てんと藤吉の新たな課題 / わろてんか 第43話

2017年11月20日(月)第8週「笑売の道」

あらすじ

文鳥の特別興行を開いて以来、てんと藤吉の寄席は客の集まり具合も順調でした。しかし一方で新たな問題が浮かび上がってきました。寄席に出演する芸人の手配を頼んでいる興行師・寺ギンへの支払いが大きな負担となり始めていたのです。

てんと藤吉は、興行収入の7割を寺ギンに支払っていました。そのため、いくら客が集まり興行収入が増えたところで、手元には儲けがほとんど残らなかったのです。儲けが少ない分だけ、給金が増えないのがキースたちも不満でした。

利益を増やすには客の回転率を上げるしかない。てんと藤吉に助言する亀井は、回転率を上げる秘策を次々と実行に移しました。真夏にも関わらず火鉢で寄席を暑くし、同じ芸を繰り返すことで客の回転は早くなるものの、客足は遠のいてしまいます。

目先の儲けを追うばかりに、やっと集まり始めた客をみすみす逃してしまったてんと藤吉の寄席経営を見るに見かねた啄子は二人を厳しく叱責しました。そして啄子は、寄席経営に自ら乗り出す決断を下すのでした。

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予習レビュー

てんちゃんと藤吉に対して、亀井さんがようやく寄席を譲ると決意したその直後のこと。寺ギンというオッチャンがその寄席を横取りしかかったことがありました。

その寺ギンというオッチャンが再びてんちゃんと藤吉くんのプレッシャーとなります。

前回の事前発表のストーリーでは伏せてありますが、文鳥師匠の特別興行が新聞で紹介されたことで風鳥亭は一躍、ときの寄席に。

それに目をつけた寺ギンのオッチャンが風鳥亭の芸人を手配してやろうと太夫元(たゆうもと)の役割を買って出ます。

太夫元とは芸人の元締めで寄席に出演者をまわして手数料を取る商売です。

その手数料がとても高く、それがてんちゃんと藤吉くんの新たな課題、寄席経営への大きな負担となる。そのような展開の始まりが今回描かれます。

その課題をクリアしたいと望むてんちゃんと藤吉くんへの亀井さんが教えたことはかなりしょうもないことです。

ただでさえ暑い夏の寄席の中をさらに熱くして客をさっさと追い出そうという算段です。

これをやってしまったら客に嫌われないわけがない。

亀井さんの奥様が健在だった頃はにぎわっていたという寄席が、亀井さん一人になった途端に閑古鳥が鳴き出しついに閉鎖に追い込まれた理由がわかったような気がします。

そんな中、啄子さんがまさかの決意をします。

まさかとは・・・ここからちょっとネタバレです。

あれほど寄席に反対していた啄子さんが寄席の経営に関与する決意を固めるようです。啄子さんがいれば安心ですね。
(啄子さんの独裁で働き手の心が離れたということもありますが

感想

亀井さんの解せない点

予習レビューにもちょっとだけ書きましたが、亀井さんが寄席をつぶしてしまった理由がこれではっきりしました。

啄子さんの言葉を借りるなら目先の儲けを追うことに夢中になるあまり、お客さんに逃げられてしまったということなのでしょう。

しかし、解せない点が二つ。

寄席をつぶすくらいなのだから、かつて寄席が自分のものだった頃に亀井さんがとった回転率アップの秘策は一度や二度ではなかったはずです。

きっと長期間にわたってあの手この手を繰り出したのでしょう。

その秘策の数々が、寄席がつぶれることになった原因だということを亀井さんは学習しなかったのかな?

・・・というのが解せない点の一つ目です。

そして二つ目。

今回のドラマの中でのてんちゃん・藤吉くんと亀井さんの会話の中で、自分の秘策が招いてしまった残念な結果を亀井さんが謝る場面がありました。

謝るということは、秘策の失敗を認めたということです。

てんちゃんと藤吉くんに非を認めたということは、もしかして亀井さんは危険を承知でかつての秘策を実行したのでしょうか?

