東京のみね子からの手紙 / ひよっこ 第32話

連続テレビ小説(朝ドラ)『ひよっこ』
2017年5月9日(火)放送
第6週 第32話「響け若人のうた」

『ひよっこ』第6週 第32話 あらすじと見どころ解説

東京での初めての日曜日を体験したみね子たちは、それぞれの出来事を話し合い盛り上がりました。時子はオーディションの応募用紙を手に入れ、幸子はデートの最中に喧嘩。そしてみね子は綿引にクリームソーダをご馳走になったことを仲間に報告します。

そして初めての日曜日は終わり、新たに迎えた月曜日。向島電機で仕事をはじめてから一週間が経過したみね子は、作業にもすっかり慣れていました。ライン長の松下はみちがえるようなみね子の仕事ぶりに感心します。

その頃、奥茨城の谷田部家にみね子からの手紙が届きました。谷田部家の家族はみね子からの手紙に心から感激します。角谷家にも三男からの手紙が届いていました。三男は、人間関係の苦労は隠し元気にやっていることだけを手紙で知らせていました。

一方、時子が家族に送った手紙にはたった一言「元気です」と大書されているだけでした。あまりの素っ気なさに君子はあぜんとします。同じ頃東京では、実の捜査を独自に続けていた綿引が、実の目撃情報をついに入手するのでした。

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midokoro

物語の舞台が奥茨城から東京に移ったことで、奥茨城の愛すべき人々と会えなくなってしまうのかと寂しく思っていましたが、奥茨城の村の様子も忘れずに見せてくれるみたいです。

奥茨城の楽しすぎる三人のお母ちゃんたち、美代子さん、君子さん、きよさんにそれぞれの子供から手紙が届き、今回は久しぶりに奥茨城回となりそうです。

『ひよっこ』第6週 第32話 今回の時代背景解説と事前発表あらすじレビュー

今はメールやらLINEやらを使えば、たとえ海外にいてもインターネットにさえつながればいとも簡単に遠く離れた家族に連絡をとることが可能です。

だから家族からの連絡の価値はすっかり低いものになってしまいましたが、20年ほど前まではほとんどの人の連絡手段は電話か手紙でした。しかもあの頃、長距離電話は高かった!

そんな、家族からの連絡が涙を流すほどに嬉しいものだった時代を背景にした、家族からの連絡に実際に涙を流すお母ちゃんたちの姿が、朝から涙腺を狙ってきそうです。

みね子ちゃんからの手紙に美代子さんが涙し、涙を流す美代子さんの姿が視聴者の涙を誘うのは想定内。きっとそんな場面が今回あたりに描かれるはずです。

想定外なのは三男くんのお母ちゃん、きよさんです。

三男くんがまだ奥茨城の家にいるときは、あれほど悪態をつきまくっていたお母ちゃんが息子が親に心配かけまいとする気づかいを手紙の文面から察し涙する。

きよさんの見た目からはちょっと想像つきかねる繊細さ。その意外性が観る者の心を激しく揺さぶって来そうです。

ところで、ほぼほぼ毎回と言っても差し支えないレベルで、涙と笑いの両方をドラマの中にしっかりと仕込んでくれる本作『ひよっこ』。

美代子さんときよさんの二人のお母ちゃんで涙は確定です。

では笑いは?

時子ちゃんの手紙とその手紙に対する天然のお母ちゃん・君子さんの反応が、涙と抱き合わせの笑いを担ってくれる見通しです。

『ひよっこ』第6週 第32話 観賞後の感想

東京に働きに行った子供たちの手紙の三者三様。それぞれのキャラがしっかりと反映された手紙の書き方に妙にハマりました。

東京からの手紙:みね子ちゃんと谷田部家編

茂じいちゃん、美代子お母ちゃん、ちよ子ちゃん、進くん、そして宗男おじちゃんにまで全員に一通づつ手紙を書くみね子ちゃんの几帳面さと家族想いが心に沁みます。

みね子ちゃんの手紙が来たと喜ぶ美代子お母ちゃん。みね子ちゃんが奥茨城を発つ直前まで沈痛な表情を浮かべることが多かったので、久しぶりに明るい笑顔を見た気がします。

ちよ子ちゃんが姿勢を正して姉からの手紙を読む姿。お姉ちゃんになりました。

一方で進くんの反応が可愛くて可愛くて。「すげえ進様だって、様だよ様」自分の名前の後ろに「様」をつけてもらったことでちょっとだけ大人になったような気になる進くん。

大人として認められはじめて喜ぶなんて、進くんもついに大人への小さな小さな第一歩を踏みはじめたのでしょうか。

そして宗男おじちゃんの想像力は壮大です。

奥茨城の田んぼの真ん中に立って大空を見上げながら、東京はもとよりリバプールの空にまで想像力が及ぶとは!

