まんぷく

粗悪品なくす萬平の決断 / まんぷく 第126話

本放送:2019年3月1日(金)
再放送:2024年3月1日(金)
第22週「きれいごとは通りませんか」

あらすじ

萬平がまんぷくラーメンをつくらなければ、粗悪なラーメンが世の中に出てくることもなかった。まんぷくラーメンを発明した萬平には責任があるはずだ。一人勝ちを喜ぶばかりの萬平は嫌いだ。そのように福子に言われた萬平は考えました。

粗悪品がなくなり、誰もが安心して、安全で美味しい即席ラーメンを食べることができるようになるために、自分は何ができるのだろうかと。考えに考え抜いた末に、萬平が出した結論は、真一を驚かせるのに十分なものでした。

萬平が出した結論。それは、まんぷくラーメンの製造法を、他社にも公開することでした。そうすることによって、粗悪な即席ラーメンを世の中から一掃する。そして誰もが安心して即席ラーメンを食べられるようにすることが自分の使命だと萬平は考えたのです。

萬平は早速、粗悪な即席ラーメンを製造する会社を訪問。ライセンス契約を提案するものの、萬平の言葉に耳を貸す者などいませんでした。そのことを福子は世良に相談。福子に頭を下げらた世良は、萬平を助けると約束するのでした。

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予習レビュー

まんぷくラーメンの真似をされた上に、真似をした会社に本家まで名乗られたことで怒りに震え、荒れる萬平さん。

その会社を打ち負かすことができ、一人勝ちに酔う萬平さん。

そんな萬平さんに対して、福ちゃんは違和感をいだきつづけていました。

そして、ついに福ちゃんは萬平さんに異を唱えるまでに。

萬平さんの行動や決断、考え方のすべてを受け入れ、そして尊敬してきた福ちゃんにとしては、異例中の異例の感情でした。

しかし、福ちゃんの違和感が萬平さんを救ったようです。

福ちゃんの違和感に背中を押された萬平さんは、とても大きな決断を下しました。

粗悪品をこの世からなくし、誰もが安心して即席ラーメンを食べることができるようにするという大きな決断を。

仮に、萬平さんのこの決断がなかったとしても、萬平さんは成功者として世の中から評価されていたことでしょう。

しかし、今回描かれる萬平さんの決断が、萬平さんの評価を一段も二段も格上げしました。

そして、その萬平さんの決断の背中を押したのは福ちゃんです。

時代の移り変わりの中で忘れ去られる成功者ではなく、時代を超えて歴史に名前をきざみつける成功者へ。

そんな成功者を生み出した福ちゃん、あなたは偉大な女性です。

感想

胡散臭い世良さんの臭くないセリフ

珍しく、あの世良さんがとってもいいことを言ってくれました。

「立花くんがここまでこれたのは、きれいごとを通したからやない。福ちゃんがおったからや。これはお世辞やない」

若い頃から人の顔色を読む才能に人一倍長けていた世良さん。その観察眼は、今も衰えてはいませんでした。

否。むしろ研ぎ澄まされているかもしれません。

かつて世良さんが人の顔色を観察していたのは保身のためでした。でも、福ちゃんと萬平さんの二人を観察するのに保身の目的はありません。

愛情と敬意から、二人を観察していたのでしょう。

でも、思えば世良さんには面倒見がとても良いという一面も。その一面もまた研ぎ澄まされることで、今回のセリフにつながったのかもしれません。

しかも、普通の人が同じ言葉を言っても臭くなるだけ。ところが、胡散臭い世良さんがこの言葉を言うと、臭みが抜けるから不思議です(笑)

世良さん、あいかわらずいい味出してます。

追伸:水と油ではなく、ナタネ油とゴマ油の関係にある世良さんと鈴さんが、珍しく意見の一致を見る。

即席ラーメンのライセンスにお金を払う業者などいないと。

パーラー白薔薇のマスター・アキラさんによる、鈴さんと世良さんの二人は似た者同士という見立てが正しかったことが証明されました。

コメントへの返信 by 朝蔵

チキンラーメンが発売される1958年以前(ぱぽりんさん:125話)
史実は、たった一人のヒーローと、そのヒーローの発明の恩恵にあずかったその他大勢ではなく、何人ものヒーローがいたんですね。

ということは、発明まではたどり付けたなかったものの、即席ラーメンにかかわる発明に挑んだ人は他にも大勢いたことが想像できます。

ドラマの中で描かれることはなかった、それらの人たちの活躍が気になるところです。

商品名に「ヌード」が入っておりちょっとドキドキしてた中学生(あやじいさん:最終週)
商品名に「ヌード」は笑い話の文脈の中で語られていたので、今でいう親父ギャグとばかり思っていたのですが、真剣に胸をときめかせた方もいたんですね。

カップヌードルが世の中に登場した頃のことはブログ主もよく覚えています。これからドラマの中で展開されるカップヌードル開発秘話。本当に楽しみです。

飲み屋に行ってあそんでるわけじゃないのに立場無いじゃない(ゆきこさん:125話)
まんぷくラーメンの開発から販売開始という、萬平さんにとっては一番忙しい時期。その萬平さんを手伝う神部くんもどうしたって忙しくなる。

そのことを認めてあげた上で、たまには早く帰ってほしい。そう言えば、観る側としても納得できますよね。

チキンラーメンは5個入りで£12.50、約1800円(marmiteさん:127話)
チキンラーメン、そんなに高価な「高級品」なんですか!?

