谷田部家の花の栽培事業 / ひよっこ 第154話

2017年9月28日(木)放送『ひよっこ』最終週/第26週

あらすじ

奥茨城村に帰ってきたみね子は、家の庭先で咲き乱れる花畑に感嘆の声をあげました。実がみね子を実家に呼び寄せたのはこの花畑を見せるためでした。実は花の栽培によって谷田部家は変わり、みね子に苦労をかけないで済むことを伝えたかったのです。

今月から仕送りはしなくていい。みね子が稼いだ給金はすべて自分のものにして欲しい。そう実は言いました。実の言葉を受けて、茂、美代子、そしてちよ子と進はこれまでみね子が家族を支えてくれたことに礼を述べました。

家族から感謝されたみね子の気持ちは複雑でした。家族に心から喜んでもらえたことを嬉しく思う反面、自分はもう要らない。自分の立場を花の栽培に取られてしまったような気持ちになっていたのです。

みね子が実家に帰った日の夜、角谷家と助川家の面々や村長選に出馬した次郎が集まってきました。実は谷田部家が花の栽培に新しく出発することを宣言します。同じ頃、時子はついにテレビドラマで世津子との共演を果たすのでした。

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いよいよクライマックス!『ひよっこ』愛すべきキャラたちの振り返り

半年間にわたった『ひよっこ』もついにクライマックス。『ひよっこ』キャラ振り返りシリーズ、今回は谷田部家のじいちゃんの二人の子供たちです。

茂じいちゃん

行方不明になっていた実さんが戻ってきて、谷田部家の家族に少しづつ笑顔が戻ってくる中で茂ちゃんのことだけがずっと心配でした。

実さんが戻ってきたばかりのとき、茂じいちゃんは実さんに言いました。

「ゆっくりでいい」

記憶を取り戻そうと焦る必要などない。実さんにそう言いたかったのだと思います。でもこの言葉、自分にも言い聞かせた言葉ではなかったかと僕は考えています。

実さんが帰ってきたとき、茂じいちゃんは分かっていたはずです。過去の記憶が失われていても美代子さんは再び夫婦になれる望みがある。

もともとは赤の他人が家族になるのが夫婦ですから。

子供たち、少なくともちよ子ちゃんと進くんはお父ちゃんと過ごした時間で記憶しているのは十年あるかないか。

この先、失われた思い出以上の長い年月をかけて思い出を新たにつくることができます。

でも茂じいちゃんだけは、他の家族と事情が違います。

親子はもともとは赤の他人ではありません。だから時間さえ経てば再び親子になれるというものでもない。

そして実さんが生まれてから今日までの思い出は取り返そうとしても決して取り返せない。

そんな立場にありながらそのことを誰にも打ち明けられない孤独。茂じいちゃん、寂しすぎました。

でも、最後の最後に茂じいちゃんにとってのわずかな希望が描かれるようです。

『ひよっこ』が終わった後も続いてゆく茂じいちゃんの人生に幸せが訪れますように。

ちよ子ちゃんと進くん

『ひよっこ』の制作発表当初、この物語はヒロインの7年から8年の歳月を描く予定だみたいな発表があったと記憶しています。

だからちよ子ちゃんと進くんも、途中でキャスティングのバトンタッチがあるのかなと思ってました。そしてそのことを残念に思っていました。

何故なら、ちよ子ちゃんと進くん、あまりにもかわいすぎるからです。

さて、ちよ子ちゃんの忘れらない場面。

それは実さんが行方不明になった直後、お父ちゃんがいなくなったことを知ってしまったちよ子ちゃんが一人で東京に向かおうとした場面です。

そして、あの幼さで心に深い傷を負うことになったちよ子ちゃんの将来を心配したこともありましたが、すっかり頼もしいお姉ちゃんになりました。

一方、進くんは実さんが戻ってきてからの谷田部家の救いでした。

実さんの記憶がなくなった悲しみよりも、実さんが戻ってきたという喜びに家族の心が向くことができたのは進くんがいたからのこそだったと思います。

進くんはもちろん意識してそのように行動したわけではありません。しかし、本当にいい仕事をしました。

『ひよっこ』最終週/第26週 第154話 観賞後の感想

連続テレビ小説(朝ドラ)『ひよっこ』
2017年9月28日(木)放送
最終週/第26週 第154話「」

コメントありがとうございます!

前回もたくさんのコメントを頂戴しありがとうございます!

