東京が嫌いになるみね子 / ひよっこ 第3話

連続テレビ小説(朝ドラ)『ひよっこ』
2017年4月5日(水)放送
第1週 第3話「お父ちゃんが帰ってくる!」

『ひよっこ』第1週 第3話 あらすじと見どころ解説

奥茨城の隣村に婿養子に出ている実の弟・宗男が、自慢のバイクに乗って谷田部家に遊びに来ました。その明るい性格から子供たちに人気がある宗男がやって来ることで、谷田部家は久しぶりに明るさを取り戻しました。

宗男にみね子は打ち明けました。父や幼なじみたちなど大事な人を奪ってしまう東京が自分は嫌いだと。そんなみね子を宗男が励まします。稲刈りで実が帰ってきたときには実を笑顔で迎え、実が再び東京に戻る時には笑顔で送り出してやれと。

昔の宗男をよく知る実や茂たちに、宗男は戦地から帰って来てから人が変わったと言われていました。そんな宗男は、自分は笑って生きると決めたのだとみね子に告げるものの、その理由を語ろうとはしませんでした。

そんな中、実が奥茨城に戻る日を迎えました。みね子や美代子が実の帰りを待ちわびていたその頃、実は東京赤坂の街を歩いていました。そして目にとまった洋食屋「すずふり亭」の女主人に声をかけられ、実はその店に入って行くのでした。

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midokoro
実お父ちゃんが次週あたりに行方不明になり、家族が不安に押しつぶされそうになる。そんな苦難の日々のフラグでしょうか。

東京の建設現場で大事故が発生。実お父ちゃんが無事であることはすぐにわかるものの、第1週からヒヤリとさせられる展開です。

一方でみね子ちゃんの叔父に当たる人物が登場します。事前にリリースされていた画像で見る限りかなり派手な出で立ち。

そのド派手な姿から『とと姉ちゃん』の鉄郎叔父さんに通じる残念キャラを想像していましたが、意外にもまともで、しかも心の中に闇を抱える深いキャラのようです。

『ひよっこ』第1週 第3話 今回の時代背景解説と事前発表あらすじレビュー

2017年現在。三年後の2020年に開催される東京オリンピックに向けて都心ではいたるところで大規模な工事が進行中です。

しかし『ひよっこ』の今週の時代背景となっている昭和39年(1964年)当時は、現在とは比べものにならないほど、東京はどこに行っても工事中でした。そして今回のドラマの中で描かれたような事故も度々発生していたことが記録に残されています。

昭和39年(1964年)だけでも、クレーン車が転倒しクレーンのアームが民家を破壊する事故が中央区で発生。

地面が陥没しそこに工事用車両が転落するなどという事故もあったようです。

一方、埋蔵金が発掘されたなどという素敵なニュースもあったとか。発掘された埋蔵金は江戸時代の小判ばかり当時の時価総額で約6000万円。場所は中央区新川です(今から掘っても、もう出てこないと思います)

その埋蔵金の持ち主の家はすぐに判明し全額がその家に返されたとのことですが、持ち主の祖先が大量の小判を地中に埋めた理由が面白い。

その小判の持ち主は江戸時代の豪商・鹿嶋家。幕末、財政難にあえぐ幕府の役人たちが「御用金」と称して度々お金の取り立てに来るのに業を煮やし、小判を地中に隠し金はもうないと開き直ったとか。

『あさが来た』でも、あさちゃんが嫁いだ加野屋や、白蛇はんの生家・山王寺屋が繰り返される「御用金」の取り立てに頭を抱えていましたが、はつちゃんが転落した井戸の中にお金を隠しておけば良かったのかも知れませんね。

『ひよっこ』第1週 第3話 観賞後の感想

単なる「変なおじさん」ではない?

