廃業した寄席小屋を発見 / わろてんか 第32話

2017年11月7日(火)第6週「ふたりの夢の寄席」

あらすじ

一ヶ月以内に開業できなければ寄席経営は諦めろ。啄子から条件を付けられた藤吉は、ようやくめぼしい寄席小屋を見つけました。それは場末にある端席と呼ばれる寄席で、てんと藤吉がその寄席小屋を見つけたときはすでに廃業していました。

てんもその寄席小屋を気に入り、その寄席小屋を買い取ろうとするものの、持ち主である亀井という人物は藤吉の願いに耳を貸そうともしません。しかし藤吉は諦めず、亀井のもとに来る日も来る日も足を運びました。

一方、困窮を極めた暮らしを続ける中、啄子は芸人のアサリの手を借りて野菜の行商を始めました。てんと藤吉には頼らない。自分の食い扶持は自分で稼ぐ。そう決意して天秤棒をかついだものの持病の腰を悪化させてしまいます。

てんも家計を支えるために、昼は近所の食堂で仕事をもらい家では夜な夜な針子の内職をして日銭稼ぎ。その一方で亀井のもとにも日参していました。そんなある日の夜、藤吉はリリコの家に呼び出されるのでした。

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予習レビュー

前回から始まった藤吉くんによる寄席小屋探し。早くもめぼしい小屋が見つかり、藤吉くんもてんちゃんもその小屋を買い取ろうと行動を開始。

その寄席小屋はすでに廃業していました。営業はしていないのですぐに買い取れそうなものですが、小屋の持ち主はその小屋を手放そうとはしません。

廃業しているのに小屋をいつまでも手放さず、小屋を買い取りたいと願い出る藤吉くんの申し出に聞く耳を持たない変わり者・亀井さんを演じるのは内場勝則さんです。

さて、すでに廃業しているからには収入はないはずなのに、亀井さんが寄席小屋をてんちゃん、藤吉くん夫婦に売ろうとしないのは小屋への愛着があるからのようです。

その小屋には亀井さんの夢と思い出がいっぱい詰まっているのでしょう。

そんな亀井さんの過去への思いと、てんちゃん・藤吉くんの未来への夢がどのように折り合いがつくのか、それが今週の見どころになるのかもしれません。

一方、幼少の頃に極貧生活を強いられた経験を持っているだけのことはあって、啄子さんはさすがに強い。

貧乏を経験したことがない『あさが来た』白蛇はんのお母はん・菊さんは、山王寺屋の倒産後は失意のどん底にいました。

しかし啄子さんは違います。

失意に沈む間もなく這い上がろうとし始めるその行動力が素晴らしい。

大店を取り仕切っていたプライドもかなぐり捨てて行商から再起を図ろうとする啄子さん、ますます尊敬してしまいそうです。

感想

てんちゃんの内助の功

藤吉くんには内緒で亀井さんのもとにひそかに日参を続けていたてんちゃんの行動にグッときました。

藤吉くんに内緒にしていたのは、寄席を手に入れるという手柄を藤吉くんのものにしてあげたい。そんな気持ちからなのでしょうか。

夫の夢を叶えるための内助の功。『マッサン』のエリーちゃんを思い出します。

てんちゃんの行動の本気度や真剣さは、すでにてんちゃんにほだされているらしい亀井さんの態度によくあらわれています。

てんちゃんのお芋さんの方がうまいとあの亀井さんが素直に口に出したり、着物を仕立ててもらった夕方の場面の、亀井さんのちょっと嬉しそうなシルエット。

あの偏屈者のオヤジがあれだけ変わるというのは、それだけてんちゃんが真剣だったことの何よりの証です。

ところでてんちゃんの実在モデルは、自分のまわりに集まった芸人さんたちの心をわしづかみにして、芸人さんたちから母のように慕われていたとか。

今回描かれた、てんちゃんが亀井さんの心をつかむ描写。

これは、いつの日かてんちゃんが芸人さんたちの心をつかむ時のフラグなのかなと思ったことでした。

亀井さんの浦島太郎物語

てんちゃんのお芋さんの方がうまい。あの偏屈オヤジの亀井さんの口からこんな言葉が飛び出すとは驚きです。

てんちゃんへの感謝の気持ちを、ちょっとだけ遠回りしながらもしっかり伝えるあたり。亀井さんという人物、芸人仲間たちが言うほどの偏屈者ではないような気がします。

てんちゃんに仕立ててもらった着物を身体に合わせるときの亀井さんが立っている姿も新鮮でした。

寄席小屋の前でテコでも動きそうもないあの亀井さんが、てんちゃんにの求めには素直に応じて立ち上がったところを想像すると、亀井さんちょっと可愛いかもと思わずにはいられません。

