喜美子と常治が口論する / スカーレット 第53話

2019年11月29日(金)第9週「火まつりの誓い」

あらすじ

丸熊陶業を辞めることになった深野と二人に弟子たちのこれからのことを、本人たちの口から喜美子は聞かされました。そして、深野たちの新たな挑戦に心を動かされながらも、喜美子は今後のことを決めかねていました。

喜美子が家に帰ると、喜美子の帰りを待っていた常治が尋ねました。深野はクビをきられたのかと。常治のその言葉に対して喜美子は反発。年齢を重ねても挑戦をやめない深野への敬意を、言葉を尽くして訴えました。

喜美子の強い口調に対して、常治はいつになく静かな口調で言い返しました。好きなことで食べて行ける人間などわずかしかいない。自分は仕事が好きだと思ったことなどない。そして、どれほど稼いでも娘の願いをかなえてあげられないのが現実なのだと。

厳しい現実を口にする常治に対して喜美子は、それ以上のことは言い返せなくなってしまいました。そんな中で迎えた火祭りの日。真夜中に神社に集まった喜美子や八郎は、松明をかついで山道を登りはじめるのでした。

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予習レビュー

喜美子ちゃんとお父ちゃんが言い争い。

ここまではいつものことですが、このたびの言い争いでは、お父ちゃんの言い分に喜美子ちゃんは反発しながらも納得させられるようです。

フカ先生と二人のお弟子さんたちが丸熊陶業を去って行くのは実質的にはクビだとお父ちゃんが考えていることに対して喜美子ちゃんは反発。

フカ先生と二人のお弟子さんは、新しいことに挑戦するために丸熊陶業を辞めることにしたのだ、というのが喜美子ちゃんの考えです。

自分のやりたいことを貫きとおすフカ先生たちを称える喜美子ちゃんに対して、お父ちゃんは言います。

やりたいことをやって食べてゆける人などほとんどいない。

自分の運送業の仕事だって、やりたいからやっているわけではない。食べていかなければならいなかやっているのだ。

しかも、食べてゆくのがやっとの状態で、百合子ちゃんを進学させてあげることもできない。それが現実なのだと。

このお父ちゃんの言葉に対して何も言い返せなくなった喜美子ちゃんは、食べてゆくためにこれから歩む道を決めることになるようです。

感想

お父ちゃんの言葉に初めて打ちのめされた

『スカーレット』の放送がはじまって以来、お父ちゃんの言葉に初めて打ちのめされました。喜美子ちゃんの言葉が浮ついて感じられるほどでした。

仕事だから好きになれるわけがないというお父ちゃんの考え方は、率直に言って甘いかなと思います。

仕事を好きになるかなれないかは、大人としての自分の責任です。処遇は自分でコントロールできませんが、好き嫌いは自分の感情。自分でコントールできる範囲内のこと。

なので、お父ちゃん、そんな考え方をしていたんだと思いました。ガッカリはしませんでしたが。あのお父ちゃんのことなので。(笑)

しかし、次の言葉は心に刺さりました。

「いくら稼いでも家庭科の先生になりたいという娘の願いをかなえてあげられない」

お父ちゃんも胸を痛めていたんですね。百合子ちゃんが家庭科の先生になる夢をかなえてあげられなくて。

仕事の好き嫌いはともかく、いくら働いても稼ぎが少ないという厳しい現実は、お父ちゃんの努力だけでそう簡単になんとかなるものではありません。

また、そのお父ちゃんの嘆きを耳にした百合子ちゃん。これで救われたと思います。

また、お父ちゃんが喜美子ちゃんに対して最後に言った次の言葉。この言葉も重い!

