北村笑店の面々が集まる / わろてんか 第150話

2018年3月30日(金)第26週「みんなでわろてんか」

あらすじ

ようやく寄席の再建に対して前向きな気持ちを取り戻したてんは、リリコと四郎に再会。伊能と風太が、かき集めた資材で寄席小屋を建てる槌音に引き寄せられるかのようにキースとアサリも姿をあらわしました。

ほどなくして亀井、そして養生のために大阪を離れていた万丈目と歌子の二人も帰還。北村笑店の芸人たちが少しづつ戻りはじめる中、ついに隼也が帰ってきました。てんと隼也は再会を心から喜び合いました。

てんのもとに帰って早々、隼也は風鳥亭を手伝わせてほしいと頭を下げ、てんと風太は隼也の願いを受け入れました。そんな中、滋賀に疎開していたトキとつばき、飛鳥と藤一郎も大阪に戻ってきました。

数日後、戦火の中を風太が守り抜いた風鳥亭の看板を掲げた青空寄席がついに完成。北村笑店が新たに発足したのを機に、てんは万丈目が疎開先で書いた『北村笑店物語』を社員総出で上演することを決めるのでした。

<<前回149話 | 次回最終回/第151話>>

Sponsored Link

予習レビュー

昭和20年(1945年)8月。終戦を迎えたとき、滋賀県に疎開中だったてんちゃんと一緒にいたのは風太くんとトキちゃん一家。そして、つばきちゃんと藤一郎くんだけでした。

戦争が終わって、てんちゃんはすぐに大阪へ。

そこは焼け野原と化していましたが、焼け跡の中で楓ちゃんと再会。それが北村笑店の関係者との初めての再会となりました。

そして、日銭稼ぎを始めたものの、売上金を狙われ窮地に立たされたてんちゃんを伊能さまが救い、伊能さまも再登場。

その再会場面が、高橋一生さんの名が再びクレジットに登場した前々回。

前回には広瀬アリスさんと松尾諭さんのお二人の名前もクレジットに登場し、リリコちゃんと四郎さんも戻ってきました。

そして今回。

キーちゃんとアサリ。亀さん。そして万丈目はんと歌子さん。風鳥亭の創業メンバーたちが次々と戻ってきました。

ここまで愛すべきキャラたちが顔を揃え、残るは一人です。隼也くんです。

今回のドラマの終わり近くで、てんちゃんが待ちに待ったある人物が焼け跡の中に姿をあらわすそうですが、それがもしかして隼也くん?

