三男が奥茨城に帰省する / ひよっこ 第46話

連続テレビ小説(朝ドラ)『ひよっこ』
2017年5月25日(木)放送
第8週 第46話「夏の思い出はメロン色」

『ひよっこ』第8週 第46話 あらすじと見どころ解説

やっとの思いでお盆休みを取ることができた三男は、奥茨城の実家に帰ると早々に母のきよからなじられました。みね子と時子が帰らぬ中、なぜ自分だけが帰ってきたのだと。それはきよの冗談でした。きよは三男の帰省を心から歓迎しました。

三男が帰ってきたと聞きつけ、美代子と君子が駆けつけてきました。もちろん自分たちの娘の近況を聞くためです。みね子も時子も地道に元気で頑張っていることを聞かされ、美代子と君子は涙ながらに三男ときよに礼を述べます。

昭和40年(1965年)11月。月日は流れ季節は秋となり、夜風が冷たい季節になりました。そんなある日、みね子たちを動揺させる事態が発生します。向島電機が業績不振に陥りみね子たちの給料が一割も下げられてしまったのです。

不安でいっぱいになるみね子たち女子工員に対して、愛子は詫びながら説明をしました。向島電機にとってこのような事態は決してはじめてではない。しかし、向島電機はそのたびに持ち直すことができた。だから力を合わせてがんばってほしいと。

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midokoro

前回の本欄で、人生とドラマは悪いことの後には良いことがあり、良いことの後には悪いことがあると述べましたが、それは経済も一緒のようです。

日本中が湧いた東京オリンピックが終わって一年。日本の経済に吹いていた追い風の風向きが変わりはじめます。

そして風向きの変化に、みね子ちゃんたちも無関係ではいられません。

『ひよっこ』第8週 第46話 今回の時代背景解説と事前発表あらすじレビュー

物語の今後の展開が切ない日々を迎えそうな予感でいっぱいの今週、三男くんのお盆休みの帰省のエピソードでの三男くんときよお母ちゃんの笑いが救いになるかも知れません。

みね子ちゃんも帰省しない。時子ちゃんも帰省しない。そんな中でたった一人三男くんだけが奥茨城に帰ってきました。

美代子さん、君子さん、そしてきよさんの仲良しお母ちゃん三人組の中で、自分の息子だけが帰ってきてしまい、きよさんは三人組の中でちょっと恥ずかしい。立場がない。

でもやっぱり息子が帰ってきたことが嬉しくて嬉しくて・・・そんな微妙なポジションを絶妙な笑いで見せてくれるかも知れませんね。

きよさん、期待してます。

そんな笑いがある一方で、みね子ちゃんたちは厳しい現実に直面します。

時子ちゃんをのぞけば、みんな家族を支えるために働いていたはずです。彼女たちの給料は大事な家族の貴重な収入源です。食い扶持です。

それが減らされてしまうことの不安はどれほどのものか。中学校や高校を出たばかりの子がその厳しい現実を受け止め切ることができるのか。

金の卵たちが心配でなりません。

『ひよっこ』第8週 第46話 観賞後の感想

三男くんの受難劇・三部作

久しぶりに三男くんの阿部米店での受難劇に笑わせてもらいました。しかも今回の三男くんの受難劇は奥茨城での角谷家編と宗男おじちゃん編が同時上映の豪華三本立て(笑)

【1:阿部米店編】さおりちゃんは地獄耳?

三男くんが歌う鼻歌、とりわけ「仕事はつらいけど」の部分は三男くんがまだ商店街にいるタイミングで歌っていたはず。

それを聞き逃さなかったさおりちゃん、どれだけ地獄耳?