「深野先生みたいな人間だけが素晴らしい人間だと思うのならば出て行ってくれ」

この言葉を聞いて『ひよっこ』を思い出しました。

朝ドラのヒロインは基本的に偉人タイプ。歴史に名前を残すような女傑ばかりです。『ちりとてちん』の残念なヒロインにしても世間の注目を集めることに成功しました。

そんな中で『ひよっこ』は、偉人や女傑には決してなれない、特殊な才能やスキルもない、平均点か平均をやや下回る女の子。

そんな普通の人に愛情を注ぐ、今回のお父ちゃんの言葉。心に沁みました。

コメントへの返信 by 朝蔵

オープニングのオブジェ(ときわごぜんさん:14週)
オープニングの謎の四人目。史実では、リアル喜美子ちゃんはご主人に裏切られるのだそうですが、ドラマの中ではその展開を避けるような気もしてきました。

というのも喜美子ちゃんの夫になるらしい八郎くんの結婚観というが、仕事から家に帰ったときにお帰りなさいと言ってくれる人がいる家庭が理想なのだとか。

八郎くんの兄や姉の中には結婚に対して否定的な考え方を持つ人もいるみたいなのですが、そんな環境の中で持つに至った当たり前な家庭を志向する結婚観。

八郎くんが家族を不幸せにするような展開はないだろうと予想、というか期待しているのですが、どのように展開するのか見当がつきません。

基本料金の10字まで文字を入れるでしょう(rindoh47さん:57話)
もし百合子ちゃんが金欠におちいっているとして電報の字数制限まで使うとしたら「モウアカンカネオクレ」とか「カネガナイモウダメ」といったところでしょうか。

ところで百合子ちゃんからの電報の第一報は「モウイヤ」。

「アカン」でも「ダメ」でもなく「イヤ」。切羽詰まった状況みたいです。字数制限内では伝えきれない込み入った状況なのかもしれませんね。

迫ってくる喜美ちゃん恐い(よるは去ったさん:51話)
あの何かと世話の焼けるお父ちゃんと日々対峙しているだけに、喜美子ちゃんの鍛え抜かれた迫力の前に、おとなしそうな八郎くんはタジタジでしたね(笑)

名前からして末っ子か兄姉の中で一番最後に生まれたことが予想される八郎くん。

名前の数からして兄姉の人数は多いはず。そんな家庭環境でありながら大学を卒業しているので、きっとそれなりに裕福な家庭で育ったかと。(終戦直後は苦労してそうですが)

ボンボンとまでは言いませんが、喜美子ちゃんから見たらボンボンに限りなく近い。

そんな青年が、壮絶なバトルが絶えない川原家に入ってしまったら、一体、どうなってしまうのでしょうか。

「まんぷく」では鈴さんのいい加減な主治医の役(にゃんこさん:51話)
ブログ主も寺岡先生を演じている役者さんが見覚えがありながらも思い出せずにいました。

ちょうだいしたコメントで思い出しました。『まんぷく』の要領を得ない診断を下して萬平さんをイラつかせたお医者さんですね。

いかにも頼りなさそうな姿が何故か記憶に残っていたので、すぐに思い出しました。ありがとうございます。

きみちゃん、長崎に行くのか?信楽でがんばるのか?(オペラ座の怪人さん:52話)
これまで喜美子ちゃんが大阪に行ったのも、大阪から信楽に戻ってきたのも、すべてお父ちゃんに決められてのことでした。

長崎に行くのか、信楽に残るのか。

喜美子ちゃんはまだ決めかねている様子ですが、ひとつだけはっきりと言えること。それは喜美子ちゃんが自分の人生を決められるようになっていること。

もちろん、長崎に行くと決めたらお父ちゃんは大騒ぎするでしょうが、喜美子ちゃんが自分の人生を決めようとする姿を見ていて、喜美子ちゃんはいつの間にか大人になったんだなと思いました。

「ええよう」という口癖は、自分の人生に対しても、思ったようにすれば良いという、自分に向けてのエールなんでしょうね(丹善人さん:52話)
素晴らしい洞察ですね!

