晴が鈴愛の上京を認める / 半分、青い。 第29話

2018年5月4日(金)第5週「東京、行きたい!」

あらすじ

鈴愛が上京することが心配でならなかった晴と宇太郎も、鈴愛が本気で決意を固めていることを理解し、鈴愛が東京で漫画家を目指すことを認めました。ついに鈴愛の東京行きが決定。楡野家の家族は、鈴愛の内定辞退を告げに農協へ足を運ぶことになりました。

しかし、農協へ行く当日の朝。出かける準備もせずいつまでも部屋着のままでいる鈴愛は意外なことを言いはじめました。鈴愛の上京をかたくなに認めようとしなかった晴の本心を知った鈴愛は、東京へ行くことに対して心がゆらぎはじめていたのです。

それから数ヶ月が経過した12月。鈴愛たち同級生は久しぶりに喫茶「ともしび」に集まりました。その頃、鈴愛、菜生、ブッチャーはすでに進路が決定。同級生たち四人は、鈴愛の上京のことで大いに盛り上がりました。

しかし、間もなくセンター試験を受験する律だけは、浮かない表情を浮かべていました。律は鈴愛の上京を心配していたのです。そんな律に対して、鈴愛はときめきを感じるものの、その気持ちを胸の奥に封印してしまうのでした。

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予習レビュー

鈴愛ちゃんが東京で漫画家を目指すことへの決意が本気のものであることを知った晴さんが、ようやく鈴愛ちゃんの上京を認める決断を下しました。

その決定的な瞬間は今週の最大の見どころになるかも知れません。

鈴愛ちゃんの東京行きが決まったことで、農協からもらっていた採用内定は辞退することに。

しかし内定辞退を告げに行く当日になって、鈴愛ちゃんの心がゆらぎはじめる・・・

鈴愛ちゃんの上京に対してずっと猛反対し続けていた晴さんが、鈴愛ちゃんに対して語っていた上京反対の理由。

それは、漫画家を目指す競争に鈴愛ちゃんが勝てるわけがないというものでした。

そして、その晴さんの言い分に鈴愛ちゃんは反発していました。

しかし、いつぞや晴さんが和子さんに打ち明けたように、晴さんが鈴愛ちゃんの上京に反対する本当の理由は、片耳が聞こえない鈴愛ちゃんを上京させることへの不安でした。

その晴さんの本心を鈴愛ちゃんが何かのきっかけで知ってしまうようです。

ことここに及んで上京への決意が揺らぎはじめる鈴愛ちゃん。その鈴愛ちゃんはどのように決意を立て直すことになるのでしょうか。

そんな鈴愛ちゃんの心の揺らぎが描かれてから数ヶ月後。

今度は律くんが浮かない顔を浮かべているとか。律くんが心配です。

感想

前回は、じいちゃん、お母ちゃん、お父ちゃん、そして草太くんの、鈴愛ちゃんの上京に対する家族三世代のそれぞれの気持ちが丁寧に描かれました。

そして今回。

鈴愛ちゃんの上京に対する思いがけない律くんの気持ちに驚かされました。

そして、律くんの意外すぎる反応に対して、鈴愛ちゃんはときめきを感じたものの、その気持ちを封印してしまいました。切ない回でした。

「おいおい何を親子漫才やっとる?」

宇太郎さんが今日も優しい!

「お母ちゃんが泣くの見ていたら、私も悲しなってまった」

お母ちゃんが泣く姿を見たことで上京への迷いが生じはじめた鈴愛ちゃん。その迷いを放置すれば、一度は娘の上京を受け入れた晴さんもふたたび迷いはじめるはずです。

そこまで察したのでしょうか。

宇太郎さんが絶妙なタイミング、絶妙な笑いでその迷いを消し去ってくれました。

「おいおい何を親子漫才やっとる?」
「東京と農協」

宇太郎さんがもしこのタイミングで、鈴愛ちゃんと晴さんの会話の中に真剣な表情で入っていったとしたら、鈴愛ちゃんの迷いは増幅されていたかもしれません。

そして鈴愛ちゃんが迷えば晴さんも迷う。

鈴愛ちゃんが、やっぱり農協に行くと言えば、晴さんはそれに反対はしなかっただろうと思います。

でも、宇太郎さんが、鈴愛ちゃんと晴さんの会話を「親子漫才」と言い切ってしまったことで、鈴愛ちゃんも晴さんも我にかえることができたのではないでしょうか。

笑いで気持ちをそらす宇太郎さんの作戦。みごとでした。

追記:お母ちゃんが泣く姿を見て「お母ちゃんと離れることは考えてなかった」と、はじめて気がついた鈴愛ちゃん。

ここがスッポリ抜け落ちていたなんて、若さですね。目先のお別れが意識から飛んでしまうほど、先の先まで長い人生が続いている若さ。

仙吉さんの言葉を借りるなら「ぜいたく」だなって、うらやましくなりました。

「あれ嘘や」

晴さんを感動させた鈴愛ちゃんの言葉。晴さんが真剣に「あの子はすごい子かもしれん」考えた鈴愛ちゃんの言葉。

就職活動で13連敗した理由を自分はよくわかっている・・・あれが口から出まかせだったとは!こんなすごいオチ、初めての体験です。

「あれ嘘や。口からでまかせ。その時思いついた」

晴さんが感じたのとは別の意味で「あの子はすごい子かもしれん」(笑)