『ひよっこ』の最終回が刻一刻と迫ってきています。愛すべき登場人物たちの人生がハッピーに回収されるのは嬉しいことですが、回収が進むほどに最終回が近づいてしまうというこのジレンマがつらいです。

みね子ちゃん、ありがとう

実さんはじめ、谷田部家の家族たちが今日まで一家を支えてくれた礼をみね子ちゃんに述べ深々と頭をさげる場面を見ていて、みね子ちゃんが上京してからこれまでの日々のことが蘇ってきました。まるで「走馬灯」みたいに。

向島電機に就職したばかりの頃。手先が不器用なために失敗に次ぐ失敗でみね子ちゃんは追い詰められていました。

それまでいつものんびりしていたみね子ちゃんが、あれほど焦りを募らせたのは他でもない仕事を失う恐怖のためでした。仕事を失い家族を支えられなくなる恐怖のためでした。

仕事に少しだけ慣れた中で迎えた初めての給料日。もらったお金はほとんどを仕送りしてしまったため、お気に入りのブラウスが買えなくて切ない思いをしたのも家族のためでした。

(その直後、お母ちゃんが送ってくれた手作りのブラウスには泣かされました)

乙女ちゃんたちとの銭湯帰りにラムネを割り勘で飲んだり、すずふり亭で月末コロッケ娘と呼ばれたり。

そんなささやかなことしか楽しめなかったのもすべて家族を思ってのこと。

海水浴に行くことをためらったり、向島電機の業績悪化で給料が減額された不安に押しつぶされそうになったり、そんな日々への「ありがとう」なのでしょう。今回描かれた谷田部家の家族たちの「ありがとう」は。

話変わって、みね子ちゃんは朝ドラヒロインらしからぬキャラクターでした。ドラマの主人公としても珍しいタイプの女の子でした。

夢を追っているわけでもない。世の中を変えるなどという大それたことなど考えたこともない。逆境にあえば人並みに落ち込み、くじけ、そして涙を流す。

これ以上ないほどの普通の人でした。でも、普通の人が普通に暮らすことがどれほど尊いことなのかを教えてくれた点で稀有なキャラクターだったと思います。

朝ドラヒロインらしさ皆無のみね子ちゃんに、他のヒロインよりも大事なことを教えてもらったような気がしています。

みね子ちゃん、ありがとう!

谷田部家と奥茨城村の面々

記憶喪失ドラマの定番の設定といえば、記憶が失われた状態=悲劇、記憶が戻る=ハッピーエンドでした。

さて『ひよっこ』の中で、実さんの記憶は今のところまだよみがえっていません。しかし、そんな「悲劇」を全く感じさせないほど谷田部家は立ち直っています。

立ち直ることが出来たばかりか、新しい門出を宣言するほどです。

記憶がなくなっても家族は再生できる。記憶喪失ドラマの新しいパターンを打ち出した画期的な展開だと思います。

そしてドラマとして画期的なだけでなく、僕はとても大事なことを教えてもらいました。

昔の日本人が好んで使った「知足」「足るを知る」という言葉です。

みね子ちゃんの、特に上京間もない頃の生き様が「知足」そのものでした。仕送りのほとんどを送ってしまっても、お金がないことを嘆くのではなく、わずかでも残っているお金で喜びを得て満足する生き様。

谷田部家の家族たちも同じです。

実さんの記憶がなくなったことを嘆くのでなく、実さんが戻ってきたというそこに気持ちを向けることで、記憶がなくなるという悲劇を乗り越えることができました。

普通の人たちが普通の人のままで終わりを迎える『ひよっこ』ですが、偉人タイプの主人公が活躍するドラマや映画では得られない大事なことを教えてくれたドラマでした。

さて、『ひよっこ』も残り2回となってしまいました。

追伸:ちょっとネタバレです。田神先生は最終回に姿を見せてくれるのではないかと予想しています。

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コメント

  1. なほもと より:

    シーズン2に積み残しててもよかったのになー。完結モッタイナイなー

  2. ※※正博 より:

    当欄の【あらすじ】は、仕事上リアルタイムに番組放映を視ることの出来ない当方には誠に有り難く読ませて頂いており、心より感謝申し上げます

    唯、今回のあらすじで冒頭のみね子が故郷に帰り咲き乱れる花に🔴簡単するとあるのは、🔴感嘆の誤りではないでしょうか?

