奥茨城の三人の母親たち / ひよっこ 第42話

連続テレビ小説(朝ドラ)『ひよっこ』
2017年5月20日(土)放送
第7週 第42話「椰子の実たちの夢」

『ひよっこ』第7週 第42話 あらすじと見どころ解説

みね子、時子、三男の幼馴染みたち三人が久しぶりに再会していその頃、三人の母親たちは谷田部家に集まっていました。特にきよは、出かけるなと言う夫・征雄の反対を振り切って家を出ました。

三人の母親たちは思い思いに自分の子供たちのことを話しました。時子が幼い頃にしたイタズラのこと。三男が東京の職場で苦労しているはずなのに、手紙にはそのことを一切書かずにいること。

そして、決してしっかり者ではなかったみね子が、今では谷田部家の大黒柱の代わりとなって働いていることを。美代子、君子、そしてきよの三人は、それぞれの子供のことを思って涙を流すのでした。

月日は流れ昭和40年(1965年)7月。向島電機で働きはじめてから三ヶ月。仕事にも東京での生活にもすっかり慣れたみね子は、その一方で父・実のことを忘れがちな自分を気に病んでいました。その頃、東京のある街角では実が・・・

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midokoro

三男くんの男前ぶりが涙を誘ってくれましたが、今度はきよお母ちゃんを通じて三男くんの男前ぶりが描かれます。

奥茨城村の幼馴染みたちが東京のどこかで久しぶりに顔を合わせて楽しい時間を過ごしていたその頃、奥茨城村の楽しいお母ちゃんたちも谷田部家に集まっていました。

『ひよっこ』第7週 第42話 今回の時代背景解説と事前発表あらすじレビュー

深く落ち込む時子ちゃんを捨て身で叱咤激励する姿が涙腺を激しく攻撃してきた三男くんが今度はばあちゃんお母ちゃんに心配させない気遣いで涙腺を狙ってくるかもです。

三男くんの勤め先の米屋での彼の立場はかなりつらいはずです。仲が悪すぎる店主と無愛想でおっかない娘の間に立たされている上に、三男くんに求められているのは仕事ではなく父と娘の間の緩衝材の役割です。

ねじれにねじれた父娘関係の間に立たされただけでもつらいはずなのに、三男くんの米屋での存在意義は単なるクッション以上でも以下でもない。

この存在の耐えられない軽さがもしかすると一番こたえるかもしれません。

でも三男くんはそんなつらさをグッとこらえて、お父ちゃんとお母ちゃんを安心させるために手紙に嘘を書きました。米屋では重用され責任ある仕事を任されていること。そしてその仕事に心からやりがいを感じていること。

そして、そんな三男くんの嘘を見抜くお母ちゃんの息子への愛もまた涙腺を危険な状態におちいらせてくれそうです。

きよお母ちゃん、三男くんが家にいる間は息子に対して働けだのなんだのと小言ばかり言ってましたが、すっかり息子LOVEのお母ちゃんになりました。もちろん、三男くんが家にいる時から息子のことを心から大事に思っていたのでしょうが。

一方、時子ちゃんの手紙は笑いをとってくれるかもしれません。でも、その笑い観てのお楽しみにしておきます。

『ひよっこ』第7週 第42話 観賞後の感想

似た者親子:三男くんときよさん

前回、やっとの思いで日曜日にお休みをもらって日比谷公園に出かけて行った三男くんの姿を見ていて奥茨城聖火リレー大会のプレゼン当日のことを思い出しました。

あの日の朝、三男くんはお父ちゃんとお母ちゃんから仕事しろと言われたにもかかわらず、制止を振り切り家を出て行きました。

あの時の意を決した三男くんの姿は、前回に描かれた米屋の安倍親子の制止を振り切り出かけるその姿にそっくりでした。

三男くん、ここぞと言う時には自分の思った方向に突っ走る性格みたいですね。とりわけあの手強そうな安倍親子を振り切ったその度胸は見上げたものです。

この性格、この度胸。じつはきよお母ちゃんゆずりだったとは!

