藍がカメラを壊した理由 / べっぴんさん 第149話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2017年3月30日(木)放送
最終週/第26週 第149話「エバーグリーン」

『べっぴんさん』最終週/第26週 第149話 あらすじと見どころ解説

行方不明になっていた藍が夜遅く戻ってきました。さくらは藍を問い詰めるものの、藍は口を閉ざしたまま姿をくらました理由を話そうとはしませんでした。頑なな態度に困惑するさくらにすみれが聞かせました。自分が子供の頃も藍と同様だったと。

翌日、すみれは自分が子供の頃に父の靴を分解してしまった話をすると、藍もようやく安心し紀夫のカメラを分解した理由を語りはじめました。続けて藍は学習塾を休んだ理由もさくらに明かしました。

藍の気持ちを知ったさくらは、自分が本当にやりたいと思うことを見つけてほしいと藍に告げました。紀夫も藍の本心に心を打たれ、その気持ちをいつまでも持ち続けてもらいたいと藍に言いました。

その日、ゆりと潔がすみれの元に訪ねてきました。すみれが夢の中で、五十八とはなに再会した時、ゆりもまた夢の中で両親に再会していました。その不思議をすみれとゆりは語り合い姉妹がいることの喜びをかみしめるのでした。

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藍が、紀夫の大切にしているカメラを分解してしまった理由を説明し、孫を溺愛する紀夫は藍から聞かされた動機に感激。

また、藍は学習塾の春期講習も母親や祖父母には内緒でサボっていました。

そんな不可解な行動を重ねてきた藍の本心のすべてが今回あたりにすべてが明らかにされる模様です。

『べっぴんさん』最終週/第26週 第149話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

さくらが自分のやりたいことが見つからずにもがいていたのは高校時代でしたが、そのさくらの娘である藍は母親よりはやや精神的に早熟なのかも知れません。

振り返ってみればさくらの母親であるすみれも精神的に早熟といえば早熟でした。

少女時代に、すでに自分の人生を「べっぴん」づくりに捧げたいと決意し、その道をまっすぐに歩んできました。

もちろん、すみれが人生を捧げるライフワークを見出した時、まだ幼かったすみれはそのライフワークを商売にすることなど考えてはいませんでした。

しかし、すみれの人生のテーマはその時にはっきりと決まりました。

藍もまた、小学六年生にして自分の人生のテーマ探しの苦しみが始まったようです。自分の人生のテーマとは何か、自分が本当にやりたいことは何なのか。

そんな自問自答の中で私立中学への進学を決意し、自分から春期講習を受けたいと言い出すもののそれは自分が本当にやりたいことではありませんでした。

クラスメイトの子たちが私立中学に進学するから自分もその真似をしよう。

そんな動機で入った春期講習。でもそれが自分のやりたいことではないと気づく藍。母親よりも将来が有望かもしれません。

そんな祖母譲りの藍が初めて夢中になったのはカメラ。

祖母に恋して夫になった紀夫=祖父が夢中になっているカメラに、藍もまた夢中になる。

藍が大人になった姿はドラマの中で描かれることはなさそうですが、藍の将来はもしかすると写真家。べっぴんな写真を撮影することが藍の人生のテーマとなるのでしょうか。

ヒロインの孫の代の未来の展望まで想像させてくれる、この物語の素敵な結び方がブログ主は大好きです。

『べっぴんさん』最終週/第26週 第149話 観賞後の感想

最終回に向けて心残りなこと

『べっぴんさん』も残すところあと2回。わずか30分しか時間枠がありません。

その残された時間では描ききれそうもない登場人物たちの人生模様。これを見たかったという心残りがあるものをまとめて見ました。

▼悦子さまと小山さんの馴れ初め
悦子さまのシンデレラストーリーの発端となったこのお二人の馴れ初め。出会いのきっかけはいくらでもあったことは誰でも想像つくかと思います。しかし二人がどうやって距離を縮めていったのか。ここがどうしても気になります。

▼五月ちゃんと二郎ちゃんのその後
東京行きを断念するものの音楽の道だけは捨ててはいないはずの二郎ちゃん。そして二郎ちゃんの夢を支え続けてくれているはずの五月ちゃん。この夫婦のその後もまったくの消息不明。一時期少なくない視聴者を騒然とさせた二人です。大人になった姿を見せてもらいたいものですね。