  3. せんどう より:

    あぁ、あと2回か。それが悲しくて悲しくて。

    水曜日放送分だったかな、和夫さん出てきていましたね。朝蔵さん、和夫さん出てくるよとおっしゃっていたので、楽しみにしていました。レストラン出されてたんですね。
    私は、先週の次週予告で、最後にのど自慢に矢田部家ご一同様が出場しているカットがあったので、そののど自慢のバンドでアコーディオンを弾いているのが和夫さん、という予想をしていたのですが・・・残念。

  4. GATTO より:

    こんばんは。

    最近思うのですが、もしかしたら、もう続編を作ることが決まっていたりして?
    といいますのは、中途半端な扱いのキャラが結構多いのですね。まず、元治さんやヤスハルさんですね。いや、イケメンの人でも、綿引さんや島谷さんなど先の二人以上にどうなっているのかわからないでしょう? 今日の豊作さんなど、せっかくみね子さんか奥茨城に来ているのに、会う場面すらない?
    こういった人たちは、幸せになる場面が続編で用意されていたりして?

    それと、やはりこのドラマは、今やるべきものですね。酉年の「ひよっこ」は、やはりぴったりきます。主演の有村架純さんをはじめ、俳優さんたちは男女とも年男・年女が多いようですし。

  5. はっさく より:

    今日も感動の詰まったお話でしたね。
    あまりにも早い半年に驚いてしまいます。

    朝蔵さん、ありがとうございました。
    毎日楽しみでした。
    これからもよろしくお願いします。

  6. もふもふ より:

    今週見ていて思うこと。
    あと1週間あったらなぁ~
    もう回収に次ぐ回収で、てんこもり。
    あと1週間あったら、もう少し丁寧に描けたのかな。
    インタビューでも、「続編が書きたい」と言われたそうだし、ちゅらさんも何回も続編がでたし、ひよロス確定なので、続編に期待します。
    ひよっこは、モデルになる人物がいなくて、壮大な生き方を描いたわけでもなく、戦後の高度成長期のいきおいのある時代だったので、とても楽しく見ることが出来ました。
    半年とは言わずに、岡田さんの書きたいだけ丁寧に書いたものを見られたら、もっとよかったかも、と思います。

    今日の「大丈夫」って言葉。ちょっとみね子ちゃんは寂しそうでもあったけど、だからこそ、安心してヒデくんの元へお嫁に行くんだよ~って言ってあげたくなりました。

  7. ちーぼー より:

    みね子ちゃん、仕送りはもう要らないと言われて、途方に暮れたような感じでしたね。でも、これからは、秀くんとお店を出す資金を貯めなくちゃね。
    ちよ子ちゃんと進くん、変わらない二人だったのは嬉しいようであり、一方で不自然さも感じました。成長してどんな娘さん、どんな少年になったかも見たかったです。特にお姉ちゃんと違って優秀らしい(笑)ちよ子ちゃんが、これからどうするのかも知りたいです。

  8. 地方都市住民Y.M. より:

    「群像劇」という言葉がこれほど似合うドラマもなかったのではないでしょうか。そう思います。
    脚本家や演出家が生み出した各登場人物の魅力と、それを見事に演じ切られた各演者の素晴らしい演技。心をつかまれました。
    でも何より、それらが見事に一つの作品としてまとまったのは、皆さんもコメントされている通り、谷田部みね子という超受身のキャラクターが、大きな器あるいは風呂敷のように、全てを受け入れ包み込むことができたからと、私は思います。
    有村架純さんの主人公としての功績は本当に賞賛に値すると思います。

    制作の皆様、有難うございました。

    ブログ主さんも有難うございました。

    追伸
    素晴らしい登場人物たちの中で、私は峯田和伸さん演じる小祝宗男と、和久井映見さん演じる永井愛子に特に惹かれていました。
    上質な演者たちの中で、登場するだけで何か他と違う特別なリズムというかエネルギーというか、上手いだけではないものを場に持ち込んで来てくれるのが、観ていてとても快感でした。
    きっと制作現場でも、他の演者さん達に刺激を与えて、場が盛り上がったのではと思っています。
    メイキングが観たいくらいです。

  9. ひるたま より:

    続きです。
    今日の『あさイチ』ゲストが「三男&米子」=泉澤祐希さんと伊藤沙莉さん。沙莉さんの富山レポートその他を楽しく拝見しました。「パンじゃない、あたしは米が好きだよ」沙莉さんの発言に吹いてしまいました。(^o^;)
    背筋をピンと伸ばしてしっかり話を聞いたり画面を見たりしていた泉澤さんと、楽しそうに笑顔でリアクションしていた沙莉さんが微笑ましかったです。結構お似合いのお二人なのでは?(^m^)
    その沙莉さんですが…前髪を下すと随分と印象が変わって可愛らしい。この先も楽しみな女優さんですね。(^^)

