神部茂が家庭教師になる / まんぷく 第29話

2018年11月2日(金)第5週「信じるんです!」

あらすじ

福子たちが身を寄せている香田家で騒動を起こした泥棒・神部が、鈴に撃退され追い払われたにもかかわらず、ふたたび福子たちのもとに戻ってきました。その神部は、意外なことに大阪帝大を卒業した秀才でした。

神部は、克子の子供たちの勉強をみることを買って出ました。泥棒に子守りをさせるのかと鈴は懸念を示すものの、福子と萬平は、神部に好意的でした。そして、忠彦と克子は、子供たちの家庭教師として、神部を家に住まわせることにします。

そんなある日、福子と萬平は思いがけない人物と再会しました。戦時中、北海道に逃亡した加地谷が大阪に戻っていたのです。しかし、そのときの加地谷は、物乞いをしながら糊口を凌ぐ、困窮を極めた暮らしをしていました。

加地谷のことを、萬平は意外にも恨んでいませんでした。それどころか萬平は、自分が何者かを証明するハンコを加地谷に贈り、加地谷を心から励ましました。加地谷は、萬平に対する後悔と感謝で、ひとり涙を流すのでした。

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予習レビュー

前回が初の登場場面だった神部茂の身の上が、今回、本人の口から詳しく語られました。

神部茂は大阪帝大出身の秀才。

彼は出征していました。戦争が終わり大阪に戻ると家は焼失。そればかりか、たった一人の身内だった母親も戦争によって亡くしていました。

という設定です。

身寄りをなくした神部はこれから香田家で暮らし、その後は、萬平さんについてゆくことになるそうです。

萬平さんの事業が大きくなってからも、萬平さんの事業を支える、とても重要な登場人物です。

一方、福ちゃんと萬平さんが再会する思いがけない人物とは、戦時中に萬平さんを架空の容疑で憲兵隊に売ったあの人です。

萬平さんが釈放された直後、汽車に乗って北海道まで逃亡する場面がちょっとだけ描かれましたが、大阪に戻ってきました。

終戦。そして、終戦までの人物がドラマの中に戻ってきたり、新しい登場人物が登場したり、新展開のフラグがいっぱい立った一週間となった第5週は明日でおしまいです。

感想

掘り出し物・神部くん

迷い犬か迷い猫が、あっという間に新しい飼い主になついてしまうかのごとく、大所帯の家族の中で、まったく違和感なく馴染んでしまっている神部くん、なかなかのキャラです。

もうすでに、香田家の子供たちのハートは間違いなくつかみましたね。

萬平さんのハートもつかんだようです。すでに、萬平さんの手下として、素晴らしい仕事ぶりを発揮。

面白いキャラが加わりました。

追伸:神部くんが大阪帝大卒とわかった直後の福ちゃんの反応。そして、その神部くんのことを「掘り出し物かも」と評価する福ちゃんに、吹きました。

加地谷さんの涙

「徳をもって怨みに報いる」とは、まさに萬平さんのとった行動のことを言うのでしょう。

兵庫県の疎開先では、川に電気を流したことにクレームを付けられても、それがどうしてクレームの対象になるのか、さっぱりわからない萬平さん。

その変人ぶりを遺憾なく発揮してくれましたが、やっぱりただの変人ではなかった。

命を落としかけた過酷な体験を強いられながらも、そのことがあったから福ちゃんと結婚できたと、感謝に近い言葉すら口にする萬平さんが大きい!

普通の人だったら、弱り切っている加地谷さんに対して、今がリベンジのチャンスとばかりに、傷口に塩を塗り込むようなことをして溜飲を下げているところです。

でも萬平さんはそれをしなかった。

それどころか、加地谷さんのことをどうしても許すことができない福ちゃんを、そっとたしなめるほど。

萬平さん、あなたはどこまで大きな人なのか。

萬平さんが加地谷さんに贈ったプレゼントも粋でした。

人生に絶望している加地谷さんに、自分が何者かを証明するハンコを贈り、自分が人生の主役であることを思い出させるはからいに涙しました。

加地谷さん、きっと立ち直るでしょう。

立ち直るだけでなく、あれほどの才覚を持った人なのだから、ふたたび成功を手にするに違いありません。

そして、いつかどこかで萬平さんが窮地におちいったとき、加地谷さんが助けてに来てくれるような気がします。

加地谷さんの涙。顔は垢だらけでしたが、涙は美しい涙でした。

コメントへの返信 by 朝蔵

武士の娘らしい様子を初めて見た気がします(ちーぼーさん)
「私は武士の娘」ですの口グセは、口先だけのものではありませんでしたね。正真正銘の武士の娘でした、鈴さんは。

武士の娘でなければ、泥棒に立ち向かってゆくことなど、なかなかできませんからね。

神部君にとって生涯忘れられない 人の情け の 美味い(Amoさん)
物語の後半で、神部くんが家族を持つエピソードも用意されているみたいですが、神部さんはきっと家族を大切にするよき夫、よき父になるような気がします。

食べさせてもらった「すいとん」の味が、彼の後半生を豊かなものにしてくれそうですね。

居住まいを正して「ご無事にお戻りになりおめでとうございます」と挨拶するタカちゃんのいじらしさ(まーちゃんさん)
武士の孫娘の姿を見たような気がしました。自分の嬉しいという気持ちよりも、まずは父親に対して敬意を払うタカちゃん。

あまりにも立派な14歳でした。忘れられない美しい姿です。

『服』ちゃんになってますよ😲(hi_yamasan3さん)
ありがとうございます!訂正いたしました。

未来への希望を見出せない状況下で他人の幸せを素直に喜ぶ事などなかなか出来ないのが人間の哀しき性(ひるたまさん)
自分はすべてを失ったのに、それでもなお、他人の幸せを心から祝福できる。この視点が僕にはまったくありませんでした。

こんな素直な性格の青年を育て上げた、神部くんのお母上に対しても想像力が働きませんでした。深い洞察をありがとうございます!

