工員だった愛子の昔の話 / ひよっこ 第28話

連続テレビ小説(朝ドラ)『ひよっこ』
2017年5月4日(木)放送
第5週 第28話「乙女たち、ご安全に!」

『ひよっこ』第5週 第28話 あらすじと見どころ解説

トランジストタ工場で働く初日、みね子はミスを繰り返しました。それから数日が経過したもののみね子は相変わらず仕事のミスを連発し、その度に流れ作業を止めてしまいます。みね子は夢の中でも仕事をするもののどうしてもミスをなくすことが出来ません。

そんなみね子を愛子が励ますものの、その励ましの言葉を心のゆとりを失ったみね子は負担に感じていました。ついに愛子に対して良くない印象を抱きはじめるみね子に、幸子は思いがけない話を聞かせます。

愛子もかつてミスを連発する不器用な工員でした。しかし、早くに亡くなった両親に代わって弟と妹を食べさせるために一日も休むことなく出勤し、その懸命な働きぶりが認められ舎監に抜擢されたのです。その話を聞かされたみね子は、愛子に詫びました。

一方、みね子の心の負担を少しでも減らそうと時子が仕事中にわざとミスをしました。そのことが納得のゆかない豊子は時子に猛然と抗議します。就寝直前、時子と豊子は激しく対立し、自分のことでケンカが起きてしまったことにみね子は困惑するのでした。

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midokoro
みね子ちゃんの叔父・宗男おじさんも見た目の「変なおじさん」からは想像もつかないような心優しき茨城の紳士でした。

同じように本作最強レベルの天然キャラ・愛子さんもまた、見た目の天然ぶりからは想像もつかないような人生を歩んできました。

愛子さん、そろそろ泣かせてくれるかな?

『ひよっこ』第5週 第28話 今回の時代背景解説と事前発表あらすじレビュー

昭和40年(1965年)の時点で年齢が40代ということは、愛子さんはもしかすると大正生まれでしょうか。

愛子さんが向島電機に入社したのは15歳の時。大正の終わり頃に生まれて15歳で入社したということは日米が開戦する数年前の頃のこと。

愛子さんは両親を早くに亡くしたのだそうです。そのため、弟と妹を食べさせつつ学校にまで通わせるために向島電機の工員になったという苦労人です。

しかも苦労はそれだけではありません。

みね子ちゃんと同じように手先が極めて不器用だったということです。現状の天然キャラぶりからも手先の不器用さは察しがつきます。

そんな不器用さを努力して克服してきた過去があるので、自分の不器用さに焦りまくるみね子ちゃんの気持ちがよくわかるのかも知れませんね。

そんな良き理解者に恵まれたみね子ちゃんは幸せ者です。

手先の不器用さで窮地に立つみね子ちゃん。そんなみね子ちゃんを暖かく見守りながらも、時おり天然キャラを発揮してくれそうな愛子さん。

涙と笑い、両方の誘う場面が毎回出てくるサービス精神はこの週でも健在のようです。

『ひよっこ』第5週 第28話 観賞後の感想

「私はだんだん心がねじ曲がっている」

みね子ちゃんが工場での仕事のミスを連発するのはこんなブログを書いているので当然のことながら事前に知ってました。

しかしここまで激しく連発するのは想定外でした。みね子ちゃん、どれだけ不器用なのか。

ミス連発もさることながら、みね子ちゃんの言葉を借りるなら「心のねじ曲がり」っぷりも想定外。ここまでねじ曲がるとは。

みね子ちゃんの独白。独白とは、いつも姿の見えない実お父ちゃんに語りかける形で語られるみね子ちゃんの心の中の言葉です。

そのみね子ちゃんの独白が好きでした、先週までは。

家族やお世話になっている人たちへの感謝の心。故郷で過ごす尊い時間への豊かな愛情。時子ちゃんや三男くんへの信頼感。

いつも周囲に優しい眼差しを注ぎ、まわりの人や物に心をかけるみね子ちゃんの独白が好きでした、先週までは。(今週の独白は別の意味で好きですが)

その独白に今週から(おそらく今週だけ?)大きな変化が生じてきました。

前回の独白は、松下ライン長の言葉が頭の中をグルグルまわっている状態。「3.5」とか「アイルランド」に独白が占領され、いつものみね子ちゃんの周囲への観察眼がすっかり消え失せていました。

