順調だった萬平が窮地に / まんぷく 第54話

2018年12月1日(土)第9週「違うわ、萬平さん」

あらすじ

真一がたちばな塩業に入社し、経理を担当することになりました。経理の仕事を真一に譲った鈴は特別顧問に就任。しかし、特別顧問というのは名ばかりで、仕事のやりがいを失った鈴は、深く気落ちします。

そんな中、ダネイホンを病院に販売するための認可が厚生省からおりました。萬平はそのことを早速、三田村に報告。三田村は萬平を心から祝福し、世良商事を通してダネイホンを全国に販売するよう、世良に指示を出しました。

一方、たちばな塩業がつくる塩の評判も上々で、社員たちの塩づくりの仕事ぶりも、職人さながらに手際よくなってきました。すべてが順風満帆に進んでいると誰もが信じる中、たちばな塩業が存続の危機におちいりかねない大事件が勃発。

たちばな塩業の社員たちが食事をしながら談笑しているそのとき、進駐軍が踏み込んできたのです。たちばな塩業の近くで爆発音が聞こえたとの通報を受けた進駐軍から、たちばな塩業が爆弾を隠しているのではないかと、疑いをかけられたのです。

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予習レビュー

これまでのところ萬平さんは、順風が吹いているときよりも逆風が吹いているときの方が多かったような気がします。

正確に数えていないので、僕の思い過ごしかもしれませんが、戦時中の拷問をはじめとして、逆風の場面ばかりが記憶に残っています。

順風、というか順風満帆に見えたのは、終戦直後のハンコの商売がほんのひと時だけ当たったとき。

ところが、今回はとても珍しいことに順風が吹きまくります。

まるで売れなかった栄養食品ダネイホンは、福ちゃんのアイディアにより、一転してヒット商品に。

一方の製塩業も順調です。塩の評判もとても良いらしい。

しかし、順調すぎる場面の後には、これまでよりも大きな試練が来るというのはストーリてリングの決まりごとです。

今回。最後の最後にとんでもない大事件が勃発するようです。

萬平さん、戦時中に憲兵に捕まって以来のピンチかも・・・

感想

鈴さんというキャラに感じる安心感の理由

仕事が増えれば、それに対して文句を言い、仕事が減ったら減ったで、そのことがまたしても不満の鈴さん。

でも、そんな鈴さんに対して、普通ならいら立ちそうなものですが、僕は不思議と安心感すら覚えています。

その理由を考えてみました。

僕が感じた安心感。それは親近感と言った方が近いかもしれません。

観てない方には申し訳ないですが、昨年に放送された朝ドラ『ひよっこ』のヒロインをはじめとして登場人物たちは、鈴さんとは正反対の性格の持ち主でした。

目の前の足りないことに対して不満を持つことはせず、目の前のわずかな幸福を心から喜び感謝する。そんな性格の持ち主が『ひよっこ』のキャラたち。

足りないことに対して不満を持つのではなく、わずかでもあることに感謝するその生き様は本当に美しいものでした。心が洗われる思いでした。

でも、その一方で、その美しい姿が、僕には心の負担でした。

何故なら僕は、典型的な足りないことに対して不満を持つタイプだからです。

そして、そんなことではいけないと頭ではわかりながらも、そんな思考のクセをどうしてもなおせずにいるからです。

だから、『ひよっこ』のキャラたちは、その美しさに心を洗われましたが、心が洗われても改善されはしませんでした。僕にはハードルが高すぎる世界でした。

その点で、鈴さんは、まるで自分の写し鏡ではないかと思うほど(笑)

