藤吉の初舞台での大失態 / わろてんか 第6話

2017年10月7日(土)第1週「わろたらアカン」

あらすじ

てんが駆けつけたその日の寄席は、藤吉にとって初舞台でした。緊張しすぎた藤吉は自分の出番を間違えてしまい、観客たちの失笑を買ってしまいます。初舞台で大失敗した藤吉は深く落ち込んでしまいました。

相棒のキースが藤吉を懸命に励ますものの、藤吉は立ち直ることができませんでした。落ち込む藤吉を励まそうと、てんは藤吉にチョコレートを贈りました。てんに励まされた藤吉は、てんと二人で屋根の上に登り自分の夢を語ります。

一人の人を笑わすことができれば、そこから笑いが広がって大勢の人を幸せにできる。そう信じる藤吉の言葉にてんは感激しました。「これからもずっと、わろてんか」そう言い残した藤吉は、旅先から手紙を送ることを約束して旅立ってゆきました。

藤吉は約束を守り旅先からてんに手紙を送り続けました。藤吉が旅立ってから数年が経ち、藤吉から届いた手紙が文箱の中に何十通もたまった明治43年(1910年)。てんは17歳の女学生になっていました。

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予習レビュー

「一人の人を笑わすことができれば、そこから笑いが広がって大勢の人を幸せにできる」

ドラマの中で、実際に藤吉くんはどのような言い回しでこの言葉を口にするのかは定かではありませんが、地に足のついた心に響く考え方だと思います。

口では大きな理想を声高に叫ぶにもかかわらず、目の前にいるたった一人の人を幸せにすることすら出来ない残念な人が少なくありません。

そんな残念な人とは、藤吉くんの考え方は正反対です。

まずは、目の前のたった一人の人を笑わせる。それが出来てはじめてもっと多くの人をも笑わせることができる。

目の前のたった一人の人を笑わせる。幸せにする。ブログ主が知る限りの中でのこれまでの朝ドラに共通するテーマ、価値観かなとも思います。

『わろてんか』も、その価値観が再び大事にされる作品でありますように。

話が脱線しますが藤吉くんの哲学に触れたとき、真っ先に思い出したのはスティーブン・スピルバーグ監督の名作映画『シンドラーのリスト』でした。

多くのユダヤ人を救ったシンドラーが、戦後になってユダヤ人たちから感謝の気持ちとともに贈られた指輪に刻まれていたのはタルムードの教え。

「一人の人間を救う者は世界を救う」

この言葉を思い出しました。

感想

いよいよ壮大な物語が動き始めた。そんなワクワク感でいっぱいの回でした。

てんちゃんの笑顔

前回、ようやく儀兵衛お父はんから笑うことが許されたてんちゃんの心からの笑顔が可愛くて、可愛くて。

前回までの、笑いたくても笑えないてんちゃんの姿が痛々しいほどだったので、これまでとのギャップがなおさらのこと心に沁みてきます。

そしててんちゃんのとろけるような笑顔が「笑いの物語」のはじまりを告げているかのようでした。

てんちゃんの笑顔を見て「ひよっこロス」「愛子さんロス」は克服できる。そんな確信も持つことができました。

そしてついに登場したわかな・てんちゃん。

次週から前作をそれほど引きずることなく、目の前に展開するドラマに集中できそうです。(第2週でそんな気持ちになるのはいつものことですが)

