てんが勲章を授与される / わろてんか 第134話

2018年3月12日(月)第24週「見果てぬ夢」

あらすじ

笑の慰問団「わろてんか隊」の国への貢献が高く評価され、てんは国から勲章を授与されることになりました。てんが「女太閤」として新聞で報じられたことを、風太をはじめ「わろてんか隊」に加わった芸人たちは心から喜びました。

その一方で伊能は苦境におちいっていました。伊能の会社が手がける映画脚本が次々に検閲に引っかかった上に、キースを主演に迎えた映画が封切りを目前にして内容の修正を命じられてしまったのです。

検閲を担当する役人の言い分は、恋愛映画は劣情を刺激する。だから一般公開を認めるわけにはゆかないというものでした。しかし、そのことに納得できない伊能は、映画の内容の修正を拒み、上映の中止を余儀なくされました。

そんな中、東京の映画会社が北村笑店に提携を持ちかけてきました。てんがその提案を断った直後、てんを心の底から驚かせることがおきました。伊能が社長を辞任し、自ら創業した会社を去って行ったのです。

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予習レビュー

前週のサブタイトルでもあった「わろてんか隊がゆく」の慰問団の活動が認められることになり、てんちゃんが勲章を授与。

前週の物語がこのような形で回収されたその一方で、今週のお題「見果てぬ夢」=「最後まで見終わらない実現不可能な夢」の始まりです。

実現不可能な「夢」とは伊能さまの夢です。

伊能さまが、映画に賭けた夢がもはや叶えられなくなる時代に突入してしまいました。

映画の検閲官がどれほど陰険にかつ執拗に、検閲した映画の内容に対してイチャモンをつけてきたかは、故・黒澤明監督の自伝『蝦蟇の油』に生々しく描かれています。

ちなみに、上のあらすじ欄に「劣情を刺激する」という、あまり聞きなれない表現を用いました。

この表現も『蝦蟇の油』の中に記されていた、検閲官が実際に使ったらしい言葉をそのまま拝借しています。

今週放送されるドラマの中では恋愛映画や恋愛を暗示する場面に対して検閲官がダメ出しする場面が登場するようです。

しかし実際にはそれだけでは済まなかったようです。

恋愛とはまったく関係のない場面ですら、検閲官が妄想を勝手にふくらませ、勝手に「劣情を刺激」され、それに対して文句を言ってきたとか。

今週は、そんないかれた人たちと付き合わなければいけない一週間になるかもです。

感想

伊能フィルムの未来は?

