北村屋が経営危機に陥る / わろてんか 第25話

2017年10月30日(月)第5週「笑いを商売に」

あらすじ

北村屋の経営状態に疑問を持っていたい藤吉がついに家業の実態を知ってしまいました。北村屋は多額の借金を抱え苦境に陥っていたのです。藤吉は借金の理由を啄子に問い詰めるものの、啄子は口を閉ざしたまま何も話そうとはしません。

借金の事実を知った藤吉は啄子に啖呵を切りました。この借金は自分が返してみせる。そして窮地に立たされている北村屋を救うことができたらてんとの結婚を認めてほしいと。藤吉は早速、大阪の街中で米を売り歩き始めます。

そんな中、北村屋の働き手たちに動揺が走る事態が起こりました。番頭が北村屋を辞めることになったのです。番頭は、北村屋の同業者から婿として迎えられ将来の暖簾分けまで約束されていました。そんな番頭を、啄子は慰労金を渡して送り出しました。

北村屋の再建への道がますます遠くなる中、新しい取引先を開拓するために奔走する藤吉は、かつての芸人仲間・キースと万丈目に再会。借金を抱え困り果てていることを打ち明ける藤吉に、キースは儲け話があることを告げるのでした。

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予習レビュー

前週で、家業の経営状況を怪しんだ藤吉くんが会計帳簿を見ようとして、それを啄子さんに取り上げられる場面が描かれましたが、あの場面は今回へのフラグだったようです。

今回、そのフラグが回収されます。

北村屋は借金を抱えていました。それもそう簡単に返しきれる額ではありません。それほどひどい状況だったから啄子さんは帳簿を隠そうとしたのでしょう。

窮地に立たされたいた北村屋は今回、さらなる困難に直面します。

北村屋の内実を知り尽くしているはずの番頭さんが北村屋を去って行きます。ライバルの米問屋に引き抜かれたのだとか。

しかし、番頭さんが引き抜かれただけならまだマシですが、ライバルの米問屋は番頭さんともども得意先台帳までせしめてしまいました。

お客さんをごっそり持って行かれてしまったに等しい状況です。

今でもそうですが、この時代の得意先台帳は商家の命でした。商家が火事になったときなど真っ先に得意先台帳を井戸の中に放り込み、台帳が燃えるのを防いだと言われています。

得意先台帳を奪われてしまったというのはそれほどの事態です。

北村屋の立て直しがますます困難になる中、藤吉くんは芸人仲間と再会。今週のサブタイトル「笑いを商売に」のフラグが立ちました。

感想

「このままここにおっても暖簾分けしてもらえない」

北村屋を去って行く番頭さんの気持ち、わからないでもありません。

将来、暖簾分けしてもらえる見込みもない。そんな話などこれまで啄子さんの口から出て来なかったんでしょう。

その上、番頭という北村屋の経営実務を一手に預かる立場のはずでありながら、店の経理台帳すら見ることを禁じられていました。

藤吉くんが神棚の下に保管してある経理台帳を盗み見しようとしたとき、番頭さんが藤吉くんに言ったはずです。自分でも経理台帳は見せてもらえないと。

番頭さんの立場からすれば、これは自分の才覚を認められていないに等しいことです。

北村屋の番頭さんも当時の「番頭」職にあった人たちの例に漏れず、きっと丁稚奉公として北村屋に上がり、今日の地位を築いてきた叩き上げなのでしょう。

そんな方にとって、自分の才覚を旦那に認めてもらうこと。そして、いつか暖簾分けをしてもらい自分も「旦那」になることは男のロマン。働く者のロマンだったはず。

しかも、北村屋の番頭さんは同業者から引き抜かれるほどに優秀な番頭でした。自分は仕事が出来るという強い自負もあったのだと思います。

だから、番頭さんの行動はやむを得ないかなと思うその一方で心配な面もあります。

そんな不満が同業者に見透かされてしまうというのは、その程度の人物と言えないこともありません。

だから同業者に足元を見られたのだと思います。

足元に見られたというのは、番頭さんの奥様になる方は出戻りです。この時代、そこそこ才覚のある婿などそう簡単には取れないでしょう。

でも北村屋の番頭さんならエサを与えれば乗ってくるだろう。そんな風に思われているような気がします。

才覚を買ってもらい暖簾分けまで約束してもらえた番頭さんは今のところのぼせ上がっていますが、客観的に見て安く買い叩かれてしまいました。

「ケチケチせんと送り出すのがわての流儀」

そんな番頭さんの未練がましい素振りを一切見せず、今までに世話になったお礼だと多額の慰労金まで出して送り出す啄子さんが凛々しい!