宗男叔父さんは単なる「変なおじさん」ではない予感が・・・

朝ドラによく出てくる変なおじさん。僕が知っている限りでも『ちりとてちん』の小次郎叔父さん、『梅ちゃん先生』の陽造叔父さん、『とと姉ちゃん』の鉄郎叔父さん。

この三人の変なおじさんとくらべて、見た目のあやしさは『ちりとてちん』の小次郎叔父さんといい勝負ですが、その中身は三人の変なおじさんとくらべて圧倒的に深い何かを持っているかも。

見た目はあんななのに、言葉の一つ一つが軽そうでいてさりげなく深い!

東京に行ったことがないのに東京はいい所だと言い切る軽さ。しかし、そう言い切るのにはれっきとした理由がある。

「行ったことなくても人が暮らしてるところは絶対いいところだよ」

人が暮らしているところはいいところ。人に対する優しさがにじみ出て、宗男さんの知られざる一面がこの言葉から見え隠れしているようです。

兄である実さんに対する敬意の払い方にも変なおじさんらしからぬ深みがあります。

「出稼ぎに出ているお父ちゃんを可哀想だと思っちゃダメだ。それはお父ちゃんに失礼ってもんだっぺ?」

人が暮らしているところはいい所というのは、人がその街を愛して暮らしている以上その人の気持ちを大事にしてあげなければいけない。だからその街を悪く言ってはいけない。

お父ちゃんは家族のためを思って出稼ぎに出ているのだから、そのお父ちゃんの心意気を大事に思わなければいけない。

宗男叔父さんの二つの言葉に共通しているのは、人の気持ちを大事にすることです。

この優しさ、子供の頃から持っていたものなのか。それとも戦地から戻って来て人が変わってから身につけたものなのか。

笑って生きると決めたという宗男さんの秘密ともども、気になって仕方がない。みね子ちゃん、早く大人にならないかな・・・

そんな深い何かを心に秘めながら、口数が少ないくせに口が悪いというご当地の男とは正反対の関西人に限りなく近いノリと言葉の豊かさ。

嫁さんが怖すぎて気の毒な限りですが、「朝ドラ変なおじさんシリーズ」の中で宗男叔父さんは一番大好きなキャラクターになりそうです。

楽しみが増えました。

追伸1:宗男叔父さんを見つめる茂じいちゃんの眼差しがまたいい!馬鹿な末っ子だと半ばあきれつつも一目置いているようなところもある。そのさじ加減が絶妙です。

追伸2:宗男叔父さんと実お父ちゃんをわざわざ比較して「ぜんぜん似てませんね」。増田明美さんが今日も朝からやってくれました。

素敵なキャラが満載の『ひよっこ』

お父ちゃんが帰ってくるのが朝から嬉しくて嬉しくて顔がどうしてもニコニコしてしまうみね子ちゃんが可愛くてたまらない。

とても芝居とは思えない。遠いところからお父ちゃんが帰ってくるのを待ちわびる本物の田舎娘みたいで、その純朴さに涙腺を攻撃されました。

泣くところでないはずなのに。

また、お父ちゃんが帰ってくるのが嬉しくて喜びいっぱいのみね子ちゃんと一緒に喜んでくれる車掌の次郎さんの優しさも心に沁みます。

しかもその優しさを人に押し付けないところがまたいい。

茂じいちゃんの、進くんのオネショのフォローの仕方も粋!茨城県の地図でなく世界地図を描けとはスケールがでかい。

しかも、みね子ちゃんも小さい頃はよくオネショをしたと付け加えることを忘れない。進くんはこの一言でどれだけ救われたか(笑)みね子ちゃんは気の毒でしたが。

素敵なキャラが満載の『ひよっこ』。初回の数字こそふるいませんでしたが、その人気は右肩上がりで上昇を続けるような気がして来ました。

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20 Responses to “東京が嫌いになるみね子 / ひよっこ 第3話”

  1. mizutamari より:

    茨城県人です。
    風景や、言葉がなんか、切ないです。
    あの時代、私は小学校一年生だったでしょうか。
    みね子ちゃんが、これから辛い場面が多くないように祈るばかりです。
    また、半年間よろしくお願いいたします。
    しずちゃんのこと、あんべちゃんかとおもいました(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 辛い場面が多くないよう

      平坦な道のりではないかと思いますが、本作はいつになく心優しい人たちが多いのが救いですよ。

  2. さや より:

    あらすじを読んでいて違和感が……。
    実が東京に戻る日、ではなく実が茨城県に戻る日ではないでしょうか?

