コーラスに加わるみね子 / ひよっこ 第33話

連続テレビ小説(朝ドラ)『ひよっこ』
2017年5月10日(水)放送
第6週 第33話「響け若人のうた」

『ひよっこ』第6週 第33話 あらすじと見どころ解説

乙女寮では毎週月曜日の夜になると寮生たちがコーラスの練習をしていました。みね子たち新人も、幸子が率いる乙女寮のコーラス部に加わることになりました。そして迎えたコーラスの練習当日。

幸子の恋人でコーラスの指導をつとめる高島雄大が、寮生たちにレッスンをつけるために乙女寮にやって来ました。幸子と雄大の二人にとっても、コーラスの練習の時間は一緒に過ごすことができる貴重なひとときでした。

コーラスの練習の後には乙女寮の料理人・和夫の手作りによる軽食がふるまわれます。みね子たちが初めてコーラスの練習に参加したその日の夜。和夫が用意した軽食のメニューはフレンチトーストでした。

コーラスの練習が終わり、寮生たちがフレンチトーストを食べながら談笑しているその時、警察官の綿引が血相を変えて飛び込んできました。実の目撃情報をつかんだ綿引が、そのことを一刻も早くみね子に知らせようと駆けつけてきたのです。

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midokoro

あらすじをシンプルにお伝えするために、幸子ちゃんの恋人の高島雄大くんの存在はあらすじ欄では省略していましたが、前週から彼の出番はちょくちょくあるはずです。

その雄大くんが今週あたりから本格的に出番が増えそうです。

『ひよっこ』第6週 第33話 今回の時代背景解説と事前発表あらすじレビュー

雄大くんを演じるのは井之脇海さん。『ごちそうさん』でヒロイン・め以子の実の弟で、ドラマの中では前編にだけ出演していた卯野照生を演じた彼です。

『ごちそうさん』では軽くちを叩いてお姉ちゃんを泣かせてしまっても平然としている図太さが、なかなかいい味を出しているキャラを好演していました。

『ひよっこ』の雄大くんは、恋人の幸子ちゃんと同様にどこぞの工場に勤務。稼ぎはあるものの、もらった給料の大部分は大好きな音楽に注ぎ込む。

だからいつもお金がない。

そこで、好青年おまわりさん・綿引くんをうまいこと口車に乗せて食事をせしめるなど、ひょうひょうとしているようで実は図太い、その絶妙なバランス感覚が楽しいキャラです。

ところで雄大くんは、いわゆる反体制の考え方の持ち主です。昭和40年当時には世間を騒がせていた若者の一人です。

同じ頃『べっぴんさん』の龍ちゃんもこの考え方に染まってましたね。ヘルメットには「反対生」と間違った漢字が書かれてましたが(笑)

さて、そんな考え方の持ち主である雄大くんの立場からすれば、綿引くんは体制側の人。ズバリ、敵です。にもかかわらずこの二人は妙にウマが合う。

そんな微妙な関係も含めて、井之脇海さんが雄大くんという難しそうなキャラをどう演じて見せてくれるのか。『ごちそうさん』以来、彼に注目しているブログ主はとても楽しみにしています。

『ひよっこ』第6週 第33話 観賞後の感想

不思議ちゃんキャラ・澄子ちゃんと豊子ちゃんの会話が面白い

物語の本筋とはまったく関係のないことなのですが、豊子ちゃんと澄子ちゃんの会話を僕は毎回楽しみにしています。

中学校で成績がいつもトップだったに違いない豊子ちゃん。おそらくアヒルの行列かそれ以下の残念な成績だったと思われる澄子ちゃん。

もし二人が同じ中学校にいたならば、「私は特別な存在」オーラをいつも放っている近寄りがたい存在の豊子ちゃんに澄子ちゃんは話しかけられもしなかったかと。

そもそも豊子ちゃんも豊子ちゃんで澄子ちゃんなんかに関心を持たず、話しかけることすらしなかったような気がします。

ところが向島電機、というか乙女寮では澄子ちゃんが豊子ちゃんをいちいちいじる。からかう。ちょっかいをだす。

はじまりは、コーラスのレッスンへの参加に難色を示す豊子ちゃんに「音痴がよ」とツッコミを入れた場面だったと記憶しています。

前回は初ツッコミの回収。音程に狂いなく歌う豊子ちゃんに対して、澄子ちゃんがこれは意外な!と言わんばかりに音痴ではなかったのかと驚きのコメント。

自分は音痴ではないと言ったはずだと豊子ちゃんが言い返しても澄子ちゃんはどこ吹く風。豊子ちゃんの言葉など右から左に聞き流す。秀才を秀才とも思わぬ澄子ちゃん、なかなか神経が図太い。

そして今回。澄子ちゃんの豊子ちゃんへのツッコミは秀逸でした。

フレンチトーストなどコーラスのレッスンの後の軽食は寮費から出ているに過ぎないとあくまでも状況を冷徹に分析する豊子ちゃん。

そんな豊子ちゃんの冷めた見方が気に入らないと時子ちゃんが感情的になったことがありましたが、澄子ちゃんは思わぬ変化球で豊子ちゃんの冷めた見方をいじり倒す。

「照れなぐてもいい」

豊子ちゃんの冷徹な分析力、冷めたものの見方は単なる照れ隠しに過ぎないと見抜いている澄子ちゃん。人の本心を見抜く才能、おそるべし。

豊子ちゃん自身も、それまで自分でも気づかないでいたそんな感情に、澄子ちゃんのツッコミで初めて気がついたのかもしれません。澄子ちゃんに言い返す豊子ちゃんの表情に動揺が浮かんでいたのを僕は見逃しませんでした。

ところで豊子ちゃんは、澄子ちゃんと出会うことで二つの点で大きく救われたのではないでしょうか。

一つは自分でも気づいていなかった自分の隠れた本心を知ることができたこと。言い換えると自分の本当の姿を知ることができたこと。

もう一つは孤独から救われた点。

「私は特別な存在」オーラを放てば放つほど周囲の人たちは豊子ちゃんから遠ざかり、その孤独感から逃れるため、豊子ちゃんはますます「私は特別な存在」オーラを放ち、負のスパイラルに陥っていたような気がします。

ところが澄子ちゃんは豊子ちゃんを特別な存在と思わないどころか、ツッコミどころ満載のいじりがいのあるおもちゃくらいにしか思っていない。

いじる、からかうということは相手に関心を持っていることの何よりの証です。

しかも、澄子ちゃんはボーっとしながらも豊子ちゃんを実に鋭く深く観察している。誰よりも深く理解していると言い換えても差し支えないかと思います。

「私は特別な存在」オーラのせいで孤独のどん底にいた豊子ちゃんにとって、自分を特別の存在とは思いもせず、自分に近寄ってきてくれてしかも関心を寄せてくれる澄子ちゃんに、はからずも癒されているのではないでしょうか。

不思議ちゃんキャラ・澄子ちゃん。願わくばドラマの中での出番を結末近くまでつくってほしいものです。

追記:綿引くんはやっぱりおまわりさんだった

乙女寮に飛び込んできた綿引くんがおもわりさんだと知って急に逃げ腰になる雄大くん。

そんな怪しい動きを見た途端に目つきが一瞬にして豹変する綿引くん。彼の射抜くような視線を見て思いました。

彼はやっぱりおまわりさんなのだと。

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コメント

  1. 些細な墨っこ より:

    >ヘルメットには「反体制」と間違った漢字が‥

    反対生
    ^
    ではないですか?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      ご指摘ありがとうございます。
      龍ちゃんの漢字の間違いをさらに間違ってお伝えしてました(笑)