北村笑店の東京への進出 / わろてんか 第80話

2018年1月8日(月)第15週「泣いたらあかん」

あらすじ

大正12年(1923年)8月末。北村笑店は大阪演芸界で他の追随を許さない企業に成長。その頃、てんと藤吉は北村笑店の東京進出を目指しはじめ、藤吉はしばし東京の寄席に足を運び続けていました。

同じ頃、アサリは行き詰っていました。相方のキースが渡米しコンビを解消して以来、新しい相方を見つけることができないアサリは苛立っていたのです。一方で万丈目と歌子の夫婦漫才はますます人気を集め、東京進出を目指すまでになっていました。

藤吉は東京の落語の師匠たちに面会。北村笑店が東京に進出をはたした時には協力してほしいと懇願するものの、簡単には応じてはもらえません。そんな中で藤吉は意外な人物と再会しました。キースが東京の寄席に出演していたのです。

9月2日。その前日に関東で大地震が発生し東京が壊滅したとの知らせがてんの耳に入りました。藤吉の安否を案じるてんでしたが、藤吉はその日のうちに帰阪。しかし、キースが東京にいることを藤吉は告げ、北村笑店の面々は不安を募らせるのでした。

<<前回79話 | 次回81話>>

Sponsored Link

予習レビュー

このページを投稿するのは平成30年元日。というわけでこの場でご挨拶させていただきます。

明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。平成30年、『わろてんか』後編。そして『半分、青い。』と『まんぷく』を一緒に楽しみましょう。

さて、年末年始の前編と後編のつなぎのような2週も終わり、てんちゃんと藤吉くんの物語が今週から本格的に再開します。

その本格再会週はのっけからまさかの「キースの渡米」から。(もしかすると年明けの最初の週・第14週で「キースの渡米」が語られることになるのかもしれません)

