^^;)
    大昔は犬猿の仲(?)だった良子ちゃんと明美ちゃんですが、年月を経て良い関係になりましたね。

    その2:
    坂東家ですみれ&紀夫夫妻が良いムードの所で、何故かさくらちゃん&健太郎くんの若夫婦が台所で小さくなって「体育座り」…こちらもすみれ&紀夫夫妻に負けず劣らず微笑ましい光景でした。
    (もっとも、少なくとも健ちゃんの方は坂東家を出て独立し、家族3人で住む事を考え始めている…というのは考え過ぎでしょうか)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 回想シーン
      > 年月を経て良い関係

      ひるたまさんのコメントを拝読し思いました。人間関係の変化など、過去と現在の差を際立たせるような回想シーンであれば、さらに良かったかも知れないって。

  7. もんすけ より:

    両思いの君枝ちゃん、お相手を親が決めた良子ちゃん、お見合いのすみれちゃん。
    お相手との出会いは違えども、それぞれが幸せを紡ぎ、育て、コツコツとゆっくり自身の人生を彩る素敵さ。
    かたや、初恋を貫き通していた紀夫さん、実は一番役得だったのでしょうかね。心の中で(今、僕は最高に喜んでいるのです! )と叫んでいそうで微笑ましく。
    また、若かりし頃、一番ぶつかっていた良子ちゃんと明美ちゃんとの楽しい空間にじんわりぐっときてしまいました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 出会いは違えども

      出会いを整理してみるとよくわかりますね。どう出会うかよりも、出会った後にどう過ごすかが一番大切なのだと。