北村屋の女中になるトキ / わろてんか 第20話

2017年10月24日(火)第4週「始末屋のごりょさん」

あらすじ

藤吉の母・啄子から嫁として迎え入れられなかったてんは、北村屋の女中の一人として働くことになりました。早朝の掃除や食事の支度にはじまりてんは北村屋の家事に励むものの、啄木はてんが一日で逃げ出すだろうと考えていました。

炊事に始まり掃除や洗濯など、てんが多忙を極めているその頃、てんを案ずるしずはトキをてんのお付きとして大阪の北村家に送ることにします。大阪にやって来たトキも、てんと同様に北村屋の女中として扱われることになりました。

啄子から繰り返されるイケズや不慣れな家事にも、てんは笑顔を絶やさずに挑みました。そして薬屋の娘ならではの様々な工夫は、北村屋の使用人たちを関心させます。しかし、そんなてんに対して楓は不満を募らせていました。

一方の藤吉は、楓との結婚の意思は自分にはまったくないことを啄子に告げるものの、啄子は聞く耳を持ちませんでした。それどころか啄子は、てんと楓の二人に米を売らせることで、嫁にふさわしいのはどちらなのか競わせるといい出すのでした。

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予習レビュー

『ごちそうさん』のヒロイン・め以子は嫁ぎ先の西門家で義姉から女中呼ばわりされた上に激烈なイケズに悩まされることになりました。

しかも義姉を含めた西門家の三人の女性たちは三つ巴の戦い状態。誰もめ以子の味方になどなってくれません。

ようやく家の外に見つけた心強い味方・源ちゃんも、浮気扱いされてトラブルの元になる始末でした。

さて、その一方で同じようなイケズに悩まされ始めたばかりのてんちゃんでしたが、早くも強い味方が加わりました。

実家でお付きの女中として働いていたトキちゃんです。

てんちゃんに対して風太くんが減らず口を叩くたびに、てんちゃんを支えてくれたトキちゃんを、娘を心配するしずさんが大阪の北村屋に送り込んでくれます。

てんちゃんが啄子さんからのイケズに耐える日々、家の中に心強い味方ができたことで、これで少しは安心して見ていられるのではないでしょうか。

話が変わりますが、てんちゃんが啄子さんから受けるイケズの一部は史実をモデルにしているようです。

史実をモデルにしているのは啄子さんの徹底した始末屋(倹約家)の性格と、始末をてんちゃんに強いるエピソードの数々です。

てんちゃんの実在モデル・吉本せいさんの実家は、ドラマの中の藤岡屋のような裕福な家ではなく、吉本せいさんは尋常小学校を卒業するとすぐに奉公に出されました。

方向に出された家の女将が強烈な始末屋、というよりドケチな人でその時に吉本せいさんが受けた仕打ちがドラマの中では、啄子さんからのイケズとして再現されているようです。

感想

楠見薫さんと西村亜矢子さん

僕の大好きな大阪朝ドラのサイドキャラクターの常連さんたちが次から次へと登場し嬉しい回でした。(次から次と言っても二人だけですが)

