てんたちが滋賀県に疎開 / わろてんか 第146話

2018年3月26日(月)第26週「みんなでわろてんか」

あらすじ

昭和20年(1945年)。てんは、つばきとトキ、そしてそれぞれの子供たちを連れて空襲を逃れるために大阪から滋賀県米原の農家に疎開しました。風太は芸人たちと大阪に残ることになり、娘の飛鳥と再会を約束しました。

しかし、疎開先の農家の主人で、りんの夫の叔父・横山治平は無口な頑固者で、てんたちを預かることをこころよく思っていないことは誰の目にも明らか。特に、てんの会社が戦時下で笑いを生業としていることを面白く思っていませんでした。

一方、大阪に残った風太は、ミスリリコ・アンド・シローやキース・アサリなど芸人たちを引き連れ工場の慰問を続けていました。そんな中、風太や芸人たち一行は、慰問先で空襲に遭遇することもありました。

昭和20年3月13日、深夜。大阪の街が大規模な空襲によって炎に包まれました。翌朝、空襲の知らせは滋賀に疎開しているてんたちにも届き、大阪で慰問活動を続けている風太の安否に、トキは不安を募らせるのでした。

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予習レビュー

いよいよ最終週です。今回を含めて『わろてんか』は残り6回。カウントダウンのスタートです。

そして最終週ですが、まだ戦争は終わってはいません。

てんちゃんたちは疎開先で、不便で苦しい生活を強いられています。

一方で、大阪に残ったままの風太くんや芸人さんたちは、大阪の街中で空襲に遭遇。

てんちゃんやトキちゃんは、風太くんに連絡がとれないという事態におちいってしまうようです。

かつて関東大震災が起こった時。また風太くんが上海に派遣された時。

時ちゃんは風太くんの安否を心配していましたが、それらは今週のフラグだったのかも知れません。

今度こそ窮地に立たされる風太くん。そんな風太くんの安否確認がまったくとれないトキちゃんが心配です。

前作『ひよっこ』の最終週が、それまでの週と変わらないいつもの日常が描かれていたのとは対照的な最終週。

最後の最後まで気を抜くことが許されない怒涛の一週間になりそうです。

ところで最終週に登場する、てんちゃんたちの疎開先の農家の主人で偏屈なじいちゃん・治平さんを演じるのは西川きよしさんです。

朝ドラの中で西川きよしさんと会えるのは『マッサン』以来。

『マッサン』の主人公が、スコットランドからやってきたエリーちゃんと結婚後、すぐに就職した会社の社長さん・田中大作を演じたのが西川きよしさんでした。

その『マッサン』ですが、この春からBSで再放送が始まります。

感想

とうとう最終週を迎えてしまいました。そして最終週の幕開けは、月曜日の朝からあまりにもヘビーなおはなしでした。

「笑いの神様に守られている」

オープニングタイトル前の、風太くんが飛鳥ちゃんに別れを告げる場面。のっけから泣かされました。

「また会おな」

口ではそう言いながらも、もしかすると愛娘の顔を見るのはこれが最後になるかもしれないと、風太くんは考えたはずです。

これが見納めとばかりに、娘の顔を愛おしそうに眺める風太くんの表情が忘れられません。

しかし、そんな不安を飛鳥ちゃんに悟られまいとして、自分は笑いの神様に守られていると必死になって笑顔を見せる風太くん。立派なお父ちゃんです。

風太くんが、トキちゃん・飛鳥ちゃんと再会できる日が訪れますように。

横山治平、演:西川きよし

頑固ジジイの治平さんを演じるのが西川きよしさんで良かった。そう思わずにはいられない西川きよしの名演でした。

朝ドラ問わず、ドラマや映画で描かれる先の対戦中の疎開場面。招かれざる客を迎えることになった農家の人たちの迷惑そうな顔が僕はとっても苦手です。

下手な役者さんが「迷惑そうな顔」を演じようものなら、感じの悪いことこの上ない。

僕は、感じの悪いキャラがものすごく苦手なので、特に朝ドラで朝からそんなキャラを見せられてしまうと、丸一日、嫌な気分で過ごすことになりかねません。

さて、今回、初登場を果たした頑固ジジイの治平さん。

招かれざる客を迎える感じの悪いキャラの登場がアナウンスされた時、実は僕はとても憂鬱でした。

そのキャラの初登場は最終週なので、数日だけ耐えれば済む話ですが、その数日のことを考えると憂鬱でなりませんでした。

しかし、西川きよしさんの名演と、そしてあのギョロ目が、憂鬱な気持ちを一瞬にして消し去ってしまいました。

感じの悪いキャラには違いないのに、何故だかいちいち面白い。

普通の感じの悪いキャラは、画面に登場したその瞬間から憂鬱になるものですが、西川きよしさんが演じる感じの悪いキャラが登場すると、嬉しくてニヤニヤが止まらない。

これには自分でビックリしています。

また、飛鳥ちゃんと藤一郎くんがお芋さんの取り合いで大騒ぎする場面。

いつもならこんな場面、感じの悪い頑固ジジイが怒鳴り込んでくるのをハラハラしながら見守っていたものです。

しかし今回。子供たちが大騒ぎするのを見ながら、あの頑固ジジイがそろそろ出てくるぞと楽しみに待ち構えている自分を発見しました。

西川きよしさん演じる頑固ジジイ、コミカルに演じているわけでもないのに楽し過ぎます。これが名優の力というものでしょうか。

追伸:一家の親父は頑固ジジイですが、せがれ夫婦は二人揃って優しい人柄の人たちなのでそれも救いになります。

大阪大空襲

『ごちそうさん』でも描かれた大阪大空襲の日がついにやってきました。

逃げ惑うリリコちゃんと四郎さんの姿にも泣かされました。

大阪の街が炎に包まれる中、リリコちゃんを必死に守ろうとする四郎さん。いつもはおっとりしているだけに、有事に直面した四郎さんの頼もしさが際立っていました。

火があがった風鳥亭を守ろうとする風太くんの姿も心に突き刺さりました。

藤吉くんが遺した寄席を命がけで守り抜こうとするものの、力尽きて思いを果たせず、焼け落ちようとする風鳥亭を見つめながら涙を流す風太くん。

この涙、忘れられない涙になるかもしれません。

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コメント

  1. こひた より:

