鈴愛が仙吉に苦悩を話す / 半分、青い。 第80話

2018年7月3日(火)第14週「羽ばたきたい!」

あらすじ

鈴愛が漫画原稿を完成できないまま迎えた締め切り日の朝。編集者に追い立てられ呆然とする鈴愛の窮地を救ったのは秋風でした。鈴愛が原稿を仕上げられない事態を想定していた秋風は、鈴愛の原作を秋風みずからが描いた原稿を用意していたのです。

秋風が用意していた、秋風と鈴愛との合作漫画を、編集者は喜んで受け入れました。鈴愛はからくも窮地を脱し、裕子に見守られながら眠りにつきました。一方、ボクテは秋風に懇願しました。鈴愛を漫画から解放してあげてほしいと。

その二週間後。鈴愛は、ようやく漫画を仕上げると岐阜の実家に電話をかけました。茶の間に仙吉しかいない時間を見計らって電話をしたのです。鈴愛は仙吉に自分の気持ちを打ち明けました。漫画家としての才能に限界を感じている。もう漫画をやめるかもしれないと。

鈴愛の深い苦悩を察した仙吉は、これまで誰にも話したことがなかった、自分の戦争体験を鈴愛に語って聞かせました。そして、将来への不安におしつぶされそうな鈴愛に対して、人間は強いからどうとでもなると励ますのでした。