芸人さんたちは日本各地からも慰問に招かれる。しかも、芸人さんたちに来てほしいという要請は後を立たず、頼みに応じきれないほどになる。

北村笑店の芸人さんたちの芸を全国の人に見せるには高座だけでは無理がある。しかし、映画を自前でつくれば、それも可能になる。

キーちゃんやアサリがそんな提案をし、風太くんがちょっとばかり乗り気になる。

そんな中、てんちゃんは勲章を授与され女太閤とまでたたえられる。

そして、お母ちゃんの快挙を知った隼也くんすらもがワクワクを抑えきれない。じっとしていられなくなる。

家を追い出された状態のままだと言うのに。

追い風に乗った北村笑店の破竹の勢いが止まりません。

そんな北村笑店とは対照的に描かれることで、伊能さまと伊能商会が立たされている苦境がくっきりと際立つ回でした。

伊能さまと部下の男性との会話の中に見え隠れしています。

伊能さまがどうやら検閲官にしばし呼び出されていること。しかし、検閲官の意向には沿わず、どうやら目をつけられはじめているらしいこと。

そして、そんな伊能さまの態度が、検閲官の態度となってドラマの中盤になって現れてきてしまいました。

どういうわけか、伊能商会が手がける映画の脚本が次々に検閲に引っかかり続ける。

挙句の果てにキーちゃん主演の映画は、物語のキモとなる場面のカットを強要され、上映中止の決断を下すことを余儀なくされる。

同じ風が今の北村笑店には追い風となり、伊能商会には逆風となる。

そんな風が吹きあられる中での、第三の男の登場。伊能さまの部下の男性に何やら耳打ちしたその直後には、同じ人物が北村笑店にまさかの提携の提案をしに訪問。

この人物。風向きをよ〜くわかっているようです。北村笑店に吹く風に、自分もうまいこと乗ることが出来れば、追い風がさらに強くなることを。

一方で、北村笑店との提携を提案した時に、この人物はとっても気になる言葉をてんちゃんと風太くんに残しました。

「伊能フィルムと組んでいてもこの先うまくゆきませんよ」

風の流れに逆らう伊能商会にはもう未来がないと言いたいのか。それとも、伊能商会に吹く逆風を意図的に強くして、伊能商会の未来を消し去ろうとしているのか。

月曜日から怒涛の展開がはじまりました。

『わろてんか』一週間のストーリーの展開パターン

前週までの『わろてんか』の一週間のストーリー展開にはひとつのパターンがあったかと思います。

月曜日は、どちらかといえばおだやかなエピソードが描かれる場面に終始する。そして、そんな場面の中に、その週の後半以降で回収されるフラグがさりげなく立つ。

そして、火曜日か水曜日あたりからそれらのフラグの回収が始まり、木曜日や金曜日には怒涛の展開にまで発展する。

クライマックスがいよいよ近づいてきた今週。

そのパターンが崩されてきたような気がします。

今回も、前半の数分間はこれまでと似た月曜日の放送回の始まりでした。今回の前半で描かれた伊能さまと部下の会話も、その後のフラグのレベルでした。

しかし、そのフラグは今回のうちにあっという間に回収された上に、伊能さまが社長を辞任するというまさかの事態にまで急展開。

これにはビックリです。

伊能さまの社長辞任は明日あたりに描かれるものとばかり思っていましたので。

ちなみに、次週の月曜日は『わろてんか』の一週間のストーリー展開のパターンから、さらに逸脱したものになるようです。(詳しくはここでは伏せておきます)

月曜日からこんなに飛ばしてしまって、今週の後半はどこまで行ってしまうんでしょうか。

『わろてんか』残り三週。そのうちの一週が怒涛のスタートを切りました。

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コメント

  1. 夕顔 より:

    国家の非常時とは言え、あそこまで表現の自由を統制されるのはキツいですね(>_<)
    『劣情を刺激する』
    栞さんも無念だったことでしょう・・。

    北村笑店の跡取りとしての立場を捨ててまで、つばきちゃんを追いかけた隼也くん。
    愛する家族と一緒に居られることは幸せなことですが、、、こっちにも見果てぬ夢がありそうです。

    今週は月曜からハードでした(*_*)<3

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      今回の検閲はまだゆるい方かもしれません。記録に残る戦時下の検閲はもっと苛烈だったみたいです。

  2. えびすこ より:

    .p.s.
    今日の放送の最後で伊能が自身の会社を退社したと聞いて「えぇ~っ!?」と思いました。
    伊能のモデルになった人の晩年の活動を考えるといささか不自然では?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      えびすこさんの指摘されているとおり、実在モデルの史実を「拝借・踏襲してはいない」ということなんでしょうね。

  3. えびすこ より:

    残りあと3週になりました。
    わろてんかは「登場人物のモデルがいるが本人の経歴等をほぼ拝借・踏襲してはいない」と言う位置付けのような気がします。「似ているけど全く違う人物として描写している」感じですね。
    伊能栞が特にそう見えてしまいます。
    芸能関係の人を扱うとそっくり経歴をなぞれないのかも。
    少し前の「花子とアン」等とは若干脚色が違いますね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      『花子とアン』の場合、ヒロインは実在モデルと同姓同名だったくらいですからね。