「ケチケチせんと送り出すのがわての流儀」

楓ちゃんが北村屋を去ることを告げる場面は、楓ちゃんの言い分をあまりにも簡単に受け入れてしまう啄子さんに拍子抜けしました。

しかし、今回描かれた番頭さんを送り出す啄子さんの姿勢は感激しました。

ところで、番頭さんは同業者に腹の中を見透かされてしまうような人物でした。そんな人物だということを、これほど立派な啄子さんが見抜いていないわけがない。

そんな気がします。

仕事はできるかも知れない。しかし人物は信頼できない。啄子さんはそう考えて、北村屋を出て言った番頭さんに店の経営実務を一任しなかったのかも知れません。

そして番頭さんのことを心から信頼していなかったからこそ、北村屋を去って行くことに未練を見せなかったということも考えられますね。

追伸:夫の浪費で借金まみれになっていたことをたった一人で抱え込んでいた啄子さん。立派すぎてますます好きになりました。

幼少期に極貧生活を経験したことがある人の強さというものでしょうか。

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コメント

  1. こえり より:

    啄子さんの今までの苦労が透けて見えた一方、藤吉郎くんのダメさも際立っていた回となりましたね。何とも空回り感が否めない。行き当たりばったりで営業展開する藤吉郎くん…。お客様のニーズとは何か?と思い至らないところが、芸人さんとして鳴かず飛ばずだった理由にそのまま直結しますね(>︿<。)そこを補うのがテンちゃんの機転ですね!古米や外米を捌いた際のプレゼンパワー!2人で支えあってこれからを乗り切ってくれる。そんな展開が見えたお話でした!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      藤吉くんは目利きはできるけど銭勘定はさっぱり。そんなフラグも前週立ってましたが、そこもてんちゃんが補ってくれるんでしょうね。

  2. たこやき より:

    こんにちは
    啄子さん立派でしたね!格好よかった。啄子さんの餞別に目を見張った番頭さん、やっぱり彼は見る目がなかったんでしょうね。番頭さんが出戻りになるかも?
    こちらのサイトをみていると、そんな「フラグ」かな?と先走って想像てしまいます(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      啄子さん、本当に素敵です。凛々しくてしかもしっかりと笑いもとってくれる。最強キャラですね。

  3. ひるたま より:

    続きです。
    「あんたのお父ちゃんのせいや!」どのような親であっても、基本的には「親は親」。父親の悪口を聞かされて、藤吉くんにとってはあまり良い気持ちはしないでしょうね。

  4. ひるたま より:

    啄子さんと番頭さんの関係は…「負のスパイラル」かな?帳簿の取り扱いも含めて、双方が疑心暗鬼になっているように、個人的には感じます。
    啄子さんのやり方は従業員とざっくばらんに接しながら…というやり方とは真逆ですね。あれでは働く側もやりにくいのでは?藤岡屋も儀兵衛さんという厳格な旦那様が君臨しているものの、あそこまではギスギスしていなかったような気がするのですが。
    無論時代背景等もあって単純比較は出来ませんけれども、個人的には北村屋はギスギスしていて居心地は良くなさそうだな~と感じました。以前の藤吉くんのセリフ「笑いの無い家庭」納得です。

    今日のラストの方、藤吉・キースそして万丈目の3人の男達が語り合う場面を見ながら…思わず前々作『べっぴんさん』の‘男会’を思い出してしまいました。(欲を言えば、京都編に万丈目さんの登場場面が1回でもあれば「久しぶり!」感が視聴者にも伝わったかも?と感じました。「大人の事情」=俳優さんのスケジュールの関係もあったのかな?^^;)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      万丈目さんの「久しぶり!」感、同感です。再開を喜ぶ藤吉くんに感情移入できず、ちょっと寂しかったです。

  5. よるは去った より:

    一番頼りにしていた番頭が他へ引き抜かれ、多額の借金の発覚ともなれば、かなり重くなるはずなのにそれを感じさせないのはドラマ作りの上手さでしょうかね。鈴木京香ちゃんはドラマによってはあの手の場面をかなり痛々しく伝
    えているのを何回か視ているんですがね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      去ってゆく番頭さんに対して平然とした態度を崩さなかった啄さんの安定感が重さを払拭しているのかもしれませんね。