  3. まーちゃん より:

    「東京ドドンパ娘」があのワンフレーズですっと出てきて何やったらドドンパのリズムステップも踏めてしまう私ってえらいオバちゃんやったんやなと今更思い知りました^^;

    さて見た目インパクト大の宗男おじさんが意外とまともなことをいう人だったのでちょっと拍子抜けしてみたり、奥さんがしずちゃんだったのでまたびっくりしたり…

    男前で働き者で家族思いで非の打ちどころのない実お父さんに何があって行方不明になったりするのだろうと思っていましたが今日のラストシーンに何かヒントがあるのでしょうか。大都会東京で工事現場と寮を行き来しているだけでは気づかない別世界が横道1つ入ったところには存在する。それが夏ばっばの洋食店ならば問題はないけれどもっときらびやかで甘やかで危険な香りのする場所だったら…と想像してしまいました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 危険な香りのする場所

      同じことを感じていました。実お父ちゃんは都会の誘惑に対してあまりにも免疫がなさすぎて無防備だなって。今日はそれが夏ばっぱの店でよかったですが・・・

  4. うっちー より:

    あとは刈るだけの新米を一粒取ってかじるじいちゃん。言葉はない。でもその表情で「うん、いい米ができた」と十分読み取れた。
    軽そうな外見、でも中身はなかなか深い宗男さん。彼が笑って過ごす生き方を貫いている理由をこれも言葉なしに背中の傷で見る側に読み取らせる。
    最近説明過多のバラエティやドラマが多い中、この手法は素晴らしかったです。脚本の岡田さん、上手い。
    これからもこのやり方でいってほしいですね。楽しみです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 背中の傷

      ただの変なおじさんではないということを背中の傷をチラリと見せるだけで表現したこの一瞬の場面。これ見よがしな演出もないのにすごい迫力で迫ってきました。大人の楽しみ方ができるドラマですね。

      • うっちー より:

        こういうさりげない演出っていいですね。朝ドラにありがちな、ながら見でも話がわかる薄っぺらな内容にしてないところに好感です。真面目にテレビの前でしっかり見ませんと話の本質がわかりませんね。
        主人公が有村さん、今後のキーマンになりそうな東京の洋食店に宮本さん、という事で「あまちゃん」と対比される方が多いですね。でもあれはドラマじゃなかった。バラエティーでした。
        ひよっこはしっかり話を紡いだドラマとして半年間楽しませてもらいたいと願っています。

  5. ぺぺ より:

    ひよっこ、朝から元気になれます。
    私も、放送後、宮川さん作曲の挿入音楽が耳から離れません、特に行進曲風の曲で自分の歩きも行進になってしまいます。
    又、BSプレミアムでアンコール放送されている「こころ」の解説も朝蔵さんお願い出来ないですか。
    10年以上前の朝ドラなので大変な事と思いますがよろしくお願い致します。
    ※私は、トト姉ちゃんから本格的に見始めました。
     (朝ドラは初めてではなく、昭和時代、子供の頃は春、夏、冬休みと祝日、大人になってからは、だんだん見る回数も減ってきたのですが「ひらり」までは見てました)
      

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 「こころ」

      浅草は僕自身とても思い入れの強い土地なので「こころ」をワクワクしながら観ているのですが、残念ながら「こころ」に当てる時間を確保できないんです。申し訳ないです。

  6. もんすけ より:

    地方から大都会に出てくる若者たちのドラマを見る度、コチンと感ずることがありました。
    それを宗男おじさんは、実にいい台詞で表してくれました。
    「人が暮らしているところは絶対いいところ」

