融資のため自宅を担保に / まんぷく 第86話

2019年1月14日(月)第16週「あとは登るだけです」

あらすじ

織田島製作所の万能調理器を世に出す夢を諦めることができない萬平は、梅田銀行から融資を引き出すために、自宅の土地と建物を担保に入れる決意を固めました。萬平の決断を福子は受け入れましたが、鈴は決して受け入れようとはしません。

その数日後、梅田銀行の喜多村が池田信用組合にやって来ました。担保に入れた物件が自宅であることを梅田銀行に対して隠していた萬平でしたが、喜多村に問い詰められすべてを白状しました。

自宅まで担保に入れなければならないほど差し迫った状況の池田信用組合に対して融資を行うことに対して、喜多村は難色を示しました。そこで、一計を案じた萬平は、喜多村を織田島製作所に案内しました。

織田島製作所の現場で万能調理器を自分の目で確かめた喜多村は、その出来栄えに感激し、融資を決断。萬平と喜多村は、万能調理器を世に出すことで気持ちを一つにし、祝杯をあげるのでした。

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予習レビュー

昨年の秋から冬にかけて放送されていたテレビドラマ『下町ロケット』の原作者・池井戸潤さんの小説みたいな展開になってきました。

池井戸潤さんの小説では、ものづくりにこだわり抜く中小企業と、融資の可否によって中小企業の生殺与奪の権を握る銀行との攻防が繰り返し描かれています。

今回のエピソードは、まさにそんなストーリー展開を予感させるような要素でいっぱいです。

池井戸潤さんの小説の主人公として繰り返し描かれる中小企業が織田島製作所。萬平さんも立場から言えば、小説の主人公、すなわち中小企業の側です。

一方で、小説の中で描かれる銀行サイドの人物は、いつも善玉と悪玉が存在します。

中小企業の経営に理解を示す善玉銀行員と、中小企業の経営よりも自分の銀行の利益。否、自分自身の出世が一番の悪玉銀行員。

今回のエピソードの中の善玉銀行員が、梅田銀行の喜多村さんです。

その喜多村さんの人事異動が決まりました。善玉銀行員の人事異動、池井戸潤さんの小説では定番の展開です。

人事異動で後任となる銀行員は、池井戸潤さんの小説では決まって悪玉銀行員。『まんぷく』の中で描かれる梅田銀行の人事異動もそんな展開になりそうな予感がします。

感想

日本の銀行員

梅田銀行の喜多村さんの、はじめて自分の目で万能調理器を見たときの反応がとっても素敵でした。自分の仕事に誇りを持っている人の反応だと思います。

萬平さんたちからの追加融資の要請に難色を示す喜多村さん。意地悪に見えないこともないですが、仕事の責任を果たしているということでしょう。

そして、現場で実際に万能調理器を見て目を輝かす喜多村さん。日本の銀行員ですね。

織田島製作所で万能調理器に夢中になる喜多村さんの姿を見ていて、二十年くらい前に知り合いから聞いた話を思い出しました。

その知り合い、某メガバンクの行員でアメリカのとある大都市の支店勤務になりました。

現地採用の行員たち働く中、日本からやってきた日本人の行員たちは、銀行のお金(融資)で世の中を驚かさせる製品が開発されたり、立派な建物が建てられりすることに喜びを見出す傾向にあったのだそうです。

一方の現地採用の行員たちは、お金でお金を生み出すことしか念頭にない。お金しか見えてない。そんな話を聞きました。

喜多村さんは、梅田銀行が貸し出すお金によって、万能調理器を世の中に広がり、人々の暮らしがより豊かになる姿をイメージしてワクワクしていたのでしょう。

喜多村の表情のおかげで心が温かくなりました。

萬平さんと喜多村さんが意気投合し、祝杯をあげる場面など、涙すら浮かべてしまいました。いいものを見せてもらいました。

コメントへの返信 by 朝蔵

これまでの感想の中で最高です。(kazbonさん)
ありがとうございます。今回の安藤サクラのお芝居は名演中の名演でした。萬平さんが本来の自分を取り戻した喜び。その一方で、安寧な暮らしを手放したくない気持ち。