    いよいよ最終週ですね。

    その初日、なかなかのハードな内容でしたが、きっと最後に訪れるであろうみんなの笑顔を楽しみにこれからの1週間しっかり観ていきたいと思います。

    それにしても滋賀県のイメージ悪いです。
    多分べっぴんさん同様、最後にはイメージ回復するようなストーリーだとは思うんですが、こう立て続けに描かれるのは正直心外ですねヽ(`Д´)ノ
    そういえば昔の時代劇なんかで悪代官とよくつるんでいた悪徳商人は近江屋が多かったような(;_;)

    by滋賀県人

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      息子夫婦が優しそうな人なので、その点が『べっぴんさん』の時とは違って救いがありますね。

  2. ゆき より:

    私は歴史が好きでテレビでやってる戦時中の番組も録画して観まくってます田舎に行っても列車に乗っていて機銃掃射で派手にやられていたそうですごちそうさんではめ以子が生まれたばかりの孫と娘のふ久を守るべく必死で奮闘しましたわろてんかでは疎開した先でてんがつばきとトキをあんたらがおらんようになってしもうたらこの子らはどないするんえ?て1人冷静に振舞ってるとこを見てると流石藤吉亡き後1人切り盛りしてきただけあるなって思いましたリリコ達無事だといいですね

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      大阪で大空襲に遭遇した風太くん、リリコちゃん、四郎さん、キーちゃんとアサリが本当に心配ですね。

  3. 1013 より:

    ギョロ目のおっさんに始まり、ギョロ目のおっさんに終わるんですね(笑)

  4. 夕顔 より:

    月曜日から泣かされた、最終週の初日でした。
    泣かされたのは、風太くんが風鳥亭を死守する場面です。
    命懸けで守ろうとする姿と、その後の空虚な顔が何とも言えなかった。

    その前に戻って家族を見送る時なんですが、
    『おまえらが毎日笑うて暮らすのが、何よりの(笑いの神さんへの)お供えや』
    この言葉も素敵なので、忘れないようメモしておいたφ(..)

    今日は風太くんデーでした。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      今回も含めて『わろてんか』の中で最も強烈な存在感を放っていたのは風太くんかもしれませんね。

  5. ひるたま より:

    続きです。
    「風太くん」=濱田岳さんにあのような壮絶な場面が用意されていたとは!
    主人公の夫である「藤吉くん」=松坂桃李さんや「伊能さん」=高橋一生さんにさえも、あそこまで壮絶な場面は無かったような気がしています…濱田岳さんにとって「風太」役は一世一代の‘当たり役’になり得るかもしれませんね。

  6. ひるたま より:

    疎開先の親戚一家の苗字が「横山」さん…明らかに関西のお笑い文化を牽引して来た先達へのオマージュですね、きっと。(^^)
    (ざっくり浮かぶだけでも、キースのモデルとなった横山エンタツさん、大阪府知事も務められた横山ノックさん、そしてかつて西川きよしさんの相方でもいらっしゃった横山やすしさん、等々…)
    その西川きよしさん演じる本日初登場の治平さん…表情を見て(音楽の効果もありましたが)私も吹き出しそうになった1人です。おそらく若かりし頃の‘ゲラ’=‘てんてんてんごのおてんちゃん’ならば間違いなく初対面で吹き出していた筈かと確信しています。(^^)

    恥ずかしながら…今作で初めて大阪大空襲の事を知りました。1945(昭和20)年3月13日…あの東京大空襲から、僅か3日後の出来事だったのですね。朝蔵さんも書かれている通りあまりにもヘビーな場面の連続で…1点言える事は「全てを破壊してしまう戦争は嫌!」です。年月の経過と共に戦争体験が風化されている現状ですが…その体験等を後世に伝えて行く役割を朝ドラも担っているのかもしれないと、個人的には考えています。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      『ごちそうさん』の大阪大空襲の場面では、ある実話が再現されているのですが、それが素晴らしいんです。機会がありましたら是非ご覧ください。

  7. きゅうぽん より:

    べっぴんさんでもそうでしたが、朝ドラでは滋賀の人間=いけず、悪者のイメージになっているので、ちょっと困りますね(泣)
    ちなみに、滋賀は空襲がなかったわけではありません、工場や家の中にいて爆弾が落ちて亡くなったり、飛行場もありました。

    てん役の葵さんが50歳に見えないとかバッシングもありますが、結構年々老けていく様子、そんなに私は違和感ないですね。そしててんにも白髪が混ざって来ましたが、亀さんだけはいつまでも達者。やっぱり亀は万年だからでしょうか???隼也こと成田君は出征で短髪にするのでしょうか…。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      疎開先が滋賀県ということで僕も『べっぴんさん』を思い出していましたが、「いけず」という共通点まであるんですね。

  8. あさると より:

    マッサンは結婚・帰国後に住吉酒造に就職したのではなくて、もともと住吉酒造の社員でスコットランド留学から帰任したという筋書きのはずです。