    憧れをもって大都会へと向かう人々の心の中には、ある意味【勝手な想像】が膨らんでいて、それに見合う体験ができれば(さすが都会だ、いいところ!)と思い、想像と違って挫折を味わえば(こんなところ…。)と、これまたある意味勝手に思ってしまうことって、ありますよね。
    (『あまちゃん』の若かりし頃の春子ちゃんもそうだったんでしょうね)

    宗男おじさんの、限りなく優しい、慈悲にも似た感性にグッときながらも、そこまでの考えに至った壮絶な体験があったのではと、バイクの後ろで翻る国旗を見つめてしまいました。

    追加:かあちゃんのピンクのブラウス。その心が可愛らし過ぎ!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 若かりし頃の春子

      挫折後の春子さんの言葉を思い出しました。地元でうまくゆく人はどこに行ってもうまくゆく・・・だったか地元でうまくゆかない人はどこに行ってもダメ・・・だったか。すでに挫折後の春子さんと同じ境地にいる宗男叔父さん、かなりな体験を過去に積んでそうですね。

  7. えびすこ より:

    現時点ではわかりませんが今までみね子は東京に足を運んだことがないのでしょうか?2回目の放送で工事現場の事故のニュースを見た後に、すぐに電話がつながらず心配した心境はわかります。当時は番号案内の方式が今と違うんですね。
    ところでこの番組もそうなんですが、大河ドラマおんな城主直虎でもあまちゃんの出演者が複数出ています。願わくば立場で種市先輩にあたる人がひよっこで出てくればあまちゃんの昭和編と言えそうですね。

    ひよっこを見て気づいたんですが、前作べっぴんさんでは出演者がやや小声で話していたか、集音の際にやや音を絞っていたのではないかと思います。このためべっぴんさんを見る時は、通常のドラマより2つテレビの音量を上げていました。今作ひよっこでは音量を上げる必要がないです。

    最後に「東京ドドンパ娘」は渡辺えりさんと言う歌手が歌っていたと父が言っていました。
    なお渡辺えりさんは「あまちゃん」に出ていた女優とは別人です。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > やや小声

      ヒロインを中心にささやくような声の持ち主が多かったと思います。小澤一家だけがいつもにぎやかでしたね。

  8. ひるたま より:

    昨日、某ネットサイトで羽田美智子さんの「ネイティブ茨城弁が上手過ぎる!」という見出しのニュースを目にしました。茨城県民としては
    「あったりまえだっぺよ!茨城出身の俳優だかんね!!」
    …と思わずPCの前で一人ツッコミを入れちゃいました。(^^;)

    その茨城弁…宗男おじさん役の峯田和伸さんの茨城が印象に残りました。殆ど違和感なく聴けてネイティブ(?^^;)としてもビックリ!
    調べたら、峯田さんは山形県出身との事。「無アクセント」さえ掴めば他の出演者(羽田さん除く)より茨城弁の「掴み」は早かったかもしれませんね。
    「何人だ、一体」「何人って、茨城県人だっぺよ」(^0^)!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 茨城出身の俳優

      はじめて知りました。そして言葉のリアルさに納得です。

  9. よるは去った より:

    上機嫌モードのみね子ちゃんが歌っていたのはなんて歌か私はわかりませんでした。どうやら東京オリンピック時の歌のようで歌っていたのは故・三波春夫さんのように聞こえたけど。わかる方いらっしゃいますか?それにしても「マカロニグラタン」が230円。サラリーマンの給料がいくらの時代?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 上機嫌モードのみね子ちゃんが歌っていた

      『東京ドドンパ娘』かなと思いました。音程はかなりズレてましたが「ドドンパ」と何回か聞こえたような気が。ちなみに桑田佳祐さんもこの曲を歌ってます。

      • よるは去った より:

        桑田佳祐さんも歌ってたんですね。いやはや桑田さんに関してはメジャーな曲をごくわずか知っているというレベルでして。あの人の作品の良さをわかってきたのもこの十数年の間で。

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