だとしたらこれはかなり罪深い!(笑)

亀井さんはかつての自分の失敗から何も学んでいなかったのか。それとも学んでいたにもかかわらず失敗を再び招きかねない秘策を実行に移したのか。

解せない点の二つ目がここです。

しかし、そんな中でも救いが三つありました。

一つは、てんちゃんと藤吉くんが亀井さんの秘策が客を逃してしまったことの原因だとすぐに気がついたこと。

もう一つは、亀井さんがてんちゃんと藤吉くんに対して素直に謝ったこと。

いつだったか風鳥亭に出演し、自分の落語が退屈なのを棚に上げてすべて風鳥亭のせいにして去って行った玄白師匠とかいう落語家がいました。

あの残念な落語家よりは、亀井さんの方が謝った分だけ人としてまだマシかなと思います。

そして救いの最後の一つ。

それは啄子さんが「北村屋のごりょうさん」として再び立ち上がったことです。

啄子さんはやっぱり、天秤棒を担ぐ姿よりも人を仕切る姿の方が似合ってます。啄子さんを再決起させてくれた亀井さん。いい仕事してます(笑)

啄子さんのフラグ

冒頭から、次週に回収されるはずの啄子さんの大きなフラグがたちました。啄子さんが自分の人生を変えるためのある決断へのフラグです。

そのフラグの小道具は啄子さんが鏡台の前で見つめていた絵葉書です。

ナイアガラの滝の絵葉書でしょうか。日本のものではない切手も貼ってありました。

そして遠くを見つめるような眼差しの啄子さんは、一体何に思いを馳せていたのか。これまで見せたことのないような表情を浮かべていました。

さて、以下はネタバレです。

今週末、啄子さんはついにドラマから引退。アメリカに渡ります。アメリカで事業を展開している知り合いから呼び寄せられるという展開が待っています。

アメリカの知り合いが啄子さんとどういう関係なのか。何故、啄子さんはアメリカに渡ろうと決意するのか。

啄子さんファンとしては、啄子さんの渡米に関するすべてを今週のドラマの中で丁寧に描いてほしいと切に願っています。

というわけで次週にはもう啄子さんはいません。

寂しくなりますが、今週は啄子さんの最後の見せ場でもあります。啄子さんが風鳥亭を仕切る、最後の「船場のごりょうさん」姿を目に焼き付けておこうと思います。

・・・しかし、寂しくなります。

次週からの啄子さんロスが心配です。

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コメント

  1. ミナナ より:

    横から失礼します。私もこのシーン印象深くて、啄子さんが「カムホーム(カタカナ汗」とか楓さんに教えていたように思いました。やっぱり無駄なシーンなんてないのですねーすごい!

    追伸、朝蔵さんまたまたごぶさたしてます。ひよっこの時はコメントしてませんでしたがずっと拝見してます

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      お久しぶりです!

      細かいセリフが後々で回収されるので、注意して観ている必要がありますね。

  2. GATTO より:

    おはようございます。

    素朴な疑問なのですが、キース君たちにあまりお金を支払えないようですが、寺ギンさんが紹介した出演者への支払いはどうなっているのでしょうね?

    ①寺ギンさんが払っている(もちろんキース君たちより多い)。
    ②キース君たちと同じ額を藤吉さんが払っている。
    ③キース君たちより多い額を藤吉さんが払っている。

    ①だったら、7:3 でも文句言えないかも。
    ②または③、特に②の場合、出演者たちにコネつけて、独自に契約なんてできないのかなあ?「もっと払いまっせ」なんて言って。②の場合なんか、出演者の皆さん、藤吉さんでなく、寺ギンさんに不満持っているでしょうし。
    でも、やっぱり、太夫元を使わなければならないシステムになっているのかなあ?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      ①かなと思います。もし芸人さんへの給金の負担が藤吉くん側であるならば、客数さえ増えれば7:3の理不尽な負担の中でも芸人さんへの給金を増やして引き抜くことも不可能ではない。そうすると太夫元は商売あがったりですからね。

  3. こひた より:

    いよっ、待ってましたー ごりょんさん!