▼ゆりちゃんと潔くんの息子・正太くん
正太くんが誕生するまでもいろいろなドラマがありました。ゆりちゃんが正太くんを身ごもったのを機にゆりちゃんが家出したり、潔くんが家を建てたり。実は様々なエピソードを生み出した正太くん。家出したさくらちゃんがゆりちゃんの家に身を寄せていた時もなかなかいい味を出してました。彼の大人になった姿を一目だけでもいいので見せてもらいたいものです。

▼栄輔くんと玉井氏との出会い
僕が一番心残りなのはやはりこのお二人の出会い。根元の親分に闇市から放り出された後にキアリスのパクリ商品などで食いつないでいた落ちぶれ切った玉井氏とどこでどのようにして出会ったのか。気の毒な身の上とはいえおちぶれたのは自業自得。にも関わらず玉井氏を栄輔くんが救った理由は何だったのか。詳しく知りたかったです。

紀夫くんが写真を趣味に選んだ理由

紀夫くんがキアリス後を引退したあとに写真撮影を趣味に選んだその作劇上の理由は、ひとつは史実にもとづいたためかと思います。

紀夫くんの実在モデルの坂野通夫氏も写真撮影が趣味だったとの由。

史実にストーリーの素材を求めるのはわかるけれど、ドラマの結末近くの素材としてはインパクトの弱い趣味であることが気になっていました。

普通の人には体験できない人生を積んだ主要登場人物の一人の最晩年の趣味にしては、こじんまりとまとまり過ぎてはいやしないかと考えていたのです。

史実から離れ想像力を働かせて脚色を続けてきた本作です。最後までその路線を続けて欲しいとも思いましたが、前回と今回の展開を見て紀夫くんが写真撮影を趣味にした理由がようやく納得できました。

紀夫くんが写真撮影を趣味に選んだ作劇上のもうひとつの理由は、最終回に向けて主人公の家族全員を坂東家に集めるきっかけを作ることだったのかなって。

エイミーちゃんの娘・ジャスミンさんが送ってきた自分の娘の姿を写した写真と、紀夫くんが大事にしているカメラを藍ちゃんに贈ったことから全てが始まりました。

昔のすみれちゃんの想いは、エイミーちゃんを経てジャスミンさんの娘の写真を通じて、時間と空間を超えて藍ちゃんに届きました。

その時はじめて家に飾ってあった写真を意識しはじめた藍ちゃんは、時空を超えて想いを伝える写真が持つ力に目覚め、その写真というものをつくるカメラの構造がどうしても知りたくなりました。

それは藍ちゃんの覚醒の瞬間でした。

藍ちゃんの中にも眠っていた、すみれちゃんから伝わった遺伝子のスイッチがオンになったのでしょう。

そしてスイッチがオンになると同時に集まってくる家族たち。

今回の終わり近くで聞こえた「幸せは一人だと感じられないもの」というセリフが、写真を機に坂東家に集まった家族たちの気持ちの全てを伝えていたかと思います。

というよりこのセリフをここで言わせるために、これまで写真という小道具を使い続けてきたとすら感じられます。

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コメント

  1. アーモンド より:

    藍が壊したカメラいつの間にか修理されてますね。
    またすみれたちキアリスの4人や紀夫、ゆり夫妻、栄輔を演じる女優・俳優さんたちは、若いのにお婆さん・お爺さんの役を演じるなんて。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > お爺さん

      とりわけ紀夫くんの背中の曲がり具合が驚くほどにリアルです。遠目には本物のお爺さんに見えます。

  2. konne より:

    いつも拝見させて頂いてます。
    栄輔君が玉井氏を救った理由・・・
    確か闇市時代、ゆりさんが玉井氏達に突き飛ばされた時、居合わせた栄輔君がゆりさんをかばい乱闘になり、その時玉井氏は脚を怪我したシーンがあったと記憶しています。(折れたとか騒いでいたような)
    玉井氏が今も杖を使っているのはその古傷が元なのでは。栄輔君が直接怪我を負わせたかは覚えていませんが、怪我を負わせてしまったのを償う気持ちと、(あの荒みよう、玉井氏も戦争で何もかも失っていたのではないでしょうか)同じ境遇に親近感を抱いて助けたのかもしれません。
    なにぶん、録画等一切していないので記憶違いかもしれませんが。
    栄輔君は一時期自分とは全く違うまぶしい存在にあこがれ抱いていましたが、心の深いところでは、戦後ずっと同じ心の傷を共感でき、寄り添える人を求めていたような気がします。だから、玉井氏を救い、最後は明美さんという生涯のパートナーと出会えたのかなと思って観ています。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 同じ心の傷を共感

