上海での芸人たちの願い / わろてんか 第132話

2018年3月9日(金)第23週「わろてんか隊がゆく」

あらすじ

これまで日本国内で多くの観客たちに見せてきたのと同じ、本物の笑いを戦地に向かう兵隊たちに届けたい。それが、上海の地で様々な制約を受けながら漫才を披露する芸人たちの願いでした。

芸人たちの真剣な願いを知った風太は、普段と同じ舞台衣装で漫才を披露する許可を阿久津少佐に願い出ました。阿久津少佐は風太の頼みを一蹴。しかし、本物の笑いを兵隊に届けたいと真剣に願う風太は、阿久津少佐に食い下がりました。

同じころ日本では、楓が悩んでいました。軍からの注文を受けた漫才に取り組んでいたものの、軍から求められていた忠義や孝行の要素を入れることができずにいたのです。そんな楓の姿を見たてんは、楓の書きたいように書くことをすすめ、苦しむ楓を励ますのでした。

一方、上海では風太の願いが聞き入れられ、芸人たちはいつもの衣装で高座に立つことができました。高座は盛況のうちに終わり、阿久津少佐は感謝の気持ちを芸人たちに伝えました。その一ヶ月後「わろてんか隊」は無事に日本に帰国するのでした。

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予習レビュー

時局がら、わろてんか隊に加わった芸人さんたちは、国民服かまたは軍服を着用して漫才の高座に立つのでしょうか。

キースなどはしゃべくりだけで客を笑わせようと、国民服(?)を着てしゃべくりだけで笑いを取ることに挑戦。

しかし、さすがにそんな格好では芸人さんたちは自分の世界観をあらわすことは出来ない。

そんな芸人さんたちの気持ちを察する風太くんが、またしても男前の姿を見せてくれるようです。

前回、ミスリリコ・アンド・シローが、わろてんか隊の世話役である阿久津少佐の許可を取らない漫才を披露。

そのことの監督責任を問われた風太くんは、阿久津少佐から厳しく叱責された直後にもかかわらず、その阿久津少佐に直談判。

芸人たちの思い通りにやらせて欲しいと願いでる風太くん、どんな男前な姿を見せてくれることになるのでしょうか。

そんな中での、リリコちゃんと四郎さんの帰国が決定。

二人が上海に旅立ったときは、これでドラマから引退するのかと心配もしたものですが、あっという間に復帰しました。

ちなみにミスリリコ・アンド・シローは最終週まで出番が用意されているようです。

感想

前回の最後に描かれた風太くんの命がけの決意。その決意が実を結ばせることができた、とっても痛快な回でした。

それにしても風太くんの影響力と言ったら・・・

風太くんの影響力:万丈目はんの場合

万丈目はんが「命がけの漫才をつくる」と言い、その万丈目はんの姿を歌子さんが「かっこいい」と言う。

歌子さんが惚れなおした万丈目はん。その万丈目はんに「命がけの漫才」を目指させたのは他でもない風太くんです。風太くんの決意です。

芸人さんたちが兵隊さんから預かった手紙を、風太くんが日本に持ち帰ると宣言したとき、真っ先に反応したのはたしか万丈目はんだったはずです。

風太くんの命がけの決意が万丈目はんの心を動かし、万丈目はんの本気にスイッチが入りました。

そして、万丈目はんの本気スイッチに歌子さんが反応する。

歌子さんが「かっこいい」と言った相手は万丈目はんですが、万丈目はんのその先にいるは風太くんです。

風太くんの影響力、たいしたものです。

風太くんの影響力:キースちゃんの場合

風太くんの影響力はキースちゃんとアサリにも及びました。

とりわけ、目指すべき目標が見つかると一心不乱にその目標にだけ集中して突っ走ることができるキーちゃんの何かに夢中になる姿。

久しぶりに見ることができた、僕の大好きな突っ走るキーちゃんの姿も、風太くんからの影響があってのことに間違いありません。

風太くんの命がけの決意が、キーちゃんを突き動かしたのでしょう。

アサリがへたっても、自分は頭と口で笑わせたると啖呵を切るキーちゃん。前方の一点だけを見つめるキーちゃんの姿を久しぶりに見ることができて朝から感激でした。

しかし、キーちゃんの突っ走る姿を見て一番よろこんでいるのは、やっぱりアサリをおいて他にはいないかと。

キーちゃんに頼もしさを感じているようなアサリの眼差しも強く印象に残りました。