笑って生きてゆこうとある時に決意した宗男おじちゃんはまた、大きく考えて生きてゆこうとどこかのタイミングで決意したのかもしれません。

そんな宗男おじちゃんの秘密が明かされる日が待ち遠しい!(そして宗男おじちゃんのおっかない奥様の本格登場も)

東京からの手紙:三男くんと角谷家編

三男くんから嫌われるために鬼母を演じる必要から解放されたきよお母ちゃんの、これまで無理に無理を重ねて封印してきた息子への愛情の爆発ぶりが泣けつつも笑える!

太郎くんからは(手紙を)何度読むつもりだと突っ込まれ、ご主人からは早く仕事しろと以前ならきよお母ちゃんが三男くんに言い続けた言葉をブーメラン返しされ、そこまでされてもなお手紙を読み終わろうとはしない。

これほどまでの深い愛情を長年にわたって押し殺してきたきよお母ちゃん。これまでどれほど苦しい思いをしてきたのか。少しは可愛がってあげればよかったと後悔しているのではないか。想像をめぐらすと泣かずにはいられません。

しかし一歩間違えたら湿っぽい場面になりかねないそんな母親の愛情爆発場面を、ドライな笑いでまとめてしまうあたり、脚本家の岡田さんの匠の技がさすがです。

ところで三男くんが家族に送った手紙の中に記した仕事ぶりと、安倍米店での実際の姿。

このギャップを三男くんは家族に心配をかけないようにと隠していましたが、きよお母ちゃんだけはそんな息子の気づかいを手紙の行間から察したんでしょうか。

息子は実はつらい思いをしているに違いないと母親の勘で察したような気がします。

東京からの手紙:時子ちゃんと助川家編

君子お母ちゃんが手紙をこまめに遅れと言わんばかりに時子ちゃんの荷物に忍び込ませていた奥茨城の住所記入済みの大量のハガキ。

その君子お母ちゃんへの回答はたった一言でした(笑)

元気です。時子

いかにも時子ちゃんらしい返し方。しかし、娘の手紙への君子さんの反応がまたすごい。あまりにも簡単な手紙に文句の一つも言わないどころか、時子ちゃんの東京暮らしが見えてこないことを口実にして東京に娘の様子を見にゆこうと企みはじめるそのしたたかさ。

これはもしかして君子さんの上京場面のフラグでしょうか。

強引に娘のもとに押しかける母親。そんな母親を迷惑がる娘。そんな母娘の図、想像するだけで笑えます。この場面の実現を願わずにはいられません。

女子トーク

50代半ばの男性がドラマの中で再現した10代20代の女の子の女子トーク。その年代の女の子たちの女子トークも実際の現場を僕は知りませんので、この場面がリアルかどうか論評することはできかねます。

ただし、おじさんが女の子たちの会話をつくったと言う違和感をまったく感じさせないところが見事です。つくりものには見えない。人物設定の丁寧さもさることながら、創作された会話とは思えない会話劇の完成度も際立ってますね、本作は。

追記1:女子トークに入る直前。「でっけえお風呂はいいです、大好きだ」とうっとりした表情を浮かべる澄子ちゃん。今日もいい味を出してました。

追記2:この女子トーク場面で描かれたラムネの割り勘。乙女たちのその慎ましさにちょっとだけ涙腺を攻撃されました。

追記3:割り勘ラムネの女子トークが夕暮れ時。帰り道はすっかり日が暮れる。ずいぶん長時間にわたって話し込んでたんですね。うらやましいほどです。

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コメント

  1. よるは去った より:

    以前、某専門チャンネルで映画「銀座カンカン娘」を観たことがありますが、中でヒロイン(高峰秀子)が「♪昔は十銭あったらお腹いっぱい食べて映画も観れた~」と歌っているシーンがありました。この歌で言っていた「昔」とは少なくとも戦前には間違いないでしょう。その時代に外食をたっぷり食べて映画が観れたわけだから、十銭という金は現代だったら五~六千円の値打ちがあったのかななんて単純に考えてましたが、ラーメンが73円、ラムネが15円、銭湯が28円の時代に映画が400円ですか。そしてドイツの有名オーケストラ(ベルリンフィルハーモニー管弦楽団?)のチケットが1500円。食べ物よりも何かの見物料の方が高額なご時世にはなってたんですな。でも一本のラムネを三人で・・・・・。昨日の回で若き警察官の綿引君がみね子ちゃんに奢ったクリームソーダはいくらだったのでしょう?若い可愛い女の子の手前、綿引君が見栄でも張ったか? それとは別に三男君、確かに「やりがいのある、責任重大な仕事」ではあるでしょうな。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      クリームソーダ、いくらくらいだったんでしょうね。昭和の喫茶店は今から考えると商品のクオリティに対して値段がありえないくらい高かったですからね。○トールコーヒーが廉価なコーヒーを登場させる以前は特に。

