笑いの慰問団の準備進む / わろてんか 第129話

2018年3月6日(火)第23週「わろてんか隊がゆく」

あらすじ

芸人たちを笑いの慰問団として戦地に派遣してほしい。そのような要請が北村笑店に舞い込んだものの、てんは大切な芸人たちを戦地での危険にさらすことを恐れ、慰問団の派遣に反対でした。しかし、風太や芸人たちの考えは逆でした。

これからの北村笑店の発展を考えたら、国の意向に沿うべきだ。そう主張する風太は、慰問団を派遣する準備に取り掛かります。東京に行っていたキースを大阪に呼び戻すとキース・アサリを再結成。万丈目と歌子の夫婦漫才コンビも復活させました。

慰問団の結成に風太が前のめりになる一方で、てんはどうしても乗り気にはなりませんでした。戦地にいる兵隊に笑ってもらえるのなら慰問団を派遣すべき。てんはそう自分に言い聞かせることで、ようやく自分を納得させました。

ほどなくして笑いの慰問団は「わろてんか隊」と名付けられました。そして迎えたわろてんか隊の出陣式。風太はキース・アサリや万丈目夫婦などの芸人たちを率い、戦地に向かって旅立つのでした。

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予習レビュー

『わろてんか』の放送も最終月の3月に入り、ついに戦争の時代に突入。

大阪に呼び戻されたキーちゃんがアサリとの名コンビを再結成。

万丈目はんも歌子さんとの往年の夫婦漫才コンビを復活するなど、今回のドラマの中で芸人たちの間で起こる新しい出来事そのものは嬉しいかぎりです。

しかし、それら新しい出来事のその向こうで待っていることを考えると、慰問団の派遣にひとり反対していたてんちゃん同様に心配です。

ところで、史実では吉本興業は大切な芸人さんたちを多数、戦争で失っています。

僕はそのことが『わろてんか』が始まる前から心配でした。

このブログをはじめて以来、『ごちそうさん』や『マッサン』などのドラマの中で、主要キャラクターが戦死したり傷ついたりしましたから。

これ以降、ネタバレが含まれます。ご注意ください。

『わろてんか』のドラマの中で、終戦の年・昭和20年を迎えるのは最終週です。

そして、最終週・最終回を迎えるまでの間に、主要キャラの悲劇は・・・・

描かれないようです。

また、笑いの慰問団。今週のサブタイトルにもなっている「わろてんか隊」が派遣される先は中国大陸。

その派遣先で、リリコちゃんと四郎さんが再登場という嬉しい展開もあるようです。

もちろん、嬉しい場面ばかりではないかと思いますが・・・

感想

「褒められたことのないわてら」

笑いの慰問団「わろてんか隊」の戦地への派遣に対して懐疑的なてんちゃんやトキちゃん。その一方で妙に前のめりになる風太くんの気持ちを想像してみました。

想像というより妄想に近いものですが、おつきあいください。

風太くんがここまで前のめりになるのは、芸人さんたちが「わろてんか隊」への参加に乗り気になっているのと似たような気持ちかなと思います。

芸人さんたちの気持ちは万丈目はんが今回のドラマの中で代弁してくれました。

「褒められたことのないわてらに、お国のために行ってくれと頼んできた」

この万丈目はんの言葉の「褒められたことのないわてら」。風太くんも似たような気持ちを抱いたのかもしれません。

そのように考えた理由は前週の『わろてんか』の中にあります。

隼也くんとつばきちゃん騒動の中、つばきちゃんのお父上が北村笑店にとった態度。それが風太くんも「褒められたことのないわてら」と考えた理由です。

北村笑店はそれなりに大きな会社です。そして何よりも、大阪の演芸界の中ではナンバーワン企業です。「褒められて」もいいような立派な会社です。

しかし、つばきちゃんのお父上にはずいぶんと見下されていました。

見下された上に取引停止をほのめかされ、恫喝めいた言葉すら投げかけられていました。

しかも、てんちゃんは隼也くんを心を鬼にして勘当したにもかかわらず、風太くんが一方的に土下座して詫びることしかできません。

つばきちゃんのお父上からは、こちらも迷惑をかけた。頭を上げてほしい。そんな言葉の一つも出てきませんでした。

この出来事は風太くんにとってはかなりの屈辱ではなかったかと思います。

北村笑店がいっぱしの会社にまでなっているにもかかわらず、銀行からあそこまで見下されるなんて。

この時の悔しさが風太くんの気持ちの中に今でも残っており、その悔しさが風太くんを前のめりさせたのかな、という気がしています。

見下されたときの悔しい思いを今も胸に秘めている風太くんからすれば、芸人さんと同じように「お国のために行ってくれと頼んできた」ら、嬉しくないわけがありません。