    そんな思いで朝蔵さんのコメント読んで、今凹んでます(TT)
    再登場を切に願いながら、今週しっかりとその勇姿を目に焼き付けたいと思います。

  4. たこやき より:

    啄子さん、なんと渡米とは!
    そういえば、楓さんが許嫁だったときに「アメリカ帰りの知り合いに会ってくる」「美味しいもん食べよう」云々、いけずで言ってましたね。
    渡米だったら、何か素敵なものを持って帰って再登場も期待できますね!!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      楓ちゃんと出かけた時の一言。すっかり忘れてました。ここですでにフラグが立っていたんですね。

  5. こえり より:

    啄子さんは、もう退場なんですね。寂しいです。今まで藤吉郎&てん夫婦は他人を頼り過ぎでは?と少々イラついて見ていたのですが、そのクセ今日の啄子さんが半纏を着て颯爽と立ち上がった姿はワクワクしました、過保護で結構。「もう、啄子さんが主役で良いんじゃね?」とすら思う程…。でも、もう間もなく退場なんですね。こうなったら藤吉郎&てん夫婦はしっかり商売のイロハを学んで欲しいです!

  6. ひるたま より:

    「うどんは温かいうちはええが、冷めたらまずい。寄席も、おんなじや。いっとき盛り上がったからいうて、繁盛する訳やない。さあここからどうやって味付けしていくかは、あんたらの…」
    喜楽亭文鳥師匠の‘金言’…少なくとも現時点では残念ながら生かされていないようで…呆気なく‘冷まして’しまいましたね。(劇中の寄席のみならず、ドラマの本編も??(^m^;)

    暑い季節にも関わらずお客をすし詰め(?)にして寄席全体を蒸し風呂状態にする事によって観客の回転率を上げる方法は、当時では決して珍しくなかった手法だそうな。現代ならばお客が離れて行きますよね…きっと。
    少なくとも真夏の寄席で火鉢を焚く事はアカンでしょう…ごじゃっぺやってんじゃねぇ!と叩かれても仕方ないかも??(^m^;)

    「…目先の儲けばっかり考えて、大切なお客さんを失う。しょうもない商人にありがちなこっちゃ。悪い評判は、すぐに広まりまっせ」
    今日に関してはごりょんさん=啄子さんが正論ですね。(^^)

  7. もんばび より:

    今日は、啄子さんナイアガラの滝か何かの絵はがきを見てましたね。もしかしたら、アメリカに来ないかという誘いの手紙ではないでしょうか。
    だとすると、もう今日の時点で啄子さんは渡米を決心していて、そのためには藤吉とてんが独り立ちできる道筋をつけておかないと心残り。そこで、寄席経営への関与を決意なさったのでしょうか。
    海よりも深い、母の愛ですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      渡米を決心した上での最後の働き。深い読みです!そこを見落としていました。

  8. もんばび より:

    な、アカンやろ?
    舞台上の全員がズッコケる。
    すいませんでしたーと謝る。
    お客さん爆笑。

    新喜劇の定番シーンを再現したものと思われます。
    「不良の息子が改心して、母と和解したい」「お互い好きと思っている二人をくっつけたい」などの設定を作っておいて、内場さん演じる町内の世話焼きおじさんが一計を案じるも、失敗して余計にこじれるドタバタシーンのパターンですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      お笑いの世界の知識というバックグランドがあって、初めて理解できるネタだったわけですね。勉強になりました。ありがとうございます!

  9. よるは去った より:

    啄子「お寄越し・・・・・半纏や!」 表情は怖かったけど御寮さん、「あまちゃん」流に言うなら、「かっけえええ!」

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      おっしゃる通り、『あまちゃん』が始まったばかりの頃の、夏バッパの姿に感動するアキちゃんの言葉がピッタリの啄子さんでした。