秋風が鈴愛の実家に来訪 / 半分、青い。 第44話

2018年5月22日(火)第8週「助けたい!」

あらすじ

秋風の案内のために岐阜に帰ってきた律が、正人を連れ実家に顔を出しました。突然の息子の来訪に、和子は心から感激。萩尾家が喜びにつつまれていたその頃、楡野家は険悪な空気に包まれていました。

秋風は、鈴愛の前で頭を下げると、新作漫画のネームが紛失したのは鈴愛の責任ではなかったこと。自分の失態だったことを鈴愛に謝罪。その秋風に対して鈴愛は、オフィス・ティンカーベルに入ってから溜め込んでいた不満を秋風にぶつけたのです。

秋風は、これから鈴愛を名前で呼ぶこと。そしてメシアシをやめさせることを鈴愛に約束して東京に戻りました。ボクテや裕子に遅れをとっていることに焦りを感じている鈴愛も、実家でゆっくりすることなく、晴に見送られて東京に戻って行きました。

鈴愛が東京に戻って数日が経過。秋風は二人のメシアシ「ツインズ」をあらたに雇い、鈴愛はアシスタントとして多忙を極める日々を送るようになりました。そんな中、デッサンの練習のため、秋風はアルバイトのモデルとして律と正人を雇うのでした。

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予習レビュー

秋風先生がまさかの楡野家の訪問です。

秋風先生と楡野家の面々の初の対面。これは見ものです。面白い展開になりそうです。今からワクワクが止まりません。

秋風先生が楡野家に到着した時点では、誰も秋風先生来訪の目的を知りません。楡野家の家族はもちろんのこと、当事者でもある鈴愛ちゃんですら知りません。

ただし、鈴愛ちゃんがミスをしでかしてクビをきられたことは家族も知っています。鈴愛ちゃんも、当たり前ですが、そのことは重々承知しています。

だから、その鈴愛ちゃんのミスのことで秋風先生が来たと家族が思い込んでしまうのは、このタイミングでは当然のこと。

震え上がるような思いで、秋風先生を迎えることになるのではないでしょうか。

ところが、秋風先生の来訪の目的は、鈴愛ちゃんにとっても家族にとっても意外すぎるものでした。

秋風先生がいきなり謝罪。この時の秋風先生、どんな顔をして自らの非を詫びるのでしょうか。豊川悦司さんの顔芸が楽しみでなりません。

メシアシ&山猿として見下されていた鈴愛ちゃん。そして、鈴愛ちゃんを見下していた秋風先生。

この二人の関係が大きく変わるという点でも、今回は見どころいっぱいの回になりそうです。

感想

「ここままるで桃源郷のようだ」

岐阜編では、梟町やその周辺の景色が、詩のよう美しく描写されました。繰り返し描かれた岐阜の景観には、作者の故郷への愛情がたっぷりと込められていました。

それが東京編に入って一転。作者の故郷への自虐とも言える毒舌セリフが、特に秋風先生の口を通して何度も何度も登場しました。

これでは岐阜の人が嫌な思いをするだろうと心配になる反面、何か狙いがあっての毒舌かなとも思っていたところ、やっぱり狙いがあったんですね。

楡野家を立ち去る際に秋風先生が口にした一言。

「ここままるで桃源郷のようだ」

この一言を際立たせるために、秋風先生にさんざん毒舌を吐かせていたのかもしれませんね。本当にインパクトの強い一言でした。

これが仮に、秋風先生が東京では岐阜への毒舌を語らないまま「桃源郷」発言をしていたとしたら、秋風先生の言葉は嘘っぽく聞こえたかも。

嘘とまでは言わないまでも、社交辞令程度にしか聞こえなかったかもしれません。

秋風先生の「桃源郷」発言はまた、岐阜という土地だけではなく、楡野家の家族たちをあらわした言葉のような気もします。

これまでペットにしか心を開かなかった秋風先生が、これまで想像もしたことがなかったらしい、人のぬくもりに触れることができる世界。

秋風先生にとっては桃源郷だったのでしょう。

ちょっとネタバレになりますが、秋風先生は次週、再び楡野家にやってきます。桃源郷を求めるためです。

秋風先生の楡野家への謝罪の旅。秋風先生にとっては人生の重大な転機といっても差し支えないような旅になったのではないでしょうか。

空の巣症候群の二人の母

空の巣症候群に悩む二人のお母ちゃんに涙しました。

律くんの顔を見るなり、みるみるうちに涙目になる和子さん。しかし、そのあとのウキウキ気分が止められない和子さんの可愛いことと言ったら。

天然キャラが炸裂する和子さんの姿を久しぶりに見たような気がします。

その一方で、律くんがいなくなった精神的なダメージで、薬に頼らなければいけないほどだったとは・・・

家の玄関先では、和子さんが泣いていたなんてあり得ないくらいに思っていた律くん。この時点では、母親の気持ちを理解してはいませんでした。

でも、和子さんの薬の袋を見て、すべてを察したのかもしれませんね。

弥一さんと律くん。父と息子の場面。心に沁みました。

この二人の会話をもし和子さんが聞いていたら、和子さんもずいぶん救われたでのはないでしょうか。

楡野家の母と娘の場面にも涙を搾り取られました。

鈴愛ちゃんが楡野家を発とうとするとき、もっとゆっくりしろと言ったのは仙吉さん。宇太郎さんも言ったかな?

