リリコと四郎をてん一喝 / わろてんか 第103話

2018年2月3日(土)第18週「女興行師てん」

あらすじ

リリコと四郎は対立を繰り返した末に、コンビの解散を宣言。二人の決裂に深く落ち込むてんは藤吉の夢を見ました。夢の中で藤吉は、てんに告げました。時に芸人をしかり飛ばすのも興行師の仕事なのだと。

夢の中で藤吉に励まされ腹をくくったてんは、リリコと四郎の二人を向き合わせるといつになく厳しい言葉で叱りつけました。二人が一流の芸人になるまで諦めるつもりはないと言い切るてんの言葉に、リリコと四郎は何も言い返すことができません。

てんに厳しく叱られ目を覚ましたリリコと四郎は、再びコンビを組んで人気芸人になると決意を新たにします。そして迎えた二人の初高座の日。その高座は全国漫才大会でした。芸人の頂点に立つキースとアサリに勝つと、リリコは戦いに挑みます。

初高座では、緊張のあまりセリフが口から出ない四郎をリリコが巧みにフォロー。その高座の出来栄えを最悪だと考えるリリコは深く落胆。しかしリリコには意外なことに、北村笑店の面々は二人の初めての芸を高く評価するのでした。

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予習レビュー

一度は漫才コンビを組むことを受け入れたリリコちゃんと四郎さんでしたが、四郎さんの芸がなかなか上達しないことにリリコちゃんが腹を立て、そのことで二人は対立。

そしてついにコンビの解消を宣言。

てんちゃんが女興行師として自信を持つための新プロジェクトは、スタート早々から頓挫してしまいます。てんちゃん、お気の毒です。

しかし、そんな時に思い出しのが藤吉くんの興行師としての意地。

てんちゃんが、具体的には藤吉くんのどのような姿・態度・心意気を思い出すのかはわかりません。

生前の藤吉くんは、キーちゃんやアサリ、万丈目はんのことをたびたび叱り飛ばしていましたので、もしかするとその時のことなどを思い出すのかもしれません。

そんな生前の藤吉くんの興行師としての姿、芸人さんたちの将来を思って心を鬼にする態度がてんちゃんの心を奮い立たせるのでしょうか。

この世からは去っても藤吉くんの思いと影響力は今も健在です。

かくして、てんちゃんはリリコちゃんも四郎さんの漫才を続けたいという本心を探り当て、二人の決意を新たにする。

今週のサブタイトルでもある「女興行師てん」誕生の瞬間です。

そしてちょっとネタバレになりますが、リリコちゃんと四郎さんはた全国漫才大会での優勝は逃してしまいます。

しかし今回、二人が将来、キーちゃんとアサリなみに人気芸人になるフラグが立つかもしれません。注意深く観察しようと思います。

感想

「女興行師てん」が誕生した瞬間

大阪局の前々作朝ドラ『あさが来た』での話。ヒロインと炭鉱の鉱夫たちが激しく対立。しかし一歩も引かないヒロインはたった一人、鉱夫を射るような目つきでにらみつける。

夏目雅子主演映画『鬼龍院花子の生涯』へのオマージュとも言われたあの場面でのヒロインの凛々しい姿。

それに通じるものがありました。

リリコちゃんと四郎さんをしかり飛ばす、てんちゃんが初めて見せたキリッとした厳しい表情は。鳥肌すら立ちました。

「うちは腹くくりました。あんたらが一流の芸人になるまできっちり育てます」

今週のサブタイトルでもある「女興行師てん」が誕生した瞬間でした。そして女傑タイプの朝ドラヒロインの何年かぶりの復活の瞬間でもありました。

思い起こせば藤吉くんはたびたび芸人さんたちを厳しくしかりつけていました。

そして記憶している限りでは、藤吉くんが初めて芸人さんたちをしかった時、その藤吉くんの行動に対して、はじめのうち、てんちゃんは理解を示しませんでした。

その後、藤吉くんが芸人さんたちを家族と思っているからこそ時に厳しくすることがあるのだと、てんちゃんは理解しました。

しかし理解はしても、てんちゃんは芸人さんたちに厳しく接することはない。

ムチとアメという言葉がありますが、藤吉くんがムチで自分はアメ。てんちゃんは自分の立ち位置をそんな風にとらえていたのでしょうか。

ところがてんちゃんはついにムチになる。そして藤吉くんの考えによれば、ムチこそが興行師の仕事。

てんちゃんが初めて見せたムチの表情。次週からの「女興行師てん」の活躍が楽しみでなりません。次週以降も、てんちゃんがムチの顔を見せてくれますように。

リリコちゃんと四郎さんの本心

リリコちゃんと四郎さんの本心を、てんちゃんが見事なまでに言い当ててくれました!