そして、渡米していたはずのキースがどういうわけか東京にいたというところから物語がスタート。

さらに、このキースが東京にいたということが、後になって伊能さまの別の物語につながって別のストーリー展開を呼び起こす。

年始から濃厚なドラマで始まることになりそうです。

話変わって、『わろてんか』が始まる前から案じていた藤吉くんの早逝問題。

藤吉くんの実在モデル・吉本吉兵衛氏は大正13年(1924年)、すなわち関東大震災の翌年に37歳という若さで死去しています。

ところで今週の時代背景は関東大震災が発生した大正12年(1923年)です。

いよいよ翌年がエックスデイならぬエックスイヤーです。

しかし、次週の『わろてんか』の時代背景は大正が終わり昭和に突入。しかし、藤吉くんは次週も健在です。

藤吉くんの早逝はないかも知れません。今のところ体調不良のフラグも立ってはいませんからね。

感想

浮き沈み

運に浮き沈みはつきものですが、芸人さんの浮き沈みの激しさは一般人には想像がつかないレベルのもののはず。

そんな浮き沈みの激しさがリアルに描かれていました。

キースとアサリのコンビを結成した直後より、風鳥亭の成長という追い風に乗って一時は飛ぶ鳥を落とす勢いだったアサリは相方を失い尾羽打ち枯らす姿に。

焦り、苛立ち、これまでに見せたことのないようなアサリ。その憔悴しきった表情は見ていた胸が痛くなるほどでした。

一方、キースとアサリが乗りに乗っていたその頃。突破口が見出せずにもがき苦しんでいた万丈目は今では人気芸人に。

しかも、その万丈目の新作ネタを歌子さんからは却下されてしまうものの目利きの風太くんはその出来栄えを高く評価した模様です。

そんな中でアメリカに渡って新しい芸を仕込んで自信に満ちた様子のキースも、物語のはじめの頃はまったく売れない残念すぎる貧乏芸人の一人でした。

そしてこれは浮き沈みとは異なりますが、大阪ではナンバーワンになった北村笑店も、東京ではゼロからのスタート。

落語家を自分の寄席にもまわして欲しいと東京の落語家の師匠に頼み込んでも、こころよい返事をもらうことができない。

かつて寺ギンのオッチャンに意地悪されていた頃と同等のポジションです。

人生の浮き沈みや駆け出しの頃と円熟期の対比が、わずか10分ほどの中にみごとなまでに凝縮され描かれていたと思います。

追伸1:これから東京に出かけるお父ちゃんに対する隼也くんの口のききかたがいちいち生意気で可愛い。

そんな息子に本気で応じる藤吉くんも大人気なさも同じく可愛い。

笑える父子の誕生の瞬間です。

追伸2:大阪よりも進んでいる東京で騙されないよう気をつけろみたいな「忠告」をお父ちゃんにする隼也くん。

大丈夫、安心してください。

大阪人と比べて東京人は、良く言えば純朴。悪く言えば単純です。東京人は大阪人にはかないません(笑)

伊能さまとリリコちゃん

前週からしばしの時間が経過したことを考えると、リリコちゃんは活動写真の女優をその後も続けている模様。

前週では「この作品が最後」みたいなことを言っていたと記憶していますが、乙女ちゃんたちの真剣な姿にスイッチが入ったリリコちゃん。

あの時の本気に嘘偽りはなかった様子。よかった・・・

そしてもう一点。

伊能さまとリリコちゃんが前週と比べてずいぶん息が合ってきたように見えるのですが、僕の思い過ごしというものでしょうか。

この二人、いよいよ気になってきました。

ネタバレ追伸:もうひと組の気になる二人・風太くんとトキちゃんは、次週に新展開が準備されているそうですよ。

大正12年(1923年)9月1日

北村笑店で、てんちゃんたちが地震の揺れを感じていたのと同じタイミング。同じ大阪市内にある西門家の台所では、その揺れで床に落ちた包丁が東京での悲劇を暗示。

そしてその翌日。

風太くんが関東での大地震発生と東京壊滅の知らせを持ってきたのと同じ頃。その日は日曜日にもかかわらず、悠太郎の上司・藤井さんが朝から西門家にやって来ました。

朝ドラ『ごちそうさん』で、一時は絶望のどん底で苦しんでいた和枝姉さんが郊外の嫁ぎ先へと旅立った直後に、同じ大阪でこんなドラマが展開されていたとは・・・

朝ドラで久しく描かれていなかった大震災が久しぶりに登場しました。

奇しくもその数日前にはブログ主の住んでいる東京では地震が頻発。リアルに怖いです。そして明日からつらい場面が続くのでしょうか。

東京のお母ちゃん

東京のどこぞの寄席で再会した藤吉くんにキースが言いました。

今は、浅草の小料理屋に住み込んでいること。その小料理屋のおかみさんは東京のお母ちゃんみたいな存在であること。

さりげなくキースの口から出た「東京のお母ちゃん」は、今週中に描かれるまさかの展開の中の重要な登場人物です。

この、これからはじまる「東京のお母ちゃん」のお話。僕はこれがとても楽しみで楽しみで、ワクワクしています。

<<前回79話 | 次回81話>>

Sponsored Link
Sponsored Link

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. こひた より:

    藤吉くんが元気でいてくれる。
    もちろん嬉しいことなのですが・・・

    この物語の主人公は藤吉くんではなく、てんちゃんですよね?
    今現在北村笑店を引っ張っているのは藤吉くん。

    今後、藤吉くんが健在の中、どうやっててんちゃんが主役に躍り出るのだろうか。
    やっぱり藤吉くんはどこかで退場してしまうのだろうか。

    風太&トキちゃん、伊能さま&リリコ、キース&アサリ  んーっ 気になる。

    まさに怒涛の後半戦ですね。
    もう目が離せません(^O^)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      史実では、「藤吉くん」亡き後に「てんちゃん」の本格的な活躍が始まるので、ドラマの中ではどのように見せてくれるんでしょうね。

  2. よるは去った より:

    キース「和製チャップリンの『舶来家キース』です。」 実際の横山エンタツ師のチョビ髭もチャールズ・チャップリン氏の真似?藤吉「東京にキースがおるんや!」エンタツ師はあの大震災の時どうしてたんでしょうね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      Wikiには「関東大震災に被災し倒れた家屋で鼻を骨折」とありましたよ。