伊能がある決断をくだす / わろてんか 第139話

2018年3月17日(土)第24週「見果てぬ夢」

あらすじ

一度は検閲を通ることができた映画の脚本が、検閲保留の処分を受けることになったのは、その映画の企画に伊能が関わっていることが原因でした。てんはその事実に気がついたものの、伊能にはそのことを隠し通していました。

何も気づかぬふりをして、楓に脚本の書き直しを依頼するてん。しかし、すべてを察した伊能は思い悩んでいました。自分が北村笑店に籍を置いているうちは、脚本が検閲を通ることはない。てんたちはいつまで経っても映画の制作をはじめられないと。

ほどなくして、北村笑店と社長であるてんを激しく批判する記事が新聞に載るようになりました。てんはその記事を無視すると決め込んだものの、批判記事にあおられた人々の怒りは収まらず、大勢の人々が北村笑店に詰めかける事態にまで発展します。

こと、ここに及んでてんはさとりました。伊能や自分をつぶそうとするために、何者かが動いていると。藤吉の幻と相談したてんは伊能を守り抜くことを決意。しかし同じ頃、伊能は北村笑店を立ち去る決断を下していたのでした。

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予習レビュー

伊能さまがついに・・・

結末近くの大事なポイントなので詳細はここでは伏せておきます。そして、伊能さまのこの二週間の歩みをまとめてみました。

風太くん率いる「わろてんか隊」の活躍が高く評価され、北村笑店とてんちゃんたちは順風に吹かれ続けていました。

その「わろてんか隊」の企画が北村笑店に持ち込まれた頃のこと。

伊能さまと軍部との間で生じた誰も気づかないような小さなギャップが生じました。

その後、小さなギャップは日を経るほどに拡大し、ついに伊能さまは自らが創業した伊能商会を出て行かざるを得なくなりました。

伊能さまは伊能商会の社長を辞任。

映画を一緒につくるパートナーを探し求めて東京に行くものの、今の伊能さまと手を組む者は一人もいない。

失意に沈む伊能さま。

てんちゃんに叱咤激励され、伊能さまは一度は失意の中から立ち直りました。

失意の中から立ち直り北村笑店に入りはしたものの、伊能さまをつぶそうとする何者かの力は北村笑店にまで及び・・・

伊能さまが行き場を完全に失ったかのように見えたところで第24週は終了。そして『わろてんか』は残すところ二週間です。

感想

てんちゃんと伊能さま、お互いへの気づかいが美しい

映画脚本が検閲に通らないその理由をさとってしまったてんちゃん。そして、そのことを隠し通そうとするものの、すべてお見通しの伊能さま。

二人の、お互いを気づかう姿が心に沁みました。

北村笑店の映画脚本が、検閲官のお茶目な男性は本当は好きでならない。検閲官が心の底から笑っている姿を見たてんちゃんは、検閲保留の解除を確信したはずです。

しかし検閲官は検閲保留を解除しようとはしませんでした。そして、その決定が検閲官本人の意に反していることは見え見えでした。

その見え見えな検閲官の反応を見て、てんちゃんはすべて悟ったようです。

自分にも、そして目の前にいる検閲官の男性にもコントロールできない何者かの力が及んでいること。そして、その力は伊能さまを排除しようとしているらしいことを。

そして、てんちゃんがそのことを悟ったその瞬間に、このことは口が裂けても伊能さまには言うまいと心を固めたのでしょう。

固めた心を秘めて北村笑店に帰ってきたてんちゃん。

そんなてんちゃんの決意を察する伊能さまの表情が忘れられません。

東京から戻ってきたてんちゃんは、脚本は指摘された場所を訂正さえすれば検閲を通るはずだと北村笑店の面々に報告。

しかし、皆がてんちゃんの報告に聞き入る中で、伊能さまだけはてんちゃんの報告よりも、てんちゃんの本心を見抜くことだけに集中していました。

てんちゃんが決して口には出さないであろう真実を見透かそうとするかのように、てんちゃんを射抜くような視線を注ぎ続ける伊能さま。

てんちゃんはそのとき、伊能さまと目を合わせることができませんでした。

視線を自分には決して合わせようとしないてんちゃんを見て、伊能さまは何が起こっているのかを確信したのでしょう。

てんちゃんも伊能さまも、二人揃って本心を一言も口に出さないにも関わらず、息も詰まるような二人のやりとり。

本当に見事でした。

そして、ついに伊能さまが自分が原因ではないかと口に出す。それでもなお、てんちゃんはそのことをあくまでも否定する。

てんちゃんがあくまでも否定するその伊能さまへの心づかい。

それを察した伊能さまが、てんちゃんの心づかいに対してさらに深く大きい心づかいで返した伊能さまの言葉にしびれました。

「僕が深読みし過ぎた」

この伊能さまの言葉の真意を、てんちゃんもよ〜くわかっているはずです。そして、この言葉を受けて、伊能さまを守り抜く決意を固めるするてんちゃんの表情が凛々しい。

大人のドラマを週末の朝から堪能させてもらいました。

第24週「見果てぬ夢」感想

あまりにも大きくなり過ぎた伊能商会の社内政治から解放されて、かつて活動写真の夢を追っていた頃に戻ったかのような伊能さまの無邪気な笑顔が忘れられない。

検閲官を出し抜こうとあの手この手を考えて盛り上がる楓ちゃん、芸人さんたち。

そして仕上がった映画脚本を検閲を通そうと一計を案じるてんちゃんと風太くん。その、検閲官とのやりとりの楽しいこと。

夢追い人たちの姿を『わろてんか』の見るのはいつ以来のことでしょうか。本当に楽しいひとときでした。

しかし、面々が追い求めた夢も「見果てぬ夢」になってしまう。

とりわけ、伊能さまの生涯をかけた夢の最後に残された可能性までが完全につぶされてしまうまでの描写はあまりにも切なすぎました。

楽しい場面とそれに続くつらい場面。明暗がくっきりと分かれた一週間の物語でした。

さて、次週の予告映像は情報量がいつになく多いものでした。

空襲らしき場面。出征する兵士を送り出す場面。そして勘当されたままの隼也くんの姿も見えました。

『わろてんか』も残り2週。次週は、最終週直前の怒涛の一週間になりそうですね。

というわけで今週も一週間、当ブログにおつきあいくださりありがとうございました。あと残り二週間、最後まで一緒に『わろてんか』を楽しみましょう。

どうぞ良い週末をお過ごしください。

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コメント

  1. 藤吉、なんか普通におてんの隣に座ってました!生き返ったんかと思いましたわ。そして、ひとりで家でお留守番してた…

  2. 夕顔 より:

    北村笑店に詰めかけた婦人達に対して、啖呵を切ったてん社長。
    カッコ良くてシビれた。

    大切な人達や、その人達と生み出したモノを傷つけられた時、、、
    女性はどこまでも強くなれるのね。

    『鬼龍院花子の生涯』の、
    「なめたらいかんぜよ!!」を思い出した。

    ど、ど迫力Σ(゜Д゜)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      > 「なめたらいかんぜよ!!」

      『あさが来た』にもこんな場面がありましたね。僕はそれを思い出してました。