「つらいんだ?お店の仕事?」

お店の一番奥に座って事務仕事をしながらも三男くんが戻ってきた気配を察したその瞬間、さおりちゃんの耳はダンボの耳になったんでしょうか。

三男くんが戻った気配に気づくだけでもすごいのに、三男くんが歌う歌の内容にまで神経を集中させているなんで、それだけ三男くんに夢中っていうことなのかな。

三男くんがどうしても奥茨城の実家に帰りたいと言ったとき、さおりちゃんが間髪を入れずに私も一緒に行くと言ったのは間違いなく半分以上は本気でしょう。

阿部家の笑える父娘ゲンカに隠れて見えにくくなっていますが、今の三男くんとさおりちゃんの状況はまぎれもない「恋バナ」です。

三男くんの時子ちゃんの恋も応援してあげたいけれど、三男の恋が成就するとさおりちゃんが涙を流すことになる。

日比谷公園の場面での、頭にリボンをつけていつになく可愛いらしく着飾ったさおりちゃんの姿。もしあの姿を三男くんが見てしまっていたら、おとこ気のある三男くん、どんな選択をするんでしょうか。

いつか決断が迫られる時が来るのかもしれませんね。

【2:角谷家編】奥茨城母の会、会長

阿部家の父と娘の間でさんざんな思いをしながらやっとの思いで懐かしい故郷の実家に帰ってきた三男くんへのお母ちゃんの第一声がすごかった。

「なんでけえって来るんだ?おめえだけ!」

たたみかけるような受難につぐ受難。ここまでやるかというくらいにいじり倒されても、そんな三男くんの姿を安心して笑って観ていられるのは、これは三男くんの人徳?

でも、お母ちゃんの衝撃発言は冗談だとすぐにわかりました。

あの無口で余計なことはめったに言わないお父ちゃんが「元気にやってるのか?」と尋ね、太郎あんちゃんまでもが「少しは男らしくなった」と珍しいことを言う。

そして、本当は三男くんが帰ってきたことを心の底から誰よりも喜んでいる、あの嬉しそうなお母ちゃんの笑顔。

やっぱり家族はいいね、三男くん。・・・って、阿部家の親父とさおりちゃん、あの二人も家族のはずですが(笑)

追記:いつもたった一言しかハガキに書いてよこさない時子ちゃん。その素っ気なさすぎるハガキを見つめながらため息をつく君子さんの姿を観ていつも笑ってました。

でも君子さん、やっぱり心配で心配でならなかったんですね、娘のことが。君子さんの本当の気持ちを知って、少しだけ反省しました。時子ちゃんのハガキを笑ったことを。でも、きっとまた笑ってしまうと思います(笑)

【3:宗男おじちゃん編】

久しぶりに登場しました、宗男おじちゃん。

宗男おじちゃんが三男くんを訪ねてきたのは姪っ子のみね子ちゃんのことを聞くわけでもなく、兄貴の実さんのことを尋ねるわけでもなく、知りたいことがただひとつ。

「おめえよ、ビートルズ聴いてるか?」

やっぱりこれか!(笑)