そういえば、昔、カップ焼きそばを送ってほしいと海外の友人から頼まれたことがあります。その国ではカップ焼きそばは高級品だと教えられたことを思い出しました。

ところで、インスタントラーメンがお湯を注ぐだけのものから、麺を煮て食べる形態になった歴史。調べてみましたが、これといった情報が見つかりません。

インスタントラーメンの歴史、どなたかご存知の方はいませんか?

私の知っている あの優しい萬平さんはどこへ行ってしまったの?(Amoさん:125話)
福ちゃんの心からの訴え。萬平さんは、すべてを静かに受け止めてくれましたね。

頭に血がのぼって興奮状態にある萬平さんに対して、今の萬平さんは嫌いだとまで言い切ったら、どんなことになるのかと、かなりドキドキしました。

これまで積み重ねてきた信頼関係があったからこそ、福ちゃんが本当の気持ちを真っ正面から伝えても、萬平さんはそれを受け止めることができたんでしょうね。

『花子とアン』からは朝ドラの主人公が3人も輩出される事になる訳で(土屋太鳳さん・芳根京子さん・そして窪田さん)…(ひるたまさん:『まんぷく』)
コメントをちょうだいするまで気がつきませんでした。たしかに『花子とアン』から3人目の主役ですね!

『花子とアン』の中で、窪田正孝さんが演じたヒロインの幼馴染で、且つヒロインに片思いをしていた朝一くんというキャラ。実にチャーミングなキャラでした。

ヒロインへの恋心を自分の胸の奥にしまい込んで、ヒロインが恋した相手の男性と対峙するバーの場面。今でも忘れることができません。

田正孝さんが演じた朝一くんは、スピンオフでは主役を演じました。

スピンオフの主役から、今度は朝ドラ本編の主役へ。しかも数年ぶりの男性が単独での主役というレアな作品。まだ一年以上も先のことですが、楽しみでなりません。

大物俳優が演じる大者(よるは去ったさん:126話)
「夢の共演」が実現しますね。でも、福ちゃんと大者が一緒に登場する場面は、ないかもしれませんね。

というか、そこまでやるのはやり過ぎなのかもしれませんが・・・

訂正です(ひるたまさん:『まんぷく』)
訂正しておきました。

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POSTED COMMENT

  1. より:

    マルタイの棒状ラーメンは私も好きです。ストックしてもかさばらないのも良いです。横浜市内でも売っています。
    まんぷくの制作の方々には、明治生まれの人と肌で感じるくらい身近に暮らしていた人はいないのではないでしょうか。長谷川さんが、萬平さんが内に秘めた強い思いを泣き叫んだ事に、納得されていたのを拝見して思いました。「恥ずかしながら帰って参りました」という言葉が横井さんの口から何故出たのか、横井さんその人もあまり御存知ないのかもしれません。叫びたくても叫べないんです、強く強く男としてそれが認められない生き方を強いられてきて、それが当たり前と思うから、苦しい押し込められた思うを泣き叫ぶ心があっても、それを叫ぼうとしても言葉に出てこない葛藤が先ずあり、出したらいけないと抑えてもでも出てしまう声にならない声、その葛藤もなしで、あの時代の人が、叫べるとは思えないのです。私の祖父等から感じる事なので全てではないかもしれないですかが。

  2. ひるたま より:

    この回は、やはり世良さんが持って行ったな~と私も思います。(^^)
    「福ちゃんがおったからや…これはお世辞ではない」もし世良さんが三田村さんや萬平&福子夫妻に出会えていなかったら、彼の人生もまた大きく異なるものになっていたのではないでしょうか。
    世良さんは下手をすればダークサイドに堕ちかねなかった可能性も十分に考えられる訳で…泉大津時代の塩の代金中抜き(ピンハネ)事件はありましたが、それでもお互いに持っていないものを補い合う関係性も相まって、萬福夫妻は世良を憎めない&切れる事の無い腐れ縁がここまで続き、世良さんの側も萬福夫妻と関係を保ち続けられている事を幸せに感じているのではないでしょうか。

    「俺も福ちゃんみたいな嫁が欲しかったわ…俺なんか怒られてばっかりや」←このセリフで、世良さんの奥様は‘乙ちゃん’(某携帯電話のCMでお馴染みですね)の可能性大、と個人的には確信しました。(^^;)