恥ずかしながらブログ主は、フカ先生の口グセである「ええよう」は、大好きな絵付け以外には関心を払わないフカ先生のちょっといい加減な性格があらわれたものという理解のしかたしかできていませんでした。

何かひとつのことに集中する人は、集中の対象以外には関心を払わないことがよくありますので。

フカ先生の「ええよう」はそんな浅いものではないですね。

どんなことがあっても力まずに「ええよう」と軽々と超えてきた。否。逆に軽々とは超えられなかったからこそ、そんな自分を「ええよう」と鼓舞してきたのかもしれません。

丸熊陶業が火鉢生産を縮小すると決めても「ええよう」と明るくとらえ、引き際も「ええよう」と肩肘をはらずに受け入れ、プライドも「ええよう」とかなぐり捨てて自分よりもずっと若い人に弟子入り。

前作『なつぞら』の泰樹さんに次ぐかっこいい老人ですね。フカ先生は。

そんなフカ先生とのお別れの日が近づいてきました。寂しくなります。フカ先生が後半で再登場してくれますように。

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コメント

  1. みいちゃん命 より:

    戸田恵梨香が挑む信楽伝統の“火まつり” | メイキング映像 |

    https://youtu.be/ZkuyZZXXSzo

  2. 美喜子 より:

    みなさんお父ちゃんに怒り心頭ですね。
    私も同じ思いです。1円の紙切れの借金作るならせめて1円単位でいいから貯金して欲しかった。モウオソイ(電報ふうに)ですね、喜美子ちゃんのストッキングの内職のお金横取りは見てて悲しかった。
    私はマツさんにもちょいと聞きたい!こんなお父ちゃんのどこが良かったのか?駆け落ち同然でしたよね?不思議だ…
    ヘソクリが原因だとわかり慌てて謝りに行くマツさんをみてあらっ意外と元気?って思っちゃいました。

  3. 橘嘉智子 より:

    お父ちゃん、自分に甘い人間ですね。
    朝蔵さんはお父ちゃんの言葉に打ちのめされたようですが、私は逆でした。お父ちゃんに不信感しか湧きません。
    お父ちゃんは自分で作った借金、自分で選んだ仕事、自分のお酒の為に使った不要な出費、どれをとっても自分のせいでしかない。喜美子の事を考えると真逆の人生です。
    お父ちゃんの「大学に行かせてやれない」や「出て行ってくれ」のセリフも今までの行動をみていると浮いてみえます。

  4. リキちゃんママ より:

    フカ先生のお弟子さんの2番さんは今シーズンのドクターXの病院の先生役になってました。

  5. あさのあさみ より:

    家庭科の先生になりたいのは百合子ちゃんですよー
    ブラックサイドに堕ちそうなヒロインの幼馴染みをいつも心配している朝蔵さん、直子ちゃんが気になって仕方ないんですね(笑)

  6. 丹善人 より:

    「感想」文中の「直子ちゃん」は「百合子ちゃん」の間違いですね。

    本当なら3人の娘には自分の希望通りに進ませたいけれども、そうもいかない現実。それを酒でごまかして、怒鳴り散らしてしまうしかできない自分への自虐。戦後まもなくの頃はそういう貧乏人の悲哀がどこにでもありました。

  7. ゆきこ より:

    お父ちゃんが真面目に話したとこ初めて見ましたよだけどそう思っているんなら自分もお酒を辞めるべきだと思いますきみこちゃんが学校に行きたいって言った時もあかんの一変張りじゃなくてちゃんとそうやって話ししたら拗れなかったと思うんですが…ちゃんと働きながらって本人が言ってるんだから行かせてあげて欲しかったですねそしてマツさんのヘソクリで直子ちゃんを学校に行かせてあげて欲しかったです

  8. オペラ座の怪人 より:

    今日の前半、お父さんの独白、
    まあ、言っていることは分かりますな。
    仕事って、つらいよね。
    私も、仕事そのものは、まあ、好きだけど、
    会社ってのがね。
    会社には、嫌な奴ばっかり、いるなあ。

    (/_\;) (/_\;) (/_\;)

    今日の後半、火祭り。
    厳(おごそ)かでしたなあ。
    で、最後、きみこ、心を決めている?
    長崎に行くって、決めているの?
    信楽に残るって、決めているの?

    ( ̄▽ ̄;)  ( ̄~ ̄;)  ( ̄□ ̄;)!!

    おしまい