文鳥への再度の出演交渉 / わろてんか 第41話

2017年11月17日(金)第7週「風鳥亭、羽ばたく」

あらすじ

アサリが神戸の寄席に出演するために風鳥亭を去り、キースたち他の芸人仲間も風鳥亭に限界を感じはじめていました。ついに風鳥亭に出演する芸人は一人もいなくなり、寄席は休業に追い込まれることになってしまいます。

そんな中、てんは藤吉に提案しました。もう一度、文鳥師匠のもとに頼みに行こう。文鳥師匠の弟子でなく、文鳥師匠その人に出演をお願いしようと。伊能から文鳥のカレー好きを聞かされたてんは、文鳥に出演を応じてもらえるある秘策があったのです。

文鳥が大の甘党であることを聞かされていたてんは、甘いカレーうどんをつくって文鳥のもとに足を運びました。そして、一人でも多くの人々に笑いを届けたいと熱心に語るてんと藤吉の言葉が文鳥の心を動かしました。

文鳥は弟子たちの反対を押し切り、一回だけという約束で風鳥亭への出演に応じました。そして迎えた文鳥の出演当日。詰め掛けた多くの客や、伊能の発案で呼び集めた新聞記者たちが見守る中、ついに文鳥が高座に上がるのでした。

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予習レビュー

風鳥亭に集まる芸人さんたちが一人減り二人減り、風鳥亭にやってくる客足もこのままでは完全に途絶えてしまう。

開業早々の風鳥亭の行き詰まりを突破するのは文鳥師匠の出演しかない。

てんちゃんはそう考え文鳥師匠にもう一度出演を頼んでほしいと藤吉くんに告げるものの、藤吉くんはすぐには動き出しません。

藤吉くんは、すでに文鳥師匠から出演を断られていました。そして出演を断られた理由をまだ解決できずにいました。

藤吉くんが文鳥師匠に出演を頼むことになったきっかけは、伊能さまの紹介があったからでした。しかし、文鳥師匠は藤吉くんの頼みを一蹴。

寄席の色=今でいうブランドが出来上がらないうちにツテだけを頼って出演交渉することは筋違いだ。藤吉くんは、文鳥師匠から釘を刺されていました。

しかも、文鳥師匠は藤吉くんが最も尊敬している落語家でした。雲の上の人でした。

そんな文鳥師匠に断られたことは、藤吉くんにとっては重すぎる現実でした。

そんな重鎮感たっぷりの文鳥師匠を、ちょっと軽めのじいちゃんを演じることが多い笹野高史さんが演じるのが不思議でした。

でも今回の「てんちゃんの秘策」で納得です。

てんちゃんが伊能さまから聞かされた「カレー」によって、落語界の重鎮のはずの文鳥師匠はうまいこと丸め込まれてしまうみたいです(笑)

感想

伊能さまのリベンジ

藤吉くんもてんちゃんも、眉をしかめるほどの甘いカレーを、文鳥師匠は「美味い」「辛い」と言いながら喜んで食べる(驚)

てんちゃんが甘いカレー、単なる甘口でなくどうやら本当に甘いカレーをつくったのはきっと伊能さまの入れ知恵でしょう。

伊能さまが幼い頃、文鳥師匠から激辛カレーだと言って食べさせられたそのカレーは実は甘いカレーでした。

てんちゃんの甘いカレーうどんは、その時のリベンジに違いありません。

一方、文鳥師匠は、その甘いカレーうどんが伊能さまのリベンジであることを察しつつ、リベンジを骨抜きにするために、やせ我慢してでも「美味い」と言った。

甘いカレーうどんを「美味い」「辛い」と言われてしまったら、伊能さまのリベンジはリベンジでなくなりますからね。

はじめはそう思いながら見てました。文鳥師匠、無理してるなって。

しかし文鳥師匠の「美味い」「辛い」。あれはどうやら本心から出た言葉のようです。文鳥師匠は甘いカレーを真剣に「美味い」と思い「辛い」と感じたのでしょう。

文鳥師匠はもしかして味覚障害?

否。あの当時のあの年代の人なら、カレーの味覚への固定観念はないはずです。

たとえそれが有り得ないレベルの甘いカレーであっても、甘党なら「美味い」と感じることがあるかもしれません。

きっと文鳥師匠は「美味い」と言う言葉の通りの感想を持ったのでしょう。そして甘党であるが故にカレーならではの辛味を「辛い」とも感じた。

カレーうどんを食べながら自分は辛党だみたいなことを言ったのは、大の大人でありながら甘党であることの照れ隠しかと。

伊能さまのリベンジのつもりが、そのことがかえって文鳥師匠の心をほっこりとさせて、その後に続く藤吉くんとてんちゃんの熱弁にほだされてしまった・・・

と、言うのが今回のオチでしょうか。

ただし一つだけとっても気になる点が残っています。

もし伊能さまのリベンジが成功してしまっていたら。もし、文鳥師匠が辛いと思い込んで食べたカレーを甘いと感じ「だまされた!」と思っていたら。

器の大きな文鳥師匠のこと、それくらいのことで真剣に腹を立てたりなどしないとは思いますが、藤吉くんとてんちゃんの熱弁に心を動かされることになったのか心配です。

今回のカレーうどんは伊能さまの入れ知恵です。リベンジです。

リベンジが成功した場合、伊能さまはどのようなシナリオを描いていたのでしょうか。

リベンジに成功・・・すなわち文鳥師匠に「だまされた!」と思わせたその後に、どうやって風鳥亭への出演を快諾させようと算段していたんでしょうか。

伊能さまの思い描いていたシナリオが気になって仕方ありません。

楓ちゃん

今回は顔見せ程度でしたが、風鳥亭に詰めかけた新聞記者たちの中に混ざって、楓ちゃんが記者の一人として再登場。

あの時、北村屋を出て行かなければ今の楓ちゃんはなかったはず。

では、あのタイミングで北村屋を去らなければ寄席経営をしていたのかというと、それもないはずです。寄席経営はてんちゃんの発案でしたから。

かつて自分がいた北村屋の激変を前にして、楓ちゃんはその現実をどのような気持ちで受け止めるのか。

かつての許嫁。そしてかつてのごりょうさんの座をめぐって戦ったライバル。そんな二人が開業した寄席を楓ちゃんはどんな気持ちで取材するのか。

ひどく気になります。

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コメント

  1. よるは去った より:

    藤吉郎「『引っ張りなちゅうねん!そない引っ張ったら出汁がこぼれるがな。』」 上方落語の「時うどん」、それを関東に移入した「時そば」は現代でも良く寄席の高座にかけられます。「時そば」は先日「日本の話芸」で現・柳家花緑師演が放映されてました。両方ともにYou tube に動画がありますから聴き比べてみると、噺の展開の仕方が違います。「時うどん」に比べて「時そば」は噺の構成がシンプルになってます。だから私のように「時そば」を先に聴いている者が「時うどん」を聴くと「おや?」と思うことが多いです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      「時うどん」は「時そば」のルーツなんですか!?「時そば」だけは知ってました。