団真と団吾、お夕の過去 / わろてんか 第59話

2017年12月8日(金)第10週「笑いの神様」

あらすじ

風鳥亭に飛び込んできた団吾は、団真とお夕、そして自分との関係をてんと藤吉にすべて語りました。お夕の夫は団真という名の落語家でした。団真は、団吾の兄弟子でした。そして、団真と団吾の師匠で先代の団吾はお夕の父親だったのです。

お夕の夫・団真は、先代団吾の一番弟子だったのですが十年前にお夕と駆け落ちをし、それがきっかけで波紋。それ以来、団真は落ちぶれ続けるその一方で、「団吾」の名を先代から襲名した団吾は、天才落語家の名を欲しいままにしていたのです。

一方、藤吉は相変わらず団吾との専属契約を獲得しようと連日連夜にわたって、料亭で団吾の接待を続けていました。必要な金さえ揃えれば風鳥亭との専属契約に応じると言う団吾。しかしそれには条件がありました。団真を風鳥亭に出演させないということです。

接待の度にハメを外す団吾でしたが、ある日の真夜中、団吾が稽古に打ち込んでいる姿を藤吉は目撃します。その姿を見た藤吉は、団吾を風鳥亭の専属にしようと決意をあらたにし、巨額の前渡金を用意して欲しいとてんに頼み込むのでした。

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予習レビュー

団真の才能を見抜いたてんちゃんが、団真を風鳥亭の高座にあげたいと懇願するものの、てんちゃんの願いに藤吉くんは耳を傾けようとはしない。

前回、そんなエピソードがありましたが、てんちゃんは藤吉くんの前で団真の落語を披露させることになるのだそうです。

それを見た藤吉くんも団真の才能に納得。

しかし、そこに思いがけず団吾がやって来て、団真と団吾が対峙。

そんなトラブルを経て、お夕は団真と団吾の過去、そして自分自身の父親の話などを語り始めるという展開になるそうです。

先代・団吾の一番弟子でありながら「団吾」の名を襲名することができなかった団真。才能がありながらお夕に振り向いてもらえなかった団吾。

そんな二人の男の確執が見え隠れしてきました。(これは僕の憶測です)

