笑いの慰問団の派遣要請 / わろてんか 第128話

2018年3月5日(月)第23週「わろてんか隊がゆく」

あらすじ

てんに勘当された隼也が、つばきとともに北村家から出て行って数年が経った昭和14年(1939年)。その頃、川崎の工場で働く隼也は、つばきとの間に生また長男・藤一郎との家族三人の暮らしぶりを伝える手紙を、風太に送り続けていました。

差出人の名は書かれていないその手紙を、風太はてんの前で声をあげて読み上げました。てんはそれに気づかないふりをしながら、隼也の様子、そして生まれたばかりの孫の藤一郎の様子が気になってしかたがありません。

その頃、中国大陸で勃発した戦争は日に日に拡大。そんな時勢のもと、北村笑店や伊能商会は国策にそった演芸や映画の制作を、軍から強く要請されるようになっていました。そしてそのことに伊能は不満をいだいていました。

そんな中、北村笑店の芸人たちを慰問団として戦地に派遣してほしいという依頼が、てんに持ちかけられました。てんが戸惑うその一方で風太は乗り気でした。風太は自分が率先して戦地に行くつもりでしたが、トキは不安を募らせるのでした。

<<前回127話 | 次回129話>>

Sponsored Link

予習レビュー

前週、つばきちゃんが親の決めた結婚を拒否し家出。

そのつばきちゃんを守るために、てんちゃんに勘当されながらも隼也くんが北村家を飛び出したのが昭和10年(1935年秋)。

あれから四年前後が経過した頃から今週の物語がはじまります。

北村笑店の後継ぎとして期待されていた隼也くんでしたが、てんちゃんに勘当されてしまい、一家を支えるために今では神奈川県川崎市で工場勤務。

一家とは駆け落ち結婚したつばきちゃん。そしてつばきちゃんとの間に生まれた子供。てんちゃんの孫です。

上のような状況の変化はありましたが、勘当された隼也くんはせっせとてんちゃんに手紙を書き続けています。

ただし、てんちゃんに直接宛てて手紙を書いているわけではなく、宛先は風太くん。

その手紙のことを見て見ぬふりを決め込むてんちゃんに、その手紙の内容を読み聞かせるのが風太くんの役割です。

京都の藤岡屋時代、藤吉くんからの手紙を、儀兵衛お父はんの目を盗んでてんちゃんに渡し続けていた頃の「伝書鳩風太くん」の復活です。

そんな中、今週のお題でもある笑いの慰問団「わろてんか隊」のエピソードのスタートです。

感想

てんちゃんと隼也くん、愛すべき親子

てんちゃんと隼也くんの親子の関係は大丈夫。間違いなく修復される、仲直りできる。そんな確信を持つことできました。

隼也くんは今でも心の底からお母ちゃんのことが大好きです。

そして孫の顔を見せたい。藤一郎くんの顔をお母ちゃんに見せてあげたい。お母ちゃんの喜ぶ顔を見たい。隼也くんの今の気持ち、手紙を通して丸見えです。

でも、隼也くんはお母ちゃんのことが大好きだからこそ、お母ちゃんの性格をよ〜く理解しています。手紙を出しても読まないだろうことをわかっています。さすがです。

そこで一計を案じた隼也くんが打って出たのはおっちゃんとおばちゃん、すなわち風太くんとトキちゃんに宛てて手紙を出すこと。

しかもその手紙には自分の名前を一切入れないこと。

隼也くん、ここまでしたたかな男だったとは(笑)。

その隼也くんの言葉にはなっていないメッセージを暗黙のうちに受け取る風太くんもまたしたたかです。

隼也くんの父親代わりを名乗るだけのことはあります。隼也くんのことをとってもよくわかっています。

風太くんはまた、てんちゃんのこともよくわかっています。

差出人不明の手紙として読めば、てんちゃんも聞くことを拒まないだろうこと。拒むどころか知らん顔しながら、心の中では真剣に耳を傾けてくるだろうことを。

てんちゃんの性格を熟知した隼也くんと風太くんの間の、息の合った名無しの手紙での意思の疎通。その気づかいの優しさに朝からほっこりさせてもらいました。

そして、そんな隼也くんと風太くんのしたたかな作戦に、簡単に乗せられてしまうてんちゃんの天然な性格がまた可愛い。

特に可愛かったのは、仏壇に残された手紙を、藤吉くんにいちいち言い訳しながらこっそりと読むところです。この場面のてんちゃん、本当にかいらしかった。

さて、隼也くんはお母ちゃんに確実に届くように練りに練った作戦で、てんちゃんに手紙を書きました。近況を知らせました。

一方のてんちゃんも、知らん顔をしながらも、その知らん顔が芝居なのが見え見え。しかも、我慢できずにこっそりと手紙を読んでしまう。

てんちゃんと隼也くんは、置かれた状況から勘当し、勘当される結果にはなってしまいました。

しかしこの愛すべき親子の心と心の間には確執は一切ありません。

前週の最後に登場した藤吉くんの幽霊がてんちゃんに告げたように、てんちゃんと隼也くんは間違いなく笑って再会することができる。

そう確信できた、差出人不明の手紙エピソードでした。

追伸:孫の名前が藤吉くんの本名・藤吉郎に由来する藤一郎。この命名、てんちゃんはどれだけ嬉しかったことか。

孫に「藤一郎」と命名したことをはじめて知らされた瞬間のてんちゃんの表情。見てみたかったです。

北村笑店と伊能商会の明と暗

前々週、前週と、リリコちゃんと四郎さんの恋。隼也くんとつばきちゃんの恋。二つの恋の物語が同時に進行しなが描かれ、二週間をかけて回収されました。

今週と来週も、二つの物語が同時に進行し二週間かけて回収される見通しです。

その二つの物語のフラグが今回、一気に立ちました。その二本のフラグを立てたのが陸軍少佐の佐藤氏です。

お国のためになる演目・映画を制作してほしい。そう言って佐藤少佐が北村笑店と伊能商会に協力を要請。

困難な時代の制約の中で、この協力要請が北村笑店には明となり、伊能商会には暗となる。そんな明暗を対比する物語がこれから二週にわたって描かれます。

ついにややこしい時代に入ってしまいましたね。

<<前回127話 | 次回129話>>

Sponsored Link
Sponsored Link

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. こひた より:

    いよいよ戦争に突入ですかε=(・д・`*)ハァ…

    朝から(私は夜ですが(^^;)重く辛い展開だけはご勘弁願いたいなぁ。
    果たしてどういうストーリーが待っているのか。

    期待と不安。

  2. 夕顔 より:

    『伊能商会には暗となる』
    何だろう??
    そう言えば、栞さんのもう一人のモデルが、政治家の辻阪信次郎さんとも言われてましたね。
    その事が浮かんできて、急に心配になっちゃった(・・;)

    でも、そうなったら、、、
    『べっぴんさん』に出てきた「あの大急さん」や、宝塚歌劇は誰が創設するんだろう?

    終戦後に隼也くんが大阪に戻って、栞さんの夢を継ぐ・・というのも考えられる。
    だとすると、隼也くんは途中から史実のモデルが、小林一三さんにシフトするのかしら?

    今日は雨だからダメだな。。。思考がネガティブになってしまう(。-人-。)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      暗転するのはこれから始まる困難な時代。暗転するタイミングがてんちゃんよりも早いと言ったほうが適当かもしれません。