藤吉くんとキース

藤吉くんの人となりがやっと見えてきたような気がします。

というか、前回まで藤吉くんはその姿こそあらわしていたものの、彼のキャラクターを深く理解できる場面がありませんでしたからね。

藤吉くん、残念ながら芸人としての才能はなさそうです。

その一方で相棒のキースは将来有望かな?舞台での出番を間違えて固まってしまう藤吉くんを即興でフォローするその臨機応変さは見事でした。

ただし・・・ちょっとネタバレになりますが、キースの成長後は才能はあるもののちょっとあぶなげなところもある大人になるみたいです。

どんなあぶなっかしさなのか、それはまだ伏せておきます。

ちなみに大人になったキースを演じるのは大野拓朗さん。『とと姉ちゃん』のヒロインの祖母の家の婿養子のうぬぼれ屋さん姿がいまだに忘れられません。

あのうぬぼれ演技は本当に面白かった。カルピス(?)の入ったグラスを持つ手つきがいちいちキザなのも笑わせてもらいました。

『わろてんか』では、芸人となった大野拓朗さん、どんな笑いを提供してくれるんでしょうか。キャスティングが発表された時からずっと楽しみにしてます。

リリコ

『ひよっこ』では恋バナと同じくヒロインの天敵キャラもなかなか登場しませんでしたが、『わろてんか』では恋バナ同様にヒロインの天敵も早くも登場です。

『ひよっこ』では最後にはヒロインとすっかり仲良しになった天敵キャラ・由佳ちゃん。非の打ちどころしかない残念な性格の(笑)天敵ぶりは見事でしたが、それに負けず劣らずリリコちゃんも強烈な登場の仕方をしてくれました。

しかも小野文恵さんによれば、将来はリリコちゃんがてんちゃんの親友に?

天敵が親友になるというまさかの展開ドラマ、大好物です。『わろてんか』の楽しみがまた一つ増えました。

第1週「わろたらアカン」の感想

前作『ひよっこ』の主要登場人物たちが、一人残らず穏やかで心優しい人たちばかりだったので、ギョロ目の鬼さんや子供たちの失態に激怒するドイツ人のおじさんがつらい。

・・・というのが木曜日あたりまでの感想でした。

しかし、金曜日の放送回でのギョロ目の鬼さんが初めて見せてくれた笑顔、初めて見せてくれたてんちゃんへの情愛にほだされました。

しずお母はんも天然キャラが見え隠れして愛子さんロスを癒してくれそうです。ハツおばあちゃんも、もっと怖い人とばかり思っていたので、意外な優しさに安心しました。

そして藤吉くん。

前作のロスが解消しないうちに、恋バナのフラグを立てられては困る!感情移入が不十分な段階で恋の始まりを描かれたら、後半の恋と人生の総括で感動が半減しかねない。

そんな危惧を抱いていましたが杞憂に終わりました。

てんちゃんと藤吉くんの真の「出会い」は土曜日に描かれました。そして、その時には十分に感情移入ができていました。

屋根の上でのてんちゃんと藤吉くんの二人の姿。きっと、先々で登場するはずの回想場面で繰り返し使われることになるかと思います。

そんな大事な場面、心に刻みつけておこうと思います。

というわけで新作朝ドラ、あっという間に最初の一週間が終わりました。来週からはいよいよ笑いの物語が本格的に始まります。

これから半年間、てんちゃんとの旅を楽しみましょう。

では、良い週末をお過ごしください。

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コメント

  1. kg21 より:

    朝蔵さん、僕も十代の後半から寅さんシリーズ終盤の十数作は劇場で観覧しました。
    寅さんは一人で見るより、大勢で見た方が楽しかったです。
    もしかして朝蔵さんとは年齢が近いかもしれませんね(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      寅さんシリーズの終わりの頃をご覧になったなんてきっと同世代ですね。

  2. KG21 より:

    はじめまして。初書き込みで失礼します。
    今日はじめてこちらを見つけました。
    朝蔵さんの洞察の深さに、大変楽しく読ませていただきました。

    私は映画「男はつらいよ」の大ファンです。
    主人公の寅さんは口より手が早いフーテンで、地道にコツコツが最も苦手なのですが、行商の旅先から妹のさくらへ、ちょくちょく便りを出す筆マメの設定でした。
    家族に心配させまいと、たいがい大きく見積もった内容で書かれていましたので、藤吉さんに似ている気がしました。
    物語に出てくる旅人というのは、見栄っ張りにすると面白いのかもしれませんね。
    寅さんはその他に、他人の恋や冠婚葬祭など、変なところでマメな性格が表現されていました。
    藤吉さんのマメさもどこか面白い場面で発揮して笑わせてくれたらいいですね。

