わろてんか隊の面々帰国 / わろてんか 第133話

2018年3月10日(土)第23週「わろてんか隊がゆく」

あらすじ

風太率いる「わろてんか隊」は、現地で加わったリリコと四郎ともども無事に帰国し、面々のことをずっと心配していたてんやトキを心から安心させました。帰国するとただちに、リリコはある女性のもとに足を運びました。

リリコは上海で自分の芸を見に来た兵隊から、恋人に宛てた手紙を渡してほしいと託されていたのです。しかし、リリコがその女性を訪ねたとき、すでにその兵隊の戦死を知らせる通知がその女性に届いていました。

そんな中、北村笑店は第二次わろてんか隊の派遣を求められました。しかし、てんは再度の派遣を引き受けかねていました。リリコが上海で知り合った兵隊が戦死したという現実を目の当たりにして、てんは芸人たちを危険な目にさらすことができなかったのです。

しかし、風太らの考えはてんとは異なりました。これから戦場に向かう兵隊たちに笑いを届ける経験をしてきた風太や芸人たちは、兵隊を笑わせることに意義を見出していたのです。風太たちに背中を押され、てんはついに第二次わろてんか隊の派遣を決めるのでした。

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予習レビュー

今週からついに戦争の時代に突入しましたが、ドラマの中に「戦死」の二文字が登場したのは今回がはじめてのことになるかも知れません。

上海で「わろてんか隊」に合流したリリコちゃんは、自分の芸を見に来てくれた兵隊さんたちから手紙を預かりました。

その手紙は、日本でその兵隊さんの帰りを待っている恋人への手紙です。

リリコちゃんはその手紙をこころよく預かり(本当はルール違反ですが、それを承知で)、預かった手紙を帰国するや、すぐにその女性のもとへ。

ところがすでに、その兵隊さんは・・・

そんな展開の中で初登場する「戦死」の二文字です。

今週のドラマの中では、戦地での高座、舞台衣装を自由に選べなくなるなど、時代の空気の変化が描かれました。

しかし最後の最後、土曜日の回についに「戦死」の二文字が登場することで、次週以降に困難な時代が描かれることの大きなフラグが立ちました。

わろてんか隊の派遣を通して、キーちゃんとアサリの往年の名コンビの再結成や、ミスリリコ・アンド・シローの復活などうれしい出来事も描かれました。

しかし、それらのうれしい出来事を心から素直に喜ぶことができない。いよいよそんな時代に入ってゆきます。

そして『わろてんか』も残りわずか3週。

そろそろカウントダウンが始まります。

感想

前々回の風太くんの命がけの決断が芸人さんたちに大きな影響力を及ぼしましたが、今回もまた風太くんのひとり勝ちみたいな回になるのかなと思っていたら・・・

最後の最後にてんちゃんがまさかの逆転です。

「これは行ったもんにしかわからん」

あの伊能さまでさえもが、風太くんが口にした言葉の重みの前で小さく見えてしまうほどでした。

伊能さまを小さく見せてしまうほどの風太くんが口にした言葉とはこれです。

「これは行ったもんにしかわからん」

風太くんが言う「行ったもんにしかわからん」こととは、兵隊さんに笑いを届けることの価値を言うのでしょう。

この価値を、伊能さまは気づいていません。てんちゃんも、気づいてはいませんでした。

しかし、てんちゃんは亡き新一くんが遺した言葉を思い出すことで、風太くんの言う「行ったもんにしかわからん」に気がつきました。

生前の新一くんは言いました。

「人間とは戦争までするアホな生き物。そやからこそ笑いが必要」だと。

そして、その言葉をてんちゃんは思い出しました。風太くんと二人きりで藤吉くんの仏壇の前にいるときに。

毎週土曜日の回の恒例となった藤吉くんの幽霊もまた言いました。

「亡くなった兵隊さんもわろてくださったんやろ。行った甲斐があった。胸をはっていいことやと思う」

そしてついにてんちゃんは決断を下す。風太くんの小さな覚悟が、北村笑店の社運を賭けるようなてんちゃんの大きな決断につながりました。

「北村は笑いの会社です。うちらが笑いを忘れてはあかん、そう思ってます」

ところでBSで再放送中の『花子とアン』も、今は戦時下の困難な時代に入り、登場人物たちがもがき苦しむさまが描かれています。

『わろてんか』も同じような暗い時代にいよいよ本格的に入ってきました。

しかし、そんな時代を嘆くのではなく、困難な時代だからこそ自分たちの役割があると信じて、前を向き続けるてんちゃんがまぶしい。

