実の目撃情報知らされる / ひよっこ 第34話

連続テレビ小説(朝ドラ)『ひよっこ』
2017年5月11日(木)放送
第6週 第34話「響け若人のうた」

『ひよっこ』第6週 第34話 あらすじと見どころ解説

乙女寮に駆け込んで来た綿引が持って来た知らせはみね子を心底驚かせました。実と同じ建設現場で働いたことがある男が、先月、東京で実の姿を目撃したというのです。しかもその男は、目撃したのは実に間違いないと確信していました。

その話をみね子はすぐにでも実家の母に知らせたいと願うみね子でしたが、実家には電話がないため知らせるすべがありません。そんなみね子に時子が助け船を出しました。時子の実家に電話で知らせ、君子から美代子に実のことを伝えてもらうことにしたのです。

実が生きていると分かったものの、みね子の心は晴れませんでした。それは美代子も同じでした。元気にしているのならどうして連絡をしてこないのか。実は家族を見捨ててしまったのか。みね子はそのことが心配でした。

それから一週間が経過したものの実の目撃情報に進展はなく、みね子は深く落ち込んだママでした。そんなみね子を、愛子は励まします。つらい時でも頑張る人を神様は応援する。その愛子の言葉が、みね子に少しだけ元気を取り戻させるのでした。

<<前回33話 | 次回35話>>

midokoro

実お父ちゃんが東京の街中で目撃されました!

実お父ちゃんの姿を目撃したと言うのは、東京の建設現場で実お父ちゃんと一緒に働いたことがある男性です。

実お父ちゃんのことで、久しぶりに心がざわつく回になりそうです。

『ひよっこ』第6週 第34話 今回の時代背景解説と事前発表あらすじレビュー

実お父ちゃんの姿が目撃され生きていることだけはわかった。下手な劇作家なら、ここで喜ぶヒロインを描くところでしょうが『ひよっこ』ではそうはなりません。

確かに一時は喜ぶかもしれません。美代子さんも、夫が生きているらしいことだけはわかって安堵に胸をなでおろします。

でも、実お父ちゃんの姿が目撃され生きていることがわかったことで、みね子ちゃんの心の中に新たな不安が生じてきます。

生きているのなら。元気に過ごしているのなら、どうして実お父ちゃんは家族に連絡しようとしないのだろう。手紙の一通も送って来ないのだろう。

もしかすると実お父ちゃんは家族のことを見捨ててしまったのか?自分たち家族はお父ちゃんから嫌われてしまったのか?

みね子ちゃんの心の中に新たに生じた不安は、実お父ちゃんの安否がわからない時の不安よりもつらいものがあるかも知れません。

実お父ちゃんが生きていることがわかって一度は安心する美代子さんも同じことです。

実お父ちゃんの目撃情報が入ったことで、実お父ちゃんの突然の失踪の理由がますます謎に包まれてしまいました。

ところで当ブログでは、実お父ちゃんの失踪理由を予想する記事を掲載中です。ご興味のある方、合わせてご笑覧ください。

ひよっこ 父親失踪の理由と今後の展開を予想

『ひよっこ』第6週 第34話 観賞後の感想

「このまま見つからない方がいいな」

実お父ちゃんが目撃されたという情報を一刻も早くみね子ちゃんに知らせたい綿引くん。その知らせを誰よりも早く美代子さんに届けたくて夜道を走る君子さん。

綿引くんも美代子さんも、大事な人の喜ぶ顔が見たくて舞い上がってしまいました。

でも舞い上がりすぎて、その目撃情報の意味合いを深く考えることを忘れていました。そしてその目撃情報が意味することに気づいたのは雄大くんだけでした。

綿引くんが目撃情報をつかんでから一週間後。みね子ちゃんは言いました。

「このまま見つからない方がいいな。元気なのに何故連絡してこないのかな。私たち家族のこと嫌になっちまったのかな。お母ちゃんも私と同じ気持ちだと思う」

もしかするとみね子ちゃんも、そして美代子さんも、目撃情報が知らされる前から「このまま見つからない方がいいな」と心のどこかで考えはじめていたのかもしれません。

特に美代子さんは、心のどこかでどころかはっきりと「このまま見つからない方がいい」と考えていたような気もします。

亡くなったのならあきらめがつく。でも元気にしていながら連絡をよこそうともしないのは家族を避けて通っているとしか考えられない。

夫はどうして家族を避けるのか。美代子さんの頭の中では、奥茨城での夫との別れ際の会話がグルグル回っているに違いありません。

東京に向けて出発する実さんをバス停まで見送りにゆく際、美代子さんが尋ねました。東京には私よりもキレイな女性がいっぱいいるんじゃないかって。

しかもその問いかけを実さんはキッパリと否定しなかった。

もし東京で他に好きな女の人が出来たことが発覚するくらいなら、亡くなった方がまだあきらめがつく。美代子さんがそれくらいのことを考えていても不思議はありません。

だから君子さんから目撃情報を知らされても美代子さんは素直にそれを喜べなかった。

だからそのことを察した君子さんもまた、美代子さんに目撃情報を伝えたことに対して後悔するような表情を浮かべていたのかと。

一方でお父ちゃんとお母ちゃんの奥茨城での別れ際での会話を知らないみね子ちゃんは、美代子さんほどには「このまま見つからない方がいいな」とはっきり意識してはいなかった。綿引くんから目撃情報を聞かされるまでは。