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コメント

  1. ひるたま より:

    戦後の混乱期の‘今’を希望を持ってたくましく生き抜いているのが世良さん、対して生きる気力を喪失してしまっているのが加地谷さん、という違いはありますが、「萬平さんの才能に嫉妬した」という点では、加地谷さんも世良さんも共通していますね。
    ところで画面に映ったハンコ…ハンコなので当然鏡文字である訳ですが、オセロゲームの駒が裏返るかの如く、加地谷さんが悪役⇒‘いい人’役に転じる瞬間だったように私には感じられました。光(照明)が当たるという演出も粋でしたし。
    ところで、萬平さんが加地谷さんに直接ハンコを手渡す選択肢も十分あり得た筈ですが、そうせずに何故敢えて神部くんに‘おつかい’を頼み、わざわざ加地谷さんに引き合わせたのか?…個人的には今一つ呑み込めていないので、皆様のお考えを伺ってみたいです。
    加えて、福ちゃんが一旦手に取ったお金の入った缶を加地谷さんの前に「ガシャン!」と戻した場面が印象的でした。加地谷さんに対する福ちゃんなりのせめてもの「情け」だったのかな?と思いながら私は見ていました。

    昨日(11/2)は最後に加地谷さんに持って行かれてしまいましたが…一見無傷で復員して来た忠彦さんが、実は色覚異常(この場合は赤と緑の判別がつかない症状)を患ってしまっていた事が個人的には衝撃的でした。忠彦さんのように傍から見れば健康な人と変わらない人でも、何らかの症状を背負って帰還して来た人達が当時は非常に多かったのでしょうね…きっと。(『べっぴんさん』の紀夫くんも、復員したものの心に傷を負った状態でしたし)
    それでも、「忠彦さんは画家」理解してくれる妻も可愛い子供達もいる忠彦さん…幸せな展開が用意されていて欲しいな…と感ぜずにいられません。
    「まともな仕事に就いてくれるのね?」姑=鈴さんの言葉はえぐいな~と感じましたが(^^;)。

    後は真一義兄さん、野呂さん、竹ノ原さん、蘭丸…全員無事で戻って来て欲しいです。

  2. あんど より:

    もし、憲兵に捕まってなければ、招集されて戦地に送られ、あるいは戦死したかもしれなかったわけですが、そのことは言わなかったですね。
    あまりに結果論だから? それともお国のために死ななかったことを幸運とは思ってないからでしょうか。

  3. Amo より:

    ×人感
    ○人間
    すみません 間違えました

  4. えびすこ より:

    本番組での「神部茂」のモデルに当たる人物はいますか?
    瀬戸くんは朝ドラだと前回出た「あさが来た」では終盤のキーマンになりましたね。

    ところで克子は福子より何歳上の設定ですか?
    タカが昭和20年時点で14歳なのでタカが克子20歳の時に生まれた子供なら今克子は34歳。
    ただ、私の母方の祖母は終戦直後に20歳にならない年齢で祖父と結婚しているので、克子は10代で結婚した可能性もありますね。

  5. Amo より:

    信じるんです!
    信じるんです!

    あなたの明日=開かれる未来
    そこからの 生きろ! ですね

    災い転じて 福 と成す
    朝蔵さんも仰ってた 人間万事塞翁が馬 のとうり
    あなたがいた事で私の 今 がある
    そんなあなたに 台詞にはないですが ありがとう
    と云える萬平さんの心の広さに 幸せを感じます

    今まで自分のしてきた 人を人とも思わず 事業をする為の ただの道具 扱い
    萬平さんの贈る お手製の判子には 加地谷圭介の
    真っ当な自分を見つけ 世間に埋没しないよう
    兎に角 生きなさい というメッセージが込められているんでしょう そのキーアイテムが 判子
    潜然と泣く加地谷さんの涙が 朝日に照らされた
    ブリキ屋根の一雫に表される とても清々しい場面でした

  6. ちーぼー より:

    すっかりうらぶれていた加地谷さん、私、前半では改心を疑っていたのですが、最後まで見たらもう大丈夫そうで安心しました。
    歌舞伎役者さんは、演技がちょっとオーバーと思ったのは私だけでしょうか。

  7. うつ より:

    もし、萬平さんがカップヌードルを作る話が出るとしたら
    当時社内で厄介者扱いされていた大野さんと新人社員の佐々木さんの事は
    欠かせないです。何故ならこの二人無くしてカップヌードルは生まれなかったと
    言うべきですから。

  8. hi_yamasan3 より:

    “一方、服ちゃんと萬平さんが再会する思いがけない人物とは…”
    『服』ちゃんになってますよ😲