てんが興行主の仕事開始 / わろてんか 第93話

2018年1月23日(火)第17週「ずっと、わろてんか」

あらすじ

これまで北村笑店を経理の面で支え続けていたてんが、隼也の子育てから手が離れたのを機に興行主の仕事を手がけ始めました。それは、興行主の仕事もできるようになれという藤吉の考えによるものでした。

寄席の番組づくりや芸人たちのラジオ局への売り込み、そして寄席の宣伝から芸人への叱咤激励など、藤吉は興行師の仕事をてんに伝えていきました。そんな中、藤吉はキースとアサリの芸が古くさくなりつつあることに気がつきました。

キースとアサリは、落語が新しい流行を巧みに取り入れることにヒントを得て、しゃべるだけの漫才を試みるものの失敗。一方、万丈目の小ばなしにあるひらめきを得た風太は、普通の人々の普段の暮らしの中から万歳のネタを見つけることを思いつきます。

同じ頃、伊能は思い詰めていました。トーキー映画への進出を決めていた伊能でしたが、そのことによって仕事を失う弁士や楽士たちの猛反発に遭っていたのです。その話を聞かされた藤吉は、前に進むよう伊能の背中を押すのでした。

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予習レビュー

前回の予習レビュー欄にも書きましたが、今週のサブタイトル「ずっと、わろてんか」にまるで最終週みたいな言葉の響きがあること。

永遠の別れを暗示しているようでいやな予感がしています。

別れのいやな予感とは、前週・第16週で倒れた藤吉くんとの別れのことです。

これまで何度も記しましたが藤吉くんの実在モデルは寄席経営の絶頂期、関東大震災が発生した年の翌年・大正13年に早逝しています。

ドラマの中の藤吉くんは、そのXデーならぬXイヤー「関東大震災の翌年」を無事に乗り超え昭和に突入したものの、前週についにダウン。

その藤吉くんが第17週にはどうなるのか。少しだけ判明。昨日、第17週「ずっと、わろてんか」の概要をアップしました。

【速報】第17週>>

藤吉くんが第17週中にどうなるのか、まだはっきりしたことはわかりません。

しかし、第16週で一度は回復し第17週では仕事に復帰することもできた藤吉くんが、仕事への復帰直後にまさかの病気の再発。

また、第16週というかなり早い段階で、藤吉くんを演じる松坂桃李さんが『あさイチ』のプレミアムトークに出演するなど、心がざわつく情報が見え隠れしはじめました。

藤吉くん、実在モデルと同じような運命をたどることになるのかもしれません。

感想

焦る藤吉くん

身体に生じた異変によって死を予感し焦りを募らせつつも、てんちゃんを見守る藤吉くんの寂しげな瞳が切なすぎる回でした。

興行師の仕事もやってみないかと藤吉くんに提案され、これから新しいことが始まると期待でいっぱいのてんちゃん。

てんちゃんは「新しいこと」に夢中になって神棚に願かけ。

そのてんちゃんの姿を横で見守る藤吉くん。まるで、てんちゃんの喜ぶ姿はこれで見納めみたいな顔をしていたのが強く印象に残りました。

しかし、その一方でてんちゃんはそのことにまったく気がついていない。これから始まる「新しいこと」にワクワクするばかり。このギャップが切なさを増幅させます。

トキちゃんも、藤吉くんとてんちゃんのいつもとは違う様子に気づいたみたいだけれど、新しい仕事に張り切り始めたくらいにしか認識していない模様。

キーちゃんとアサリに至っては、藤吉くんの叱咤に逆上するばかり。

藤吉くんだけがただ一人、焦りを募らせていることに誰も気づかない。その孤独に胸がヒリヒリしっぱなしでした。

そんな中で藤吉くんの本心までは見極められてはいないものの、藤吉くんの焦りだけは鋭く察している伊能さま。人のことを本当によく観察しています。

そして図星を指された藤吉くんの言い逃れがまた切ない。

もうすぐ自分は死ぬかもしれない。やり残したことをすべてやり切るにはあまりにも時間がない。そもそも死ぬのは怖い。

しかし、そんな本心など口が裂けても言葉に出せない藤吉くんの孤独と焦り。藤吉くんの気持ちを想像すればするほど切なくなる回でした。

新一くんの夢

新一くんの夢が、まさかこの期に及んで叶うことになるとは!

りんちゃんがてんちゃんに、亡き兄の夢が叶いそうだと告げる場面。何故、今さら、とってつけたように新一くんの思い出を出すのだろうとはじめは思いました。

しかし、この場面。とっても重要なフラグなのかもしれません。

新一くんは夢を叶えることなく若くして亡くなりました。夢を叶えることが出来ず、どれほど悔しかったか、新一くんの胸の内は察するに余り有ります。

しかし、その夢は叶いました。亡くなっても夢はしっかりt叶いました。

さて、今回の藤吉くんはまだ叶えていない夢ややり残したことがたくさんあり、焦りに焦っています。

でも、新一くんの生前の夢、新一くんの死後に叶ったことを知ったら、今の藤吉くんにとってはどれほど救いになることか。

それはいつかきっとてんちゃんにとっても救いになるかと思います。

夢は死んでも叶う。誰かが叶えてくれる。

人はそれを夢ではなく志という言葉で表現しますが、いずれにせよ新一くんの夢または志が形になったことを知ることで、藤吉くんの焦りも少しは緩和されるはずです。

また、夢を叶えるには時間があまりにも足りない藤吉くんの夢を、引き継いだ隼也くんあたりがその夢を叶えるフラグ?

