伊能が北村笑店映画部へ / わろてんか 第136話

2018年3月14日(水)第24週「見果てぬ夢」

あらすじ

てんと風太から北村笑店映画部の設置への協力を求められた伊能は、北村笑店に入ることを決意しました。住むところすら失った伊能は、風太の家に身を寄せながらてんたちがつくる映画にかかわることになりました。

伊能も加わった北村笑店映画部の企画会議では、てんは恋愛喜劇の映画をつくることを希望しました。しかし、近々施行される映画法により映画への検閲が強化される中、恋愛を扱う映画を検閲に通すことは簡単ではありません。

そんな中、てんは検閲官を出し抜くための妙案を思いつきました。忠臣蔵の物語によって忠義や孝行を装い、そこに恋愛を忍び込ませようと考えたのです。てんは楓とともに、その妙案を脚本にする打ち合わせを重ねました。

しかし、風太はその妙案が心配でした。検閲に引っかかった時に北村笑店がこうむる損害を心配していたのです。最悪の場合、手直ししてでも上映にこぎつける。風太はそう決めました。そんな中、通天閣が売りに出される話が北村笑店に舞い込むのでした。

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予習レビュー

伊能さまは失意のどん底にいました。立ち直れないほど希望を見失っていました。

伊能商会で自分のつくりたい映画をつくることが困難になったばかりか、自分が社長でいることで伊能商会そのものがあやうくなってしまう。

しかも、伊能商会が窮地におちいっていることを察したライバル会社が、ここぞとばかりに役所への密告などで伊能さまを追い詰める。

伊能商会を辞任し、新しいパートナーを見つけるべく奔走するものの、言論が厳しく統制される中で、伊能さまのような人物と組むような人はまずいない。

そんな状況下、北村笑店から協力を求められたら普通の人ならワラをもすがる思いで、北村笑店の申し出に乗るところかと思います。

しかし、伊能さまは男の中の男です。

北村笑店からの申し出をきっぱり断ってしまいます。自分がいることで北村笑店にまで迷惑をかけかねないという理由から。

一方、北村笑店に悪影響が及びかねないことを承知の上で、伊能さまに協力を呼びかけるてんちゃんと風太くんも立派です。

そしてついに、てんちゃんに説得された伊能さまが北村笑店入りを決意。

しかし今回は水曜日の放送回。一週間のドラマの中盤です。伊能さまの苦悩がこれで回収されるとは思えません。

この先、伊能さまにはどのような未来が待っているのでしょうか。

感想

通天閣買収の動機

通天閣の買収エピソードがついに登場です。

史実では、成功のシンボルとして。そして、何かと見下されることの多いお笑いの世界の地位向上のため、北村笑店の実在モデルの会社が通天閣を買収したと伝えられています。

リアルの真実はどこにあるのかわかりませんが、ドラマの中での通天閣の買収はどのような動機から行われるのでしょうか。

もしかすると、今回描かれたてんちゃんへのバッシング記事がきっかけに?

今回のドラマの中ほどで、てんちゃんはトキちゃんの視線を気にしながら、自分をバッシングしているらしい週刊誌の記事をチラ見していました。

褒め言葉だったはずの「女太閤」という言葉は、その週刊誌の記事の中ではけなし言葉に置き換えられ「過去の愚行」とい大見出しまで。

きっと、あることないこと書かれてしまってるのでしょう。(ないことはともかく、あることって、何があるのかな?)

