青年の説教に複雑な思い / ひよっこ 第56話

連続テレビ小説(朝ドラ)『ひよっこ』
2017年6月6日(火)放送
第10週 第56話「谷田部みね子ワン、入ります」

『ひよっこ』第10週 第56話 あらすじと見どころ解説

赤坂のすずふり亭に向かう途中、みね子は赤坂の商店街の路上で財布の小銭を誤ってばらまいてしまいました。路上に散らばった小銭を拾い集めるみね子は、そこで一風変わった青年と出会います。

島谷純一郎という名のその青年はみね子に忠告しました。道路の真ん中で財布をひろげるべきではない。みね子の小銭の集め方ではすべてを拾うことができない、と。しかし、口は出しても小銭集めを手伝おうとはしません。

その青年の言動に複雑な思いを抱きながら到着したすずふり亭はまだ準備中でした。店の裏で仕込み作業をする元治と秀俊に挨拶すると、みね子はそこで一風変わった隣人、中華料理店・福翠楼の夫婦と和菓子屋・柏木堂の親子に出会います。

ようやくすずふり亭が開店。向島電機の倒産や再就職先も失ったことをみね子は鈴子に打ち明けました。そんなみね子に鈴子が提案します。すずふり亭で働かないかと。そう言い出した鈴子でしたが、みね子を採用するには大きな問題があることに気づくのでした。

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midokoro

みね子ちゃんが変わった青年と出会います。今回、その青年の名がドラマの中で紹介されるかはこの記事を投稿した時点ではまだ定かではありません。

ちなみにその青年の名は島谷純一郎。

もしかするとみね子ちゃんにとって、とても重要な出会いになるかもしれません。重要とはもちろん恋バナのことです。

『ひよっこ』第10週 第56話 今回の時代背景解説と事前発表あらすじレビュー

前回の本欄で「もう一つの出会いになるかも知れない」と述べたのが、すずふり亭の前で財布の中の小銭をばらまいてしまったみね子ちゃんを助ける青年との出会いです。

助けるというより「お説教」するのが本当のところですが。落とした小銭の探し方には不備がある。それではすべてを見つけることができないと。

ヒロインが何かを落とす。それを青年が拾う。しかし、そのことによってヒロインが恥ずかしい思いをする。しかも拾った青年は理屈っぽくて変なやつ。

出会った相手はとっても感じの悪いやつ。出会った後もしばらくずっと後味の悪さばかりが残ってしまう。出会いとしては最悪です。

さて、この最悪出会いパターン。ブログ主の知る限り『梅ちゃん先生』や『ごちそうさん』で繰り返されたパターンです。

『梅ちゃん先生』『ごちそうさん』ともに、ヒロインがとっても残念な点数を取ってしまったテストの答案用紙を風に飛ばされ、それを拾われる。

拾われた上にその残念な点数を見られてしまう。おまけに拾い主は感じの悪い青年です。

なので、この小銭ばら撒き場面は重要な「出会い」になりそうだと思うわけです。なお、このパターンの出会いの結果は『梅ちゃん先生』の場合は結ばれずに終わり『ごちそうさん』の時は結婚にいたりました。

みね子ちゃんの小銭ばら撒き騒動はどちらのゴールに向かうのでしょうか。

追記:何を落としたわけではないですが、ヒロインがみっともない姿を相手役にさらし恥ずかしい思いをする「出会い」の場面、もう一つありましたね。

それは『あさが来た』のヒロインあさちゃんと新次郎さんの出会い。

パチパチはんを鳴らしながら踊るというかなり格好の悪い姿を見られたあさちゃんは、あの後しばらく真剣に怒っていたと記憶しています。

『ひよっこ』第10週 第56話 観賞後の感想

前回のドラマの中で澄子ちゃんが退場し、みね子ちゃんを除いて乙女ちゃんたちがついに誰もいなくなりました。

乙女ちゃんたちの登場がない今回、乙女ロスを心配していたのですが、乙女ロスという言葉を忘れてしまうほどの赤坂あかね坂商店街オールスター総出演。

第三幕の始まりです。

島谷純一郎くん「皆さん、覚えておいてくださいね」

「こんな往来の真ん中に立っている君が悪い」
「泥棒にここに財布があると知らせてるようなもの」
「小銭の探し方の全てが中途半端。あれだと見つからない」

ごもっとも!としか言いようのない、相手に反論のスキを一切与えない正論の数々。しかもその正論をこれでもかというくらいたたみかける。

これでは反論どころか、みね子ちゃん呼吸もできないレベルです(笑)

