藤吉の借金が啄子に発覚 / わろてんか 第28話

2017年11月2日(木)第5週「笑いを商売に」

あらすじ

キースの儲け話に乗った藤吉は、高額なパーマ機を買うために借金をしていました。しかもその借金は北村屋の土地を担保にしていたことが発覚しました。その事実を知った啄子は激怒し、藤吉が雲隠れしているリリコの家に乗り込んできました。

ようやく家に戻った藤吉を問い詰めていた啄子は心労から寝込んでしまいました。啄子を介抱するてんに啄子は言いました。幼い頃、藤吉を寄席に連れて行ったのが間違いだったと。藤吉はその日以来、芸事に関心を持ち始めたのです。

不良品のパーマ機を輸入業者から買わされた藤吉を助けようと、てんは貿易のことをよく知る伊能にそのことを相談。伊能によれば業者との契約に問題はありませんでした。続けて伊能は言いました。藤吉との結婚は間違いではないかと。

一方、藤吉は北村屋に残った米を最後の一粒まで売り切ろうと大阪の街中を歩きまわるものの、米は思ったようには売れません。そんな中、金貸しが北村屋の家と土地の差し押さえにやって来るのでした。

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予習レビュー

キースの儲け話に乗った藤吉くんが輸入業者からパーマ機の購入資金はどこから調達したのかが僕には謎でした。

米を仕入れるお代金として預かったお金を流用したのかとも思いましたが、北村屋の経理台帳すら見せてもらえない藤吉くんが、啄子さんから現金を預けられるとも思えない。

藤吉くんにポケットマネーがあることなど考えられない。

さて今回、その謎がとても残念な形で明らかになりました。藤吉くんがパーマ機を購入するために調達した資金は借金でした。

しかもその借金は北村屋の土地を担保にしていたものでした。最悪の展開です。

パーマ機が不良品とあっては売るに売れない。売れなければお金が入らない。お金が入らなければ借金は返せず、借金の担保とした北村屋の土地が差し押さえられる。

そして北村屋の土地が差し押さえられれば北村屋はおしまいです。そして、ちょっとネタバレになりますが、北村屋は暖簾をおろすことになりかねないようです。

そして、そのことが大きな転機となり今週のサブタイトルが具体的になるようです。

ところで史実では、北村屋の実在モデルの商家は廃業し、実際に土地家屋も差し押さえられたのだそうです。

ただし、史実の中での家業の廃業や差し押さえに至る道筋は、ドラマの中で描かれたものと事情が異なります。

感想

「あの子を寄席に連れて行ったのが間違いだった」

心労で倒れた啄子さんが、てんちゃんに言いました。「子供の頃、あの子を寄席に連れて行ったのが間違いだった」続けて啄子さんが口にしたセリフがいちいち重い。

「このまま川に飛び込んだろか」
「親子水入らずもこれが最後」

このとき啄子さんは、ある覚悟を決めたに違いありません。

そして、もし仮にその決めた覚悟を実行に移していたら。おそらく啄子さんも藤吉くんも、この世にはいなかったはずです。

でも、啄子さんは決めた覚悟をひるがえしました。ひるがえしたからこそ、啄子さんと藤吉くんは今もなおこの世の人のままでいます。

では、啄子さんは何故、決めた覚悟をひるがえしたのか。こうと決めたら決してブレなさそうな啄子さんらしからぬ翻意です。

啄子さんが覚悟をひるがえした理由は今回は語られませんでした。もしかすると来週の後半に語られるかもしれませんが、今回は完全にスルーです。

完全にスルーされた翻意の動機ですが、そこにこの物語のテーマが見え隠れして来ました。

寄席の提灯をお祭りと勘違いし藤吉くんに「あれを見たい」とせがまれて入った寄席。そのときすでに覚悟を決めていた啄子さんも、覚悟によって吹っ切れたのか笑っていました。

この笑いが啄子さんの翻意を促したのかもしれません。

笑いのない北村家に笑いが欲しい。それが藤吉くんの願いでしたが、実は笑いの価値を誰よりも深く理解しているのは他ならぬ啄子さんだった・・・

そんな展開が見えてきた、啄子さんの思い出話でした。

「僕はいつでも待ってるよ」

久しぶりに登場した伊能さまの一言がひどく気になります。伊能さまの一言とは次のセリフです。

「僕はいつでも待ってるよ」

これまで何度も書きましたが、藤吉くんの実在モデルは早くに亡くなっています。

『わろてんか』の本年12月下旬の放送回では寄席経営が拡大するさまが描かれますが、そんな中での藤吉くんの実在モデルの急逝でした。

一方、てんちゃんの実在モデルの生涯を参考にして描かれた創作小説『花のれん』の中でも寄席経営が軌道に乗ったその頃に「藤吉くん」が急逝。

「てんちゃん」が寄席を一人で切り盛りしてゆく中、「てんちゃん」は落語好きの実業家と出会い、その実業家との間で叶わぬ恋バナが描かれるのです。

まだ女中扱いとは言え、てんちゃんが北村家に嫁いだに等しいこの期に及んでこんなセリフを口にする伊能さまが『花のれん』の中の実業家とかぶります。

伊能さまに関しては、後半になって何かが仕込まれているとしか思えません。

てんちゃんをずっと待ち続けると宣言したに等しい伊能さま。本当にいつまでもてんちゃんのことを待ち続けるのでしょうか。

そして、仮に史実通りに藤吉くんが急逝したとしたら、てんちゃんは自分を待ってくれている伊能さまのもとに向かうのでしょうか。

もしそんな展開になったら京都のハツさんはさぞかし喜ぶことかと。ハツさんがその頃までお元気でいられますように。

追記:ちなみに『花のれん』の中に登場する実業家は、叶わぬ恋バナの末に非業の最期を遂げることになります。

仮に、伊能さまのキャラクターが『花のれん』の実業家を参考にしていたとして、この実業家の最期だけは参考にしてほしくないものです。それほど「エグい」展開なのです。

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コメント

  1. GATTO より:

    こんばんは。

    結局は笑いで回収されましたが、万丈目さん、刀の前に出てくるとは勇気のある方ですね。普段、嫁さんに怒られている姿とは一味違っていました。私には格好良く見えましたよ。
    宗男おじさんみたいなことがあるといいな。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      万丈目さんの奥さんが「おっかない嫁さん」というところも宗男おじさんとそっくりですね(笑)。

  2. ちーぼー より:

    栞さんが縁談を断ったのは、てんちゃんが藤吉さんと一緒になった方が幸せだと思ったから、そしていつでも待っている…なんて。あまりにもあんまりではないでしょうか(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      いつまでも待っている・・・この言葉が守りぬかれることを切に願っています。

  3. よるは去った より:

    啄子「不肖の息子!成敗してくれる・・・・・・・おのれーっ!」野次馬「よっ!日本一!」啄子「なんやのこれ?」 先日のラストからの続きで重くなるかと思いきや、爆笑でしたな。