一人目は女中頭のスエさんを演じる楠見薫さん。

忘れられないのは『あさが来た』の、よのさんのお付きの女中・かのさん。セリフの大半が「ほんに、ほんに」だけだったあの方です。

よのさんに一生涯仕え、よのさんが亡くなって加野屋を去って行く日。最後の最後に「ほんに、ほんに」を言ってくれたあの場面が忘れられません。

自分の仕事を生涯かけて貫き通したプライドと、その仕事への愛情がたっぷりこもった名場面でした。かのさん、素敵でした。

『ごちそうさん』では、無駄に礼儀正しい(笑)諸岡くんのお母ちゃん。『マッサン』でもちょっとだけ登場しましたが、この時の印象はあまり残っていません。

もうお一方は藤吉くんのお姉ちゃん・頼子ちゃんを演じる西村亜矢子さん。

西村亜矢子さんも『ごちそうさん』と『マッサン』、そして僕はこれを再放送で観たのですが『カーネーション』に登場しました。

『ごちそうさん』では大日本婦人会のおっかないおばちゃんを演じ、ヒロイン・め以子と大乱闘を繰り広げました。

『マッサン』での登場場面は料亭の女将。出番はちょっとしかなかったと記憶しています。

『カーネーション』では無愛想な商店街のおばちゃん・木之元節子。

近所の子供たちをビビらせる無愛想ぶりがいい味を出してました。この時のいい味が頼子ちゃん役で発揮されそうなのが今から楽しみ。

今回もほんの一瞬の登場ながら、インパクトの強い登場場面となりました。啄子さんの後ろ姿にさりげなくアッカンベーするところは絶妙。

北村家の母と娘。あまりディープな描かれ方はされなさそうですが、この母娘、おもしろすぎます。

楠見薫さんと西村亜矢子さんが揃って出てきてくれたのが嬉しすぎて長々と書いてしまいました。

「六日知らず」

始末屋(ケチ)を「六日知らず」という藤吉くんの説明がちょっとわかりにくかったので調べてみました。

オチから言うと、始末屋(ケチ)は一旦握ったら離さない。

一日、二日、三日、四日、五日と指を折って数え、六日目からは握った指を開かないといけなくなるが、握ってしまったら離せないのが始末屋(ケチ)の性分。

握ったまま離せないから六日目を数えられない。だから「六日知らず」。

『あさが来た』では新次郎さんがこの手の大阪ジョークを連発し、その度に京都生まれのあさちゃんを煙に巻いていましたね。

始末屋といえばもう一つ。北村屋の使用人さんたちの朝ごはんの席で漬物ダルから出る悪臭で食欲をなくすというエピソードが描かれましたが、これは史実からヒントを得ています。

てんちゃんの実在モデル・吉本せいさんは、生家が裕福とはいえなかったため尋常小学校を卒業するとすぐに大阪に働きに出されました。

働きに出された大阪の商家の女将は始末屋を超えたドケチで近隣でも評判なほどの人だったとか。

その商家で実際に行われていたのが、漬物ダルで使用人の食欲をなくし食費を減らすというまるで落語みたいな本当の話です。

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コメント

  1. おどん より:

    すみません、カーネーションでの「せぇんせ!」は
    楠見さんではありませんでした。
    どこで記憶をすり替えてしまったのか・・・。
    でも、また印象に残るセリフを言ってくれると期待します。

  2. ひるたま より:

    「お姑さん」「野際陽子さん」で…思い出しました。
    大昔放送されたキリンのウーロン茶『鳳凰』のCMで、今作の「しずさん」=鈴木保奈美さんと野際陽子さんが共演されていました。保奈美さんがお嫁さんの、そして野際さんがお姑さんの役。
    「♫出~た~出~た~月が~…」の後に、「♫まぁるいまぁるい真ん丸い~」と、月が「お姑さん」=野際さんの含みある笑顔に変わって行く映像を今もハッキリと覚えています…インパクト最強でしたね。(;^_^A

    なお同製品のシリーズCM『鳳凰家の掟』、現在でもいくつか動画サイトにアップされています。(先程確認しました…今見ても十分強烈ですね(^^;)

  3. おどん より:

    楠見薫さんの登場、嬉しかったです。カーネーションでの「せぇんせ!」、あさがきたでのか「ほんにほんに」。今回も何かインパクトのあるセリフを言ってくれるのでしょうか?たのしみです。

  4. よるは去った より:

    藤吉郎「扇子はあおぐんやのうて・・・・・・。」てんちゃんか藤吉郎君のイメージの中で啄子さんが扇子を顔の近くに持ってきて首を動かしている態がなんとも・・・・・・爆。鈴木京香ちゃんが「落語 the movie 」 に出演したらかなり面白いだろうなと勝手に思ってしまいました。富田靖子ちゃんや田中美里ちゃんも意外と面白かったし。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      鈴木京香さん、なかなかのコメディエンヌですね。笑いのツボを知り尽くしてます。

  5. ひるたま より:

    先週土曜日の放送回(第18話)で啄子さん=鈴木京香さんが初登場。京香さんが画面に登場した時、ドラマに漂う空気感が変わったように感じられました。
    演じる鈴木京香さんが『君の名は』(個人的には未見なのですが…)でヒロインを演じられたのは1991年。そして今作でヒロインを演じられている葵わかなさんは1998年生まれ…葵さんが生まれる前だった訳ですね。
    京香さんの朝ドラ出演は『君の名は』以来との事…ちょっと意外だなと思いました。話はあったけれど「大人の事情」で流れた出演作もあったのかな?(^^;)

    その鈴木京香さん、お姑さん役を現時点ではなかなか好演されているように私は感じています。「お姑さん役が似合う女優さん」といえば、今年亡くなられた野際陽子さんが思い浮かびます。
    ひょっとしたら京香さん、野際陽子さんのような路線に進まれるかもしれないな…と個人的には楽しみですね。(^m^;)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      鈴木京香さんの存在感は圧倒的ですね。さらにこれほどまでに笑いのツボを心得ていた方とは知りませんでした。今はおもしろすぎる啄子さんに夢中です。

  6. ちーぼー より:

    朝ドラを含め、NHKでは同じ役者さんが出て来ることが多いですよね。かのさんの女中さん、見たことあるぞと思ったけど誰だったか思い出せず、すっきりしました。かのさん、この先てんちゃんを助けてくれそうな気がします( ・ㅂ・)و ̑̑

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      大阪局の朝ドラは特に常連の役者さんが繰り返し登場されて、それがとても嬉しいです。