でも、本当なビートルズのこと以上に久しぶりに帰ってきた三男くんの顔を見たかったのかな。三男くんと宗男おじちゃん、仲がいいですからね。

第1週の谷田部家の稲刈りの場面で、この二人がいつも一緒にいたことを今もよく覚えています。そして、この二人どこか似ているなって思ったものです。

どこか似ている・・・宗男おじちゃんと言えば思い出すのが本格登場が待たれるおっかない鬼嫁の存在です。

そんな鬼嫁と結婚してしまった宗男おじちゃんとどこか似ている三男くん。彼もやっぱりおっかない鬼嫁と結婚する運命にあるのでしょうか。

三男くんが結婚するおっかない鬼嫁とは、もちろん、さおりちゃんです。

そして思い出の夏

前回描かれた乙女ちゃんたちの思い出に残る夏の一日。今回の三男くんの受難劇は、乙女ちゃんたちがどこぞの映画館で『ウエストサイト物語』を観ている時のことでしょうか。

そんな夏の日から一転、季節は11月。給料日なので月末近くでしょうか。もうかなり寒い季節になっている頃です。

前回から今回の前半にかけての明るい夏。そして一転、季節は晩秋になり時間帯も夜。

通り過ぎた松下ライン長はどこか上の空で乙女ちゃんたちに声をかけられるまで、乙女ちゃんたちの存在にすら気がつかない。

さらに「銭湯?」って二度までも聞き返す。どこか様子がおかしい。

そして迎えた、乙女ちゃんたちが楽しみにしていた給料日。まさかの発表です。思い出の夏はまたたく間に遠い日の思い出となってしまいました。

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コメント

  1. GATTO より:

    こんばんは。まだ5月だというのに暑いですねえ。みね子さんたちの(幻の)海水浴も、三男君のお盆休みも、気候的にえらく合っているというか、合い過ぎているような・・・

    それにしても、宗男おじさん、ビートルズのことを頼むなら、みね子さんよりも時子さんの方が良かったんじゃないかな?演劇やっている人だったら、音楽も普通の人よりも聴く機会多いと思うのですが。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      確かにビートルズ情報なら時子ちゃんが適任ですね!でも、宗男おじさんのキャラから考えて時子ちゃんみたいな超然としたタイプの子には話しかけにくいのかもしれません。

  2. 安ママ より:

    人間関係や、仕事内容など些細なことでさっさと転職する現代と違って、仕事を続けるということはとても大きなウェイトを持っていましたよね。
    三男くんのように、仕事は嫌でなくても環境的に辛いとか(恋するさおりちゃんの思いは伝わっていませんし)仕送りしなくちゃいけないのに給料が1割カットされるとか、今ならさっさと見切りをつけてしまってることでしょう。
    自分で転職しなくても、首切りは容赦なくあった時代だったかもしれないですね。
    これからの展開が心配です。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      集団就職者の大半の子たちは一家を支えるためだったので、仕事や職場環境がいやだからやめるなんていう選択肢は余程のことがない限りはなかったのかもしれませんね。

  3. ひるたま より:

    宗男さんが角谷家を訪れた時、初めは玄関(or縁側?)に出したお菓子(三男くんからのお土産である人形焼かな?^^)&麦茶を、家の中に上がり込んだ宗男さんの動きに合わせて卓の上に移動させた三男くんの仕草が印象に残りました。
    もしかして、就職先(「安部米店」)で来客応対等もしながら身に着けた「気配り」かな?などとも思ったりしました。(来客応対はさおりちゃんのみならず三男くんもこなして(させられて?)いそうに思われるので)

    「顔が、ちっとは男っぽぐなったんじゃねぇのが」
    「あんちゃん」=太郎兄ちゃんからも言われた時の三男くん、満更でもなさそうな様子でしたね。
    4ヶ月の間だけでも社会に揉まれた三男くんの成長を感じました…泉澤祐希さんの演技力も大きいかもしれません。

    それにしても…従業員に「お盆休み」をも出し渋る「安部米店」…今の基準ならば「ブラック企業」かも??(;^_^A

    三男くん、めげずに頑張れ!(^^)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      ちょっぴり大人になって帰ってきた三男くんの成長を素直に認めるお父ちゃん、お母ちゃん、そしてあんちゃん。すがすがしくって気持ちよかったですね。素直に認める直前にはまさかのチームワークを発揮して三男くんをだますところも笑えました。本当に楽しい家族です。安倍父娘を連れてきてあのチームワークを見学させたら仲直りするかもですね。

  4. よるは去った より:

    宗男「ビートルズ旋風が・・・・。」三男「特に吹き荒れてもいねえようです。」 イマドキだったら地球の果てにござってもネットとやらで良きも悪しきも伝わってくるんですがねえ。あの時代まだ一部じゃクチコミが頼りだったんですがねえ。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      宗男おじちゃんと三男くんの会話を聞いて、子供の頃(昭和40年代前半)奥茨城よりもっと遠い地方に暮らす叔父から、東京のケーキは◯◯のケーキより美味いのは本当か?と、真剣な目つきで尋ねられたことを思い出しました。口コミが伝言ゲームになって拡散する時代だったんですね。