菱本が楡野にやって来る / 半分、青い。 第27話

2018年5月2日(水)第5週「東京、行きたい!」

あらすじ

宇太郎が秋風の秘書・菱本を怒らせてしまったことで、鈴愛の弟子入りはなかったことにされてしまいました。しかし、秋風羽織のもとで漫画家の修行する道をあきらめることができない鈴愛は、喫茶ともしびの電話を借り、秋風に電話をかけ続けました。

電話を通してようやく秋風と話すことができた鈴愛は懇願しました。秋風のもとで漫画家になることが夢だ。見捨てないでほしいと。鈴愛の熱意にほだされた秋風は、自分にまかせろとだけ告げて電話を切りました。

その数日後。菱本が楡野家にやって来ました。菱本は、両親に対して配慮が足らなかったことを詫び、宇太郎はそれを受け入れました。しかし、晴だけは鈴愛の上京に反対する気持ちは変わりませんでした。

菱本が訪ねてきた日の夜。晴はあらためて鈴愛を説得しました。鈴愛は東京には向いていない。漫画の世界の競争に勝てるわけがないと。しかし、晴が言葉を尽くして説得しても、上京して漫画家を目指すという鈴愛の決意は揺るがないのでした。

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予習レビュー

前回は、東京に出て漫画家を目指すと宣言する鈴愛ちゃんと、その鈴愛ちゃんの決意に猛反対する晴さんの対立が描かれました。

母と娘の対立により、楡野家は険悪な空気に包まれる。宇太郎さんはそのことが不愉快。そんなタイミングでの、秋風羽織の秘書・菱本さんからの電話。

楡野家がギクシャクしていることを不愉快に感じていた宇太郎さんは、大事な娘を預かるというのに挨拶にも来ないのかと、菱本さんの文句を言う。

この宇太郎さんの一言が菱本さんを激怒させ・・・というのが今回までの流れです。

宇太郎さんが菱本さんを怒らせてしまったことで、あこがれの秋風羽織のもとで少女漫画家になる道を歩むという鈴愛ちゃんの夢は消えてなくなりました。

しかし、鈴愛ちゃんの夢は本気でした。夢をあきらめることができませんでした。

律くんに秋風羽織の少女漫画を貸してもらった夏休み。

それまで鈴愛ちゃんは、人の気持ちを察するのが苦手だと自分の口から言っていました。

そんな鈴愛ちゃんが、律くんが漫画を貸してくれた本心を察することができるようになったのは秋風羽織の作品の影響によるものでした。

秋風羽織の「歌うように美しい」言葉によって、鈴愛ちゃんは大人になりました。

子供だった自分に別れを告げるようだったあの夏の描写が、今回の本気の鈴愛ちゃんによって回収されるのでしょうか。

大人になりたい鈴愛ちゃんと、娘が大人になることを受け止めきれない晴さんの対立が、いよいよヒートアップしてきそうです。

感想

変な人だけれど偏屈な人ではない秋風先生

秋風先生は変な人だけれど偏屈な人ではない。そう確信できました。

前回、宇太郎さんが電話越しに「秋風ナントカ」と言ったことで、尊敬する秋風先生を侮辱されたと思った菱本さんは激怒。

菱本さんが激怒した理由を聞かされた秋風先生は、菱本さんの激怒に理解を示しふてくされた表情を浮かべたものの、宇太郎さんの言葉を実はそれほど気にしてはいなかった。

だから、鈴愛ちゃんの「見捨てないでください」という必死の訴えに対して「私に任せなさい」と応えてくれたのでしょう。

また鈴愛ちゃんの「私に任せなさい」の一言に激しく反応した秋風先生の姿に、見た目からは想像しにくい別の一面を見たような気がしました。

秋風先生、変人だけれど人物が大きいです。

ところで、鈴愛ちゃんの必死の訴えに対して「私に任せなさい」と応じた秋風先生は、そのあとに一体なにをしたのか。

想像してみました。

そして、想像することで菱本さんというキャラ。秋風先生と菱本さんの関係がますます気になってきました。

【想像】「私に任せなさい」

見捨てないでほしいと食い下がってくる鈴愛ちゃんに対して「私に任せなさい」と応じた秋風先生は、その後すぐにトラブルを収めるシナリオを作ったのでしょう。

楡野家に菱本さんを訪問させ、本人の口から詫びをいれさせる。

しかし菱本さんはどう見ても、詫びろと言っても簡単には詫びない性格です。詫びに行けたらなおさら頑なになるかも。

でも、詫びるのではなく詫びる演技なら、菱本さんはやってのけるような気がします。そして、それが尊敬する秋風先生のためならば。

菱本さん、秋風先生を限りなく絶対視しているみたいですからね。

菱本さんが中学時代から全寮制の学校に入っていたことも、それだから親の気持ちがわからないというのも、秋風先生の漫画家ならではの作り話のような気がします。

