藤吉が再び店から姿消す / わろてんか 第26話

2017年10月31日(火)第5週「笑いを商売に」

あらすじ

藤吉がかつての芸人仲間たちと再会して以来、藤吉が北村屋に姿を見せなり使用人たちの間に動揺が広がり始めました。藤吉は戻ってくると信じててんは店の手伝いに励むものの、使用人たちは北村屋の先行きに対して不安を募らせていました。

そんな中、北村屋の番頭を引き抜いた同業者の天野屋が北村屋の顧客を次々と奪いはじめ、追い討ちをかけるように番頭に続いて手代が北村屋を去りました。人手不足の負担は啄子にかかり、無理に無理を重ねた啄子はついに腰を痛めて寝込んでしまいました。

動けなくなった啄子は、船場という土地と北村屋への思いをてんに語りました。幼い頃、啄子にとって船場は憧れの土地でした。そして、その船場の老舗に迎えてくれた北村屋の先代の恩に報いるためにも北村屋の暖簾を守り抜くのが啄子の願いでした。

そんな北村屋の騒動も知らずに、藤吉はあることに熱中していました。キースが押してくれたもうけ話に乗った藤吉は、北村屋の家と土地を担保に借金しパーマ機を購入。儲かった大金で北村屋の借金をすべて返すつもりだったのです。

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予習レビュー

芸人に憧れて何年も家を出ていた藤吉くんが家業を継ぐ覚悟を固めてようやく北村屋に戻ってきたのもつかの間、再び店に姿を出さなくなりました。

しかも、藤吉くんが店に出て来なくなったきっかけはキースたち芸人仲間との再会です。

もしかして、また藤吉くんの悪い癖が出てきたのかな?芸人熱が再発したのかな?そう疑いたくなってしまうような展開です。

一方、北村屋では番頭さんがライバル米問屋に引き抜かれ店を去って行ったのに引き続いて手代までが辞めてしまいました。

手代とは、船場商家の役職の名前で旦那、番頭に次いで責任あるポジションです。

旦那はオーナーでもあるので、使用人の中で実質ナンバーワン、ナンバーツーが相次いでいなくなった。店の先行きに不安を感じて去って行ってしまった。

このような事態に対して他の使用人たちが動揺しないわけがありません。

そんな中、ちょっとだけ明るい未来が見え隠れするエピソードが描かれます。

無理をしすぎて腰を痛めた啄子さんの腰をてんちゃんがマッサージする場面が描かれ、それを機に啄子さんは少しだけてんちゃんを認めることになるのかも知れません。

あの啄子さんなので油断はできませんが(笑)

さて、北村屋に騒動を巻き起こしてしかもそれに気がつかない藤吉くんはその頃何をしていたかというと、彼なりに北村屋の将来のために動いていたようです。

彼の行動の良し悪しの議論は置いておいて、彼の動機だけは評価してあげてもいいかなと思います。

感想

番頭さんの人柄

北村屋に対して募らせていた不満を同業者にさとられて番頭さんは大した人物ではないのではないか。そんな憶測を前回の『わろてんか』を観て書きました。

今回の『わろてんか』を観て前回の憶測は確信に変わりました。

天野屋が北村屋の番頭さんを引き抜いた目的は、出戻りのご令嬢の婿として迎える為でもありましたが、北村屋のお得意さんを奪うためという目的もあったようです。

もしかしたら後者の目的が真の目的かもしれない。そんな気すらします。

いくら仕事のできる婿を迎えたいとは言え、わざわざ近所の同業者の番頭を引き抜かなくても、めぼしい男性は他にいくらでも見つかるはずです。

啄子さんの言葉を借りるなら「えげつないこと」をする天野屋。そんな残念なお店に目をつけられ、しかも縁談に安易に乗ってしまうなんて・・・

とっても残念な番頭さんでした。

追伸:天野屋に取られたお得意さんの屋号がドラマの中に登場しましたが、二軒のうち一軒の屋号は「加野屋」でした。

もしかして『あさが来た』のあさちゃんの婚家の「加野屋」?

船場から加野屋までは歩いて行ける距離なので、あの「加野屋」であることは十分考えられます。さりげなくネタとして仕込んだのでしょう。

ちなみに今回のドラマの時代背景は1910年頃のこと。その頃は新次郎さんが亡くなった6-7年後。『あさが来た』最終回で、あさちゃんが新次郎さんと「再会」した頃です。

ちなみに、現在再放送中の『花子とアン』も、今週の時代背景は1909年です。

啄子さんの涙

あの啄子さんが涙を見せるなんて(驚)

啄子さんの思い出話には心を揺さぶられました。

お父ちゃんと行商で方々を渡り歩いていた頃、船場は憧れの街だった。失敗しても決して諦めない人々が商売する船場で店を構えることが一生の夢だった。

この北村屋に迎えてくれた恩に報いるためにも北村屋の暖簾を守り抜くつもりだ。

たしかこんな意味の言葉を啄子さんは言ったはずです。

啄子さんのストイックな姿勢の理由が、この過去の思い出話でわかったような気がします。恩に報いたい一心からストイックになったのかなって。

そして、これほどまでの窮地に陥っても店の働き手たちに文句ひとつ言わず、人手が足りなくなった分を自分で補おうと動きまわるところがまたすごい。

啄子さんに日に日に魅了される中、啄子さんロスが心配になってきました。啄子さん、いつまで登場するのでしょうか。

船場の開発

頼子ちゃんの一言で思い出しました。

北村屋の実在モデル「箸吉」は、ドラマの中と同様に経営が行き詰っていましたが、ついに廃業に踏み切ったきっかけは、土地を買い上げられたことでした。

頼子ちゃんが「このあたりは開発されるので土地を買いたいという業者がいる」みたいな話をしていましたが、頼子ちゃんの口にした「開発」は史実です。

この頃、大阪市電の建設が始まり市電の線路を敷くために北村屋の実在モデル「箸吉」は土地を売ったのだそうです。

土地を売り別の地に移転したのを機に「箸吉」は廃業。

ドラマの中では、経営が完全に行き詰まった北村屋が借金返済のために土地と屋敷を泣く泣く手放したという展開になりそうですが、史実では「箸吉」はそこまで追い詰められてはいなかったようです。

ただし廃業で一家の収入はなくなりますが、それでもなお藤吉くんの実在モデルの芸事遊びは止まなかったそうで、「箸吉」の当主に限っては史実の方が問題を抱えていました。

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コメント

  1. キヨコ より:

    「かのや」のセリフにドッキリしましたが、字幕で見直すと「加納屋」となっていたので、ホッとしました。
    「加納」と言えば、九州のあのお方を思い出します。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      「加納屋」でしたか。ちなみに11月1日の再放送『花子とアン』で加納様が初登場でした。

  2. よるは去った より:

    現在再放送中の「花子とアン」の今日のラストで、葉山伯爵「頼む・・・・・・葉山の家を救ってくれ・・・・・・。」の後本ドラマで、藤吉郎「わかった、借金は俺が何とかする。」の間が良かったですね。前者が「貴族院議員活動」の資金絡みだと本放送を視て知っている人には尚更(笑)でしょうね。