その二つの気持ちの葛藤の末の、これまで見せたことない表情での苦渋の決断。忘れられない回となりましたね。

50歳後半で退職するか続けるか、迷いましたがこの朝ドラを見て、もう少し頑張ると決めました。(ホシカさん)
ドラマの中では、萬平さんの何歳までの活躍が描かれるのかはわかりませんが、リアルの萬平さんは大変な高齢になるまで第一線で活躍されていました。

私も、ドラマの中でこれから描かれるはずの晩年の萬平さんの姿を励みにしたいと思います。ありがとうございました。

来週の「差し押さえ」場面は真一さん=大谷亮平さんの見せ場の一つでもあるかと思われます。(ひるたまさん)
真一さんが萬平さんの自宅の差し押さえに踏み込む場面。どんな場面になるかわかりませんが思い出すのは『ごちそうさん』です。

戦時下、建物疎開の責任者となり、感情を押し殺して、まだ人が暮らす家の破壊を命じるヒロインの夫の悲痛な姿が忘れられません。

ちゃんとしている人はあなたしかいませんからお願いしますよ(ひるたまさん)
リアルの松坂慶子さんのこの言葉を、ドラマの中で鈴さんに語ってもらいたいです。あまりにもドンピシャな言葉なので。

松坂慶子さんのこの言葉を聞かされて、あらためて思いました。主人公夫婦の一族、愛すべき変人ばかりだってことを。

福ちゃんはしっかり者に見えますが、あの萬平さんの決断を受け入れてしまうんですからね。なかなかの変人です(笑)

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コメント

  1. ひるたま より:

    続きです。
    立花家を訪れた克子さん&タカちゃん母娘が持っていた百貨店の袋に「Daikyu」(筆記体)の文字が!言わずと知れた(?)大急百貨店。おそらく当時既に『キアリス』も出店していた筈…現時点での立花家ならば『キアリス』の洋服を買える程度の経済力はありそうですね。(余談ながら…朝ドラに登場する主人公の家庭は‘西高東低’≒BK制作作品に登場する家庭は全般的に裕福だな~という印象を抱いています。方や東京局制作の『ひよっこ』や『半分、青い。』の主人公の家庭はかなり庶民的であり、主人公の友達含めた幼馴染のお家の一つが資産家である…というパターンが多いような?…無論全作見ていないので何とも言えませんが)
    そういえば…これまでも何度か登場人物のセリフに「べっぴんさん」という言葉が入っていたように記憶しています。ちょうどBSで再放送中の『べっぴんさん』へのオマージュかな?と思いながら見ています。(今作で演出を担当されているディレクターのうちのお一人が『べっぴんさん』も手掛けた安達もじりさん、という繋がりもあるのかもしれません)

  2. ひるたま より:

    今朝(1/14)の地上波本放送の後に放送された平野レミさんの料理番組(?^^;)に、「真一さん」=大谷亮平さんがゲストとして出演されていました。番組中でレミさん手製のラーメンを美味しそうに食べておられた大谷さんを見ながら感じた事。

    義兄弟3人のうち、劇中で未だラーメンを食べていないのは真一さんだけなのでは?

    忠彦さんは、手榴弾騒動の最中に泉大津に行った時に克子さんと一緒に(克子さんが食べていたのを分けてもらって)ラーメンを食べていたように記憶しています。
    そして萬平さんが理事長の話を受けるかどうか悩んでいた時に相談を受けた真一さんが萬平さんと一緒に食べていたのはラーメンではなくおでんでした…その時には「何故(本作を象徴する食べ物である)ラーメンでなくおでんなのだろう?」と見ながら個人的には首を捻っていました。
    「一緒にラーメン食った仲」世良さんのセリフではありませんが、現時点では萬平さんと真一さんの心理的距離がまだ少し遠い事を表す象徴がおでんだったのでは?という気がして来ました。
    この先の劇中で萬平さんと真一さんが一緒にラーメンを食べる場面が用意されているのか否かは???ですが…最終回までには2人が(否、忠彦さんも加えて3人一緒ならばもっと嬉しいかも?^^)一緒にラーメンを食べる場面を見たいですね…あくまでも個人的願望ですが。(^^)