あのとき、晴さんだけは決して口を開きませんでした。

晴さんは、自分がその言葉を口にしたら本気になりすぎる。きっとそう思ったのでしょう。

しかし、家の外まで鈴愛ちゃんを見送りに出たのは晴さんだけでした。そんな晴さんに見送られた鈴愛ちゃんの涙。とってもキレイな涙でした。

ところで、鈴愛ちゃん。今回を最後に、しばらくの間は岐阜の実家には戻って来ないようです。晴さん、そのことを予感したのかな。

追伸:律くんが再び東京に戻るときの和子さんの様子がもし描かれていたら、これは大変な号泣場面になっていたかも。律くんの出発の様子は省略されてよかった・・・

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コメント

  1. Alison より:

    先週、律君が「親は子供の夢より、近くにいることを望む」と言っていたことが心にひっかかっていました。
    でも、今日の「お母さんは律の人生を愛している」という弥一さんの言葉で、親にとっては子どもの幸せが一番の願いなんだと、わかってくれたでしょう。よかったです。

    秋風先生の「桃源郷」発言を聞いて、「花子とアン」の蓮さまを思い出しました。
    花子のために土下座するおとうを見て驚いていた蓮さまは、やがて甲府を故郷のように思い、ふじおかあを本当の母のように慕うようになっていきました。
    秋風先生も、蓮さまと似たような境遇だったのかなぁと想像してしまいました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      秋風先生の謎に包まれた生い立ちと蓮さまを結びつけるなんてさすがです!目からウロコでした。

  2. まゆ より:

    和子さん、‘’友だちができづらい‘’ と思っていた律くんが、友人を連れて帰ってきたことも嬉しさ増し増しだったんではないでしょうか。で、大桶のお寿司がなおさら嬉し楽しい。母の身として、わかります。

    超方向音痴だとの秋風先生は、帰りはひとりで大丈夫だったのでしょうか。最寄りの新幹線駅は岐阜羽島?そこまでたどり着くのが難しいのでは? と、超方向音痴のわたしは思いました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      > 友だちができづらい‘

      ここをすっかり忘れていました。律くんが友だちを連れてきて、和子さん、どれほど嬉しかったことか。想像するともらい泣きしそうです。

  3. うみがめ より:

    和子さん、精神的にまいってたんですね。私の周りにも子供の手が離れたとたん、うつ病になったお母さん達が何人かいます。細かいところですがリアルだと思いました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      そんなママたちがいるんですか!?
      親の気持ちなど意に介さず自分自身が18歳の頃にとった行動が悔やまれます。

  4. かふう より:

    ひさしぶりに泣きました。
    すずめとお母さんのお別れの場面です。親はありがたいなー。もう、私には親は二人ともいませんが、そう、帰れる場所でしたね。
    これで、親からの電話をうるさいなんて、言わなくなればいいな。すずめもりつも。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      僕も親は二人ともいませんが、親の生前、子を思う親の気持ちにまったく無頓着だったことが悔やまれる。そんな気持ちにさせられる晴さんと和子さんの姿でした。

  5. たいとうみほ より:

    物語がいよいよ面白くなってきた、との感触がします。
    秋風センセ、もしかしてご両親や兄弟に冷たくされた
    トラウマでもあったのか?との印象がしました。
    ちょうど裕子さんがそれに近い事を
    カミングアウトしていましたし。
    えてして温かい家庭しか知らない人は
    家庭崩壊の冷たさが理解できない事もあるのでしょう。
    それに鈴愛がちゃんと向き合えた時が
    鈴愛最大の成長の時、なのでしょうか…
    そんな予感を、楡野家と秋風センセの対面で感じました。
    一方では菱本さんは2人の「家庭」「人」に対して抱く
    大きな隔たりにいち早く気が付いていてだからこそ
    秋風センセの傍に鈴愛を置こうと
    画策したの、でしょうか。
    世の中はセンセの思うような人ばかりではないのだよ、と。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      秋風先生の生い立ちはいつか語られると思いますが、この先生が心の中に抱えている闇。深くて重そうですね。