てんと風太が伊能と再会 / わろてんか 第149話

2018年3月29日(木)第26週「みんなでわろてんか」

あらすじ

日銭を稼ぐためにはじめたすいとん販売の売上金を奪われそうになったてんを助けたのは伊能でした。てんを助け、風太とも再会した伊能は無事に帰国していたのです。伊能は早速、北村笑店の再建への協力を申し出るものの、てんはそれを断りました。

寄席を失い、芸人たちも食べることに精一杯の中、てんは北村笑店を再建する気力を持つことができずにいたのです。しかし、気落ちするてんを励まそうと、伊能と風太は寄席の再建をはじめました。

そんな中、伊能商会の山下が、伊能の社長への復帰を懇願しに来ました。伊能は、風鳥亭再建に協力することを条件に、山下の願いを聞き入れました。そして、これを機に北村笑店と伊能商会の業務提携も復活しました。

寄席の再建が進む中、焼け跡から聞こえてくるアコーディオンの音色に導かれたてんは、街角で思いがけない人物と再会しました。リリコと四郎です。リリコと四郎も北村笑店に戻り、てんは夢を追う覚悟を再びかためるのでした。

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予習レビュー

伊能さまが帰ってきました。

戦時中に日本国内での映画づくりに行き詰り、一時は深く落ち込んでいた伊能さまは渡米。渡米後、ほどなくして日本とアメリカは開戦しました。

映画の夢を追い求めて渡ったアメリカでも、伊能さまは苦労を重ねたことと思われますが、ご無事でした。

そして、渡米直前の失意の状態をはげまされた伊能さまが、今度は寄席を失い失意のてんちゃんを励ます番です。

てんちゃんのはからいにより、北村笑店に籍を置いたままの伊能さまは、戦時中に休止状態となった北村笑店の再建をてんちゃんに進言。

しかし、寄席のすべてを戦争で失い、芸人さんの行方もわからないままの状態で、てんちゃんは失意の中にいました。

そんなてんちゃんに、演芸への情熱を取り戻してもらおうと、伊能さまと風太くんは前向きな姿勢を崩さず、寄席をはじめる小屋の再建をスタート。

かき集めた建築資材で寄席を再建する槌音が、てんちゃんを立ち直らせるというのが今回のお題です。

ところでちょっとだけネタバレですが、今回の放送回には広瀬アリスさん、松尾諭さんのお二人がキャスティングされています。

寄席を再建する槌音にてんちゃんも気力を取り戻しますが、その槌音に引かれてミスリリコ・アンド・シローの二人とも再会を果たせるかもしれません。

『わろてんか』最終回まで残りわずか2回というギリギリのタイミングで、再生の物語が動きはじめました。

感想

失意の底にあったてんちゃんが、再び前を向いて歩きはじめるまでの描写がとってもすがすがしい回でした。

伊能さまの励まし

再会することができた伊能さまが、北村笑店を再建させるための協力を申し出るものの、深く気落ちしているてんちゃんの反応はにぶい。

そんなてんちゃんの反応を見て、風太くんは泣き出したい気持ちだったはずです。

そして、風太くんの泣き出したい気持ちを、きっと伊能さまは察したのでしょう。風太くんの気持ちを察した伊能さまは、一計を案じました。

てんちゃんが気落ちしていようが、なかば強引にもで寄席の再建に着手しようと。

伊能さまの言葉を借りれば「ライバルが立ち止まっていたら引っ張ってでも歩かせる」。この引っ張ってでも歩かせる行動に、伊能さまができました。

伊能さまは風太くんとともに、落ち込むてんちゃんを言葉で励ますわけでもなく、ガレキの整理を開始。そして、その作業にてんちゃんも無理やり引き込む。

体を動かせば気持ちも晴れる。伊能さまはそう考えたのでしょう。

そして伊能さまの読みは当たりました。てんちゃんの次の言葉が、伊能さまの読みが的確だったことの何よりの証拠です。

「久しぶりに汗をかいたらなんやスッキリしました」

強引に引っ張っられて歩きはじめたてんちゃんでしたが、とにかく一歩さえ踏み出してしまえば、後は勝手に歩きはじめるだろう。

経済的にはずっと裕福でしたが、人との関係については苦労を重ねたであろう伊能さまならではの、人の気持ちを深く洞察した行動だったと思います。

そして、てんちゃんがついに笑いを取り戻し、感極まった風太くんが「てんが笑った、てんが戻ってきてくれた」と喜ぶ場面。

僕の涙腺はものの見事に崩壊しました。

とがめるつもりはないが、そう簡単に許すつもりもない?

伊能さまを会社から追い出した後、社長のポジションを手に入れていたとは。見るからに腹黒そうだった山下さん、やっぱり腹に一物をかかえてました(笑)

