不満を募らせる若者たち / まんぷく 第38話

2018年11月13日(火)第7週「もっと嬉しいことが・・・」

あらすじ

ある日の夜遅い時間。福子と萬平に警察から電話がかかってきました。たちばな塩業で働いている若者の一人・岡が、夜の繁華街に繰り出し、他の客と乱闘騒ぎを起こして警察に捕まったのです。

戻ってきた岡を、神部は厳しく叱りつけました。しかし、岡の気持ちを理解している他の社員たちは、その様子を見て険悪な雰囲気に。一方で萬平は、大勢の若者を雇う経営者としての苦労を身にしみて感じていました。

福子の気持ちも萬平と一緒でした。仕事が厳しい上に、給料も予定よりも少なくなり、そのことに社員たちが不満を募らせていることを、福子も理解していました。福子は、そんな社員たちをねぎらうために、鈴やタカとともに慰労会を開くことを提案しました。

タカ、福子、鈴、そして萬平と福子による夫婦漫才。面々が必死に披露する芸は、険悪になっていた、たちばな塩業の社員たちの笑顔を取り戻すことに成功しました。社員たちの問題は解決しました。しかし、新たな問題がはじまろうとするのでした。

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予習レビュー

前回が、記念すべき塩の初出荷の日を迎えたものの、出荷した塩は期待していた金額の半分の価格でしか売れないという困難が描かれました。

そして、今回。

その難しい状況に対して不満を募らせる若い働き手たち。その働き手たちを前にして、人を使うことの難しさに直面する萬平さんと福ちゃんの困難が描かれます。

前回の困難が塩の品質に関する困難なのに対して、今回の困難は人に関する困難です。

品質に関する困難については、これは発明家・萬平さんの専門分野。萬平さんが、この困難を乗り越える姿は比較的容易に想像できます。

では、人に関する困難は?

今回の物語の展開の中、人に関する困難については、福ちゃんの出番となるようです。福ちゃんは鈴さんやタカちゃんに協力を求めて慰労会を開催。

この慰労会によって、福ちゃんは第二の困難をどのように乗り越えるのでしょうか。

感想

萬平さんの器の大きさ

警察から釈放された直後の、ふてくされた岡さんを笑顔ではげます、福ちゃんと萬平さんの態度に、二人の人物の大きさを感じました。

岡さんが自分でも言ったとおり、岡さんは、会社、そして福ちゃんと萬平さんに迷惑をかけたわけです。

でも、岡さんが騒ぎを起こしたきっかけも、騒ぎを起こさずにはいられないような気持ちも、両方ともよくわかってくれているらしい福ちゃんと萬平さんがまぶしかった。

こんな場面でよくありがちなのは、夫が部下を厳しく叱責し、妻がフォローするという「アメとムチ」の図です。

しかし、福ちゃんは言うまでもなく、萬平さんまでもが「アメ」。

萬平さん、本当に器の大きな人です。

萬平さんのリーダーの器

さらに、夫婦漫才を披露する、萬平さんの痛々しいほどの必死さ。

とりわけ気の毒だったのが、鈴さんの『国定忠治』と福ちゃんの『リンゴの唄・英語版』で、面々がわいた直後のタイミングだったこと。

タカちゃんによる、かなり微妙なレベルのハーモニカ演奏の直後だったら、まだ少しは気が楽だったかもしれません(笑)