・・・隼也くんみたいですね。

今回、隼也くんを演じる成田凌さんの名前がクレジットされています。

戦争の時代の描写の中での主要キャラとの悲しすぎる死別はなく、嬉しい再会の場面が続く中、ついに『わろてんか』は明日、最終回を迎えます。

感想

キーちゃんとアサリ。亀さん。万丈目はんと歌子さん。この5人は、今回のドラマの中で間違いなく帰ってくるだろうと思っていました。

しかし、隼也くんは最後の最後に後ろ姿だけ出して、次回の最終回につなげる演出・・・という展開を予想していたので、意外な展開となりました。

隼也くんが今回のかなり早い段階で戻ったことが・・・

キーちゃんとアサリの再登場

おまわりさんに追われながら再登場を果たしたキーちゃんとアサリは、いかにも二人らしい姿のあらわしかたでした。

リトル・キーちゃんの初登場の際にも、縁日を取り仕切っているらしい男たちに追われていましたが、最後の最後に描かれた再登場場面も「往年の名場面」の再現で回収。

今回はまだ最終回ではありませんが、キーちゃんとアサリ、二人の人生のドラマの中での描写は今回で完結。そんな印象を受けた再登場場面でした。

亀さんの再登場

何者かに追われながらドラマの中に登場し、おまわりさんに追われながら最後に再登場場面を飾ったキーちゃんとアサリ。

その二人と対照的なのが亀さんの再登場でした。

初登場した頃の亀さんは、深い失意の中にいました。笑いを完全に忘れ、ただただ偏屈者でした。扱いにくいオッチャンでした。

あの頃の亀さんの姿からは、亀さんがその後、これほどまでに安心感を与えてくれるキャラになろうとは夢にも思いませんでした。

亀さんがその存在感を発揮し始めたのは、若き日のてんちゃんと藤吉くんが喧嘩をし、二人のコミュニケーションの仲介を買って出た頃からでしょうか。

その頃より、亀さんがそこにいるだけで安心感がありました。

そして、今回。あの笑顔が戻ってきました。北村笑店に、まるでいつもの出勤のような顔をして入ってきた時の、安定感のある笑顔。

まるで、てんちゃんたちが日常を取り戻しはじめたことのシンボルみたいな笑顔でした。

万丈目はんと歌子さんの再登場

キーちゃんとアサリがブレイクしはじめた頃の昔。万丈目はんは行き詰っていました。

新しい芸に挑戦しても受けない。やっぱり持ち芸の後ろ面を極めようと思い直しても、それでも笑いが取れない。

そんな万丈目はんをブレイクさせたのは歌子さんでした。歌子さんとの夫婦漫才によって、万丈目はんはようやくブレイク。

歌子さんは万丈目はんをずっと信じ続けていました。本当に素敵な夫婦の姿でした。

しかし、万丈目はんに思いがけない才能があったことが明らかに。

物書きになりたい。しかし、その道を歩んだらブレイクのきっかけを与えてくれた歌子さんを裏切ることになりかねない。

そんな万丈目はんの迷いを察し、あっさりと芸人稼業から身を引いた歌子さん。あのときの歌子さんは「男前」だった。

そんな、心から信頼しあっている夫婦が、二人揃ってその姿を再び見せてくれました。

特段の演出も施されていない再登場の場面でしたが、それゆえに二人の安定感をよくあらわしていたと思います。

そして隼也くんの再登場

伊能さまの再登場の場面は、伊能さまの華麗なる初登場の場面へのオマージュでした。

そんなド派手な再登場を飾った伊能さまに対して、隼也くんの再登場はいかにも地味なのが意外でした。

しかし、復員した隼也くんの目に真っ先に飛び込んできたものが、再建されたばかりの寄席の舞台というところが、隼也くんのこれからの人生を暗示しているかのようでした。

つばきちゃんと駆け落ちし、川崎の工場で働いているころも、隼也くんの心はしょービジネスのことでいっぱいでした。

戦場でもきっとそんな気持ちを持ち続けていたに違いありません。

そんな隼也くんを、寄席の舞台が再建されたばかりのタイミングで再登場させるなんて、なかなか粋なはからいだと思います。

北村笑店で働きたい。

そんな隼也くんの願いを、てんちゃんと風太くんは喜んで歓迎。この瞬間、愛すべきキャラたちが前を向いて歩んでゆくすべての条件が整ったのではないでしょうか。

面々が一人残らず前を向ける環境が整い、いよいよ明日は最終回です。

朝ドラニュース『“朝ドラ”同窓会~カーネーション~』

4月9日からの『カーネーション』の再放送がはじまる直前の4月7日午後6時5分から、NHK総合テレビで『“朝ドラ”同窓会~カーネーション~』が放送されます!

番組タイトルに「同窓会」にあるとおり、『カーネーション』に出演した役者さんのうち、6人が再結集。撮影時の思い出を聞かせてくれる企画です。

『“朝ドラ”同窓会~カーネーション~』で集まるなつかしい顔ぶれは以下の通りです。

尾野真千子さん:ヒロイン・小原糸子
麻生祐未さん:糸子の母・千代
田丸麻紀さん:糸子の隣人・安岡八重子
尾上寛之さん:糸子の幼なじみ・安岡勘助
川崎亜沙美さん:糸子の次女・直子
甲本雅裕さん:近所の電器店店主・木之元栄作

『カーネーション』は、残念ながら僕は再放送でしか観ていないのですが、大好きな朝ドラの一本です。朝ドラ史に残る名作とすら思っています。

その名作朝ドラの愛すべきキャラたちが何年ぶりかに顔を揃える同窓会。『カーネーション』ファンは必見ですね。

『“朝ドラ”同窓会~カーネーション~』
放送:NHK総合テレビ
放送日時:4月7日午後6時5分

<<前回149話 | 次回最終回/第151話>>

Sponsored Link
Sponsored Link

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. こひた より:

    近所の公園の桜同様満開で終わりそうでなによりです(#^.^#)

    明日はどんな新喜劇が見られるのかな。いよいよ亀さんの本領発揮!