相手の顔色も空気も読まずに正論だけを一方的にヒロインにぶつけるイケメン男性。朝ドラ定番の「ヒロインと相手役の出会い」がついに来ました。

僕の知る限り『梅ちゃん先生』や『ごちそうさん』でも繰り返されてきたこの出会い頭の衝突事故のような出会いのパターン。

おなじみのパターンに胸が踊るその一方で、新鮮な点もありました。

『梅ちゃん先生』と『ごちそうさん』で描かれた記念すべき出会いの正論場面、両作品ともに相手役の男性はほぼほぼ無表情。

まるで正論以外、不要な情報は相手に一切与えないと言わんばかりの無表情ぶりでした。

今回『ひよっこ』の中で描かれた、みね子ちゃんと島谷純一郎くんの記念すべき出会いの正論場面も、正論のゴリ押しとも言える語り口はいつもと同じ。

ところが、その正論。正し過ぎるお説教を語る純一郎くんは、その正論とは似つかわしくない爽やかな笑顔をたたえ、しかも優しくて甘い口調に終始一貫する。

このギャップが新鮮でした。

増田明美さんから「皆さん、覚えておいてくださいね」と言われなくても忘れられない強烈なインパクトを残しました。

赤坂あかね坂商店街の愛すべき変人たち

すずふり亭のある商店街の名称は「赤坂あかね坂商店街」というのだそうです。

もう一人、赤坂あかね坂商店街でバーを営む女性が近いうちに登場します。その女性を除けば赤坂あかね坂商店街の面々はほぼほぼ出揃ったはずです。

すずふり亭の牧野親子。そして料理人の元治さんと、見習いの秀俊さん。

チャーハンをめぐっての夫婦げんかを繰り返す中華料理店・福翠楼の夫婦の登場はこれが二度目でしょうか。和菓子屋・柏木堂の親子はこれが初登場。

すずふり亭の元治さん、福翠楼の夫婦。それぞれのみね子ちゃんの呼び方に、今後のみね子ちゃんとの付き合い方が見えるような気がしました。

すずふり亭の元治:月末コロッケ娘
元治さんは、遠慮も手加減もせずみね子ちゃんを揺さぶって来るような気がします。しかも一番痛いところを真っ正面から突いてくる。ヒロインの天敵になるかも。

福翠楼の亭主:給料日娘
このキャラは、以前に登場した時の様子を観察するかぎり元治さんと仲の良いお友達のようです。元治さんの図の乗り方に正比例して図に乗ってきそうですが、さほど警戒は必要がないかも・・・

福翠楼の奥さま:茨城娘
故郷の地名で呼ぶところに「娘」シリーズの中では心がこもっていると思います。鈴子さんから色々聞かされているのかも知れません。

そんな中、まだまだ読めないのが和菓子屋・柏木堂の親子。そもそもこの親子関係からして読めません。

父と息子の間に深い確執があるのか?と疑ってしまいそうなほど息子があれほど毒ついても親父の方はどこ吹く風。すべって笑って流してしまうのは大人の貫禄か、それとも天然を通り越した次元の異なる天然なのか。

しかも、そんなよくわからないキャラに三宅裕司さんという大御所を起用するからには、このキャラを通して何かしでかそうと作劇上の狙いがあるに違いない。でもそれも見えない。

こういう変人、僕は大好物です。楽しみが一つ増えました。

そして、高子さん

高子さんの知られざる姿、まさかの姿がついに披露されました。

白昼から商店街のイチコちゃん(佐藤製薬のサトちゃんへのオマージュ?)と交わしていたディープ過ぎる会話。「イチコちゃん可愛い!タカちゃんもキレイ!」

あの会話の中身で高子さんが今置かれている状況。そして心からの願望。すべてが語り尽くされていました。見事です。

あの愛子さんの影が薄くなるほどの強烈なインパクト。ここまで濃いキャラだとは予想していませんでした。

次回は高子さんの「活躍」を堪能できるのでしょうか。明日の高子さんが待ちきれません。

余談:ちなみに高子さんの心からの願望は叶えられる展開が準備されているそうです。その願望とは「結婚」です。

この強烈な女性と結婚してしまう男性って、一体どれほどの者なのか?楽しみすぎます。

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コメント

  1. GATTO より:

    こんばんは。

    とうとう、時子さん不在の回になってしまいました。昨日も、登場はしないかったのですが、先週の画像が有りました。今日は本格的な不在です。みね子さんにとっては、東京に出て来た時以上の変化かもしれませんね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      時子ちゃん不在で、周辺からは同い年の子、年下の子がいなくなりました。みんな大人でみね子ちゃんも大人扱いされる年齢です。この回から環境激変ですね。

  2. ひるたま より:

    今日は「東京赤坂編:登場人物紹介」回だったように感じられました。
    TL検索していたところ、何故か(?)吉本新喜劇との類似を感じさせる…という内容のツィートその他が複数見受けられました。
    確かに言われてみれば、登場人物が転べばそのまま「新喜劇」だったかも??(;^_^A
    朝ドラは会話劇だと、以前番組サイトの脚本家インタビューで岡田惠和さんがコメントされていましたが…今日に関しては正に「会話劇」でしたね。

    「炒飯!」
    何故か炒飯の注文ばかり…福翠楼の炒飯が美味しいからなのでしょうか?それとも、単にお手頃価格だから??或いは別の理由??
    いずれにしても、安江さん強い!(^o^;)

