新一の死/てん縁談決意 / わろてんか 第12話

2017年10月14日(土)第2週「父の笑い」

あらすじ

兄・新一が亡くなりました。突然の新一の死により悲しみに沈んでいた藤岡家に少しづつ笑顔が戻り始めた頃、てんはある決心を固めました。新一の遺志を継ぎ、そして儀兵衛の望み通りに婿を迎える縁談を受け入れることにしたのです。

てんは伊能に手紙を書きました。破談になった縁談を考え直して欲しいこと。そして新一の遺した論文を読んでもらいたいと伝えるために。ほどなくして、てんからの手紙を受け取った伊能が藤岡家にやってきました。

てんが手紙と一緒に送った新一の遺した論文に伊能は関心を示しました。日本国内で新薬を開発するという新一の夢は必ず現実になる。新一の遺した夢に投資したい。伊能の申し出は儀兵衛を心から感激させました。

しかし伊能は、てんとの縁談を改めて断りました。伊能はてんに関心がなかったわけではありません。伊能はてんの藤吉への思いを大事にしたかったのです。そんな中、薬祭りの日が近づいてきた神社の境内で、てんは藤吉との再会をはたすのでした。

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予習レビュー

第1週でぜんそくの発作で倒れて以来、藤岡家の離れで養生を続けていた新一くんがついに若くして亡くなります。

あらすじを読む限りでは唐突感のある新一くんの死ですが、第2週の中で彼の死のフラグが随所に立つものと思われます。

そして新一くんの死によって、てんちゃんは家のために藤吉くんへの恋を一度は諦め伊能さまとの縁談を決意するものの、伊能さまは実に素敵な男性でした。

てんちゃんの藤吉くんへの恋心をよく知る伊能さまは、家を守るために縁談を受け入れることを決意したてんちゃんの気持ちにも理解を示しつつ、改めて縁談を拒否。

その上で藤岡屋救済のまさかの申し出をします。

第1週で、新一くんが熱く語り儀兵衛お父はんを感激させた新一くんの夢。

「これからは薬をただ輸入する時代でなく日本でつくる時代になる。自分はその先駆者になりたい」

この新一くんの夢が詰まった論文が持っている未来に賭けて、藤岡屋への出資を申し出。伊能さま、あまりにも男前が過ぎます。

伊能さまのこの男前ぶりは注目が集まるかもです。はたして『あさが来た』の五代さまを超えることはできるでしょうか。

感想

新一くんの死の描写が新鮮

てんちゃんの笑顔のアップ映像から始まった今回。

事前の情報によれば新一くんの死という悲劇から始まるはずなのに何故?という疑問は次の瞬間には驚きに変わっていました。

重要なキャラクターの死の、これほどまでに明るい表現を観るのは初めてです。この描写には賛否両論があるかと思いますが、僕は素直に一本取られたと思いました。

重要なキャラの死という悲しい瞬間をみごとにスルーし、悲しみが癒えたところが物語をスタートさせるこのスキップの仕方。新鮮です。

実は、主要なキャラとの死別を第2週でいきなり出すのは重過ぎるのではと心配でした。

『とと姉ちゃん』みたいに第1週でととが亡くなってしまったケースもありますが、そもそも『とと姉ちゃん』の場合は、冒頭の父親の死があってスタートする物語です。

『ひよっこ』も第2週からいきなりハードな展開でしたが、『ひよっこ』も『とと姉ちゃん』と同じように冒頭のハードなエピソードを必要とする物語構成でした。

でも『わろてんか』は冒頭に悲劇を必要とする物語ではありません。

だから、半年にわたるドラマのスタート早々に新一くんの死はあまりにも重い・・・という心配は杞憂に終わったようです。

斬新な悲劇の描写でした。

追伸:そして、その直後の儀兵衛お父はんのギョロ目の鬼さんの顔つきのまま「これでもわろてるんや」。儀兵衛お父はんの背後に飾ってある鬼瓦と合わせてツボに入りました。

伊能さまと藤吉くん

伊能さまがてんちゃんとの縁談を断ったのは、お互いの気持ちを大切にしたかったからと、てんちゃんの藤吉くんへの想いを示唆。

その一方で、伊能さま自身もてんちゃんに決して無関心ではないことが判明。

この先でご縁があればと言ってみたり、てんちゃんの家族への思いに憧れているかのような素ぶりを見せてみたり。

今後の恋バナに含みを持たせましたね。

その一方で、てんちゃんと藤吉くんが再会。

前々回では「藤吉さんは影法師。もうおとぎ話に憧れてる年ではない」とまで言い、今回の冒頭では藤吉くんから手紙が来ないことを、あきらめ半分で良かったとまで言う。

藤吉くんを忘れてしまおう、藤吉くんのことは諦めよう。そんな決意を固める一方で、伊能さまから遠回しに藤吉くんのことを突っつかれちょっと動揺するてんちゃん。

そんな心が揺らぐ中での藤吉くんとの再会。

脚本家・吉田智子さんのストーリーテリングの技はここでも健在だなと思いました。

第2週「父の笑い」の感想

『べっぴんさん』のはじめの数週間もストーリー展開の早さには驚かされるばかりでしたが『わろてんか』もそれに負けず劣らずストーリー展開が早い!

『ひよっこ』が本当にゆったりまったりしていただけになおさらのこと早く感じます。

第2週で早くも恋バナがスタート。しかもその恋バナの障害となる「実家の台所事情」に由来する縁談までもが登場し、その縁談相手が相手役にしてもいいレベルの男性です。

そして、実家の倉庫に火事により「実家の台所事情」は窮地に。

その窮地が、縁談のキャンセルにつながり長男・新一くんの持病の発作につながり、そしてその発作がヒロインの大事なお兄ちゃんの死につながる。

しかし、実家の窮地は相変わらず。そして、てんちゃんの恋は、儀兵衛お父はんの逆鱗に触れて禁断の恋のままです。

未解決の問題をいくつも残しながら第2週は終了。

次週はいよいよてんちゃんと運命の人・藤吉くんの物語が本格的に始まります。そして次週のうちにてんちゃんの人生に大きな変化が生じます。

第3週は、今週にもましてめまぐるしい展開となりそう予感がします。

というわけで、一週間ありがとうございました。次週もよろしくお願いいたします。

どうぞ良い週末をお過ごしください。

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コメント

  1. GATTO より:

    こんばんは。

    伊能さまのモデルは、小林一三氏だったのですね。やはりすごい方です。

    ところで、このドラマは、史実を元にしていますが、名前は実名でないところを見ると、史実とは違うところも出てくるのかな? 完全な創作ほどではないでしょうが、先が見えないのは、逆に楽しみです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      てんちゃんの実在モデルの生家は藤岡家のように裕福ではなく幼くして実家を離れて働きに出たようです。その時の話が藤吉くんの実家に反映されるなど創作面が強いので、本当に先が読めません。

  2. よるは去った より:

    朝蔵さんの予告記事見て、やはり朝から若い命の臨終という重い場面を視ることになるのかなと思ったら、てん「お兄さん、今朝はかやくごはんどすえ。」りん「うちが作ったんどすえ。」といきなり姉妹の美しい笑顔を視せられてしまいましたね。しかし、後半は泣かされました。きっと藤岡家の人々の心の中には新一君が「如何に死んだか」ではなく「如何に生き、何を遺したか。」が残っていくのでしょうね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      新一くんが実現したかった夢が、ドラマの中で回収されることを願うばかりです。