仕事しろ、出かけるなと言う旦那さんの言葉をシカトして半ば強引に出かけるそのきよさんの姿に、三男くんの姿を重ねてしまいました。

普段は自分のことをさほど主張しなけれど、こうと決めたら誰の説得も通じないところ。三男くんときよさん、そっくりです。

やっぱりこの二人、親子ですね。それもかなり似た者親子。きよさんが三男くんを(心の中だけで)あれほど溺愛している理由がよ〜くわかりました。

自分にそっくりな息子が可愛くないはずがない。

そう考えると、鬼母として嫌われようとつとめていたきよさんの心の痛みがなおさらのこと胸にせまってきます。

女子会@奥茨城の谷田部家

旦那さんを振り切り、あの太郎くんを「本気だ」と言わしめたきよさんの出かけた先は谷田部家の「女子会」です。

奥茨城の三人のお母ちゃんたちのことで気になっていたことがありました。

それは君子さんのこと。

娘が東京に行くことをあれほど反対し続け、涙ながらに奥茨城から送り出したにもかかわらず、最愛の娘が送ってくる手紙といえばたった一言、

「元気です。時子」

以上。

一方で、みね子ちゃんも三男くんも几帳面にしっかりとした手紙を書いてくるらしい。そんな幸せな二人のお母ちゃんを目の前にしてどんな気持ちになるのかなって。

しかしその心配は杞憂に終わりました。

君子さんは奥茨城村では美代子さんと一二を争う美人でしたが、ドラマの中では愛子さんと一二を争う天然キャラのようです。

「元気です。時子」をさほど苦にはしていない。

みね子ちゃんからの手紙で元気なことがわかり、それで満足している。そして恐らく、ちゃんとした手紙をもらうことよりも自分が東京に行くことの方が楽しみなんでしょう。

君子さん、きっといつか娘に会いに東京に行く場面もあるかと思います。その時に一体何をしでかしてくれるのか。愛子さんともどもその天然の活躍が楽しみなキャラです。

追記:茂じいちゃん、ちよ子ちゃんと進くん。元気そうな姿を見るのは久しぶりですね。

実お父ちゃんがすっかり東京人に

今回の最後、実お父ちゃんが画面に登場したとき、みね子ちゃんの語りに続いて登場したので一瞬みね子ちゃんの妄想かなと思いました。

でもあの場面は決して妄想ではないですね。現実です。

そして、実お父ちゃんが歩いていた商店街は目撃情報があった場所。みね子ちゃんが綿引くんに連れられて足を運んだ場所のはずです。

東京に出稼ぎに行って失踪してから10ヶ月。

かつてすずふり亭を訪ねたときの実お父ちゃんは赤坂の商店街の中で見事なまでに浮いてました。一目でわかりました。この人、東京の人じゃないなって。

東京にいながらにして(いい意味で)奥茨城の土の匂いが漂ってくるようでした。

でも、今回の実お父ちゃんは東京の街中にすっかり溶け込んでいる・・・浮いていたとも言えます。下町の商店街には似つかわしくな洗練された東京人の姿。

白のジャケットに革靴。着るものをで揃えたんでしょうか。かつてのお父ちゃんからは想像もつかないオシャレな姿。

奥茨城の次の匂いは(今度は悪い意味で)完全に消え去っていました。

奥茨城で生まれ育ったことを忘れ去ってしまったかのような見事なまでの東京人への変身ぶり。やっぱり忘れてしまったのかも知れませんね。過去の記憶のすべてを。

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コメント

  1. tonko より:

    一週間分の感想を考えていたのに
    最後の実さん登場で、頭が真っ白に…( ; ゜Д゜)
    あの表情からは何も読めませんでしたが
    あれだけきれいな格好をしているという事は
    仕事をしているか、誰かの世話になってるか…
    なのかな~と思いました

    愛子さんの励まし方は
    悲しみも苦しみも乗り越えて
    人生を歩んできたからこその
    深い言葉だと感じました

    お母さん3人の女子会は
    “素?”と思える程のキャラのはまりっぷりに
    笑い泣き(*≧∀≦*)

    そして、ここへ来て特に感じた
    豊子ちゃん役の巧さ
    一言台詞が秀逸だと思いました
    あ!!愛子さんの出番が続くと知って心踊りました
    情報ありがとうございました♪

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      お父ちゃんの登場の仕方は衝撃的でしたね。故郷の土の匂いなどすっかり忘れてしまったかのようなオーラを全身からただよわせて・・・。しかもこのタイミングで再登場させるなんて。お父ちゃんの変化の真相はもっと衝撃的なんでしょうか。

  2. こひた より:

    私もクレジット見てドキッとしてしまいました。
    いよいよ本題突入か!
    と気合いを入れたのですが、次週予告にお父ちゃんの姿がなかったように感じたのですが、見落としだったのでしょうか?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      お父ちゃんはもしかするとこれからジワジワと小出しを続けるような気がしています。本題突入は赤坂の新生活が慣れてくるはずの12週あたりでしょうか。