実際、菱本さん、なんだか妙に芝居がかってました。

これまで菱本さんがドラマの中に登場した場面は数えるほどの回数ですが、それでも今回のような芝居がかった態度を見せたことは一度もありません。

親と縁が薄かったという気の毒な境遇を演出すれば、五平餅の親父なら簡単にほだされて気持ちを変えるだろう。

それくらいの読みがあったかもしれません。

宇太郎さんが、うっかり芝居がかった態度で菱本さんの詫びに応じたのも、菱本さん、そしてその菱本さんを裏で操る秋風先生の芝居に乗せられてしまったからなのでしょう。

それにそもそも、映画の製作やら漫画の締め切りやらで忙しいはずの秋風先生はテレビゲーム三昧。菱本さんの詫び、秋風先生の書いたシナリオに違いありません。

菱本さんと秋風先生の謎に包まれた関係

誰かに身を捧げるレベルで尽くすタイプには決して見えないのに、秋風先生を絶対視しているらしい菱本さん。

この菱本さんというちょっとよくわからないキャラと、菱本さんと秋風先生の謎に包まれた関係への僕の中の注目度が急上昇中です。

秋風に怒られた。親御さんへの配慮が足りなかった。等々。

誰かに尽くすタイプには見えない菱本さんが、これらの言葉を本心から口にするとは思えません。

そんな言葉を、平然と言ってのけてしまう菱本さん。

平然と言ってのけたのはもちろん秋風先生のためです。菱本さんは、そこまで秋風先生に心酔していることということなのでしょうか。

だとしたら、そこまで心酔するきっかけや動機はどこにあるのか。

一方、菱本さんが自分に心酔していることを秋風先生も承知しているはずです。それにもかかわらず、秋風先生はそんな素振りをまったく見せない。

むしろ、菱本さんが激怒したときなど、本気で怖がっていたほどです。

表向きは漫画家とその秘書。社長と社長秘書という言葉に置き換えることができるかもしれません。

しかし、そんな表向きだけでは済まないものが二人の間にはあるようです。ものすごく気になりますが、二人の関係の回収はまだまだ先になりそうですね。

就職活動13連敗の理由を理解していた鈴愛ちゃん

鈴愛ちゃんが就職活動で13連敗したという設定がずっと解せないでいました。

バブル崩壊直前のタイミングとはいえ、あの頃はまだまだ売り手市場。バブル崩壊後も数年間は売り手市場は続いていました。

就活生の視点からは、バブル崩壊が実感できなほどでした。

そんな中で13連敗はいくらなんでもあり得ないだろう。そんな違和感を感じていたのですが、13連敗の納得の理由が鈴愛ちゃんの口から語られました。

そして、その13連敗の納得の理由が、鈴愛ちゃんの上京への決意とつながってきました。

嘘をついてまで就職しようとする安易な道をきっぱりと拒むその姿勢に、朝ドラヒロインならではの気概を感じました。

律くんが思わず「頑張れ」と言った気持ちも良くわかる「13連敗の納得の理由」でした。

さて、「13連敗の納得の理由」をはじめて聞かされた晴さんは、かなり衝撃を受けた様子。これが、いつの間にか大人になった娘を見直すきっかけになるかもしれません。

明日、鈴愛ちゃんは宿敵ゴアを倒すことができるのでしょうか。

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コメント

  1. ちーぼー より:

    鈴愛ちゃんが自分のことを「鈴愛」と言ってから「私」と言い直して、これが鈴愛ちゃんが大人になるってことなのかな、と思いました。それにしても、秋風先生、どうやって菱本さんをこんなに下手に出るように説得したんでしょう。その手管を早く知りたいです(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      秋風先生が、あの菱本さんを説得する場面。見てみたいですね。

  2. かふう より:

    片耳が聞こえない、というハンディを隠したり嘘ついたりして就職しようと思わない。東京に行く。
    すずめはいつの間にか、オトナになってました。
    ハルさんが考えるほど、すずめは弱くないかもしれませんね。
    今回のチャレンジはいささか無理かな、と思ってたけど、すずめを応援したくなりました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      晴さんも、娘が大人になっていることに初めて気づいたような表情を見せていましたね。今回の最後の母娘の会話が、明日、どのように回収されるのかが楽しみです。