「褒められたことのない」風太くんが前のめりになるのも当然です。

また、風太くんは何よりも芸人さん思いです。

「褒められたことのない」芸人さんたちが「お国のために行ってくれと頼んできた」事を意気に感じていることを大切にしてあげたい。

そんな気持ちも風太くんにはあるのかもしれません。

リアル「褒められたことのないわてら」

ドラマの中では、お笑いを見下されがちな芸人さんたちの悔しさを万丈目はんが代弁していました。

しかし、リアルのてんちゃんの実在モデルもまた、同じ悔しさをかみしめていたようです。

その悔しさにリベンジしたと言われる行動の一つが通天閣の買収。

『わろてんか』が始まる前に吉本興業の史実を調べる中、あの通天閣は一時は吉本興業の傘下に収まっていたことをはじめて知りました。

この通天閣の買収。

吉本興業がいっぱしの会社になったにもかかわらず、社会から見下されていることへのリアルてんちゃんの悔しさが、通天閣の買収につながったのではないかとも言われています。

以下、ちょっとだけネタバレです。

通天閣の買収も『わろてんか』に出てくるようです。そして、この案件に前のめりになるのもやはり風太くんです。

リアルてんちゃんが抱いていた、自社が社会的な地位を得られない悔しさ。その気持ちを、ドラマの中では風太くんに反映させているのかもしれません。

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コメント

  1. ひるたま より:

    この回からキースが再登場。
    そのキースを見ながら…あの‘電髪’=パーマ機騒動の回収劇(隼也くんが詐欺被害に遭ったエピソード)の時にキースが居合わせて居なかった事がやや残念だな~と思いました。パーマ機騒動の当事者の1人であったキース…「マンマン」で過去の幟等に混ざってパーマ機のチラシが出て来た時の彼の反応が見てみたかったな~と、悪戯心が私の心の中でムクムク…f^^;。実際にはキース役の大野拓朗さんのスケジュール上(他の仕事が入っていたようです)の都合だったようですが。
    そしてあのパーマ機騒動と共に思い出したのが、当時ほんの数秒程度だけ画面に映った「金髪おてんちゃん」…出来ればこちらももう一度見せて欲しかったですね。今思い返すと金髪姿のてんちゃんが何とも可愛らしかった…(^^;)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      『わろてんか』の最初期から登場していた残念なキャラたちの中で、キーちゃんが一番成長しましたね。藤吉くんを食ってしまうくらいの成長ぶり、大化けぶりです。

  2. 夕顔 より:

    本来「大衆のための娯楽」だけど、
    「兵隊さんに喜んでもらうこと」が、延いては「軍やお国のためになる」。
    でも、「愛する者を危険な目に遭わせたくない」のも本音。

    うーん、色んな思いが絡まって、何が正しいのかの判断基準も分からなくなってきた(>_<)
    複雑な時代ですね。。。
    『わろてんか』だけど、昨日の放送から、ちょっと暗い気持ちになってしまってる。

    だから、唯一、飛鳥ちゃんの存在に癒されてます(*≧∀≦*)カワイイ~♪

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      再放送の『花子とアン』もつらい時代なので、本当に朝から暗い気持ちになってしまいます。

  3. いよいよ戦時下に突入、北村笑店、伊能商会大変な時代になって来ました!残された時間でどの様に完結して行くのか?通天閣買収も盛り込んで行くんですね!益々目が離せません!

  4. さや より:

    通天閣買収話、出てくるんですね(^^) 随分前に、「トリビアの泉」に出てきて知りました(笑) あの頃の通天閣は、エッフェル塔と凱旋門をミックスした形をしていたそうです(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      旧通天閣、『マッサン』にも出てましたね。そして『ごちそうさん』でもその名前が繰り返し繰り返し・・・

  5. りんりん より:

    いつも楽しく拝読させて戴いております。
    細かいことで申し訳ありませんが、粋に感じてはまずいでしょう。意気だと思いますが。。。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      ご指摘ありがとうございます。誤変換にまったく気づいてませんでした。