上京を賭けた勝負でとっさについた嘘によって、宿敵ゴアは倒されてしまいました。

そんな、まさかのオチを得て、律くんがここまではっきりと鈴愛ちゃんに対する自分の気持ちを言葉にしたのは初めてのことかもしれません。

「晴さんは地球を征服にきたゴアの力で止めると思っとった」

「岐阜の山猿」とか口では毒舌を吐きながらも、地球を征服にきたゴアの力にひそかに期待していたことを打ち明けた律くんの言葉にはかなりびっくりしました。

そして、そんな律くんの気持ちを察して、鈴愛ちゃんと律くんを二人きりで先に帰してあげた菜生ちゃん、さすがです。二人のことをよくわかってます。二人以上に。

そして、二人きりで先に帰った鈴愛ちゃんと律くんは、菜生ちゃんが期待したとおりの展開になりかかりました。

なりかかりはしたものの・・・

【ネタバレ注意】鈴愛ちゃんと律くんのすれ違いが確定する瞬間

以下、かなり重要なネタバレが含まれます。ご注意ください。

高校を卒業した後の鈴愛ちゃんと律くんは、数年間かもっと長い期間にわたってすれ違いの人生を歩むことになります。

これまでのようにいつも二人が一緒の場面は、ほとんどなくなるものと思われます。

マグマ大使式に、笛を三回吹いて「り〜つ〜!」も、あることをきっかに見ることができなくなるかもしれません。

そんな、すれ違いの人生が確定した瞬間を、今回、見たような気がします。

その瞬間とは、鈴愛ちゃんが次のセリフを口にしたときです。

「ドキドキしとった。この気持ちはないことにしよう。心にしまってやがて忘れよう」

もしこのとき、鈴愛ちゃんが「ドキドキしとった」の気持ちに素直にしたがっていたら。菜生ちゃんが期待していたようなことになっていたら。

「ドキドキしとった」の気持ちに、今回はしたがわなくても、ないことにしなければ。心にしまいさえしなければ。

鈴愛ちゃんと律くんはまったく別の人生を歩むことになっていたはずです。

鈴愛ちゃんの心の中に一瞬だけわいてきた「ドキドキしとった」の気持ちを、封印してしまったことに、この先、どこかで鈴愛ちゃんは後悔することになるのかもしれません。

ここで「ドキドキしとった」を封印していなければ、一緒に過ごすことができていたはずの時間が、失われることが決まった瞬間。切ない瞬間を観たような気がします。

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コメント

  1. ひるたま より:

    「おいおい、何を親子漫才やっとる」「東京と農協…」
    これらのセリフ、もしかしたら前作『わろてんか』へのオマージュとして挿入されたのかな?と思いながら見ていました。(^^)
    そうそう、今日の本放送(8:00~の回)後に『わろてんか』総集編(前編&後編)が一気に放送されました。
    ほぼひと月ぶりに‘再会’した北村笑店の面々…懐かしかったです。(惜しまれるは、団真さん&お夕さん夫妻のエピソードが丸々カットされてしまっていた事でしょうか…)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      > 親子漫才

      宇太郎さんの笑いのツボの押さえ方、芸人レベルでしたね。

  2. かふう より:

    すずめ、すごいなー。笑
    あのハルさんを感動させ、私も感動したセリフ、その場で思いついたものだった!
    なんかますます感心してしまいましたよ。笑

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      晴さんも、視聴者も、鈴愛ちゃんにみごとに騙されましたね(笑)

  3. ぷん より:

    確かにセンター試験元年です。
    鈴愛ちゃんと同い年なので、チョイチョイ見え隠れする時代のキーワードに反応してしまします(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      > センター試験

      ありがとうございます。平成元年は大学をすでに卒業してましたので、受験は縁のない世界になっていました。

  4. 千秋様ファン より:

    1990年入試って、
    共通一次試験からセンター試験に
    変わった年ですよね。
    いつの世も、試験制度が変わる年って、
    受験生は不安で一杯です。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      センター試験に変わった年だったんですか!?事前に発表されたストーリーを読んでいて共通一次試験の言葉が出てこないので違和感を感じてましたが、この年からだったんですね。もっと最近のことだと思い込んでました。