てんちゃん、深く傷ついている様子です。記事のことを誰にも相談できない。トキちゃんにすら隠しているくらいなので、ショックはかなり大きそうです。

そして、風太くんが通天閣の話を持ってきた時、てんちゃんは週刊誌を再びチラ見していました。

通天閣という大阪のシンボルを手中に収めることで、週刊誌によって印象付けられてしまった汚名をそそぐつもりなのでしょうか。

もし、通天閣の買収の動機がそこにあるとしたら、それはてんちゃんらしからぬ行動です。

てんちゃんはこれまで、笑いを通してお客さんからの信用を得ることにいつも集中していました。

笑い以外のモノやコトでお客さんや世間からの信用を得る行動はとりませんでした。

史実にのっとって、ドラマの中でもてんちゃんは通天閣を買収するのでしょう。しかし、その買収が、てんちゃんらしからぬ動機によるものだったとしたら・・・

この嫌な予感が取り越し苦労で終わりますように。

今回の時代背景:昭和14年

今回の時代背景は昭和14年(1939年)9月です。

伊能さんが「来月に映画法が・・・」というセリフと、映画法の施行開始が昭和14年10月というテロップから、年代がわかりました。

さて、昭和14年9月を描いた今回のドラマの中での朝ごはんのメニューはメザシと卵焼きでした。メザシは当時としては平均的な朝ごはんなのでしょうか。

卵焼きは、メザシと比べたら贅沢品かも知れませんが、大阪一のエンターテインメント企業の社長・専務の自宅の朝食ならこれくらいありかと。

なぜ、朝ごはんメニューに注目したかというと、こんな朝ごはんを食べていられるのも間もなく終わりかなと思ったからです。

映画脚本の内容への統制は日増しに強まってきていますが、物資は今のところ不足していなさそう。しかし、それも時間の問題のはずです。

そこで物資不足が深刻になるのはいつ頃からなのか『ごちそうさん』を振り返ってみたところ、そろそろ物資不足の苦しい時代がはじまりそうです。

深刻な物資不足がはじまるのは昭和15年

2013〜2014年の朝ドラ『ごちそうさん』も『わろてんか』とほぼほぼ同時代の大阪が描かれました。

その『ごちそうさん』で戦時下の物資不足が描かれはじめたのは、ヒロインの義父が亡くなる場面が描かれたところから数年がスキップした第97回。

時代は昭和15年(1940年)。今回の『わろてんか』の時代の翌年のことでした。

『ごちそうさん』第97回で描かれた当時の物資不足の様子は次の通りです。

・日中戦争の長期化により燃料の不足が深刻に
・大阪の地下鉄建設も資材不足で工事が遅れる
・この頃より、食料も節約が求められはじまる
・コーヒーの代用品としてタンポポが登場する
・ヒロインは「節米料理」レシピの工夫重ねる

ちなみにその週では、ヒロインの幼馴染の源ちゃんに召集令状が届き、源ちゃんが一時的に失踪するエピソード。

食料節約が推奨される中、飼料用の魚粉を用いた「興亜建国パン」があまりにも不味すぎたエピソードなどもこの週です。

そしてこの週の最後にはついに米英との開戦です。

『わろてんか』も、ついにその日まで近づいてきました。ちょっとネタバレになりますが、次週の火曜日に『わろてんか』でも米英との開戦のラジオ放送が描かれるようです。

追伸:トキちゃんのひとこと

どうでもいいことですが『忠臣蔵』再現場面の直後にトキちゃんが放ったさりげないひとことに思わず反応してしまいました。

「男はんのおいどをたたく・・・」

おいど。

懐かしい響きです。『あさが来た』では、この単語がよく出てきましたね。最初にこの単語が出た時は現代語訳の字幕が出たと記憶しています。

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コメント

  1. 最終週には今まで鬱積してた笑いが爆発的におこるそうですね!期待したいと思います!

  2. 夕顔 より:

    大きな流れに対して、ストレート一本で勝負してもメッタ打ちにされてしまうΣ(×_×;)
    先ずは敵の心理をよく読んで、弱点を分析して、配球を工夫してみる。

    『敵を知り己を知れば百戦危うからず』
    これ、必勝の極意。

    検閲官への戦略を練っている映画部の皆さん、何だか楽しそうですね♪♪
    でも、栞さんはどことなく覇気がない。
    それに、あの新世紀キネマのおじさんも胡散臭い。

    土曜日までは、まだまだ油断できないぞ。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      > 検閲官への戦略

      アサリの贈賄作戦、いかにもアサリらしくて吹きました。