    追伸:朝蔵さん、私の疑問にお答え下さってありがとうございます。『マッサン』恥ずかしながら実は未見なんです。
    「エリー」=シャーロット・ケイト・フォックスさんならばなるほど納得!ですね。(シャロやんならば見ていてもさほど違和感を感じ無さそうですし)
    日本人の俳優同士になると…あの後調べたところによれば、『まれ』でもキスシーンがあったとか。

  10. ひるたま より:

    「元気か 幸せになれ」
    早苗さんらしい文面ですね。(「元気です 時子」をも彷彿とさせますが^^;)

    奥茨城編のキャストがほぼ勢揃いした回でしたね。きよさん&高ちゃんの「嫁姑バトル」…「人んち壊す訳にはいかない」征男さん&太郎兄ちゃんの男性陣はもう慣れたものでしょうけれど、さすがに他所のお家で勃発したら…とハラハラした事でしょう。
    また今回は牛の世話で欠席した豊作兄ちゃん…生き物相手は大変な筈…豊作くんにも幸せになって欲しいです。

    ところで…綿引くんの事、個人的にはずーっと気になっています。谷田部家で実さん&美代子さんが綿引くんに感謝の言葉を伝えた場面以来登場していない綿引くん…最初はみね子ちゃんの恋人候補?という設定もあったように記憶しているのですが…他の2人(秀ちゃんそして島谷くん)に比べてあまりにも扱いが可哀想です。
    公式サイトによれば、竜星涼さんは「綿引はみね子に少し気持ちがあるという設定で演じた」とか。距離が離れてしまった事でうやむやになってしまったのでしょうか…?雄大くんと同様にこのまま登場シーンが無く終わってしまいそうな予感さえしています。
    予告編から推すと、まだまだエピソードがありそうです。後2日での回収作業は…ブーイングする視聴者も出そうですね。「中弛み」以降(おそらく確信犯で作り出したであろう「中弛み」のシーンまではまぁ良しとしましょう。しかしそれ以降は……)の井戸端会議シーンを割愛し、その分を今週のエピソードに充てて欲しかったと個人的には思います。

  11. L&P より:

    138話にもコメントさせて頂きましたが、ようやく「フラワームーブメント」ってワードが出てきてホッとしました^^;
    宗男→ビートルズ→ロックとくれば60年代後半のフラワームーブメントをロックファンは連想してしまうと思います♪
    曲も流れると思いましたが「花のサンフランシスコ」はセリフだけでしたね。
    最終週、とてもテンポが良くてハッピーエンドのフィニッシュを楽しみにしています!

  12. 座敷童子(わらしっこ) より:

    今朝の「あさイチ」に出演した泉澤祐希さん(三男クン)と伊藤沙莉さん(米子=さおりちゃん)…
    三男クンと米子(さおり)ちゃんとして見てしまうせいもあってか、いや~ホントお似合いのカップル…

    それ以上に、伊藤沙莉さんの今後の役柄もついつい「米子ちゃん」イメージで固定化しそうでしたが、「米子ちゃん」イメージとは比較にならないくらい本当はもの凄く可愛いいんですネ…
    おじさん驚きました (^o^)♪…

  13. S.O.X より:

    今回は、昨日までのめまぐるし回に較べてのんびりとした奥茨城の回。でもコンテストで終わりと思っていた時子のその後が描かれていたのがちょっとしたアクセントになっていました。

    これであと回収されていないことは、、、、と。
    何かオーラスがちょっと見えてきた気がします。書きませんが(笑)。

  14. 老羊 より:

    みね子、家族に感謝されながらも、もう自分がいなくても谷田部家は大丈夫なんだという寂しさ、沁みますね。
    朝蔵さんのコメントに強く共感しました。「足るを知る」~本当にそのとおりだと思います。「ひよっこ」を見てきて、あらためて家族のたいせつさ、人情、仕事の重さ、幸せな日常など当たり前に見過ごしてきたものを考えさせられました。今まで朝ドラを見ることも、ましてやはまったこともありませんでしたが(仕事に追われ朝ドラなど関心もなかったです)、仕事を離れ、あれこれ人生を振り返っているときにこのドラマに出会えて本当に良かったと思っています。奥茨城の風景、谷田部家の家族、みね子の人生に関わった愛すべき人たち、何気ない日常の中に素晴らしい人生があるんだなと知らされた思いです。ありがとうみね子、ひよっこ!!