「あんたら似た者同士や!本当はお互いのことを認め合っている」

リリコちゃんは四郎さんのことを口を極めて罵倒し、ドシローと言ってイジリ倒していましたが、その毒舌の合間々々に、四郎さんの才能を認める言葉を口にしていました。

一方の四郎さん。

四郎さんも、リリコちゃんの才能の豊かさに驚いている本心を今回になって初めて打ち明けました。

楽譜が読めないにも関わらず自分よりも音楽の才能があると。

ケンカばかり繰り返しているけれど、本当はお互いの才能を認め合い、敬意すら抱いているらしいリリコちゃんと四郎さん。

その敬意が邪魔をしてお互いに素直になれないのかもしれません。

しかし素直になれないからこそ、本心と口をついて出てくる毒舌とのギャップに困惑している様子のリリコちゃんと四郎さんの二人がたまらなく愛おしい。

二人がお互いに認め合い、心をかよい合わせるとき。思いっきり泣かされるような気すらしてきました。

リリコちゃんと四郎さんの二人から、もう目が離せません。

焦るキーちゃんの姿はフラグ?

リリコちゃんと四郎さんの漫才の場面。緊張のあまりシドロモドロになってしまう四郎さんを巧みにフォローして笑いをとるリリコちゃんの見事なこと。

観客も北村笑店の面々も新コンビの芸を心から笑っていました。

そんな中、たった一人、素直に笑えない人物がいました。キーちゃんです。相方のアサリも観客と一緒に笑っている中、キーちゃんだけは顔を引きつらせている。

キーちゃん、ミスリリコ・アンド・シローの秘めた実力を見抜いた模様。

この二人は近いうちに自分たちの脅威になるかも。キーちゃんはそう感じたのでしょう、ほぼ間違いなく。

その日の夜。北村笑店の面々がリリコちゃんと四郎さんの漫才が面白かったとたたえた時にも、キーちゃんだけはダンマリを決め込んでいました。

キーちゃん、相当焦ってますね。

そしてこのキーちゃんの焦りが、ミスリリコ・アンド・シローの大ブレイクのフラグだったのかなと思います。

第18週「女興行師てん」感想

昔の人はよく試練が人を鍛えると言いましたが、まさにリリコちゃんと四郎さんの不仲という試練がてんちゃんを鍛え上げ、てんちゃんを「女興行師てん」に育てあげました。

藤吉くんが亡くなってから四年。

てんちゃんは、自分が藤吉くんの代わりのお飾り社長に過ぎないと思っていました。

そして風太くんも、てんちゃんはツナギにすぎない。隼也くんが北村笑店の社長に就任するまでのツナギにすぎないと考えていました。

(ツナギ=山芋。トキちゃんのツッコミは吹きました)

そんな微妙な立ち位置に、居心地の悪さを感じているてんちゃんの気持ちを見抜いた伊能さま、今週もさすがの洞察力でした。

伊能さまに背中を押される形で一歩を踏み出したてんちゃんの女興行師への道のり。

そして、今週の最後に初めて見せた女興行師としての厳しい顔。

前作『ひよっこ』のヒロインは普通の女の子。前々作『べっぴんさん』のヒロインは、登場人物たちの中で最も無口な女性。

例外的な朝ドラヒロインが二作続きましたが、ようやく朝ドラヒロインらしいヒロインが帰ってきました。

次週からは朝ドラらしい朝ドラの展開となりそうですね。

というわけで、今週も当ブログにおつきあいいただきましてありがとうございました。

どうぞ、良い週末をお過ごしください。

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コメント

  1. あみ より:

    藤吉さんの姿を見ることができてとても嬉しいです。ついこの前、松坂桃李さん本人がラジオで、まだ撮影中だと明かしたという記事を読みましたので、きっとまた出てくれますよね!死んだ登場人物が簡単に出てくるのって、最近の朝ドラに多いですが、他のドラマにはない朝ドラならではのファンサービスだと思うし、私は歓迎します。次の藤吉さんの登場が楽しみです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      藤吉くん、まだ出てきますか!それは僕も嬉しいです。仏壇の遺影が画面に映るたびに寂しさを感じてました。

  2. 朝ドラ大好き より:

    初めてメッセージします。実はかなり前から朝蔵さんのサイトを見てたのですが。
    史実はよく知らないのですが今回のミスリリコ・アンド・シローの漫才。現在おられるだいすけ花子の夫婦万才みたいでなんだかほっこりしました。男性がしっかり喋らずに女性が捲し立てるように話していくスタイル。良かったです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      初コメントありがとうございます!