    すみません、あと一言。
    ここに書き込みをされる方々は、皆さん気持ちの良い方ばかりですね。
    自分の意見をきちんと書きながらも、人の意見も尊重して、読まれる人への配慮も忘れていません。とても気持ちがいいです。書き込みされる皆さんも朝蔵さん同様にとてもステキな方々ですね。
    朝蔵さんの真心が皆さんに伝わっているんだと感じました。
    朝蔵さん、これからも頑張ってください。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      はじめまして。コメントありがとうございます。
      僕も『男はつらいよ』の大ファンです。最後の十数作は毎年初公開時に観て、シリーズが終わった後は正月の度に寅ロスでした。
      たしかに寅さん、生き方全般は大雑把でしたがひとつひとつの行動はマメでしたね。そこには全く気が付きませんでした。マメな性格でないと旅つづきの暮らしは難しいのかもしれませんね。環境が変わっても生活のペースを乱さないというのはかなり大変なことに違いないと今日はじめて気が付きました。

  3. よるは去った より:

    葵わかなちゃんは屈託のない笑顔が魅力ですね。以前も記したことがあるけど以前の朝の連ドラの作品の「心はいつもラムネ色」では吉本せいさんがモデルの役を真野あずささんが演じてましたね。女性の興行師はこうでなくては勤まらないのかしらと思うくらい勝ち気なキャラでした。(福本裄乃という役名でした。) 葵わかなちゃんはどんな風に見せてくれるのか楽しみです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      吉本せいさんの史実に関する資料を読む限り、一癖も二癖もある面倒くさい芸人さんたちから母のように慕われていたとの由。そんな人柄をどう表現してくれるのか本当に楽しみです。

  4. よるは去った より:

    しかし、「忠義のネズミ」で「藪入り」を連想するなんて、感の良いお子さまたちですね。私も鈴木保奈美ちゃんと鈴木福君の「藪入り」は録画までしたけどそこまでは気がつきませんでした。

  5. GATTO より:

    こんばんは。

    藤吉さん、まめですね。とはいえ、実際には、吉兵衛さんとせいさんは3歳くらいしか離れていなかったようで、その頃から恋愛関係にあったのでしょうね。
    しかし、藤吉さんからてんちゃんに手紙を出すことは簡単でも、藤吉さんは移動するでしょうから、てんちゃんから藤吉さんに返事を出すのは大変だったでしょうね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      文箱にたまった手紙の量から考えて、藤吉くんは二、三ヶ月に一回くらいのペースで手紙を送り続けたみたいですね。本当にマメです。このマメな性格がどこかで回収されることになるのでしょうか。

  6. もふもふ より:

    子どもたちが、子風太から大人風太になったのを見て、「おっ、落語the movieつながりや~」と喜んでいました。子どもたちがこの番組が大好きで、今までの放送全て録画して永久保存版にしているくらいなので、昨日放送のシーンで「忠義のねずみが~」のセリフをきいてすぐに「福くんの”藪入り”や!」と言っていました。(福くんは落語the movieで”藪入り”を演じていました)ひょっとして、脚本の人は番組を見ていて入れたのかな?なんて思いました。
    1週間たち、私はまだひよっこロスを引きずっていますが、子どもたちはロスなんてない様子。
    とにかく見ていこうと思っています。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      『落語the movie』、先日いただいたコメントでその番組の存在を初めて知りました。なんだか面白そうですね。観てみます。

  7. こえり より:

    今日はBSのはな子とアンもリトルはな子から吉高はな子さんにスイッチしてしまいました。子役ちゃんの退場は何とも寂しいですね。
    リトルりりこちゃんも可愛かったですね(´ー`*)将来てんちゃんと親友になるようで良かった!意地悪だけの人物はやはりね…。「べっぴんさん」の近江の坂東家も最後は良い関係になれた所がとても嬉しかったです。まあ、広瀬アリスちゃんが好きなので意地悪役が悲しいと言うのも大いにありますが。
    来週からは伊能栞様も登場するようで、楽しみになって来ました٩(ˊᗜˋ*)و♪

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      ヒロインの子役ちゃんがヒロインの娘役で再登場することがたまにありますが、てんちゃんの実在モデルには娘がいないので再登場はなさそう。本当に寂しいです。