    凄く楽しみな最終回となりそうです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      おっしゃるとおり、満開の桜とシンクロするかのような明るい春らしい終わり方となりそうですね。

  2. たいとうみほ より:

    隼也が芸の道を志す動機が当初の
    「おかあちゃんと一緒にいられる」
    「おとうちゃんの跡を継ぐ」
    から更に一歩進んで
    隼也自身が笑いが心底好きだから、になりましたね。
    これで北村の将来も安泰、と思いました。
    つばきさんとの実家との関係を懸念する意見も
    ネット上で散見されましたが
    私見では戦後の公職追放や国債デフォルト
    財閥解体、GHQの接収、精神的ダメージなどなど
    戦前の上層部ほど痛手は大きいと思われ
    (伊能商会が栞氏に縋ったのもその辺の事情かと)
    加納家との和解の余地は
    いくらでもあるのではと思っています。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      たしかに加納家が財閥解体の対象になったというのは十分に考えられますね。預金封鎖の際にも大きなダメージを被ることになるはずなので、北村笑店との関係は戦前のようにはゆかないでしょうね。

  3. あみ より:

    こんにちは、お久しぶりです(^^)『わろてんか』レビュー毎日お疲れ様です!
    明日でとうとう終わりなんですね。朝ドラの最終回って起業した女性の話の場合は特に、ヒロインの人生をまとめるような感じの映像とナレーションで終わりという、見ても見なくてもどっちでもよかったかな、ということも多いですが、『わろてんか』は新作のお芝居を最後に持ってくるなんて、なかなかの気概を感じます。明日は絶対に見たいと思います。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      お久しぶりです。北村笑店の再生の物語がこれから始まる!その瞬間が最終回なんて、なかなか粋なエンディングですね。僕も最終回が楽しみです。

  4. 太めのおじさん より:

    みなさま、こんにちわ。ごぶさたしております。
    ここのブログは、毎朝拝見していました。
    ドラマは、もう少しで「脱落」しかかりましたが、ミスリリコさんが活躍始めたころから、おもしろく拝見するようになりました。リリコさん&ドシローさんの漫才の回はハードディスクから削除できません。
    広瀬アリスさんが、あんなに美人さんで演技も漫才も上手とは、しらなかった。広瀬アリスさんのファンのかたごめんなさい。

    いよいよ最終回ですね。BSのまとめて版で見ます。
    リリコさん&ドシローさんのスピンオフドラマがあるといいです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      リリコちゃんと四郎さんのスピンオフ。僕も観てみたいです。特に戦後のその後の姿を見てみたいですね。

  5. GK より:

    隼也とその家族との再会のシーン、一瞬でしたがしみじみ好いシーンでした。

    願わくばもうひとつ、あの治平さんのお孫さんの消息についてもひとこと言及してもらえたらより良かったですね。

    ま、おそらく無事に生還してくれたことと信じたいですね。
    治平さんがあの大きな目で相好をくずしている姿を思い浮かべるほうが、このドラマには似合います。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      > 治平さんのお孫さん

      再開の場面を一瞬だけも登場させてほしいですね。再開できたあかつきには、笑いの神様を心から信じるようになることでしょう。

  6. ひるたま より:

    出征前の親子再会の時にはギクシャクした様子のてんちゃん&隼也くんでしたが、今日初めてようやく息子を抱きしめる事が出来た…てんちゃん本当に良かったね、と心の底から感じました。
    今日の放送分で「田口くん」=辻本祐樹さんが初登場。心なしか藤吉くんの面影を感じたのは私だけだったのでしょうか?(髪型その他、藤吉くんを意識したヘアメイク&演出だったかもしれませんね)

    『北村笑店物語』…個人的にはむしろ、こちらの制作過程をもっとじっくりと見たかったな~。(^^)
    (前作『ひよっこ』で澄子&豊子コンビがあかね荘に引っ越して来たエピソードを思い出しました…作者の岡田先生が「そもそも最終回にやる事じゃないですよね」と何処かのインタビューで仰っていました。今回の『北村笑店物語』も然り、なような気がします…)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      > そもそも最終回

      そんなことをおっしゃってたんですか。たしかに不思議な最終回だなと思ってました。

  7. ちーぼー より:

    レビューの最初、楓ちゃんは椿ちゃんの間違いかな(ややこしいですね)。亀さんや楓ちゃん、ちょっとだけ出てもう終わりのキャラかと思っていたら最後まで活躍してくれて、嬉しかったです。そして幸せな最終回を迎えられるようで、それも嬉しい。朝蔵さんのレビューを先に読むことで、安心して見られます(^^)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      ご指摘ありがとうございます。ご指摘のおかげで楓ちゃんとの再会が抜け落ちていたことにも気がつきました。最終回が近いですが、いかにも春らしい明るいエンディングを迎えることができそうですね。