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予習レビュー

鈴愛ちゃんの、漫画家をやめたいという気持ちが今回はじめて明らかになります。

ところで、鈴愛ちゃんが漫画家をやめると宣言し、秋風先生がそれを受け入れる。そして、鈴愛ちゃんはオフィス・ティンカーベルを去って行く。

この鈴愛ちゃんの転機とも言える場面。僕は今週の後半に描かれるものと予想していましたが、もっと早いタイミングで、この場面が訪れるようです。

そして、秋風先生と別れを告げた鈴愛ちゃんの次の物語の舞台となる100円ショップと、新しい登場人物たちは今週の木曜日には登場する見通しです。

第14週「羽ばたきたい!」

そんなわけで、秋風先生やひしもっちゃんとは今回を含めてあと2回でお別れです。おそらく次回が秋風先生の最後の登場。

何かの形で、秋風先生がドラマの中に再び登場するとは思いますが、鈴愛ちゃんの師匠として登場するのは今回と次回のみ。

寂しくなります。

ところで、鈴愛ちゃんが漫画家をやめるとはじめて宣言する相手は仙吉じいちゃん。鈴愛ちゃんの悩みの深さを察した仙吉じいちゃんは、自身の過去の体験を語るとか。

何を語るのかはまだ不明ですが、草太くんにだけ打ち明けた青春時代の心の闇についで語られる仙吉じいちゃんのもう一つの闇。

一体、何が語られるのでしょうか。

感想

良いこともいっぱいあったけれど、悲しいことやつらいこともそれ以上にいっぱいあった、鈴愛ちゃんの9年間が終わりました。

そして久しぶりに、心やさしき人たちの暖かさに触れ、癒される回でした。裕子ちゃん、ボクテ、そして仙吉じいちゃん。みんな本当に素敵です。

裕子ちゃんの優しさ

泣きつかれた子供をあやす母親のように、憔悴しきった鈴愛ちゃんの心と体をいたわる裕子ちゃんの優しさ。思い出すだけで涙が出てきます。

横たわる鈴愛ちゃんを抱きしめながら、今は何も考えずに眠れと静かに静かに語りかけ、ペンだこで腫れ上がった指をキスで癒す。

裕子ちゃんの言葉と仕草。一つひとつが心に沁みました。

家族と、そして住み慣れた故郷から遠く離れて暮らし、幼い頃から大事な存在だった律くんをも失い、一見する孤独の淵に立たされたようにも見えた鈴愛ちゃんでした。

しかし、東京で素敵な心からの親友ができていたんですね。

ボクテの優しさ

秋風先生から破門された直後も、秋風先生への恩義を決して忘れず、秋風先生を尊敬する気持ちを決して失うことがなかったボクテのことです。

オフィス・ティンカーベルにいつでも出入りができるほどに秋風先生に許してもらえたことで、ボクテの秋風先生に対する尊敬の気持ちはますます大きくなっているはずです。

普通なら、それほどまでに尊敬する人に対して意見などできるものではありません。

しかし、ボクテは違いました。

上から視線の言い方になるかもしれないと断った上で、秋風先生に言ったボクテの言葉。心に刺さりました。

「鈴愛ちゃんを漫画から解放してあげください」
「秋風塾に残った最後の弟子として、先生の期待を一人で担おうとした」

鈴愛ちゃんの苦悩を誰よりも深い理解していたらしいボクテ。素晴らしい。なんて男前なんだろう。ゲイですが・・・

ボクテは今では時代の寵児ともいえる人気漫画家です。順風満帆の状態です。

でも光が明るくなる分だけ、影も濃くなってゆきます。売れっ子漫画家ならではのストレスやプレッシャーもあるはずです。

普通の人には考えられないような、売れっ子ならではの苦悩もあるに違いありません。

だからこそ、鈴愛ちゃんの苦悩も理解できたのかもしれませんね。そして、その苦悩を鈴愛ちゃんは耐えられないだろうとも考えたのだと思います。

ボクテ、やさしすぎます。

仙吉じいちゃんの優しさ

鈴愛ちゃん「思ったほど才能なかった」
仙吉じいちゃん「そういうこともある」

鈴愛ちゃん「私、まああかん」
仙吉じいちゃん「まあ、しょうがないな」

鈴愛ちゃん「あっさりしとるな」
仙吉じいちゃん「9年頑張って、本も何冊も出して、御の字や」

気持ちが重すぎる鈴愛ちゃんの気持ちをこれ以上重たくしないようにとの心づかいからでしょうか。

鈴愛ちゃんの言葉に対して、常にあっさりと応じる仙吉じいちゃんの、悩める孫への対応ぶりは大人の対応。神対応。これこそが神回のような気すらします。

そして、鈴愛ちゃんの最も重たい次の一言。

鈴愛ちゃん「漫画やめたらどうやって生きていこう」

この言葉に対して、自分の戦争経験を語ったのちに、これ以上望めないくらいにシンプルな言葉で告げられた仙吉じいちゃんの人生の知恵。忘れらない言葉になりました。

仙吉じいちゃん「要はな、どうにでもなるぞ。大丈夫や、人間は強いぞ」

この言葉、今後も鈴愛ちゃんには心の支えにしてほしいものです。僕も心の支えにさせてもらおうと思います。

重荷から解放された鈴愛ちゃん

ところで、鈴愛ちゃんが上京し、マーくんにフラれてから今日まで。

鈴愛ちゃんの人生には、もちろん良いこともいっぱいありましたが、それ以上に悲しいことやつらいことがいっぱいありました。

特にここ数週間は、どうして鈴愛ちゃんをここまで追い詰め続けるのだろうとさえ思った穂です。

少し鈴愛ちゃんを休ませてほしい。真剣にそう考えていました。

でも、今回の裕子ちゃん、ボクテ、そして仙吉じいちゃんの優しさを際立たせるため、だったのかもしれません。

本当に心が休まる良い回でした。これぞ神回だと思います。

次回からは穏やかな日々が続きますように。

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コメント

  1. ゆうきセブン より:

    仙吉さんの「ふれあい」もいいですが「心の色」もいいですね。受話器の向こうから、黄色いツバメなどぴったりです。

  2. まっくす より:

    秋風先生の原稿 「月屋根」ですよ。

  3. ミキミキ より:

    すずめちゃんの服、白黒ボーダーから、カラフルシャツに変わりましたね。
    彼女の気持ちを代弁しているような衣装選びの工夫も、毎回の楽しみです。
    さーて、100円ショップでのすずめちゃんは何色のどんな模様の服を着るのかな?

  4. ありがと より:

    泣かされる!と構えた回では泣かされず、気を抜いた回で泣かされる。

    じいちゃんの言葉に泣かされ
    じいちゃんの歌で一人で視てて良かった!と思うほど泣かされ
    朝蔵さんの感想読んで、また、泣かされました(TT)

    鈴愛…頑張ったね‼もう休んで良いよ!って言ってあげたい回でした。

    それにしても、律は役にたたない奴だ!と私の中で訳のわからない八つ当たりしてました。

  5. ありがとう、半分、青い より:

    秋風先生の漫画も本物なら、
    仙吉さんのお歌も本物だ。

    素晴らしい師匠の愛情と
    素晴らしいおじいちゃんの愛情に包まれて、
    鈴愛は幸せだ。

    昨日、「家族に乾杯」に出ていて、
    永野さんは相当の天然ボケだ。

    おしまい

  6. ももしろ より:

    やばい。神回だ。

  7. noko より:

    仙吉さんの弾き語りで「ふれあい」を聴きたいです(超ベタ)

  8. nori より:

    コメントを入れるのは久しぶりです。
    毎日朝蔵さんの感想を楽しみにしています。

    秋風先生が描いて下さった原稿、『月が屋根に隠れる』だったらいいのに…なんて思いました。あんなに一生懸命に取り組んだ『月屋根』、回収されないまま漫画家編が終わるのも気になります。

  9. tonton より:

    昨年度のひよっこ と わろてんかは折り返しでの思い切ったメンバーチェンジは行わなかったので
    今作もそうなのかなと思っていたのですが、変えちゃうんですね
    秋風先生とひしもっちゃん私も好きだったのに・・・

    後半の舞台が100円ショップなんて平凡過ぎで脱落しそうです(苦笑)

    でもこのドラマ、Beforeインターネット&携帯電話時代のすれ違いが描かれているのは
    懐かしさを感じます

  10. ととやん より:

    朝蔵さま、はじめまして。毎日楽しく記事を読ませて頂いています。
    連ドラは全く見ないのですが、出勤前のひとときを
    朝ドラに毎日癒してもらうのが日課になっています。

    さて、気になる仙吉さんの過去…北川先生があて書きを得意とするのだとしたら
    演者の中村さんに関係の深い音楽の事だったりして…なんて考えますが、
    月曜日のエンドシーンにハートをぶち抜かれたので、どんな展開になるのか
    楽しみにしたいと思います。