それでも、萬平さんの性格を考えたら、決してやりそうもない漫才を、自ら率先して演じる萬平さん。

漫才はド下手でしたが、男前でした。

顔を引きつらせながら、残念すぎる漫才を披露する萬平さんの姿に、社員のことを考える経営者の心意気を見たような気がしました。

萬平さんを信じきっている福ちゃんの言葉

経営者の心意気。福ちゃんもそれを感じ取ったのでしょうか。

社員たちの険悪な空気が解消された今回のドラマの最後。萬平さんが胸をなでおろしながら言いました。

「人を使うのは大変だ!」

そんな萬平さんに対して、福ちゃんが放ったさりげない一言が心に残りました。

「萬平さんならできる!」

福ちゃん、どんなことがあっても、萬平さんを信じきっているのですね。

萬平さんが持っているあらゆる可能性を信じ、その萬平さんを支え抜くと覚悟を決めた気持ちが伝わってくる福ちゃんの言葉が大好きです。

しかし、今回、福ちゃんが言った「萬平さんならできる!」。

この言葉、いつになく心に響いてきました。

追伸:岡さんは、最後の最後までふてくされていましたが、いつか、自分がどれほど人に恵まれているのかを心の底から覚る日がきますうように。

福ちゃんと萬平さん。こんな素敵な創業者夫婦のもとで働くことができている岡さん。幸せすぎというものです。

コメントへの返信 by 朝蔵

「塩て、こんなに儲かるんか」と言った時の顔があまりに無邪気で、なんだか憎めませんでした。(ずんこさん)
自分にとって得になりそうなひと。自分にとって利益になりそうなこと。自分の得や利益への嗅覚のするどさは、さすがというほかありません。

いつかこの才能が、自分だけでなく、他の人の利益に対しても発揮される日がくるといいですね。

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コメント

  1. ひるたま より:

    既にちーぼーさんもコメントで触れられていますが、「武士の娘」鈴さん=松坂慶子さんの国定忠治は名演!と私も感じました。
    松坂慶子さんは正にコメディエンヌ…今作の影のMVPなのでは?と毎朝感じながら見ています。今作でまた一つ、新境地を開かれたのでは?(^^)

    ところで…現時点ではヒロインである筈の「福ちゃん」=安藤サクラさんが鈴さん(松坂さん)・萬平さん(長谷川博己さん)達から半歩下がった所にいるような気がしているのですが…気のせいでしょうか?
    演出&脚本が意図的にそうさせているのでしょうか。
    将来的には福ちゃんが物語の真ん中に躍り出て来るとは思われますが。

  2. ぱぽりん より:

    ○さんの世良評、「成功しているネズミ男」、言いえて妙なそのたとえ、まいりました、そして、笑ってしまいました。

    もっとも、「お金の匂いに敏感で物事の見切りが早い」という点、世良とねずみ男は共通していますがのが、「悪知恵が働く」という点ではネズミ男に軍配が上がるのでは、と、思っています。

    ネズミ男は次々とアイデアを捻りだしてはお金を稼ぐものの欲の皮が突っ張りすぎてその後失敗するわけですが、世良はこれまでのところ新しいアイデアを出して何かをしてきたわけではない。その点で今回、本質を曝け出してしまったのではないかと思います。
    ネタバレによるところ世間ではまだまだ世良が評価されているようですが、実際のところ「このご時世ではそれもあり」であり、騙されてしまった満平側の「脇が甘い」と言う意味ではないかと想像します。

    最初の出荷、なにがどうあれ立ち会って、製品の評価等々直接聞き、それを持ち帰るのが社長の務めであるはず。買い取り価格にしても同様で、作業とその収益がどうクロスするのか、しっかりと確かめなければいけなかった、そういうことなのではないかな。

  3. Amo より:

    萬平さんのプライド

    丹精を込めて人様に喜ばれるよう丁寧に物をこしらえることに一切の雑念やら邪念を交えない妥協もしない ただひたすらに最高のものを作るという信念だけが萬平さんの原動力
    それだけに塩の評価が低いことに振り上げた拳は誰を叱ることもなく自分に対しての 腹立たしい拳 だったのでしょうね 確かに戦後この物のない時は どんな品物でも 作れば売れる時代 ともすれば粗製乱造を幇助しかねない時期だったと思います
    でも萬平さんは お金儲けよりも自分の信念を優先しました 「バレへんかったらエエやろ」のエエ加減で横着な思考は持ち合わせてられない
    そうそう まるで竹のように真っ直ぐですね^ ^

    萬平さん
    夫婦漫才の「立花塩業」からの「座ってる」は完全に「スベってる」よ(^ω^)

  4. ちーぼー より:

    鈴さんの国定忠治、恰好良かった!あと、神部さんは皆を集めて来た人なんだし、リーダー的に扱われても良いのに、なんであんな扱いなんでしょうね?(人徳の問題?)
    電話、ありましたね。前々回だったか、会社の体裁が整った時に、黒電話が置かれるシーンがあった気がしたのですが、確認しないまま今に至っています。