  3. ひるたま より:

    ドラマとは直接関係無いのですが…本日(3/1)、映画の「日本アカデミー賞」授賞式の模様が放送されていたのを偶々見ていました。
    最優秀主演女優賞に選ばれたのは「福ちゃん」こと安藤サクラさん…言うまでもなく『万引き家族』での演技に対してですが。そしてサクラさんにトロフィーを贈るプレゼンターを務められたのが「東太一先生」こと菅田将暉さん。
    「あら~福ちゃんと東先生だわ~!」と思わずにいられませんでした。(^^)

    他にも、『わろてんか』の「藤吉くん」こと松坂桃李さんが最優秀助演男優賞に選ばれていたり…朝ドラに出演された俳優さんのご活躍は嬉しいですね。

  4. ぶひぶひ より:

    世良さんカッコ良かった!
    実際の百福さんは萬平さんよりも、ビジネスセンスの有る方だったと聞きました。
    萬平さんと世良さんをたして2で割って、お湯をかけて3分経ったら百福さんになるのかな?

  5. Amo より:

    朝蔵さんのインスタントラーメンの歴史について ほんの一部ですが 特許申請の事ですが
    1958年11月27日 東京の大和通商の陳 栄秦が馬蹄形状の鶏糸麺に加工する方法を
    1958年12月18日 大阪の東明商行の張 国文が味付乾麺の製法を
    1959年1月22日 安藤百福がスマ名義で即席ラーメン製造法を
    1960年2月10日 エースコック 村岡慶ニが即席中華麺製造法を
    それぞれ特許申請していました そこからいろいろ すったもんだで6年間 争う事になるそうです
    その後 大和通商へ食糧庁より和解勧告があり
    東明商行へは持っている特許を当時の金額2,300万円(今の3億円)で買取 最後まで争ったエースコックには 1964年3月 日清食品の特許を無料で使用できるようにし エースコック側も特許を日清側に譲渡するという形で和解が成立
    1964年6月 56社が加盟する 日本ラーメン工業協会を設立 安藤百福氏が理事長に就任
    という流れです
    元は台湾の鶏糸麺がヒントになってますが
    商売上 成功されたのは安藤百福氏なので ラーメンの発明家ということなんですね

  6. 星晶 雷火 より:

    感想ではないですが、ちょっとした凡ミスをドラマ内で発見してクスクス笑っていました
    白薔薇でママが福ちゃんにずっと電話をしているはずなのに、次の場面では電話に受話器がのっかったまんまという…

  7. ぱぽりん より:

    <お湯をかけるだけ>で食せることが画期的であった即席ラーメンですが、その後主流となった袋麺、煮込むタイプの物はある意味退歩であるし、それなら従来からある乾麺の蕎麦饂飩素麺と何が違うのか、そもそも揚げ麺も台湾などにあったわけだしと、訳が解らなくなります。
    即席ラーメン、強いて言うなら<麺とスープがセットになった、常温で長期保存できる麺>という括りになるでしょうか。

    だとすると、煮込むタイプの即席ラーメン元祖は
    <1959年発売、サンポー食品及びマルタイの棒状ラーメン>
    が有力ではないかと思います。マルタイのHP沿革に油揚げ麺は1964年発売とあり棒状ラーメンとは別なので、棒状ラーメンは乾麺タイプ、当然当時の物も煮込む必要があったと考えられるからです(加えて、後年人気となるノンフライ麺のさきがけと言えるかもしれません)。
    ただし、液体なのか粉末なのか麺に絡んでいるのか、スープがどのようなものであったのかがわかりません。
    油揚げ麺では先に書いた明星食品の製品は、お湯をかけるだけなのか煮込む必要があるのかが不明です。
    不明な点はメーカーさんに問い合わせればわかるのかもしれませんが、まあそこはこちらの遊び、時間を割いていただくのは申し訳ないので遠慮しております。

    他にも棒状ラーメン以前に様々な製品があったのかもしれませんが、
    「今に至るも残っている製品は完成度が高い」
    と勝手に決めつけ、以上をよしとしてしまいました。
    そう、チキンラーメンも特許云々だけでなく、完成度が高かったからこそ最初のインスタントラーメンと言われて文句が出ない。

    ところで、九州だけではないものの、九州ではなぜに棒状ラーメン(棒ラーメンはマルタイ食品の登録商標だとか)が人気なのでしょうか、不思議です。
    といいつつ、自分も、棒状ラーメンの、熊本及び鹿児島ご当地味、おいしいので時々食しています。

  8. よるは去った より:

    丗良「そこまで(福子ちゃんに)言われたら断るわけいかんやないけ・・・・・・。」そして登場するのがあの大物俳優が演じる大者ってことですか。

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