まずは目の前の文句からはじまる。そして、仕事が増えれば文句を言い、それを減らされれば、それに対してまた文句を言い、そしておだてられて勘違いする・・・

こんな困った性格でも、鈴さんみたいに愛されるキャラになれるんだ!という新たな発見。これが安心感につながったのだと思います。

それにしても、もし身近に鈴さんみたいな人がいたら、単なる厄介なおばさんです。そんな女性をこれだけ楽しいキャラに仕立て上げる脚本家の先生のお仕事。

みごとと言うほかありません。

【珍】三田村さんが世良さんの言葉を否定

三田村さんが世良さんの言葉をめずらしく遮りました。

これまで、三田村さん、世良さん、そして萬平さん、または福ちゃんの三者が揃ったとき。

世良さんが口にする言葉に対して、三田村さんは賛同こそしなかったものの、世良さんの言葉を遮ったり否定したりはしなかったと記憶しています。

世良さんの発言に、勘違いの要素があったとしても、です。

僕のような小さい人物からしたら、小言の一つも言いたくなるような世良さんの勘違いも、三田村さんにしてみたら、取るに足らない失言程度なのでしょう。

でも今回、三田村さんはとっさに世良さんの言葉をさえぎりました。そして、言葉をさえぎられた世良さんも、即座に言葉を慎みました。

この小さな出来事が、世良さんの生き様や考え方を変えるきっかけになりますように。

コメントへの返信 by 朝蔵

周囲の小さな物事を丁寧に拾い上げてゆっくり積み上げて考えをまとめていくような深い知性(ぱちぱちさん)
ぱちぱちさんのするどい洞察にもまた深い知性を感じます。

ご高察のとおり、目の前に見えている小さなことがらを積み重ねて、みんなにとって最善の解決策を見つけるのは、深い知性と愛情がなければできない芸当です。

そして施設の調理場で野呂さんとばったり再会(風さん)
野呂さんの再登場が今のところまったく見えてきませんが、その手がありましたね。

進駐軍の調理場で雇われ、そこで復活。いかにも野呂さんらしい再登場かと思います。そして、進駐軍の在庫の缶詰をこっそりくすねて・・・野呂さん、あるあるですね。

それぞれの面々が持っているキャリアがここに来て活かされつつありますね(ひるたまさん)
それぞれのキャラが際立ち、いよいよ乙女寮の乙女ちゃんたちに近づいてきましたね。

乙女ちゃんたちは、人間関係の描写が秀逸でした。塩軍団の男子たちも、次は、人間関係にまで踏み込んでもらいたいものです。

他にも‘あちらの世界’でいろいろとお付き合いがあるのかしら等々(ひるたまさん)
鈴さんの今な亡きご主人。咲さんのお父上も、生前も、そして草葉の陰でも、何かと面倒くさそうなキャラであるような気がします。

お父上の面倒を見るのに忙しいのかもしれませんね。

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コメント

  1. ひるたま より:

    「ダネイホン…撮影用にはどんな材料で作って食べたのでしょう?」tonko様のコメントを拝読して。
    ヒロインを演じる安藤サクラさん御自身による「福ちゃん通信」(大阪放送局ブログ:番組公式サイト経由でアクセス出来ます)で触れられていますよ。サクラさん曰く「ご飯に合いそうな和風味…パンにはあまり塗りたくない味」だったとの事です。(^^;)

  2. ちーぼー より:

    グレゴリー・ペックと真一さん。真一さん(というか大谷亮平さん)は、日本人離れしたくっきりとしたお顔立ちですものね。熱血かつ冷静な弁護士さんとか、似合いそうですね。

  3. ぱぽりん より:

    「食べた途端に健康になれるわけやありません」
    神部の言葉、痛いところを突いていましたね。
    もっとも、登山などしていてのエネルギー切れ、いわゆる「シャリバテ」には速効、行動食としてビスコにはお世話になりました。

    さて、朝蔵さんの
    「その美しい姿が、僕には心の負担でした」
    自分はもっとズルいので、自分のできないことを替わりにやってもらっている気分、朝蔵さんとは逆に、気持ちが楽になっていたように思います。
    美しい姿をそうだと認められる自分には、まだ美しい心が残っている、と言ったところでしょうか、反省。

  4. tonko より:

    来週は、憲兵の時のような辛い週にならなければいいのですが…
    嫌な予感が…

    先週の私のコメント…ダネイホンをダホイネンと書いてました(;^_^A
    すいません…関西弁につられたのかな(^^;;
    それにしても、不味そうだな~私は無理かな~
    撮影用には、どんな材料で作って食べたのでしょう?
    気になりました

  5. うみがめ より:

    進駐軍が乗り込んで来たシーン、あまりに突然すぎて、何か別の特撮物のドラマか何かかと思ってしまいました。それぐらい今までのストーリーからかけ離れた場面だったので。でも、既視感もあって、萬平さんが憲兵に連行されていくシーンを思い出しました。この既視感がなかったらあまりに唐突すぎて、違和感があったかもしれないです。萬平さん、身に覚えがないことでよく捕まりますね。

  6. ひるたま より:

    今日ようやく鈴さんの願望叶って(?^^;)夢枕に現れた咲姉ちゃんのセリフ「私もいろいろ忙しいの」…妄想が膨らみますね。他の人物(福ちゃんや真一さん(真一さんへ行く場面は視覚化されていませんが))の枕元に行くのみならず、他にも‘あちらの世界’でいろいろとお付き合いがあるのかしら等々…(^m^;)

    あちらの世界には、藤吉くん(『わろてんか』)その他大勢…諸々いる筈ですね。