    なお余談ながら…安江さんを演じる生田智子さんの旦那様=中山雅史さんは茨城県内にある大学(筑波大学)を卒業されています。
    中山さんは大学在学中に茨城県内の中学校で教育実習もなさったとか。(^^)

    柏木堂の御曹司ヤスハルくんは「小豆王子」と紹介されていましたが…「〇〇王子」はかなり現代的な呼び方だな~と一人突っ込んじゃいました。
    これも脚本家の先生の「確信犯」??(^m^;)

    • ひるたま より:

      続きです。
      今日のラストで登場した「イチコちゃん」を見ながら…「サトちゃん」の他に、「ケロちゃん」も薬局の店頭に立っていたな~と、ふと思い出しました。(^^)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      会話劇。しかも登場する場所は店の裏の一箇所のみ。舞台のお芝居を見ているかのようでした。

  3. キヨコ より:

    みね子がすずふり亭の裏手に行ってからの流れが、喜劇コント舞台のようでした。
    三宅裕司さんの登場でますます、昭和のお茶の間を楽しませてくれた時間を懐かしく思い出しました。

    「イチコ」に限らず、「オ○ナイン」など当時の物をオマージュした看板・ポスターがチラホラ見えて、探し当てるのが秘かな楽しみです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      三宅裕司さん、『あさが来た』の銀行の神様より和菓子屋の親父の方がハマリ役のような気がしています。

  4. まっくす より:

    でたーぁ「みね子ワン入ります。」やっと出たねぇ。
    あははは、だけど鈴子さん「まいったぁ。」

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      「まいったぁ。」の後の、高子さんの妙な行動。吹きました(笑)

  5. まるこ より:

    今までビーコロをお箸で食べていたみね子が、今日はナイフとフォークで食べていましたね。東京に来てからの時間の経過と、少しずつ東京の人になって来ているみね子を感じました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      食べる姿に違和感を感じていましたが、お箸から洋食器に変わったことに指摘されるまで気がつきませんでした。

  6. カッチ より:

    今日はいろいろな近所の人が登場しこれからが楽しみです。
    中でも三宅裕司には期待してしまいます。
    今までは女性ばかりで展開してきましたが、これからはこういったキャラの中でどうみね子が成長していくか楽しみです。
    たか子さん、最初の時やけに優しいなと思っていたのですがこれから本領発揮ですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      奥茨城と向島ではいなかった取り扱いが面倒臭そうな大人の男たちがいる一方で、みね子ちゃんももう子供扱いされない年齢です。これまでと異なる展開となりそうですね。

  7. もんすけ より:

    洋食屋さんに中華屋さんに和菓子屋さん。
    澄子ちゃんが喜びそうな、なんとも美味しそうなラインナップですね。
    不況下でも、食べ物関係の仕事は強いと聞きますから、みね子ちゃんはよい環境に身を置くことができそうですね。

    されど、「月末娘」からの、「月末コロッケ娘」「給料娘」「茨城娘」…。
    どこまで修飾語、増えるのでしょう。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      和菓子屋の親子はまだみね子ちゃんのネーミングを口にしていないので、「娘」シリーズはまだまだ増えるかも知れませんね。

  8. よるは去った より:

    「炒飯夫婦」と「小豆父子」ん~三男君がお世話になっている「『米屋』か?それとも将来は『パン屋』か?」で争っている父娘と五十歩百歩?鈴子「うちで働く?」みね子「谷田部みね子ワン、入りま~す。」鈴子「参った・・・・・。」この人もどちらかというと浅はか・・・・?高子「いち子~いち子~。」癖ありそうなとは思っていたけど、まるで読めないキャラ・・・・・。もしかして愛子さんとまた一味違った笑わせたキャラ?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      高子さん、あんなに強烈な人だとは初めて知り卒倒しそうになりました。明日、そして今後が楽しみでなりません。

  9. ゆうのしん より:

    おはようございます 今回のストーリーとは関係無いのですが 秋葉幸子役を熱演中の小島藤子さんについてですが 私も全然知らなかったんですが、今から3~4年前に日本テレビ系列で放送されていた35歳の高校生(出演 米倉涼子)という地上波での連続ドラマの再放送をスカパーで見ていたところ 小島藤子さんが女子高生役でレギュラー出演されており少々驚きました 今よりも幼い感じで 少々不良の女子高生役がはまってました NHKの ひよっこ制作者の方も この時の小島藤子さんを見ておられたのかなと ついつい思ってしまいました 是非 機会があれば 御視聴くだだいませ ではまた!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      小島藤子さんは朝ドラ『カーネーション』でもヤンキー娘を演じていたのですが、徐々に徐々にヒロインでもある祖母に心を開いてゆく様子を見事に演じきった熱演が忘れられません。

  10. emiko より:

    いつも読ませて頂いております。

    今回の事前レビューを読んでいて、『あさが来た』で千代と啓介のリンゴの出会いと再会にキュンとしたのを思い出しました(*’▽’*)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      転がったリンゴを啓介くんが拾い上げたあの場面は本当に素敵でしたね。あの時の千代ちゃんの、喜びに輝く表情も忘れられません。