そして今回。

今回の独白では周囲への観察眼だけは復活しました。しかし、その観察眼がねじれている。ひねくれている。

「あんたよく食べれんね」
「笑顔で根拠なく大丈夫と言われるのは腹が立つ」

いつも人の明るい面だけを見ていたみね子ちゃんが、今回ばかりは人の悪い面・・・悪いというよりもみね子ちゃんの目に悪く映る面ばかり見ようとする。

裏を返せば、それだけ追い詰められているということです。

「大丈夫!そのうち出来るようになるから、ウフ」

みね子ちゃんにとって救いなのは、みね子ちゃんがどれほど追い詰められているかを愛子さんも、幸子ちゃんも、優子ちゃんも、深く理解してくれていることです。

とりわけ愛子さんの理解は頼もしい。

もし工場の人たちが優しくなければ。愛子さんみたいな存在がいなくて、毎日のように上司から怒鳴られ同僚や先輩たちから嫌味を言われ続けていたら。

きっと、ひねくれた心が固定化し一年も経たずしてみね子ちゃんはすっかりひねくれ者となり、まるで別人みたいになってしまっていたかもです。

そう考えると愛子さんというのは天然ながらも実に強い人ですね。

優子ちゃんによれば、かつてミスを連発した愛子さんは他の工員から怒鳴られるばかりか、蹴られることもあったとか。

それに加えて怪我も絶えない。

にもかかわらず一日も休むことなく働き続け、しかも心がねじ曲がったりひねくれたりすることもない。

普通の人であれば、舎監というポジションに立った途端に自分がそれまでやられていたことを不器用な子たちにやっているところです。

しかし愛子さんは、そんな逆境の日々を心の中で熟成させて優しさに変えました。

天然キャラだからこそ出来たことなのかも知れませんが、いずれにせよ愛子さん、この人もただ者ではありませんね。

やっぱり「愛子ですから」ということでしょうか(笑)

追伸:その愛子さんが自室で一人熱唱する場面。愛子さんの歌声に合わせて外にいるワンコが遠吠えで応えるところが笑えました。

追伸2:今回から8年後の場面で愛子さんに再び登場してもらいたい。そしてその時は是非とも五木ひろしの「ふるさと」を熱唱してもらいたいと切に願っています。

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8 Responses to “工員だった愛子の昔の話 / ひよっこ 第28話”

  1. ひるたま より:

    みね子ちゃんが隣にいる澄子ちゃんを妹を気遣う姉のような気持ちで、最初は見ていたように感じました。(みね子ちゃん自身が「長女」ですしね)

    …しかしながら次第に、恨めし気な目つきになり…朝蔵さんも挙げられている「私はだんだん心がねじ曲がっている」に変貌。(^^;)
    (それでも澄子ちゃんは相変わらずキョトンとした表情でしたが)
    終業後の夕飯も喉を通らないみね子ちゃんに対し、大盛りでバクバク美味しそうにナポリタンを頬張る澄子ちゃん…夜もしっかりと寝ているようですし、きっと澄子ちゃんはストレスが溜まらない性格でしょうね。(ある意味では羨ましいですf^^;)

    人は自分が苦労すると、
    ①「他人も自分と同じ苦労をすべきだ」と思う人
    ②「他人には自分と同じ苦労を味わわせたくない」と思う人
    …いずれかに分かれるように、今までの実体験含めて個人的には感じているのですが、愛子さんは②のタイプでしょうね。(^^)
    しかも、長女で下に妹&弟がいるという点もみね子ちゃんと一緒ですね。(早くに両親を亡くした愛子さんに対し、みね子ちゃんには親がいるという違いはありますが)

    末筆ながら…乙女寮のナポリタンが美味しそうに見えました。(*^_^*)
    当時は「アルデンテ」などという言葉さえ一般的では無かったでしょうけれども。

    • ひるたま より:

      続きです。
      今日の最後で、時子ちゃんvs豊子ちゃんのバトル勃発寸前の様子を気にしながら横になっていたみね子ちゃんの独白「…起きたい」、絶妙でした。
      話が重くなりかねない場面でバランスを取ったのかな?(^^)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      ①と②の分類。ちょっとネタバレになりますがすずふり亭の省吾さんが①のタイプを散々見せられて②を選んだ。そんな展開がこの先で用意されています。『ひよっこ』は②の人たちの物語なんですね。

  2. よるは去った より:

    「4番!トランジスタの足が・・・。」 チャールズ・チャップリン氏監督・主演の「モダン・タイムス」を思い出します。あの映画私はテレビでしか視てませんが、アラン・ガルシア氏演じるワンマン社長の強面が工場内のスクリーンが大アップで映り、「第五班のスピードをもっとあげろ。」「現場監督!第五班のナットのが締め方が不十分で作業が停滞している。」とダミ声で指示や叱責を飛ばす場面(弁士は近石真介さんでした)がやたら残ってます。あの映画を思い出すと、愛子「大丈夫、その内出来るようになるから。」は本当救いの言葉ですな。その愛子さんが自室で歌っていた倍賞千恵子さんの「下町の太陽」もあの頃の映画だったんですかね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      『下町の太陽』のヒロインの女工さんが働いていた工場も墨田区向島界隈の石鹸工場でしたね。この映画の監督・山田洋次氏の『息子』のヒロインの職業も下町で働く女工。演じたのは和久井映見さんでした。当時は正真正銘のお姉さんでした(笑)

  3. ゆうのしん より:

    おはようございます  今日のストーリーからは逸れますが、みね子の工場の同僚で出演中の 青天目澄子役 松本穂香さん 普段は 役柄と違い 清楚で綺麗な感じですね ちょっと驚きました、 以前の朝ドラ あさが来た の 田村宣役でブレイクした 吉岡里帆さんとダブります、 役作りで 全然違キャラを演じられてるんだと思いますが 吉岡さんみたいにブレイクするかもしれないですね!  ではまた!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      松本穂香さん、早速調べてみましたが、澄子ちゃんとは別人ですね。別の言い方をすると別人になりきれるほどの実力があるということ。ブレイクするかもです。

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