しかも、てんちゃんが模索する困難な時代の中での自分たちの役割とは、キーちゃんの言葉を借りるならば「お国のため会社のためでなく、自分らのため」です。

困難な時代を生き抜く朝ドラ・ヒロインの中でも、てんちゃんは最もタフなヒロインかもしれない。そう思わされた回でした。

第23週「わろてんか隊がゆく」感想

「わろてんか隊」の戦地への派遣依頼。派遣の決定。リリコちゃんと四郎さんの合流。そして「わろてんか隊」の帰国。

これらのエピソードを通して、キャラクターたちそれぞれの心の移り変わりが丁寧に描かれる一週間でした。

風太くんが「わろてんか隊」の派遣を決意したそもそもの動機は、北村笑店の今後の発展のためでした。

お国のために尽くせば会社のためになるという打算が多少なりとも働いていました。

だから、上海での風太くんも軍部の意向に沿うことがもっとも大事なことでした。

そこにリリコちゃんと四郎さんの合流です。

「わろてんか隊」に合流することになった四郎さんは、寄席に集まってくる兵隊さんたちの気持ちを誰よりもよく理解していました。

その四郎さんの兵隊さんへの同情が、リリコちゃん、そしてキース・アサリは万丈目夫婦の心を動かし、ついに風太くんの気持ちを変えてしまいました。

風太くんの変わった後の気持ちをもっともよくあらわしているのが、帰国後の風太くんが伊能さまに言った次のセリフです。

「これは行ったもんにしかわからん」

そして、この風太くんの気持ちはてんちゃんにもしっかりと伝わり、てんちゃんは北村笑店の歩むべき道がどこにあるのかを確信しました。

とっても見応えのある一週間でした。

さて「半分、青い。」の主題歌が、星野源さんの新曲「アイデア」に決定したことが報じらました。

次作朝ドラの主題歌のニュースはまた、放送中の朝ドラの結末が近づいていることを告げる知らせでもあります。

『わろてんか』も残すところ三週間。最後まで走り抜けましょう。

・・・

今週も一週間お世話になりました。どうぞ良い週末をお過ごしください。ありがとうございました。

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コメント

  1. 夕顔 より:

    今日の放送は、涙・涙で観てました(。>д<)

    風太くんが帰宅した場面では、おトキちゃんとの夫婦の強~い強~い絆。

    それから「わろてんか隊」の人達が、カッコ良すぎ!!
    『お国や会社のためやのうて、自分らのために行くんや。』
    このキースの言葉が深い。。。
    芸人として、人として、本当に生き甲斐のある生き方を知った満足感。

    どれもこれも、平和な時には気付きにくいことですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      「わろてんか隊」の面々が心を一つにして行動する姿、本当に素敵でした。この人たちとのお別れの日が近づいていることを思うと寂しくなりますね。

  2. ひるたま より:

    「うちは、せっかく覚えたから漫才にあっちの言葉使いたいわ」
    リリコちゃんのモデルであるミスワカナは、並外れた記憶力と優れた音感で日本全国の様々の方言を操る事が出来たそうです。昨日の放送分でも漫才中で名古屋弁を取り入れていた場面を見ながらふと、思い出しました。おそらくその‘耳’で外国語を覚える事もお茶の子さいさいだったかもしれませんね…個人的にはかなり羨ましいですが。(^^;)

    「てんおばあちゃん」土曜日レギュラー(?^^;)の‘幽霊’藤吉くんからこう呼ばれたてんちゃんのムスッとした顔が可愛らしかったですね…てんちゃん実は満更でもないのでは?(^^)

    ところで…今日の内容に直接関係ないのですが。
    藤吉くん・てんちゃん、そして隼也くんの北村一家は3人揃って‘芸達者’とは真逆ですね。
    藤吉くんが芸人として大成しなかったのは言うに及ばず、てんちゃんも団吾師匠の前で日本舞踊を披露したもののお世辞にも上手いとはいえず(演じた葵わかなさんによれば、下手に踊るという演技は案外難しかったそうな…)、そして隼也くんは後ろ面の手の構えを伝授された時に悲鳴をあげていましたし。(^^;)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      > 優れた音感

      リン・ユーチュン(林育群)という台湾の歌手(?)をご存知でしょうか。優れた音感で完璧な日本語で日本の歌謡曲を歌うんです。優れた音感と聞いて、彼のことを思い出しました。