風太くんの影響力:リリコちゃんの場合

久しぶりにストイックなリリコちゃんの姿を見たような気がしました。そして懐かしい「ドシロー」の呼び名も復活しました。

普段は夫婦でも、高座に上がったらミスリリコとドシローだと言い切るリリコちゃん。

リリコちゃんに、プロフェッショナルの心意気をよみがえらせたのもまた風太くんの命がけの覚悟です。

さて、リリコちゃんから久しぶりに「ドシロー」と呼ばれてしまった四郎さんですが、かつての輝きを取り戻したリリコちゃんを見つめる四郎さんの表情はやさしい。

感無量の表情と言ってもいいレベルでした。

高座に上がったらミスリリコとドシローではありますが、やっぱりこの二人は仲の良い夫婦ですね。

風太くんの影響力:阿久津少佐の場合

往々にして、ドラマや映画の中で描かれる軍人さん。特に、組織の中で立場のある軍人さんというのは、ただただ感じの悪い人物として描かれることが少なくありません。

薄っぺらでリアルさ皆無の正義の味方と同じレベルで、薄っぺらでリアルさ皆無の悪人。

『わろてんか』に今週から登場した阿久津少佐もそんな一人でした・・・昨日までは。

リリコちゃんの名古屋弁に反応する阿久津少佐。いつも仏頂面のこの方にも、大事な家族がいて故郷がある。

阿久津少佐のリアルな素顔。

これを引き出したのもやっぱり風太くんの本気。風太くんの影響力です。

風太くん、ここしばらく主役食ってますね。風太くんが主役ではないかと錯覚してしまうレベルです。

そして、風太くんへの影響力:兵隊さんの場合

様々な人たちに影響力を行使する風太くん。その風太くんを動かしたのは、兵隊さんたちの笑いと涙でした。

今回の若い兵隊さんたちの泣いたり笑ったりの表情に、涙腺を思いっきり攻撃されました。

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コメント

  1. たいとうみほ より:

    きっと亀さんが言っていた
    「芸人のままだったらいい噺家になってたはず」の軍人さんって
    阿久津少佐に違いない!?と期待していたので
    今日思いっきりズッコケました。
    しかし少佐も決して血も涙もない御仁じゃないのがわかりました。
    むしろ心根の暖かい人だからこそ非常時には
    自分の甘さを殺さなきゃと必死になって
    冷徹非情を貫こうとするのかもしれません。
    そうしないとご時世の期待する人物になれないからと。
    戦争の本当の怖さは現場の殺し合い以上に
    人1人1人が持っている優しさや温かさを
    殺すことを強いられる点ではないのかと思えてなりません。
    心の温かい人ほど戦争が終わって真っ先に
    その事に傷つくことになるのですから。
    「とと姉ちゃん」なら花山さん
    「花子とアン」なら宇田川センセのように。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      阿久津少佐は、あるいは若い兵隊さんたちを預かった責任を感じていたのかもしれませんね。兵隊さんたちが下手に里心を持って気が緩んでしまっては、命に関わることになる。一人でも多く生きて本国に返してあげたい。そんな親心を感じました。

  2. 夕顔 より:

    上海での慰問の最後の最後、初めて阿久津少佐の人間らしい表情を拝見できて良かった。

    もう一つ良かったことは、四郎さんが本当の居場所に気付いたことです。
    四郎さんを支えるために、「地の果てまで付いていく」と言ったリリコちゃんも可愛いけれど、、、
    私個人的には、「自由に振る舞うリリコちゃんを、アコーディオンで伴奏するドシローさん」
    この立ち位置の方が好きだから(*´∇`*)

    全ては風太くんの「全責任を自分が命懸けで負う」覚悟ができたことから、端を発したんですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      > 四郎さんが本当の居場所

      夢は破れたけれど、自分と自分の大事な人が一番しあわせになれる立ち位置を知る。なるほど、深い洞察ですね!