それが新一くんのまさかの回想場面の理由なのかと思いました。

万丈目の才能

キーちゃんとアサリのコンビが突っ走る中、ひとり行き詰っていた万丈目が、今ではキーちゃんとアサリの新しい漫才の問題点を指摘し、さらに新ネタ発見のヒントを提供できるほどになっているのが嬉しい。

かつて万丈目が、後ろ面がまったく笑いをとれずに完全に行き詰っていた頃。

後ろ面がまるで受けないにも関わらず、後ろ面を極めるなどと言って袋小路におちいっていたあの頃の万丈目に文筆家の才能があるなんて、当の本人も気づかなかったはずです。

まわりの面々も万丈目の隠れた才能にはまったく気がついていませんでした。

というか、ものすごい才能が隠れているなどと想像すらできない残念キャラ。それが万丈目でした。

誰にでも才能はある。ただそれが見つかるか見つからないかの差だけ。

そんなことを言いたげな万丈目というキャラクターの存在。最近、好きでたまりません。

追伸:岩さんの才能開花も待ち遠しいです。

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コメント

  1. サエモン より:

    じゃあやっぱり、芸人の誰かは死ぬ可能性は否めないんですかね
    寄席が何軒か焼けるじゃすまないだろうし

    残った芸人が力合わせて新喜劇はじまるのかな?

    わろてんかではスピンオフは
    夫婦漫才誕生の話みたいな

    あとはリリコの映画の話か
    楓さんの話か
    寺ギンのその後かな?

    クリーニング屋の啄子さんは
    ギャラやスケジュール的に無さそうかな

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      妹のりんちゃんとイケメンのご主人さま。出番が少ないのでスピンオフのネタとして使えるかもしれませんね。

  2. ひろみn より:

    どこかで読みましたが
    みかんの皮は実際にエンタツアチャコに投げつけられたようです。
    正式のコンビを組む前に漫才を無理やりやらされた時だったかな?
    その時は面白くなかったのでしょうかね。

    みかんの皮がしっかり回収されて利用されていることの方が笑えた。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      ミカンの皮は実話ですか!?貴重な情報提供ありがとうございます。

  3. サエモン より:

    藤吉の異変はいつバレるかな?
    しゃべくり漫才の誕生が近づいてますね
    風太とキースとアサリのやり取りは良かった

    今はしゃべくりもどつきも混ざったのや
    コントも大喜利も出来る多才な芸人増えてますね
    てんちゃんが興行師として、成長していきそうたね

    個人的に通天閣買う話はいつかみたいが
    ムリかな?

    トーキー映画誕生か栞さんの他の仕事もみたかったな
    まぁ、合う話題が映画くらいだったのかな?

    宝塚系も何かしらの互いにヒントになりそうだが
    宝塚はテレ朝系に任せますか

    明日も楽しみ
    別れも近づきますが、嬉しい再会も⁉️

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      『わろてんか』制作発表の際の情報ではこのドラマの最後は戦後なので、それより前の通天閣買収の話は出てくるかもしれないですね。

  4. marmite より:

    藤吉さんが最初に倒れたあと、タオルを握ってリハビリする最初のシーンを見たときから思っていたのですが、爪も手も大きいですよね。その後あさイチ出演時に、ご自分で「爪が大きいんです」とおっしゃっていたので、ああやっぱり、私の見間違えじゃなかったと思いました。有働さんの倍はありました。
    手のアップのシーンが多いので、つい目が行ってしまいます。余談で失礼。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      そこにはまったく気が付きませんでした。明日、注意して観察してみます。

  5. ひるたま より:

    「どうした?えらく急いでるように見えるぞ」
    てんちゃんは未だ感づいていないようだけれど、伊能さんは藤吉くんが‘生き急いでいる’事に気づいた様子でしたね。実際問題として今日の放送分を見ながら私も、藤吉くんが生き急いでいるな…と感じた一人です。藤吉くん、てんちゃんの前では身体の異変を隠し通している様子ですが、さてどこまで隠し通せるものなのか…??

    ところで。楽屋で風太くんがキース&アサリに「これで風呂行って来い」と現金を渡した時、キースの手からアサリがすかさずパッとお金を奪い取っていたような気がします。さすがお金に関しては目ざといアサリだな~(^^;)と思いながら見ていました。(過去には、故郷のじいちゃんや家族に仕送りしていた時期もありましたしね)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      藤吉くんの身体の異変。間も無く誰の目にも明らかになってしまうのかもしれませんね。

  6. キースとアサリの漫才であんな大量にミカンの皮投げられたなんて!あれはひょっとして笑い取るための演出だったんですかね? 同時にそれだけ彼らの漫才の出来の悪さを表現したのか?その大量のミカンの皮を無駄話なく実家の薬問屋へ使うところはさすが始末のごりょんさんですね!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      お客さんの不満をミカンの皮の多さで表現したのかもしれませんね。

  7. よるは去った より:

    客「はよ、どつかんかい!」ウィキペディアで見るとやはり最初の頃は「従来の万歳をやれという野次がこなりあったようですね。吉蔵君を見習ってキース君やアサリ君が床屋や銭湯のウワサ話からネタ集めをした結果、「早慶戦」ネタでブレイクするのはドラマでは今週中の話かな?それとも来週か?楽しみになってきました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      従来の万歳をやれという野次に素直に応えなかったのが正解だったんですね。お客様は時に神様でなくなるようで・・・