  3. ひるたま より:

    「(落とし穴に)落ちたのが亭主でよがった(よかった)」
    …君子さんのこのセリフ、あの「空気の様なお父ちゃん」が聞いた時の反応が見てみたい!(^o^;)
    茂おじいちゃんに加えて、ちよ子ちゃん&進くんまで空気を読んで「避難(?)」していたのには笑えました。
    特にちよ子ちゃん、いずれしっかり者の一面を見せてくれるのかな?(^^)

    笑っては泣き、大泣きしてから「もったないから食べて」…いやはや、忙しい「女子会」ですね!

    「ねこ」といえば。(ドラマのタイトルに「ねこ」を使用する案もあったとか…ちょっと想像出来ませんが^^;)
    茨城弁だと、動物や人間の子供に「め」をつける言い方が珍しくありません。
    猫→「ねごめ」、犬→「いぬめ」、人間の子供→「がぎめ」…といった具合です。

    オープニングクレジットでいきなり、「谷田部実」の名前が…それも(回想)(写真)無しで登場したので「!?(@_@;)!?」となりました。
    最初はみね子ちゃんの想像(妄想?)かなとも思いましたが…すぐに違うなと分かりました。
    みね子ちゃんの中にいる実お父ちゃんは笑顔で優しいお父ちゃんの筈…間違えても今日登場した時のような冷たく無表情な死んだ魚のような目をした実さんではないでしょうから。

    他の方達や朝蔵さんもコメントで触れられていた通り、表情のみならず服装もすっかり小奇麗に変貌した実さん…一体何が起こったのか、どのようなタイミングで経緯その他が語られるのか??
    早く知りたいような…怖いような…。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      実お父ちゃんの表情を失った顔。前作『べっぴんさん』で再登場を果たした時の栄輔くんを思い出しました。栄輔くんみたいにダークサイドに転落してしまったのでしょうか。

  4. くまさん より:

    土曜日は録画視聴でなく朝昼放送そのまま視ました。ここでまさかの実お父ちゃん登場には驚かされました。こぎれいというよりは決まったジャケット姿で、靴も後ろ側でしたが磨きかかって光って見えました。車が通らないような商店街通りで、車のクラクションで振り返る登場は、それが記憶喪失につながることだったのかも。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      久しぶりに画面に登場したお父ちゃんの姿。心がざわつきますね。物語の新展開を告げているかのようでした。

  5. まるこ より:

    あ、ごめんなさいありましたね!
    目次に出てないです

  6. まるこ より:

    41話のレビューも読みたいです!

  7. 京子 より:

    今日の女子会には、全国のお母さんがもらい泣きしたことでしょう。私もその一人です。
    つらい思いをしている息子や娘…。代わってやれるのなら、代わってやりたい。してやれることがあれば、何だってしたい。でも、やれることなんて、これっぽっちもなくて…。
    出来るのは、幸せを祈ることだけ、です。

    それはそうと、実さん、別人でした。どうなるのでしょう。心配です。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      お父ちゃんの変わりっぷり、怖いほどでした。これからあの姿がドラマの中で出てくるような気がします。

  8. えびすこ より:

    今日の光景は今でも田舎に行くと日常的に見られますね。
    最近では都心だと「誰かの家でお茶会」は減ったように思います。

    ところで40回目で時子がオーディションをした際に方言丸出しで指示されたセリフを口にしてしまいましたね。
    演者の有村さんや佐久間さんは普段は標準語を使いますが、番組内では茨城弁で会話。
    時子が大事な場面で方言を使わないように心がけてもつい方言が出てしまう。演者と人物で言葉のねじれが出ましたね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      話が逸れますがお芝居の古典を方言でやったら新鮮だなって時子ちゃんを見ていて思いました。ちなみに『となりのトトロ』のセリフを関西弁に直したものを読んだことがありますが、あれはかなり笑えました。

  9. よるは去った より:

    向島電機のシーンのあのBGM は定番化したようですね。一つか二つ後の世代の私でも不思議な懐かしさを覚えます。しかし、エアコンなるものが世に出回る以前の夏場の工場ですか。エアコンあって当たり前の生活に慣れてしまった私には暑さを想像しただけで・・・・・・・。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      ただでさえ向島のあたりは夏は蒸し暑いですから。エアコンがない時代、想像したくもないですね(笑)