だから一刻も早く美代子さんに伝えたいと考えたのでしょう。

でも、目撃情報を聞かされた時のみね子ちゃんは、美代子さんほどではないにせよ素直にそのことを喜んでいたようには見えない。

自分の中では「このまま見つからない方がいいな」と意識しないまでも、心の奥の方でそんな感情がくすぶっていたのかも知れません。

そしてそのくすぶっていた感情に目撃情報が火をつけてしまったのではないでしょうか。

さて、そんなみね子ちゃんの心の中を鋭く察したらしい雄大くん。

初対面の人物に無遠慮にラーメンをおごらせたりとあり得ない図太さが笑えますが、そんな鈍感力を持ちながら綿引くんも君子さんも気づかなったことを察する繊細さも持ち合わせていてなかなかいい男。

幸子ちゃんが彼に惚れた理由が少しだけ理解できたような気がします。

「私が神様だったら辛いことがあっても頑張ってる人に幸せになって欲しい」

愛子さんの励ましの言葉が心に沁みました。愛子さんの言葉、口先だけのことではなく自らの体験に裏打ちされているものなので言葉の重みが違う。

あれやこれやと思い悩むみね子ちゃんに愛子さんはキッパリと言いました。今のあなたに出来ることは何もないと。

普通ならここで悩んでも仕方がないと言う人がほとんどかと。

でも、そんなことを一番よく理解しているのはたいていの場合、悩んでいる本人です。本人は案外よくわかっています。悩んでも仕方がないと。でも悩まずにはいられない。

悩んでも仕方がないと知りながらも悩んでしまうのは一つには悩みの解決策がどこかにあるような気がするからです。悩みの源流はそこにある。

愛子さんの励ましの言葉はその源流から断ち切りました。出来ることは何もないと、びっくりするほどにキッパリと。

さらに愛子さんは続けました。

「私が神様だったらつらいことがあっても頑張ってる人に幸せになって欲しい」

この言葉も、定番の励ましの言葉です。そしてこれもつらい立場にある本人も意外にしっかりと理解している場合があります。

頭では理解しています。でも心が動かない。

そんな誰もが口にするような定番の励ましの言葉に対して愛子さんはすごい説得力を与えることに成功しました。愛子さんは言いました。

「だから私はこれから幸せしかやってこない。これからの私は大変なことになるのよ」

つらいことがあっても頑張るとどれほどいいことがあるのか。頑張れと言うのでなく、頑張った先で得られる「幸せ」にみね子ちゃんの心を向かせるこの励ましの話術。

とっても勉強になりました。僕もそんな思考法を身に付けたいものだと思ったことでした。

<<前回33話 | 次回35話>>

Sponsored Link
Sponsored Link

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. くまさん より:

    今から録画視聴します。『東京には私よりキレイな女性がいっぱい人がいるのではないか』とは言っても、キレイだからといって言い分けでなく、奥さんの良さはそれだけではないです。今の自分の所感です。記憶喪失として、私は誰でしょうという疑問にならないのでしょうか?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      ドラマや映画の中で描かれる記憶喪失。コメディの場合は「私は誰?」パターンが多いですがシリアスものの場合、自分の人物設定を無理やり決めるパータンが多いので、本作は後者でゆくのかもしれません。

  2. 京子 より:

    あの頃は電話は貴重な連絡手段で、大事を伝えるものでしたね。今とは隔世です。

    皆さん書き込みを見て、そうか、記憶喪失しかない、と思いました。記憶喪失になるような大変な目にあったのでしょうけど(それが何かも気になる)
    せめて、視聴者には、元気な姿を早く見せてください。心の中で、美代子さんやみね子ちゃんに「大丈夫だよ~」と呼びかけながら、ドラマを楽しみたい。

    わたしの大胆予想!
    光男君の米屋さんに、ひょんと、お客さんとして登場するんじゃないかな。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      みね子ちゃんや美代子さんのことを考えたら記憶喪失であってほしいですね。そうでないと二人があまりにも気の毒すぎます。または二人が気の毒にならない失踪の理由を準備してほしいところです。

  3. ゆうのしん より:

    おはようございます。  実さんですが、ますます記憶喪失のような気がしてきました ちょっと可哀想ですね まあ あくまでも推測の段階ですが、  最終的には 何かの拍子で記憶が戻るパターンでしょうか? どちらにせよ 家族かも判断出来ない 可哀想な展開に向きそうな流れな気がします

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      記憶喪失でないとみね子ちゃんと美代子さんが気の毒すぎますからね。みね子ちゃんと美代子さんのためにも記憶喪失であってほしい。そう感じた本日の放送でした。

  4. よるは去った より:

    雄大「ラーメン・・・・・奢ってくれないか・・・・・。」何て言うか不思議ちゃん。幸子ちゃんもたまに腹を立てながらもどこか憎めないというか、嫌いになれない、いやこんな彼だから好きなんだという気持ちが強いのかな。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      天然な性格と図太さを兼ね備えた雄大くん。彼ならどんな逆境に遭遇しても強く生き抜けますね(笑)