アコーディオン奏者四郎 / わろてんか 第101話

2018年2月1日(木)第18週「女興行師てん」

あらすじ

てんはリリコを女流芸人として売り出そうとするものの、リリコとコンビを組む相方を見つけることができません。そんな中、伊能が連れてきたのがトーキー映画の流行の中で楽士の仕事を失ったアコーディオン奏者の四郎でした。

四郎が奏でるアコーディオンの音色はてんや楓たちを魅了。しかし、肝心のリリコだけは四郎とコンビを組むことを激しく拒否。コンビ結成を拒むリリコの言葉に傷ついた四郎も、その場を逃げ出してしまいました。

一計を案じたてんは、リリコと四郎を再び会わせるもののコンビを組むことを二人は頑なに拒みます。風太にも相談に乗ってもらえず困りはてたてんは、亀井に相談。相談を受けた亀井にはある秘策がありました。

その数日後。北村笑店にリリコと四郎を呼び出すと、亀井は準備していた支度金を四郎に渡しリリコとのコンビ結成を迫ります。さらに亀井は、リリコに泣き落としでコンビ結成を懇願。根負けしたリリコは四郎とコンビを組むと宣言するのでした。

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予習レビュー

映画の主流が無声の作品からトーキー(有声)の作品へと移り変わる中、それまで映画館の中で映画音楽の伴奏を行なっていた楽士という仕事も失われていきました。

この既視感のあるエピソード。

路線バスのワンマン化という時代の流れの中で、バスの車掌という仕事が失われたエピソードが描かれた前作『ひよっこ』にそっくりです。

前作朝ドラ『ひよっこ』の中で、奥茨城村の次郎さんは心から愛していたバスの車掌という職業を失いました。

その次郎さんを演じた松尾諭さんが、今度は『わろてんか』の中で、楽士という職業を失った四郎さんとして登場します。

いつだったか、トーキー映画への進出についての悩みを伊能さまが藤吉くんに打ち明ける場面があったはずです。

トーキー映画の制作に乗り出した場合、楽士や弁士が仕事を失ってしまうと。

この時の伊能さまの悩みが、今回の楽士の仕事を失った四郎さんというキャラの登場によって回収される模様です。

さて、その四郎さんはリリコちゃんとのコンビ結成の相方候補として伊能さまに連れて来られるのですが、リリコちゃんは四郎さんとコンビを組むことを拒否。

リリコちゃん、かなり嫌がるみたいです。

ところで、以下はちょっとだけネタバレとなります。

リリコちゃんが四郎さんとのコンビ結成を拒絶。こうした最悪の出会いは、特別な人間関係に発展することのフラグと言えないこともありません。

そして、この先の展開の中で四郎さんはリリコちゃんに恋心を抱くとか。

リリコちゃんと四郎さんの二人の姿。今回から注意深く観察しておいた方が、後々のドラマをさらに深く楽しめることになるかもしれません。

感想

リリコちゃんのプロ意識

前回の最後に描かれたリリコちゃんと四郎さんの激突場面。

それはいくらなんでも行き過ぎだよと言いたいくらいに、リリコちゃんは四郎さんに対して嫌悪感をあらわしていました。それも、かなりあからさまに。

そして今回。

リリコちゃんが四郎さんとのコンビ結成を頑なに拒むのは事前にわかっていたことですが、拒む理由の詳しいところは事前には明らかにされていませんでした。

それゆえに心配でした。前回のリリコちゃんが見せた嫌悪感。リリコちゃんが四郎さんに見せた生理的な嫌悪感が結成を拒む理由なら、四郎さんはあまりにも気の毒だなって。

一方で、これまで大好きだったリリコちゃんを嫌いになってしまうかも。その程度の理由でコンビ結成を拒むなら・・・そんな心配もしていました。

しかし、すべては取り越し苦労に終わったみたいです(安堵)