優秀だったものの、天才を前にして自らの才能の凡庸さに劣等感を抱かずにはいられなかった団真。

あふれんばかりの落語の才能に恵まれながらも、その破天荒な性格ゆえにかお夕の心を射止められなかった団吾。

もし、僕の憶測通りの展開になったら、こんな確執ドラマは大好物なのでたまりません。

団真と団吾、この先どうなってゆくのでしょうか。

ところで、夜な夜な団吾が落語の稽古をする姿を藤吉くんが目撃。実は自分の才能にあぐらをかいているわけではなかった団吾。

こういうキャラも大好物です。

面白くなってきました。

感想

団吾と団真の確執ドラマ

ついに始まりました。待ちに待った団吾と団真の確執ドラマが。

団真がお夕さんにこぼした一言「あいつは俺から何もかも奪おうとする」。この言葉に団吾と団真の二人の確執のすべてが込められているような気がします。

団吾は、先代の師匠から「団吾」の襲名を許されました。名声も手に入れました。

自分が望んでいたものを、自分よりも先に弟分が次々と手に入れたことに対して団真が嫉妬するその気持ち、とってもよくわかります。

「団吾」襲名の夢を絶たれた失意もよくわかります。

でも、団真には一つだけ見落としているところがありますね。

団吾が、先代から「団吾」の襲名を許されたのも天才落語家ともてはやされるのも、才能があったからのこと。

そしてその団吾の才能は、誰かからもらったものでも奪ったものでもなく、自分の努力によって磨きをかけたもののはずです。

団吾は才能までは団真から奪ってはいません。でも、今の団真にはそれがわかりません。

団吾の才能

藤吉くんの言葉を借りれば「血反吐を吐くような稽古」を積み重ねた末に、団吾は自分の才能に磨きをかけたわけです。

しかし団吾の陰の努力を知らない人々からは、嫉妬の眼を注がれてきたのではないでしょうか。ライバルたちから嫉妬され孤立していたのではないか。

さて、この団吾の才能は尊敬はされたとしても嫉妬されるようなものではありません。

団吾もきっとそのように考えているのではないかと思います。自分の才能が誰かに嫉妬される言われないなどないと。

そして、自分の才能が嫉妬されるようなものではないと、団吾は誰よりも団真に理解してもらいたかったはず。

大好きな兄貴分の団真だったら自分の気持ちをわかってくれるはず。

しかしよりによってその団真が一番嫉妬した。団吾の努力を知っていておかしくないはずの団真が、団吾のことを誰よりも妬んだ。

団吾の失望は大きかったはずです。

味わい深い落語家に

ここまで団吾の肩を持つような事ばかり書き連ねてはきましたが、決して団真を責めるつもりはありません。

挫折を経験した人が、自分の立場や人の立場を理性的・客観的に見ることなどできるわけがありませんからね。

挫折の経験も糧にして、団真には味わい深い落語家になってほしいものです。

そして、団吾にも団真の挫折を理解してもらいたいものです。

ネタバレ注意:一週間後の団吾

今回の冒頭の場面。風鳥亭に駆け込んできた団吾の姿を見て、あわててその場から逃げ出してしまう団真。

そんな団真の後ろ姿を見ながら団吾が一言。

「あんな男、見限った方がええで」

団吾のこの一言は藤吉くんに言ったようにも見えましたが、この言葉を団吾がいちばん伝えたかったのはお実は夕さんではないかと思います。

風鳥亭から逃げ出す団真を追うお夕さんの後ろ姿に向かって、団吾は上の言葉をかけたのだと僕は思います。

ここからネタバレです。

団真を追うお夕さん。そのお夕さんを制止する団吾。そんな場面が一週間後に描かれます。まるで今回の対になっているような場面が描かれます。

その時の団吾は、今回よりもはっきりとお夕さんを止めるようです。

しかしお夕さんは団吾の制止を振り切り団真を追いかける。そのお夕さんの姿を見た団吾はお夕さんが団真を見限ることは決してないだろうと理解する。

そして、ようやくお夕さんのことを諦める気持ちを固める。

次週のこの場面のフラグが、今回の冒頭の場面ではないか。そんな気がする団吾の「あんな男、見限った方がええで」発言でした。

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コメント

  1. ひるたま より:

    「けど、うちの人の「崇徳院」は父にも負けまへん」
    おそらく、団真が本腰を入れて演じた「崇徳院」に自分の芸力では太刀打ち出来ない事を団吾自身が最もよく分かっているのかもしれませんね。稽古の場面を見ながら、団吾は団真に対して実はコンプレックスを抱いているのかな?と個人的には感じました。
    団真の事を知らない(団吾に執心のあまり、団真の事を知ろうともしないであろう)藤吉くんにはその事は全く分からなそうですが。
    今週に入ってからは、団真&お夕夫妻そして団吾の存在感があまりにも強い故に主人公夫婦(葵わかなさん&松坂桃李さん)がすっかり食われてしまっているような気がします。

    ところで、お座敷遊びの場面で「オッペケペー節」が使用されていましたね…オッペケペー節といえば、川上音二郎。
    その川上音二郎で、大昔の大河ドラマ『春の波濤』(確認したら1985(昭和60)年)を思い出しました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      今週になって登場した新キャラの存在感は本当に強烈です。労働争議ごっこしている芸人さんたち、影が薄くなりすぎで気の毒なほどです。

  2. ア※ラッキー より:

    御無沙汰しております。どうも私ってPCに嫌われているのかしら。

    気を取り直して「わろてんか」でのコメントというかちょっとしたプチ情報を・・・団吾さんの波岡一喜さんってNHKドラマ「火花」主人公の憧れの先輩神谷さんやっていたんですよ。その主人公徳永を演じていたのが「べっぴんさん」のドラマー二郎くんこと林遣都さんです。すごくお二人とも役柄が私には似合っていたと記憶してます。

    「崇徳院」っていいお話ですね。「ちりとてちん」の時涙が止まりませんでした。今回もそのようになることを期待してます。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      お久しぶりです!

      団吾も、波岡一喜さんのハマり役になりそうですね。存在感がすごいです。

  3. 玲蘭 より:

    冒頭の風鳥亭のシーン、藤吉さんと団吾師匠別撮りなんですかね。
    団吾師匠に話しかけてるときの藤吉さんの目線が明後日の方向向いてて気になりました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      タイトなスケジュールで撮り直しがきかなかったのかもしれませんね。

  4. ねぎ より:

    あらすじの6行目の「波紋」は文章の流れからすると「破門」では?