気のせいか、藤吉くんへの態度も心もち柔らかくなっているような気がます。

もっともあれだけ毎日のように懲りずに来られては、よほどの変わり者でなければ少しは心を開くものなのかも知れません。

そんな亀井さんの態度が少しづつ変わってゆくさまがとても心地よいエピソードでした。

ところで、今回の冒頭で亀井さんが自分のことを「浦島太郎」と表現し自虐発言をしていましたが、今週中には浦島太郎になるまでの日々が亀井さんの口から語られるようです。

亀井さん、どのような浦島太郎物語を心の中に抱えているのでしょうか。

今回、僕はすっかり亀井さんに心を奪われてしまいました。ワケありの過去を持った暗い目をしたキャラの、過去が清算されるエピソードが大好物なもので。

亀井さんという楽しみが増えました。

追記:亀井さんが浦島太郎になった・・・これってネタなのでしょうか。

そして、今日も啄子さんが楽しい

芸人のアサリから「おばはん」と呼ばれて腹を立て「お姉さん」と呼ばれて笑顔になる啄子さんが今日もまた楽しませてくれました。

そんなお茶目な姿を見せてくれる一方で、苦労人ならではの凛々しさもすがすがしい。

『あさが来た』で天王寺屋が破産に追い込まれた後、白蛇はんのお母ちゃんは息子の無能ぶりへの愚痴ばかりこぼす日々が続いていましたが、啄子さんはそれとは真逆です。

愚痴をこぼす暇があれば行商に出る。さすがの行動力です。

追伸:白蛇はんのお母ちゃんも愚痴をこぼす日々があったからこそ、最期に人生のすべてを受け入れた瞬間が涙を誘いました。

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コメント

  1. kohita より:

    なるほど、浦島太郎ですかー!
    そういえば既に金太郎と一寸法師はいますからねっ!
    あと桃太郎がいたら完璧(#^.^#)

    それにしても啄子さん、とってもステキです。

  2. よるは去った より:

    りり子「助けて・・・・・・・。」明日の記事を先読みした上で記しますけどBS で再放送中の「花子とアン」でも現在同じ境遇の人がいますね。「蓮さま」はあの後ああいう世間を騒がせる行動に出たけどりり子ちゃんはどういう行動に出るのでしょうかね。

  3. ひるたま より:

    「オバハン、買いもんか?」「誰がオバハンですやろ?」「お、おねえさん…」
    「アサリさんが手伝うてくれはるから平気や…このお人、金勘定がきっちりでけて…」
    ‘ごりょんさん’=啄子さんにとっては、アサリさんも含めた芸人仲間との初対面時の印象は最悪だったであろうけれど…その啄子さんがアサリさんの長所をすぐに認めた場面が気持ち良かったですね。
    この先で、アサリさんの活躍が見られるのかな?(本業の芸事以外の面でも、主人公夫婦を支える役割になるとか?)
    そして昨日からも含めて、啄子さんが逞しく楽しい!
    昨日ですが…川の字に敷かれている布団3組のうち、堂々と真ん中に陣取って横になっていた場面…最高です(^0^;)!

    万丈目夫人の歌子さん=枝元萌さんを(恥ずかしながら)今作で初めて知ったのですが…良い演技をされる女優さんですね。てんちゃんに対して「ええんやええんや、気楽にやってや」と優しく対応する一方で、‘髪結いの亭主’状態の夫に対してはしっかりと「稼いどいで!!」(^0^;)!
    万丈目夫妻のこれからも楽しみです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      啄子さんがアサリを高評価!そこをレビューに書き忘れていました。白塗りのミッキーマウス頭で登場し、アサリは初対面の印象は芸人たちの中で最悪のはずなのに、人を見抜いてしっかり評価できるところがさすがです。