      だいすけ花子、早速Youtubeで観てみました。本当にそのまんまミスリリコ・アンド・シローですね!ビックリ&大笑いです。

  3. ひるたま より:

    続きです。
    今日放送された『土曜スタジオパークIN大阪』のゲストが葵わかなさん&徳永えりさんでした。お2人とも、成田山不動尊で行われた恒例の豆まき(毎年朝ドラのヒロインが招かれるのが‘お約束’ですね^^)に出席された後に出演された様子でした。
    今日も朝ドラ関連のお話が多数聞けましたが、「僕の事をこんなに生かしてくれる人はいない」濱田岳さんが徳永えりさんに関してこう仰っていたとの事(葵わかなさんによる証言)…‘女優 徳永えり’に対する濱田さんからの最大級の賛辞ではなかろうかと、個人的に思わずにはいられません。
    恥ずかしながら個人的には徳永えりさんを今作で初めて知りましたが(朝ドラでは既に『梅ちゃん先生』『あまちゃん』に出演されていたのですね…大阪局制作の朝ドラは今作が初めてでいらっしゃるようですが)、将来が楽しみな女優さんですね。
    なお徳永さんは昭和63年生まれとの事で…今作でも松坂桃李さん・大野拓朗さんそして濱田岳さんが徳永さんと同じ昭和63年生まれですね。そして余談ながら、前作『ひよっこ』に出演されていた有村架純さんや松本穂香さんと同じ事務所に所属されていらっしゃるとの事。(^^)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      徳永えりさん、彼女の『梅ちゃん先生』の仕事は素晴らしかったですよ。いまだに忘れられません。

  4. ひるたま より:

    てんちゃんが「マンマン」でリリコ&四郎の目の前で見せた本気のテーブル叩き…あの場面を見ながら、かつて藤吉くんがブチ切れて「万々亭」のテーブルを叩いて芸人さん達を一喝した場面を思い出しました。あの場面に対応して、今回の演出もなされたのでしょうか?(^^)

    漫才大会で優勝し、賞金目録を得意気にかざして喜色満面のアサリに対し、何故か浮かぬ顔のキース…個人的にずっと引っ掛かっていましたが…朝蔵さんのレビューを拝読して納得です。
    キースのモデルとなった横山エンタツさんの弟子の1人が故:横山ノックさん(かつて大阪府知事も務められましたね)、そしてノックさんの弟子が‘やっさん’こと故:横山やすしさん…つまり、やすしさんはエンタツさんの孫弟子に当たる訳ですね。

    ところで、今日のミスリリコ アンド シローの漫才…現在も第一線で活躍されている宮川大助・花子夫妻を彷彿とさせるものを感じました。演出スタッフが大助さん&花子さんコンビの漫才からもヒントを得たのかもしれませんね。
    そして…「リリコちゃん」=広瀬アリスさんは本当に華のある女優さんだな~と、今日は特に感じました。衣装がさほど変わらない(現在も‘始末’を実践しているのでしょう)ヒロインのてんちゃんに対し、芸人→娘義太夫→映画女優→そして漫才師と芸の第一線を常に行くリリコちゃん、衣装もバラエティに富んでいますね…しかも何を着ても映える。(^^)

    なお余談ながら…来年前期の朝ドラではアリスさんの妹さんである広瀬すずさんがヒロインを演じられるのですよね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      > 広瀬すずさんがヒロイン

      広瀬すずちゃんの主演映画『チア☆ダン』を観て、彼女の華に圧倒されました。是非、彼女が主演の朝ドラを観てみたいものだと思っていたら、まさかの実現。楽しみなんです。

  5. clara* より:

    社長に成長して立派になってからも、いつまでもナイーブさの残る藤吉くんのファンでした。
    先週の今頃は藤吉ロスで、もう『わろてんか』の視聴も止めようかと考えていた。
    でも皮肉なことに、藤吉亡き後からが、本当の『わろてんか』の始まりなのかと感じてしまいました。

    今週から、笑いの神様は、女神さまたちの活躍が始まりましたね。
    今日のリリコちゃんのしゃべくり漫才も、最高だったな(*μ_μ)♪

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      藤吉くんの撮影はまだ終わっていないようなので、これからもてんちゃんの夢の中で登場してくれるかも知れませんよ。

  6. よるは去った より:

    リリコ「いやいや、そんなこと・・・・・ありますわ。」ミス・ワカナ師がよく発していたセリフだそうですね。リリコ「こんな伸びるし・・・・・・。」ワカナ師が一郎師の顔を弄っているすがたもに舞台写真で残っているようです。次週予告に、てん「四郎さん高座で喋るのやめはったらどうですか?」 あのコンビはこのスタイルが基本だったのかな?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      リリコちゃんの漫才、おみごとでした。本気で笑わせてもらいました。あの漫才、そこまで史実に忠実だったんですね!