藤吉と伊能がケンカする / わろてんか 第39話

2017年11月15日(水)第7週「風鳥亭、羽ばたく」

あらすじ

念願の風鳥亭を開業できたものの客で賑わったのは初日だけで、翌日からは客が減り続けていました。客足を戻そうと、藤吉は人気落語家に出演を懇願するものの相手にはされず、芸人たちを取り仕切っている太夫元の寺ギンからも無視されてしまいます。

自分の寄席に出演してくれる芸人や落語家探しに奔走し、風鳥亭に疲れ切って帰ってきた藤吉を意外な人物が待っていました。伊能です。風鳥亭の置かれた状況を察した伊能は、藤吉を飲みに誘いました。

興行経営に自分なりの考えを持っている伊能はそのことを藤吉に告げるものの、藤吉には伊能の考え方を納得できませんでした。藤吉と伊能は酔った勢いで激しい口論をはじめ、ついにつかみ合いのケンカに発展。

しかし乱闘の末に藤吉と伊能は意気投合しました。泥酔した藤吉は伊能を連れて帰宅。将来の活動写真の事業の夢をてんや啄子に語った伊能は、北村家を立ち去り際にてんに告げました。落語家を探しているなら伝統派の落語家の頂点に立つ文鳥師匠に会ってみよと。

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予習レビュー

いつだったか、伊能さまが家業の洋薬事業とは別に将来は興行経営を手がけたいというような意味の言葉を口にしていたことを覚えておいででしょうか。

今回のドラマの中の伊能さまはすでにその考えを実行に移しているようです。

ちょっとばかりネタバレになりますが、伊能さまが手がけているのは欧米の活動写真、すなわち映画の輸入と興行です。

伊能さまは風鳥亭の藤吉くんに先駆けて興行の世界に踏み入れているだけに、興行経営には一家言を持っています。

その伊能さまの目から見て、藤吉くんのやっていることはいかにも頼りなげなのでしょう。

このままでは風鳥亭の興行は失敗する。風鳥亭が行き詰れば、てんちゃんを路頭に迷わせかねない。

そんな気持ちも働くのでしょうか。伊能さまは藤吉くんに助言を試みるものの、焦りを募らせている藤吉くんには伊能さまの言葉を受け入れる心の余裕がないようです。

ただし、男と男がつかみ合いの大ゲンカをした後の定石にしたがい、藤吉くんと伊能さまは信頼関係を築くことに成功するようです。

今回のケンカ場面を機に、伊能さまが物語の真ん中近くに入ってくるかもしれないですね。

ちなみに伊能さまの実在モデルは阪急東宝グループの創業者・小林一三氏という噂があるようですが、だとするとこの頃の伊能さまが手がけ始めた事業は「東宝」の前身でしょうか。

感想

「伝統派」と「オチャラケ派」

来週には吉本興業を実在モデルとする会社・北村商店が『わろてんか』に登場するようですが、北村商店がお笑いの世界に革命を起こすフラグが満載の今回、ワクワクしっぱなしでした。(話そのものは行き詰まり感いっぱいでしたが)

今回解説された「伝統派」と「オチャラケ派」に近い対立は史実にもあったようです。

「伝統派」の実在モデルは「桂派」です。ただし、上方落語の伝統を重んじる「桂派」が対立していたのは、同じく伝統を重んじる別の一派「三友派」。

上方落語のナンバーワンの伝統派とナンバーツーの伝統派が対立しながらともに衰退。

その中で頭角を現したのが「オチャラケ派」の実在モデルとなる「浪花落語反対派」。ドラマの中の寺ギンのオッチャンが言った通り、笑いなら何でもありの一派でした。

今回のドラマの中で寺ギンのオッチャン、そして伊能さまが口を揃えて言ったこと。それは落語へのこだわりの疑問でした。

「オチャラケ派」の実在モデル「浪花落語反対派」が、その名の通り落語へのこだわりを捨て去ったことが、大阪のお笑いの世界の新機軸となり、そこと手を組んだことが吉本の成功の要因の一つと言われているようです。

今後の史実の流れをドラマの中の名称を使いながらざっくりと説明すると、二つの「伝統派」は対立と手打ちを繰り返しながら衰退。

一方の「オチャラケ派」は急成長を遂げ、その「オチャラケ派」と手を組んだ「北村商店」も成功を手中におさめる。

そんな中「寺ギン」が死去。

寺ギン亡き後、「北村屋」は、ついに「伝統派」の本丸とでも言うべき寄席を手中におさめ、大阪のお笑いの頂点に立つことに・・・

さて、ドラマの中では「伝統派」と「オチャラケ派」の両方からバカにされた風鳥亭でしたが、大逆転劇が描かれるのはいつ頃のことになるのでしょうか。

朝ドラニュース・平成30年(2018年)後期 連続テレビ小説『まんぷく』

昨日、来年の10月1日スタートの朝ドラの概要が発表されました。

作品名は『まんぷく』。

ヒロインの夫の「萬平」さんとヒロインの「福子さん」。夫婦の名前が作品タイトルの由来なのだそうです。

新作は、2003年の下半期朝ドラ『てるてる家族』にも登場したインスタントラーメンの発明者・安藤百福氏の奥様を実在モデルにした作品です。

『てるてる家族』では、安藤百福氏をモデルにした千吉博士を中村梅雀さん、奥様の仁子さんをモデルにした節子さんを堀ちえみさんが演じていました。

その「節子さん」が新作の主役です。

ヒロインを演じる女優さんはこれからオーディションで決定。

脚本は大河ドラマ『龍馬伝』を手がけた福田靖さん。

安藤百福氏については資料がたくさん残されているその一方で、奥様の仁子さんについては資料がほぼ皆無。よって創作に限りなく近い物語となるようです。

大阪局の朝ドラは『マッサン』以来、実在モデルをモチーフにした作品が続きますが、今回は半分は実在モデルモチーフもの、半分は創作といったところなのでしょうか。

余談ですが、横浜と大阪池田の二箇所にあるカップヌードルミュージアム(正式名称:安藤百福発明記念館)には安藤百福氏がインスタントラーメンの発明に取り組んだ研究小屋が復元されています。

その小屋は、言うなれば食品の歴史を書き換えたインスタントラーメンの原点。

お近くにお住いの方、一度足を運ばれてみてはいかがでしょうか。自分の好みにカスタマイズしたカップヌードルを作れたりしてなかなか楽しめますよ。

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コメント

  1. GATTO より:

    こんばんは。

    伊能さん、東京のお人だったのですね。そういえば、関東の言葉でした。でも、これまで気がつきもしませんでした。あまりに違和感がなかったので。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      伊能さまの生まれた地、意外でした。島谷くんも終始一貫して標準語だったので、育ちの良いボンボンの演出とばかり思ってました。

  2. よるは去った より:

    伊能「何で『落語』にこだわるんや・・・・・・?」これからのドラマの展開の大きなフラグの一つでしょうか?「吉〇興行」が「落語」よりも「漫才」などの色物に重きを置いて伸びてきたということに対しての。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      寺ギンの「笑えれば何でもいい」も含めて、将来の事業展開のフラグ満載の回でしたね。