  2. ゆうのしん より:

    こんばんは 実さんですが 悪徳業者に騙されて 拉致監禁されてるんでは?あくまで推測ですが・・・・綿引君が、実さん救出に力になってくれそうな予感がします 綿引君は みね子ちゃんの旦那さん有力候補ですね、 まだわかりませんが 展開が楽しみです あくまでも推測です! ではまた!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      実お父ちゃんの目撃情報の詳しいことがわかれば、何かヒントがあるかもしれませんね。

  3. ぷち より:

    幸子さん、その彼はやめとけって思いながら女子トークを見ていました(笑)
    私もこの女子トークがリアルなのかはわかりませんが、べっぴんさんでもキアリス4人衆やご近所さん達も含めて常にキャッキャしてましたし、きっといつの時代も女子が集まったらこんな感じだったんだろうなと思いました。

    それはそうと、谷田部家に届いたお手紙、宗男さんのだけ筆跡が違うような気がしたのですが、そこは大人の事情でしょうかね(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      同じ女子トークでもキアリスの女子トークは一生涯続けることができてあの四人は幸福でしたね。

  4. ひるたま より:

    海外オーケストラの来日公演チケット代1,500円(おそらく最安の席でしょう)と一概には比較出来ませんが…映画館の入場料400円は、えびすこさんも指摘されている通り割高かな?と私も感じました。

    幸子さんの彼氏(井之脇海さん演じる高島雄大さん:明日以降初登場かな?)が聴きに行った「ドイツのオーケストラ」がつい気になってしまい、ざっくり検索してみたところ…バイエルン放送交響楽団(ラファエル・クーベリック指揮)が最も可能性が高いかな?と感じられました。
    (ちょうど4月に来日したようです。東京での会場は東京文化会館だったとの事)
    前年の1964年ですと…ドイツのオケの来日公演そのものが無かったようですので。(フランス・イギリスそしてソ連(当時)のオケは来日していたようですが)

    なお余談ながら、翌年(1966年)にベルリンフィルが来日公演を行ったようです(1957年の初来日公演に続いて2度目)…奇しくもビートルズ初来日と同年ですね!

    これまた余談ですが。
    海外オケの来日公演が増えたのは、先ず大阪万博の時期を境目に、そして昭和最後のバブル時代になると更に団体&公演数もキラ星の如く増えたのね~!と感じ入った次第です。(^^)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      映画のチケット代、アメリカなんかと比べると日本のそれはかなり高いですよね。以前、アメリカの映画館に入った時、その安さにびっくりしました。

      バブル期の海外オケ。「メセナ」なんて言う言葉が流行って企業の冠がついたコンサートが常にありましたね。懐かしい思い出です。

  5. えびすこ より:

    映画の券が400円。いまは通常が1800円なので割高ですね。
    そのかわり銭湯代が今の10分の1以下だったのは驚きです。
    昨今は銭湯自体が都会だと少ないので経営も大変ですね。

    ところで三男の次兄と言う人がまだ本編に出ていませんが、先に就職・上京して違うところで暮らしている設定でしょうか?もし都内在住ならどこかで会う可能性がありますね。
    実家に送ったはがきには名前がなかったのですが、以前から気になっていました。
    宗男さんの奥さんがいつ本編に出るのかも今後の注目です。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      後半でみね子ちゃんが再び奥茨城に戻るという展開もあるかもしれませんね。おまわりさんの綿引くんが茨城県に戻るのがそのフラグかもです。もしそうだとすると後半の奥茨城編で未登場の人物たちの出番が用意されているような気がします。

  6. ひるたま より:

    6人の会話を聞きながら…脚本家の方が男性である事をしばし忘れました。
    特に幸子さんのデート&喧嘩の下りは「分かる!」とTVの前でつい頷いちゃいました。かなり女性心理を掴んだエピソードですね。(^^)

    ところで。
    時子ちゃんが行った「放送局」…見ている間中ずっと「え?」と思わず既視感が…?どうやら案の定、茨城県庁三の丸庁舎でロケ撮影されたようですね。
    (三の丸庁舎は、他の映画やドラマ等でしばしばロケ撮影に使われているようです。重要文化財である弘道館もほど近く、梅そして桜の季節には花見も楽しめます。(^^)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      茨城県庁三の丸庁舎・・・画像検索してみましたが、確かにここのようですね。茨城県の名建築をドラマの中に上手に取り入れてなかなか粋ですね。