リリコちゃんが四郎さんとのコンビ結成を拒む究極の理由が心に刺さりました。

四郎さんのアコーディオンの演奏を聞かされて、てんちゃん、トキちゃん、楓ちゃん、そして歌子さんは感激するものの、リリコちゃんの反応だけはかんばしくない。

そして、終始、白けた目つきをしていたリリコちゃんが、演奏を終えた四郎さんに一言。「音がズレているところがあった」

たたみかけるようにリリコちゃんが続けます。

「ちょっとぐらい音がズレていても素人ならわからないと考えるその態度が気に入らない」

この芸に対するストイックな覚悟。お客さんに対する真摯な姿勢。リリコちゃんが娘義太夫としても人気の頂点に立ち、映画女優としても成功した理由がよくわかりました。

そして、リリコちゃんの芸に対するストイックな姿勢が四郎さんとのコンビ結成を拒んだ理由ということに深く納得します。

リリコちゃんはやっぱりただ者ではありませんでした。

今回は残念な四郎さんでしたが、一つだけ救いがありました。

音がズレていたこと。素人なら気がつかないだろうとたかをくくっていたことをリリコちゃんから図星を刺されたその瞬間。

四郎さんが顔色を失ったのを僕は見逃しませんでした。

四郎さん、リリコちゃんの眼力が恐ろしいほどのレベルであることを察したのでしょう。でもリリコちゃんの眼力を理解した四郎さんの眼力もまた大したものです。

リリコちゃんと四郎さん。言葉の上ではお互いを悪く言うばかりでしたが、言葉の外では実はお互いの実力を認め合う。絶妙な脚本でした。

追伸:いろいろ文句ばかり言いながらも四郎さんのアコーディオン奏者としての腕前を素直に認め、それを言葉に出すリリコちゃんのプロ意識。

そして、コンビ結成を受け入れるや「日本一の漫才師になったる、覚悟しいや」と啖呵を切るリリコちゃんの姿がまた凛々しい。(たしかリリコちゃんの本名は凛々子です)

ますますリリコちゃんのことが好きになってしまう回でした。

「この亀井、久しぶりに本気出しますわ」

亀井さんの久しぶりの本気はいつ以来のことでしょうか。というか、亀井さんが本気を出したのは、寄席を藤吉くんに譲る決断を下した時くらいしか記憶にありません(笑)

ドラマでは見られなかったどこかで本気を出していたのかな。

それはともかく、ジワジワと心に沁みてくる地味キャラ・亀井さんは大好きなキャラの一人なので、その亀井さんの見せ場がたまらなく嬉しい!

かつて亀井さんが寄席経営をしていた頃。火の車の寄席を維持するために、頭を下げなければならない場面など数かぎりなくあったはず。

その頃に身につけた芸当なのでしょうか。あの泣き落とし作戦は(笑)

朝ドラニュース:2019年秋の朝ドラヒロインは

来年の10月1日にスタートする朝ドラ『まんぷく』のヒロインのキャスティンが発表されました!

ヒロイン・福子を演じるのは安藤サクラさん。『あさが来た』で白蛇はんを演じた柄本佑さんの奥様です。最近、第一子となるお子さんが生まれたばかりとか。

白蛇はんを演じたご主人同様、個性の強いキャラを演じることが多かったいわゆる個性派女優がドラマのど真ん中に入るというまさかのキャスティング。

一歩間違えたら思いっきり転びかねない試みですが、そんな冒険がブログ主は大好物です。

ただ単に可愛い・キレイだけでは済まない朝ドラヒロインがどんなことになるのか、今から楽しみでなりません。

追伸:今回の『わろてんか』で、リリコちゃんの相方候補が、てんちゃんたち北村笑店女性チームが心から期待していたイケメンとは正反対の四郎さん。

それとは逆で『まんぷく』の変化球ヒロインの相手役は直球勝負のイケメン男優・・・なんていうことはなさそうですね(笑)

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コメント

  1. にゃんと戯れるのが好き^^ より:

    吉本新喜劇って小さいころから、毎週やってたから
    どこでもやってる思てました>< ごめんなさい;;

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      こんな楽しいものを毎週見続けてこられたなんて、うらやまし過ぎます!

  2. こえり より:

    「まんぷく」もうすでに楽しみしかありません!安藤サクラさんは特に大好きな女優さんでドラマは欠かさずチェックしていました💕正直、朝ドラのヒロインになられるとは思ってもいなかったので大感激です。若く可愛い女優さんも良いのですが、長い年月を描く朝ドラではなかなか老けて見え無くて少々違和感もあります。わろてんかのわかなさんも「若さ全開」な感が否めなくて安来節乙女よりも妹分に見えて「何だかなぁ…💦」と思わなくもありませんが、安藤さんは期待大です!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      安藤サクラさんの晩年、これはもう面白くなりそうですね。晩年にかぎらず、なかなかクセのある味わい深いヒロインになりそうですね。

  3. ニラニラ より:

    亀井さんこと内場勝則さんの新喜劇での往年のギャグ、驚いた時にわざとらしく「えー⁉︎」と何度も言うのをご存知でしょうか?いつの日かの放送でだいぶ控えめにしておられました。
    私は関西在住で昔は毎週テレビで新喜劇を観ていたので、このギャグが出た時はとても嬉しかったです!もう一回してくれないかなと淡い期待をしてます(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      新喜劇、よく知らないんです。頂戴したコメントを参考に、夜の再放送を見直してみます。

  4. よるは去った より:

    行き詰まりを感じて、首を括って自ら命を絶とうとする玉松一郎師を寸前のところでミス・ワカナ師が「平手打ち」を喰らわせて目覚めさせるという涙ぐましい話があのコンビの不遇時代にはあったそうですね。某演芸関係の雑誌の「上方漫才史」にそのエピソードがありましたが。そういう意味でお二人とも苦労人なんだなあと思う一方で、四郎君のモデルである玉松一郎師に対して私は「ブラック」な印象も抱いてます。現在ここでは詳しく記載するのは控えますが。

  5. にゃんと戯れるのが好き^^ より:

    (〃^∇^)o_彡☆ァハハハッ!!
    今日はええ味な展開でしたね~(*`艸´)ウシシシ

    冒頭、伊能様のご紹介やったらって“どないな男前連れてきはったんやろう”て
    期待感ワクワクの歌子さん、おトキちゃん、リリコちゃんの
    “えー?こんお人?????”いう、あからさまにがっかりした表情にふきだしましたw

    そして娘太夫として、女優として名をはせたリリコちゃんの芸事に対する気持ちに
    「さすがー!努力なくして成功ないわぁ」と感心させられ、
    亀井さんの「本気出しますわっ!」の“わ!”になんかしはるで~と期待いっぱいで見てました。
    期待を裏切ることなく、あの展開!!!
    楓ちゃんが、上手に亀井さんに乗ったんをええことに
    “泣け、泣け”言うてるところで、もう笑いがこみあげてきて
    「ああ、そういうことか!」とばかりに乗ったおてんちゃんとおトキちゃんwww
    リリコちゃんの「組んだらええんやろ!」の一言に
    してやったり!!!の亀井さんのウィンクw
    すかさず「おおきに、リリコさん!期待してるわー」とおてんちゃんwwww
    もう大笑いでした^^b

    このような「ベタ」と言われるもん、私は大好物です♪
    似たような感じ、自分らでもやりますし(笑)

    最近のお笑い番組見てても、「わらわせたろー」感が満載なン見てても
    「どこがおもろいんや、こんなん」と冷めてみることが多いのですが、
    (変に大声あげたり、裸になったり色物?ばかりで…orz
     やすきよとかが好きな私には、こんなんおもろないわ、と思うものが多いんです><)
    今日は、ほんまにわろたw
    いや~楽しい回でした^^
    山あり谷ありのリリコちゃんと四郎さんだろうけど、
    これからの展開がますます楽しみになりました^^

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      吉本新喜劇の笑いのツボをよく知らなかったもので、頂戴したコメントを拝読しながら場面を回想しつつ復習。二度楽しめました。ありがとうございました。

  6. きゅうぽん より:

    リリコと伊能様と思っていたのですが、美女と野獣でラブロマンスも見たくなりました!
    四郎さん、「ひよっこ」もですが、失業が多いですね(笑)世のため人のための議員、いや漫才師頑張ってほしいです!声出てるやん!と私もツッコミましたが(笑)

    伊能様こと、高橋さんが多分20代そこそこのときだと思いますが、「ゴンゾウ」というドラマで若い刑事役で出ておられます。今日関西では再放送の最終回です〜♪
    最初一瞬わからなかったんですが、もう少しガッチリされていて、落ち着いた伊能様役もいいですが、熱血で結構好きです♪(笑)現在一日1食らしく、多忙なので、お疲れかちょっと血色良くないし、もっとちゃんとご飯食べや〜!と言いたくなります(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      美女と野獣・・・まさにその通りのカップルですね。ずいぶんおとなしそうな野獣ですが(笑)

  7. ひるたま より:

    続きです。(というか…実は順番的にこちらが先だった?^^;)
    「四郎さん」=松尾諭さんのアコーディオン演奏場面を見ながら…何故か前作『ひよっこ』の和夫さんを思い出してしまいました。奇しくも松尾さんも『ひよっこ』キャストのお一人。
    松尾さん、それこそアコーディオンを猛練習なさった事でしょうね。(『チャルダーシュ』はどの楽器で演奏しても結構大変でしょうからね^^)

  8. ひるたま より:

    今日のラスト数分間は、典型的な(?)吉本新喜劇でしたね。(^^)
    亀井さんの‘秘策’…亀さんの目配せに、頭の回転が速い楓ちゃんがすぐに対応。てんちゃん&トキちゃんは最初は???だったみたいだけれど、やがてワンテンポ置いて…。(^^;)
    これまでも新喜劇的な演出が全く無かった訳ではないですが、分かり易い(ベタ)なのは今日が初めてだったかも?もう少し早くこのような演出が挿入されていたら…とも思ったのが本音です。

    私が吉本新喜劇を見たのは、数年前に大阪に行った時に偶々入ったなんばグランド花月で一度だけですが(松竹新喜劇は残念ながら未見です)…関西育ちの方達にとっては毎週のようにTVで放送されている事もあって結構馴染み深いようですね。
    余談ながら、その時になんばグランド花月で見た公演は、新喜劇から始まって漫才あり、来日パフォーマーのショーあり、そして落語ありと(私が行った日の‘トリ’は月亭八方さんでした)、一晩で結構楽しめました。(^^)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      亀井さんの秘策は吉本新喜劇の得意技だったんですか!そういったことをよく理解せずに観てました。(もちろん、それでも十分に楽しめました)

  9. サエモン より:

    今回からラスト辺りに、成田君演じる
    確か五代目隼也君がアメリカ留学から帰国
    翌日には藤吉さんの出番があるから
    リリコさん辺りが藤吉さんとの約束か
    思い出を思い出すのかな?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      今週、隼也くんが再登場し、次週あたりからはいよいよ彼の本格的なドラマのスタートですね。