      優しさに満ちた洞察、何度も読み返しました。やっぱり栄輔くんは生まれついての「傘のような男」だった。同じ心の傷を持つ者に傘をささずにはいられなかったんですね。

  3. ひろちゃん より:

    私も朝蔵さんと同じ気持ちです!
    悦子さまと小山さんの恋愛模様が気になります!
    悦子さまの娘の弥生ちゃんと小山さんはどんな風に仲良くなったのか…
    さくらが家出した時にその話が出ても良かったと思います。
    さつきちゃんと二郎くんのその後は、冒険から帰って来たきよさんと忠さんと仲良くやってたら、いいなぁ~(笑)
    玉井氏と栄輔くんの出会いも気になります!
    栄輔くん役の松下優也さんのインタビューで『栄輔くんは玉井氏を立ち直らせたかった、栄輔くんの優しさです』と語ってました。玉井氏役の土井さんとそういう設定にしていたとか…裏覚えですがそんなことを聞きました。

    スピンオフはヨーソローが舞台ですね~
    今さらですが、朝蔵さんの気になる三点で作ってほしいです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 悦子さま

      そういえば悦子さまそのものがお別れの言葉もないまま、途中から全く登場しなくなりましたね。

  4. ひるたま より:

    「久しぶりに弾かせてもろたらどうや?あないに上手だったやないか」
    「何言うてるのよ!私のピアノなんて全然聴いてなかったくせに」

    大昔、自分が弾いていたピアノを聴きながらすっかり退屈してしまった潔くんの事を、ゆりちゃんはしっかりと覚えていたのですね~!(^o^)
    潔くんの方はというと…聴く事に退屈して、すぐにすみれちゃんを追っかけて出て行った事をすっかり忘れている様子でしたが。(^^;
    (同じ場所に紀夫くんも同席していた筈だけれど…ゆりちゃん、当時は存在感が薄かった紀夫くんの事は忘れてしまっているのかな??)
    おそらく当時坂東家にあったピアノも空襲で焼けてしまったでしょうから、戦後に購入したピアノでしょうか?
    回想シーンで登場した坂東家の洋風の「お屋敷」…話の関係でたった2週間だけしか登場しなかった事が本当に残念です。もっとじっくりと見てみたかったな…と今つくづく感じています。

    「「ごめんなさい」ばっかり!」
    娘が心配だったさくらちゃんの気持ちはよ~く分かるけれど…あんなに頭ごなしに責めるような口調で叱ったら、藍ちゃんならずとも誰だってダンマリを決め込むでしょうね…きっと。
    案外藍ちゃんは坂東邸のすぐ傍にいたのではないかな?と個人的には想像しています。(もしかしたら敷地内に潜んでいたのかもしれませんし)
    家に入ろうとしたら、坂東夫妻に加えて村田家側の祖父母、そして両親まで「揃い踏み」で気まずさを感じ、中に入りにくくなっちゃっただけだったのかもしれませんね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > ピアノ

      ゆりちゃんがピアノを演奏する場面がどうしても思い出せなかったのですが、戦前のあのお屋敷ですね!すっかり忘れてました。あの頃の紀夫くんは頼りなさげでした。それがこんな立派なおじいちゃんになるなんて。

      > 頭ごなしに責めるような口調

      女優さんが若過ぎてママを演じきれなかったのかも知れません。ただ、それなりの年齢になったママにもあんな感じの方がたまにいますね。

  5. よるは去った より:

    藍「カメラの中はどないなっているのやろうって・・・・・・。」私だったら藍ちゃんと一緒に「ピンホールカメラ」の実験をしてみたいですな。ゆり「昨日の晩、お父様とお母様が・・・・・・。」やはり同じ夢見てたんですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > ピンホールカメラ

      理系の絆で結ばれた正蔵さんとふ久ちゃんみたいですね。(『ごちそうさん』より)

  6. せつ子 より:

    二郎君や五月さんは(さくらの初恋のドラマー)は最終回に出てこないのですか?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 二郎君や五月さん

      あの二人はもう出番がなさそうです。スピンオフまでお預けになるかと思います。