経営状況が安泰な時はそんな山下さんでも社長がつとまったのでしょう。

しかし、ゼロ、というよりもむしろマイナスからの復興は、椅子取りゲームだけで社長になってしまった山下さんには荷が重すぎる。

でも、山下さん自身がそれを自覚していることが救いでした。

そして、伊能さまに社長復帰を願い出た理由は「社員を守るため」。

伊能商会が復活すれば、きっとまた山下さんの腹黒さも復活するかもしれません(笑)それでも、社員思いの一面を見ることができたのは嬉しかった。

山下さんが伊能さまに頭を下げ「社員を助けてやってください」と懇願する姿。腹黒いキャラを最後の最後にキレイに回収してくれました。

そして、そして・・・

自分の実力不足に足がガクガク震えている山下さんの足元をみるかのごとく、条件付きで社長復帰を受け入れる伊能さまのしたたかさも素晴らしい。

「君たちをとがめるつもりはない。僕は今、北村の人間だ。その上での協力ということなら助けてもいい。風鳥亭の再建に協力してほしい」

とがめるつもりはない、とは言いながらも、社長復帰の条件を次々と出す伊能さま。

とがめるつもりもないが、そう簡単に許すつもりもない。社長復帰に条件をたくさん出したのは、そんなメッセージを山下さんに伝えたかったのでしょうか。

したたかな伊能さま。楽しすぎました。

【祝】リリコちゃんと四郎さんが復活

焼け跡の向こうの方から聞こえてくる、聞き覚えのあるアコーディオンの音色。その音色に導かれるように、雑踏の中に吸い込まれてゆくてんちゃん。

街角にできた人だかり。

その人だかりに囲まれる二人の人物の姿。リリコちゃんと四郎さんが生きてました。大好きなリリコちゃんと四郎さんがついに復活しました。

話が前後しますが、楓ちゃんもキレイな身なりになって北村笑店に戻ってきました。暮らしぶりは少しは落ち着いて来たのでしょうか。

今回でドラマはようやく明るい調子に転じてきました。

しかし『わろてんか』も残すところわずか2回。最終回まで当ブログをよろしくお願いいたします。

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コメント

  1. ひるたま より:

    「こいつ守り通せたんで、食い扶持だけは何とか…」
    音楽家である四郎さんにとっては、自分の命やリリコちゃんと同じ位に楽器は大切な筈。演奏家、特に常に自分の楽器で演奏できる楽器(持ち運び可能な楽器…それに対してピアノやオルガン等は会場に備え付けの楽器を演奏する方が普通ですね)の演奏家にとって楽器は自分の分身であり、生命も同然ですね。
    演奏家の中には、夜寝る時も必ず自分の傍に楽器を置き、絶対に他人に触れさせないという方もいらっしゃるとか。もしも楽器演奏を生業としている方があの場面をご覧になったならば、四郎さんの気持ちが理解出来るのでは?と、見ながら私は感じました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      > 絶対に他人に触れさせない

      まだリリコちゃんと四郎さんが喧嘩を繰り返していた頃。リリコちゃんがアコーディオンの鍵盤に触れたことを、四郎さんが本気で怒っていたのを思い出しました。

  2. 安ママ より:

    朝蔵さん、半年ぶりのコメント申し訳ございません。
    前作に比べてワクワクしないというような失礼なコメント差し上げたかと思いますが、それぞれの役者さんの底力と、朝蔵さんの優しい視線のブログで、面白く今期も朝ドラを堪能させてもらいました。
    あと2回、ゴールまで楽しく見させて頂こうと思います。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      おひさしぶりです!あっという間の半年。気づけば残り2回。最終回まで一緒に楽しみましょう。

  3. さくら より:

    いつも楽しくサイトを拝見しています。私がこのサイトを見始めたのは朝ドラの続きが気になり、ネタバレサイトを探していたからです。しかし、今では数あるネタバレサイトの中でも、管理人である朝蔵さんの優しさが伝わってくる良いサイトだなあと感じています。
    昨今はSNSが普及し、「好き」という表現よりも「嫌い」という表現の方が目立つようになったように思います。「嫌い」の方が同調しやすいからでしょうか。あれが「嫌い」、これは「つまらない」、この展開は「あり得ない」、「○○の方が面白かった」…
    しかし、このサイトはドラマの「良いところ」を見つけ、それを発信しています。そこがすごく好きです。

    私はわろてんかが好きです。この半年間とても楽しかったです。最近では伏線の回収や、初期回を敢えてなぞった展開が多く見られ、なるほどなあと感心して見ています。最終週に戦後の焼け野原は見ていて辛い部分もありますが、斬新だし、東北生まれの自分にとって、震災後に歩き出そうとする人々の力強さと同じものを感じています。
    ここまで楽しく見られたのもこのサイトのおかげです。ありがとうございました。
    あと二回ですが、おてんちゃんと愉快な仲間達の最後を見届けたいと思います。

    そして次作の「半分、青い。」も良い部分を見つけ、楽しんでいきたいと思っています。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      当ブログをお楽しみいただきとても嬉しく思っています。ありがとうございます。良いところを見つけるという考え方は、朝ドラのキャラたちに教わりました。朝ドラの愛すべきキャラたちの多くは、人によってはネガティブにとらえる物事でも、そこにポジティブな面を見出すことが少なくないですからね。『わろてんか』残り2回。そして次回作『半分、蒼井。』今後とも当ブログをよろしくお願いいたします。

  4. キヨコ より:

    伊能さまお帰りなさい!
    「劇団の計らいで、中立国に転勤した」と語った伊能さまの手土産は、スイス製の「トブラローネ」をイメージしたお菓子でしたね。
    国名を語らずとも、小道具で演出するとは。

    おてんちゃん、どんどんかわいらしいおばちゃんになっていますね。
    公式Instagramでも、モンペ姿のおてんちゃんの佇まいがおばちゃんに見えて、びっくりしました。
    朝ドラに出演される方がよく口々に語るのは、
    「役を演じながら、その役と一緒に成長したい」
    葵わかなさんも、しっかりとヒロインを勤めあげたと思います。

    少し欲を言えば、関西のお笑いテイストがもっともっと見たかったなぁ。

    朝蔵さん、本当に毎日ありがとうございます。
    朝蔵さんのおかげで、わろてんかもじっくり楽しむことができました。
    次作も朝蔵さんの優しく紡ぎだす言葉を期待しています。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      > トブラローネ

      そんなさりげない演出があったんですか!?トブラローネというブランド名も初めて知りましたので、たいへん勉強になりました。

  5. のりのり より:

    風太の、てんが笑った、てんが戻ってきた…、には涙しました…

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      風太くん、どれだけてんちゃんのことを大事に思っているのか。そう思わずにはいられない言葉でしたね。